JPS5839269Y2 - 自動二輪車のリヤフエンダ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動二輪車のりャフエンダ装置の改良に関する
ものである。

更に詳細には、リヤフェンダを後輪揺動支持部材側に付
設した可動側前半体と車体側に取り付けた固定側後半体
とで形成し、前後半体の対向部を可動側ストロークの範
囲をカバーする如くラップさせ、泥水等の遮断を確実に
行うようにした自動二輪車のりャフエンダ装置の改良に
関する。

自動二輪車のりャフエンダは後輪揺動支持部材がパワー
ユニットスイング式のものにおいて車体後部に固設され
る場合、パワーユニットに付設されたエアクリーナーケ
ースはその取付スペースが制約されること、パワーユニ
ットの揺動ストロークで該ケースがフェンダ干渉する虞
れがあること等からその容量が制約されたり、或はフェ
ンダを短かくする必要がある。

一方、リヤフェンダをパワーユニット側にその全体を支
持した場合、リヤフェンダは揺動に伴うマスが大きく、
これの支持部、リヤフェンダ支持部の強度、剛性を高め
なければならず、又パワーユニット側にあるエアクリー
ナーケースとのスペース、取付等の兼ね合いもあり、最
適とはいえない。

本考案者等は以上の如き問題を解決すべく本考案をなし
たもので、その目的とする処は、リヤフェンダを車体固
定側の後半体と、後輪揺動部材側に支持させた可動側半
休とで構成し、その対向部にラップ部を設けるとともに
、ラップ部の一方を可撓体で形成し、泥水等の確実な遮
断、筐た後輪揺動支持部材がスイング式パワーユニット
の場合にはこのパワーユニットに付設されたエアクリー
ナーケースの容積の増大、７エンダ支持の合理化、エア
クリーナーケースの着脱の容易化によるメンテナンス性
向上等を図る如くした自動二輪車のりャフエンダ装置を
提供するにある。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

実施例はパワーユニットスイング式の自動二輪車の例を
示す。

第１図は自動二輪車の側面図で、自動二輪車１はメイン
フレーム２がヘッドチューブ３から斜め後下方に延出さ
れ、フレーム２の後下部に斜め上後方にリヤフレーム４
が延出され、該リヤフレーム４の上部にはシート５が設
けられ、又メインフレーム２上には燃料タンク６が跨設
されている。

リヤフレーム４の前下部にはエンジン７、伝動ケース８
からなるパワーユニット９の前部が枢着１０され、ユニ
ット９の後部で後車輪１１を支持するとともに、該後部
とリヤフレーム４上部との間にはりャクッションユニッ
ト１２が介設されている。

ヘッドチューブ３にはフロントフォーク１３が操向自在
に枢着され、フロントフォーク１３の下部で前車輪１４
を支持するとともに、フロントフォーク１３の上部には
トップブリッジを介して／・ンドル１５、前照灯１６及
びメータ１７等が設けられている。

第２図は後部の拡大図で、リヤフレーム４の上部後方に
はりャカバ−１８を後方に延設固定し、リヤカバー１８
の後部には斜め後下方にリヤフェンダ部材１９を延設固
定し、これにテイルライト等のテイルユニット２０が付
設されている′。

リヤカバー１８の下面前部には斜め前下方にリヤフェン
ダ部材２１を垂下し、該部材２１は中途迄延設され、固
定側を構成する。

そして該部材２１の下部、即ち前部はゴム等の可撓体よ
りなるフェンダと同断面のマッドガード２２の後部を連
結し、マッドガード２２の下端部２２ａは自由端とする
。

一方、パワーユニット９のエンジン７後方のキャブレタ
ー２３とリヤクッションユニット１２との間の上にはエ
アクリーナーケース２４が付設され、エアクリーナーケ
ース２４の内側面にはりャフエンダ前半体２５が取付支
持される。

リヤフェンダ前半体２５はケース２４の下方及び上方に
延出され、後部である上部は第３図で明らかな如く前方
に部分的に膨出して段部を形成し、マッドガード２２の
下端部２２ａ外面と重なり合うラップ部２５ａを形威し
、ラップ部２５ａは可動側である前半体２５の揺動スト
ロークの範囲をカバーする長さに設定する。

第３図の線Ｎは全件時を、又Ｎ１は全屈時のセンタを示
し、ユニット及び車輪の位置ａは全件時を、位置すは全
屈時を示し、全屈時にむいても車輪はマッドガード２２
に干渉せず、ユニット９の揺動に伴ってエアクリーナー
ケース２４及びフェンダ前半体２５は揺動し、ラップ部
２５ａの段壁２５ｂがマッドガード前端に接していて泥
水の前方への侵入を遮断し、マッドガード２２はゴムで
あるため段壁２５ｂとの間のシール性は良好に確保され
、泥水の遮断機能は高度に維持されることになる。

尚エアクリーナーケース及びフェンダ前半体の全件時を
ａで、又全屈時をｂで示した。

尚段壁２５ｂを斜めに形成することにより、フェンダ前
半体２５の枢着点１０を支点として揺動時にこれの弧運
動でマッドガード２２前端と当接しつつ運動が可能で、
フェンダ２Ｌ２５間を相対移動させつつシールすること
ができる。

以上実施例ではパワーユニットスイング式のものを説明
したが、エンジンをフレームに搭載Ｌ、リヤフォークを
揺動支持部材とした自動二輪車にも実施でき、この場合
リヤフェンダ前半体をリヤフォーク側に、後半体をフレ
ーム側に夫々取り付ければ良く、本考案はかかる実施例
をも含むものである。

また本考案は可撓性のマッドガード２２を備えたものに
限らず、後輪揺動支持部材の全件時から全屈時の間に常
にリヤフェンダ前半体と後半体とがラップするよう設定
すれば良い。

以上で明らかな如く本考案に従えば、リヤフェンダを前
後の分割部材で形成し、リヤフェンダ前半体を後輪揺動
支持部材側で支持するとともに、リヤフェンダ後半体を
車体側で支持し、リヤフェンダ前半体後部には、リヤフ
ェンダ後半体前部と重なり合い、前半体のストロークの
範囲をカバーするラップ部を形成したため、リヤフェン
ダを分割しつつ泥水等の遮断を確実に行うことができる
。

又実施例ではパワーユニットスイング式の後輪懸架支持
構造を採用し、これに前記構成を採用すれば、リヤフェ
ンダのエアクリーナーケース支持側も軽量で小さく、従
ってエアクリーナーケース支持、リヤフェンダ支持を簡
易に行うことができ、更にはりャフエンダの一部がエア
クリーナーケースと一体的に運動するためタイヤとの干
渉がなく、エアクリーナーケースの容量を充分に確保で
きる他、エアクリーナー脱着時も可撓体のマッドガード
がラップ部に設けられているため容易に行え、メンテナ
ンスの点でも好都合である等多大の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例としてパワーユニットスイング
式の自動二輪車の例を示したもので、第１図は自動二輪
車の概略側面図、第２図は同後部の拡大図、第３図はり
ャフエンダ揺動の説明図である。 尚図面中１は自動二輪車、９はパワーユニット、２４は
エアクリーナーケース、２５はリャフエンダ前半体、 １８，１９．２１はリヤフェンダ後半 体、 ２２は可撓体である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■）後輪揺動支持部材を車体に対して揺動自在に枢着し
   た自動二輪車において、リヤフェンダを前後の分割部材
   で形成し、リヤフェンダ前半体を後輪揺動支持部材側で
   支持するとともに、リヤフェンダ後半体を車体側で支持
   し、リヤフェンダ前半体後部には、リヤフェンダ後半体
   前部と重なり合い、前半体のストロークの範囲をカバー
   するラップ部を設けたことを特徴とする自動二輪車のり
   ャフエンダ装置。 ２）リヤフェンダ前後半体のラップ部分の一方を可撓部
   材で形成した前記実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   自動二輪車のりャフエンダ装置。