JPS5838134Y2 - 開き窓の開閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、障子を室外に突き出して左右に開放しよう
とする開き窓の開閉装置に関するものであって、障子の
下框に設けた摺動溝に嵌合するスライダーの摺動、並び
に該スライダーの腕材筒体とサツシ下枠との間に架設し
た連杆の揺動により障子を室外に向けてスムーズに開閉
できるように構成すると共に、スライダーの雄ネジ杆に
螺合するナツトを緩めたり締めたりすれば、障子をその
開閉角度に応じて任意で固定し得るように工夫したもの
である。

以下、この考案を実施例の図面について具体的に説明す
ると、図面は本考案の開閉装置を備えた開き窓の一例を
示すもので、開き窓１の障子２は当該障子の釣元側の端
部をヒンジ３を介してサツシ枠４に枢着固定し、ヒンジ
３の枢軸３ａを支点として障子２を室外に回動して左右
に開放し得るように連結されており、この点は従来の開
き窓と構造的に変りないが、本考案の場合、障子２の下
框２ａには、その室内側壁２ｂに室内側に向けて開口す
るＣ形断面の摺動溝５を図示の如く垂直横方向に通走し
て設け、この摺動溝５内に、室内側に向かって突出する
雄ネジ杆６ａを有するスライダー６を垂直摺動可能に嵌
着し、前記スライダー６の雄ネジ杆６ａには、例えばナ
イロンのような比較的摩擦係数の少ない材料で製作した
コ字形の滑り板７と、該滑り板７の凹所に、側方に向か
って直角に突出する腕部８ａ、８ａを有する腕材筒体８
を前後に重合して嵌挿し、これを雄ネジ杆６ａの先端部
に螺合するナツト９により締付固定しである。

上記した腕材筒体８は、室内外方向に通孔を設けた筒体
に垂直方向の腕部８ａを一体形成してなり、これによっ
て開き窓１の開閉操作を伝達すると共に、その際の垂直
状のスライダーと水平状の連杆の連結を容易になすよう
にしである。

また図面中１０は前記スライダー６とサツシ下枠４ａと
の間に横架して設けた連杆で、連杆１０の一端部は、サ
ツシ下枠４ａの上面に固着した台座１１に図示の如くピ
ン１２ ａで回動可能に枢着固定され、その他端部は、
スライダー６の雄ネジ杆６ａに嵌挿された腕材筒体８の
腕部８ａ、８ａ間にピン１２ ｂで回動自在に連結しで
ある。

本考案の装置は上記構造なので、開き窓１の障子２を開
閉する場合、スライダー６の雄ネジ杆６ａに螺合するナ
ツト９を緩め、障子下框２ａの摺動溝５内に嵌合してい
るスライダー６を摺動可能な状態にし、障子２を第４図
矢印図示の如く室外に押し開けば、障子２の回動に伴な
いスライダー６が摺動溝５に案内されて横方向に移動し
、これに従動して障子２とサツシ下枠４ａを連繋する連
杆１０が矢印図示の如くスムーズに回動するので、障子
２を所望の角度まで開放した後、ナツト９を締付ければ
、スライダー６を摺動溝５内に於いて移動不能な状態に
拘束し、障子２を希望の位置に固定することが出来るた
め、室外に押し開いた障子２が風にあおられて揺動する
恐れがない。

また障子２を閉める場合には、ナツト９を緩めて障子２
を室内側に向けて回動すれば、再びスライダー６が摺動
溝５内を移動して元の位置に復帰するので、前記の場合
と全く逆の動作によってナツト９を締付け、障子２を閉
鎖状態に固定することが出来るものである。

以上のように、本考案の装置を開き窓に適用すれば、障
子を開閉する際に、ナツトを緩めたり締付けたりするだ
けの操作でスライダーを障子下框の摺動溝内に於いてス
ムーズに移動し、且つ、これを障子の開閉角度に応じて
任意の位置に停止固定し、障子を所望の開閉位置で不動
にロックすることが出来るため、取扱上きわめて便利で
ある。

また本考案の場合、スライダーを案内する摺動溝が障子
の下框に設けられているので、従来のようにサツシ下枠
の上面に摺動溝を設けたものと違って、摺動溝内に埃が
つまったり、手指を挾んだりする恐れがなく、装置の保
守が容易で然かも安全に取扱い得る等の優れた利点をも
併有するものである。

更に、スライダー摺動溝を障子下框の室内側に垂直状に
設け、スライダーの雄ネジ杆が室内外方向を向いて室内
側に突出していることから、その締付はナツトを室内側
から嵌接目視して回転操作し得ることとなって、その締
付は操作をきわめて簡単になし得る効果を奏する。

更にまた、上記した垂直状のスライダーと水平状の連杆
の連結を腕材筒体によって容易になし得ることから、摺
動溝及びスライダーを垂直状に構成しても、その構造が
複雑になるようなことはない。

更にまた、本考案装置によれば、上述のようにスライダ
ーの雄ネジ杆が室内側に突出し、その締付ナツトが室内
側に面して設けられていることから、窓開放時の締付は
操作が容易であるのみならず、窓閉鎖時においても上記
締付ナツトが室内側に位置していることから、窓閉鎖時
の締付けも確実になすことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の具体的な実施構造の一例を示すもので、
第１図は装置要部の正面図、第２図は平面図、第３図は
第１図Ａ−Ａ線矢視の断面図、第４図は本考案の装置を
備えた開き窓の開閉状態を示す平面図である。 １・・・・・・開き窓、２・・・・・・障子、２ａ・・
・・・・下框、２ｂ・・・・・・室内側壁、３・・・・
・・ヒンジ、３ａ・・・・・・枢軸、４・・・・・・サ
ツシ枠、４ａ・・・・・・下枠、５・・・・・・摺動溝
、６・・・・・・スライダー、６ａ・・・・・・雄ネジ
杆、７・・・・・・滑り板、８・・・・・・腕材筒体、
８ａ・・・・・・腕部、９・・・・・・ナツト、１０・
・・・・・連杆、１１・・・・・・台座、１２ ａ 、
１２ ｂ・・・・・・ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 障子を室外に突き出して開放するように当該障子の釣元
   側をサツシ枠に軸支しである開き窓に於いて、障子下框
   ２ａの室内側壁２ｂに、室内側に向けて開口する摺動溝
   ５を垂直横方向に通走して設け、この摺動溝５内に室内
   側に向って突出する雄ネジ杆６ａを有するスライダー６
   を垂直摺動可能に嵌着し、このスライダー６の雄ネジ杆
   ６ａに室内外方向に通孔を設けた筒部に垂直方向の腕部
   ８ａを一体形成した腕材筒体８をその筒部を介して嵌挿
   し、且つ、室内側に突出する雄ネジ杆６ａの先端部にナ
   ツト９を室内側より螺合することにより上記腕材筒体８
   を締付自在ならしめ、この腕材筒体８の腕部８ａに水平
   状連杆１０の一端部を垂直状のピン１２ｂで回動自在に
   連結すると共に、該連杆１０の他端部をサツシ下枠４ａ
   の上面に枢着したことを特徴とする開き窓の開閉装置。