JPS5838674Y2 - 電話機におけるコ−ドのガイド構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、公衆電話機、宅内電話機等に実施して好適な
コードのガイド構造に関するものである。

従来、電話機において電源コードや送受話器コード等の
コード類の処理については、特別な考慮が払われておら
ず、単に電話機筐体に穿設したコード導入口からコード
類を筐体内に導入し、これを筐体の内底面に沿って所定
の接続個所まで導き配線処理する簡単なものであった。

しかしながら、筐体の内底面部には周知のように各種取
付部品やプリント基板等の実装部品が実装されているた
め、筐体内に導入されたコードはこれらの実装部品を避
けて迂回したり、あるいは逆に実装部品の取付位置を変
更したりする必要があった。

また、コードが損傷して、これを交換する場合、上述の
如く実装部品を迂回して行わなければならないので、そ
の作業は煩雑極まるものであった。

本考案は上述したような従来の欠点を除去すべくなされ
たもので、筐体の底面部に凹陥部を形威し、この凹陥部
と筐体の底面部に取付けた底板とでコードガイド用のト
ンネルを形成し、このトンネル内にコードを挿通して所
定の場所に導くという極めて簡単な構成により、配線、
保守点検時の作業能率を向上し、またコードを保護する
ようにした電話機におけるコードのガイド構造を提供す
るものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は本考案を公衆電話機に適用した場合の全体斜視
図、第２図は筐体内部の要部斜視図、第３図は縦断面図
である。

これらの図において、全体を符号１で示すものは電話機
筐体で、この電話機筐体１は、それぞれ合成樹脂等によ
り形成された上部筐体２と、この上部筐体２の下方に設
けられる下部筐体３と、これら両筐体２，３の前面開口
部を被う如く上端が上部筐体２の上端に枢着され、下端
が錠前４によって下部筐体３に施錠される開閉可能な蓋
体５とによって構成されており、この蓋体５にはその上
部に投入ロアを有する硬貨投入口表示板６が、中央部に
押ボタンダイヤル８がそして下方には硬貨返却口９が設
けられている。

また、電話機筐体１の一側には図示しない送受話器載置
台が設けられていて、その上面に１対のフックボタン（
図示せず）を介して送受話器１０が載置されている。

前記電話機筐体１において前記送受話器載置台が設けら
れる側とは反対の側面後方寄りには金庫収納凹部１２が
形成されており、この中に金庫１１が収納されて図示し
ない施錠機構によって施錠されるようになっている。

また、前記下部筐体３の底面部３Ａの所定個所には内底
面３ａから立ち上り、筐体内部側にほぼ半円形状に彎曲
した２つの凹陥部１３，１４が所定の長さでもって一体
に形威されている。

これらの凹陥部１３，１４はその両端がそれぞれ開放さ
れることにより、コード導入口１５ ａ 、１６ ａ
（１６ａは図示せず）および゛コード導出ロ１５ｂ、１
６ｂを有し、凹陥部１３のコード導入口１５ａは下部筐
体３の側面部から外部に連通し、また凹陥部１４のコー
ド導入口１６ ａは下部筐体３の背面部から外部に連通
している。

一方、凹陥部１３゜１４のコード導出口１５ｂ、１６ｂ
は送受話器コード１７および電源コード１８の配線処理
を施すのに最も都合のよい位置に開口している。

また、凹陥部１３．１４の内部上部にはコード係止用の
突起１９が適宜な間隔をおいて複数個突設されている。

前記下部筐体３の底面部３Ａのうち２つの凹陥部１３と
１４を延長してほぼ直角に結ぶ部分２０は開口している
。

そしてこの下部筐体３の底面部３Ａには金属板からなる
底板２１がねし止めされて前記凹陥部１３，１４の下方
開放部および前記部分２０を塞いでいる。

そして、前記部分２０の近傍には送受話器コード１７お
よび電源コード１８にこれらをそれぞれ挾持する如く取
付けられた取付金物２７を固定するための取付は用ねし
孔２９が前記底板２１に形威されている。

なお、２２はプリント基板、２３は実装部品取付用のボ
スである。

このような構成において、送受話器コード１７と電源コ
ード１８は電話機筐体１の外部から凹陥部１３．１４の
コード導入口１５ ａ 、１６ ａに導かれて、該凹陥
部１３，１４と底板２１とで囲まれる空所すなわちトン
ネル２４内にそれぞれ挿通され、コード導出口１５ｂ、
１６ｂから導出された先端部の心線２５がそれぞれプリ
ント基板２２等の電気部品に接続される。

更に詳しく説明すると、あらかじめ底板２１を下部筐体
３の底面部３Ａにねし止めし、送受話器コード１７と電
源コード１８をコード導入口１５ａ、１５ａよりそれぞ
れ導入し、Ｉ・ンネル２４の案内によってコード導出口
１５ ｂ 、１６ ｂより引き出し、それぞれのコード
１７．１８に一端が固定され、他端部に穴２８を有する
取付金ｖ０２７は、ねじ等によってねし孔２９に取付け
られる。

また、トンネル２４内には第３図に示すように一例とし
て突起１９を設けて各コード１７．１８の絶縁被覆２６
に喰い込ませると、コード凹７，１８の引張りや移動を
より確実に防止することができる。

以上説明したように、本考案に係る電話機におけるコー
ドのガイド構造によれば、筐体の底面部に、筐体外部に
開口するコード導入口および筐体内部に開口するコード
送出口を有する凹陥部を形威し、この凹陥部と前記筐体
の底面部に取付けた底板とで囲まれる空所に筐体外部か
ら導入されるコードを収納して筐体内部の所定個所に導
くように構成したので、コードの集中配線がし易いばか
りか、他の実装部品への接続計画がたて易く、また配線
、保守点検時等における接続作業の能率を高めることが
できる。

またコードは凹陥部と底板とで形成される空所によって
保護されるので、他の実装部品の実装がし易くなると共
に他の実装部品の実装時におけるコードの損傷事故を防
止し得る。

更に、凹陥部上を股いてプリント基板等を実装したり、
凹陥部に直接ボス等を突設することができるので、筐体
内のスペースを有効に活用でき、筐体の小型化をも計る
ことができるなど、その実用的効果は非常に大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を公衆電話機に実施した場合の一実施例
を示す全体斜視図、第２図はその内部の要部斜視図、第
３図は要部縦断面図である。 １・・・・・・電話機筐体、３・・・・・・下部筐体、
３Ａ・・・・・・底面部、１３．１４・・・・・・凹陥
部、１５ ａ・・・・・・コード導入口、１５ｂ、１６
ｂ・・・・・・コード導出口、１７・・・・・・送受話
器コード、１８・・・・・・電源コード、２１・・・・
・・底板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端にコードの導入口および導出口を有する凹陥部を筐
   体の底面部に一体に形威し、この凹陥部と前記筐体の底
   面部に取付けられた底板とで囲まれる空所にコードを挿
   通して所定位置に案内するようにしたことを特徴とする
   電話機におけるコードのガイド構造。