JPS5838075Y2 - ライニング埋設機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、たとえば上下水道または共同溝等を施設す
る際のライニング埋設機に関するものである。

一般に、上下水道または共同溝を施設する際には、たと
えばコンクリート製のライニングを地中に埋設している
。

このライニングは、断面が環状、中空状の矩形あるいは
上端が開口する断面溝形を有す長尺のものであり、鋼製
または鋼骨材の周囲にコンクリートを固めたコンクリー
ト製で゛ある。

従来、上記のようなライニングを地中に埋設するには、
たとえばエコンシートパイルなどの鋼製のシートパイル
を複数連結させて地中に打設して山留を行なった後、そ
の周囲に掘削溝を設けてライニングを敷設する。

その後、ライニングの上部に土砂および土を埋め戻し、
シートパイルを引き抜いて埋設工事を終了している。

しかし、従来のようにしてライニングを埋設すると、シ
ートパイルを打設する際および引き抜く際に大きな振動
や騒音が発生するので、工事周辺の住民等に多大な迷惑
を及ぼす。

また、掘削機やシートパイル等の資材を必要とし、殊に
シートパイルの打設に使用する機械は大型なので、狭い
場所での施工は困難である。

この考案は、斜上の困難性を解消し、狭い場所での施工
が簡易にできるライニング埋設機を提供せんとするもの
である。

以下、第１図乃至第５図に示すこの考案の実施例にもと
づいてさらに説明する。

図において、符号Ｆはフレームである。

フレームＦの前後部の両側には壁板１，２をそれぞれ立
設する。

２つの壁板１の間には切削吸引部Ｃを設ける。

この切削吸引部Ｃには、複数の中空回転軸付カッタ３が
ある。

中空回転軸付カッタは、中空回転軸３ａの先端にカッタ
ヘッド３ｂを固着してなる。

そして、地中に上方が開口した断面矩形の溝を形成すべ
く、フレームＦの前方に位置して、それぞれカッタヘッ
ド３ｂを前方に向けて縦横に並べてそれぞれ平行に配置
され、下方に行くにしたがい漸次そのカッタヘッド３ｂ
が前方に突出するように設けられる。

各カツタヘッド３ｂには、土砂類を切削するカッタがあ
り、そのカッタ間に前述の中空回転軸３ａ内に通ずる開
口がある。

そして、中空回転軸３ａはその後端に油圧モータ４が取
り付けられ、その油圧モータにより回転されて前述のカ
ッタで前方の土砂類を切削するように構成される。

切削した土砂類はカッタ間の開口を通して中空回転軸３
ａ内に取り込まれ、取り込まれた土砂類はそれら中空回
転軸３ａ内をそれぞれ後方に向は搬送される。

中空回転軸３ａの中間には排出口３Ｃがあり、後方に向
は搬送された土砂類は各中空回転軸３ａの回転にともな
いその排出口３Ｃから吐出される。

フレームＦ上には各中空回転軸３ａが貫通する集土管５
が垂直に形成され、その集土管５中で各排出口３Ｃがそ
れぞれ開口する。

そして、それら排出口３Ｃから吐出された土砂類は、集
土管５の底部に集められる。

集土管の底部には、吸入管６の先端が開口する。

吸入管６は、上方の吸引機７に接続される。

そして、吸込機７は、吸入管６を用いて集土管５底部の
土砂類を吸引し、それを排土管２４を用いてフレーム・
Ｆの後方に排出する。

他方、フレームＦの両側には、連鎖平板９を２段に設け
る。

両連鎖乎板９は、鋼製の平板を順次隙間なく連結してエ
ンドレスとしたもので、その内側にチェーン９ａを固着
する。

それらの連鎖平板９は、ともに前方の駆動軸１０と後方
の従動軸１１との間に掛は渡される。

駆動軸１０は、第５図に示すように、その上端部に軸接
手１２を固着して駆動油圧モータ１３と接続する。

駆動軸１０の上下端部および中間部に４つの軸受１４を
嵌合し、上端部と中間部、および中間部と下端部のそれ
ぞれの軸受１４の間には鎖歯車１５を嵌合して、連鎖平
板９の内側に固着するチェーン９ａに噛合させる。

従動軸１１には、その上下端部および中間部に軸受１４
を嵌合し、駆動軸１０上の鎖歯車１５と同じ高さの位置
に鎖歯車１５を嵌合してチェーン９ａに噛合させる。

連鎖平板９のフレームＦの内側をカバー１８で覆い、そ
の上に、左右両側の連鎖平板９をそれぞれ回動させる駆
動油圧モータ１３を設置する。

フレームＦの底部には２つの履帯１９が平行に配置され
、ともに駆動油圧モータ２０に接続され、本埋設機を自
走行可能とする。

それらの履帯１９上には、押圧機２１が設置される。

この押圧機２１の油圧シリンダ２１ ａはフレームＦ上
に水平に固設され、ピストン棒２１ ｂの先端には、敷
設しようとするライニングに接触する当て板２１ Ｃを
垂直に固着している。

油圧シリンダ２１ ａは、連鎖平板９を回動させる駆動
油圧モータ１３に接続してあり、押圧機２１の作、動と
同時に連鎖平板９は回動する。

押圧機２１の上部には本機を操作するための操作部２２
を設け、前述した吸引機７をその内部に設置しである。

次に、この考案によるライニング埋設機の作動を説明す
る。

この考案によるライニング埋設機は、駆動油圧モータ２
０で履帯１９を駆動して、カッタヘッド３ｂで前方の土
砂類を切削しながら進む。

このとき、両側の連鎖平板９をそれぞれ既設掘削溝の両
壁面に接触させて山留をする。

そして、押圧機２１後方のライニング配置空間２５にラ
イニング２３をクレーンなどで寝かせて配置する。

当て板２１Ｃをライニング２３の端縁に接触させ、ピス
トン棒２１ ｂを少し押し出して既設のライニングに接
続する。

ピストン棒２１ ｂをさらに押し出すと、ライニング埋
設機はライニング２３からの反力を受けて前進する。

この際、連鎖平板９はピストン棒２１ｂの作動とともに
回動するので連鎖平板９は山留をしながらも掘削溝の側
壁と連鎖平板９との間には抵抗をほとんど生じることは
ない。

また、掘削溝の底面上を走行する履帯１９も回動するの
で、ライニング埋設機は円滑に前進する。

図示ライニング埋設機は、新しいライニングを敷設する
毎に上述した如く前方の土砂類を切削しながら前進し、
切削した土砂類を吸引機７で後方に移送する。

そして、移送した土砂類を、すでに敷設したライニング
上に排出して、掘削溝を埋め戻す。

前進後、再び新しいライニングをライニング配置空間２
５中に置き、同様に履帯１９の駆動とライニングからの
反力とで前進する。

このような作動を操り返すことによってライニングを連
続して敷設する。

従って、この考案によれば、掘削溝の山留のためにシー
トパイルを打設したり引き抜く作業は必要ない。

このことは、シーＩ・パイル等の資材が不要となるので
資材置場を確保しなくてもよく、さらには大型の杭打機
が不要になるので多くの場所をとらず、安価にできる。

また、掘削機をも使用しないので、掘削上を一時的に溜
める場所を確保することはない。

従って、工場を小規模の範囲で行なうことができ、狭い
路地においても簡易に能率良く作業ができる効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示すライニング埋設機の平
面図、第２図はその正面図、第３図はその右側面図、第
４図はその左側面図である。 第５図は連鎖平板を支持した状態を示す斜視図である。 Ｆ・・・・・・フレーム、３ａ・・・・・・中空回転軸
、３ｂ・・・・・・カッタヘッド、６・・・・・・吸入
管、７・・・・・・吸引機、１９・・・・・・履帯、２
１・・・・・・押圧機、２３・・・・・・ライニング、
２４・・・・・・排土管、２５・・・・・・ライニング
配置空間。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 履帯を有し走行可能なフレームと、 そのフレームの前方に位置して土砂類を切削する複数の
   カッタヘッドと、 それらの各カッタヘッドをそれぞれ先端に設けて回転す
   るとともに、それらカッタヘッドにより切削された土砂
   類をそれぞれ搬送する複数の中空回転軸と、 それら各中空回転軸から吐出された土砂類を吸入管を用
   いて吸引し、それぞれを排土管を用いて前記フレームの
   後方に排出する吸引機と、その排土管の排出端との間に
   ライニング配置空間を設けて前記フレーム上に配置され
   、前記空間中に配置されたライニングを後方に向けて押
   す押圧機と、 からなるライニング埋設機。