JPS5839115Y2 - 柑橘類仮剥機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はへ朔、夏柑、ネーブル及び伊予柑等の外皮を切
開して仮剥する柑橘類用の仮剥機に関する。

従来、みかんの缶詰やつぶ入りジュース等を製造する時
に外皮を除去する工程を必要とし様々な形態の皮剥機が
開発されているが、温州みかんの場合は外皮と内果皮と
の間に若干の間隙があるためその一部を切開すれば、後
工程の剥皮機により容易に剥皮を行うことができる。

しかしながら、晩柑類では外皮が果肉に密着しているた
め外皮の一部のみを切開しただけでその後の十分な剥皮
ができな、いという問題があった。

本考案は上記の問題を顧みて案出されたものでその目的
は晩柑類の外皮を切開して後工程の剥皮を容易かつ完全
なものとすることができる仮剥機を提供せんとするもの
である。

本考案は上端に柑橘類投入口を有する筒状本体内の下部
に回転円板を設置し、同回転円板上に半径方向へ伸延す
る所要数の仮剥カッターを植設し、かつ弾性素材よりな
る柑橘類跳躍防止板を筒状本体上部から回転円板に向け
て垂設し、さらに筒状本体の下部に接線力向に開口し仮
剥後の柑橘類を次工程へ送出する柑橘類送出口を設けた
ことを特徴とする柑橘類仮剥機に係るものである。

以下、添附図面に示す実施例に基いて具体的に説明すれ
ば、第１図、第２図及び第３図に本考案に係る柑橘類仮
剥機が示されており、図中１は上端開口の筒状本体、２
は同筒状本体内部と外部とを連通し後述する回転円板７
の回転軌跡の接線方向に伸延する送出口、３は筒状本体
１の上端開口に載置され同上端開口面上を回動自在な蓋
体、４は蓋体３の中心より所要量偏心して同蓋体に設け
られる投入口、５は蓋体３の下面であってかつ同蓋体の
直径方向にその上位基端部６を取付けられ、下位伸延端
を回転円板に向けて垂下してなる跳躍防止板であり、同
板は弾性を有するゴム板等の弾性素材よりなり、好１し
くは本実施例に示すように所要幅に切離したのれん状に
形成している。

７は筒状本体１内下部に回転自在に取付ゆられる回転円
板、また８は同円板状に所要枚数半径方向に伸延して回
転円板７の回転方向に所要量傾斜して植設される鋸噛状
の仮剥カッタである。

同カッタの取付けは第４図に示すように回転円板７に凹
設された台形状取付部９に同様に台形断面を有するカッ
タ押え板１０を配設し、同取付部の斜面とカッタ押え板
１０間の対応斜面間にカッタを挿入し、その後押え板を
ボルト１１によって回転円板Ｉに螺合することによって
行なわれるものでカッタの回転円板７面からの切刃量り
を自在に変えることができる。

１２は回転円板７の下面に一体的に取付けられ軸受１２
ａを有して筒状本体１の底面より外部に回動自在に突出
する軸、１３は筒状本体１に一体的に取付けられる基台
１４上に載置される駆動モータ、１５は同駆動モータの
回転軸先端に取付けられる変速プーリ、さらに１６は回
転円板７の軸１２に取付けられるプーリであり変速プー
リ１５とプーリ１６はベルト１７により伝動連結されて
いる。

上記構成よりなる柑橘類仮剥機の作動を柑橘類の剥皮ラ
インの１構成要素として用いた場合を参照して具体的に
述べる。

なお、第５図にそのような柑橘類の剥皮ラインの一実施
例の全体が示されており、同図中５１は柑橘類の投入ホ
ッパー、５２は同投入ホッパーの下端開口下位に始端を
配置される水平コンベア、５３は同水平コンベアの終端
を連結する垂直コンベア、５４は同垂直コンベアより搬
送されてくる柑橘類を順次蒸して外皮を軟化させるスコ
ールダー、５５は同スコールグーの出口端に基端を有す
る傾斜コンベアであり、同コンベアの上端放出端の後方
に本考案に係る柑橘類仮剥機が配設される。

さらに５６は仮剥機の送出口２の出口端に連結するコン
ベア、５７は仮剥機によで仮剥された柑橘類の外皮全体
を剥離する剥皮機、５８は剥皮された柑橘類の選別作業
等を行う作業コンベアである。

以上の剥皮ラインにおいて柑橘類はスコールダー５４に
よって外皮を軟化された状態にて傾斜コンベア５５放出
端より投入口４へ至り、回転円板７上落下する。

ここで回転円板７は駆動モータ１３により変速プーリ１
５、ベルト１７、プーリ１６を介して第３図の矢印Ａで
示す方向に回転させられて釦り、同回転速度は柑橘類の
種類若しくは仮剥の程度に応じて可変プーリ１５によっ
て自在に変えられることができる。

従って回転円板γ上に達した柑橘類は同円板上にて転動
し、これにて仮剥が行なわれる。

しかし晩柑類は回転円板７上をともに回転する場合もあ
り、又同円板上を跳躍することもって仮剥ぎ効率が減殺
されることになる。

そのため本考案の構成では上述のように回転方向中に跳
躍防止板５が介在させてあり、しかも同板は弾性的に吊
支されているので柑橘類が跳躍防止板５に当設するとそ
の場所に一時的に係留されかつ跳躍も防止されることに
なる。

これによって回転円板７と一体的に回転する仮剥カッタ
ー８は柑橘類の外皮に効率よく仮剥を行うことができる
。

また仮剥後の柑橘類は回転円板７の回転による遠心力に
よって送出口２から放出され次工程へ移行されるもので
ある。

また本考案に係る柑橘類仮剥機は投入口４の位置が蓋体
３を回転させることによって送出口２に対してその相対
位置を変えることができること、及び第４図で示したよ
うに仮剥カッター８の回転円板７面からの突出度が可変
と構成したことによ柑橘類への切開度を撰択的となすこ
とができる。

すなわち切開度を大きくなしたい時は仮剥カッター８が
柑橘類を打つ回数を多くすればよく、そのためには第３
図の一点鎖線Ｂの位置に投入口４を配置すれば、回転円
板の回転と前述の跳躍防止板５の効果によて切開量を大
きくでき、さらに仮剥カッター８の回転円板７面からの
切刃突出量を犬となすことによってさらに切開量は犬き
くすることができる。

逆に切開量を小さくするときは第３図の二点鎖線Ｃの位
置近傍に投入口４を配置すれば仮剥カッター８の当る回
数は低下するので切開量は小となり、また仮剥カッター
８の回転円板７面からの突出量を小さくすればさらに切
開量を小さくできるものである。

また回転円板７は、駆動モータ１３の回転を変速プーリ
１５により変速的になすことができるので、仮剥カッタ
ー８の柑橘類への衝撃力を増減することによっても切開
度を自在に変えることができる。

以上のように本考案に係る仮剥機は下記の効果を奏する
ことができる。

（１）弾性体からなる柑橘類跳躍防止板にて柑橘類を弾
性的に係止し、同係止力を利用してカッターにて切開す
るので柑橘類の果肉を損傷することなく外皮を仮剥でき
る。

（２）仮剥カッターの回転円板面からの突出度を自在に
変えることができるので、切開量を増減することができ
、種々の柑橘類も巾広く利用できる。

（３）筒状本体の送出口位置対し、投入口位置を自在に
変えることができるので、仮剥カッターの柑橘類への接
触回数を任意に変えることができ、仮剥量の大小を容易
に認定できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る柑橘類仮剥機の側断面図、第２図
は同平面図、第３図は第１図のＩ−Ｉ線矢視図、第４図
は仮剥カッターの取付状態を示す断面図、第５図は柑橘
類仮剥機を備えた剥皮ラインの側面図である。 １・・・筒状本体、２・・送出口、３・・・蓋体、４・
・・投入口、５・・・跳躍防止板、７・・・回転円板、
８・・・仮剥カッター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．上方に柑橘類投入口を有する筒状本体内の下部に回
   転円板を設置し、同回転円板上に半径方向へ伸延する所
   要数の仮剥カッターを植設し、かつ弾性素材よりなる柑
   橘類跳躍防止板を筒状本体上部から回転円板に向は垂設
   し、さらに筒状本体の下部に接線方向に開口し仮剥後の
   柑橘類を次工程へ送出する柑橘類送出口を設けたことを
   特徴とする柑橘類仮剥機。 ２、仮剥カッターは回転円板面からの切刃突出量を調整
   可能としたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の柑橘類仮剥機。 ３、柑橘類投入口は筒状本体上部に回転自在に取付けら
   れた蓋体の偏心位置に設けられていをことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項または第２項記載の柑橘
   類仮剥機。