JPS5837846Y2 - プリント配線基板の移送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプリント配線基板の移送装置に関するものであ
る。

一般に電子部品等が半田付は処理されたプリント配線基
板は、移送装置によって、この移送装置の途中に設けら
れたカッターに移送され、このカッターによって、プリ
ント配線基板の下方に突出した電子部品等のリード線が
所定の長さに切断されるものである。

従来使用されている前記移送装置としては、両側に移送
ローラ群を対向させて配列し、その各々の移送ローラに
２段のスプロケットを一体に設け、その隣接する各移送
ローラのスプロケットにエンドレスチェーンを順次巻掛
け、一端のスプロケットの強制回動を全てのスプロケッ
トに伝達し、これによって両側の移送ローラ群を同期回
動し、この両側の移送ローラ群によって両側縁を挾持さ
れたプリント配線基板を前方に移送するようにしたもの
でちる。

ところがこのようにすべての移送ローラがスプロケット
、エンドレスチェーンによって強制回動させるものでは
、プリント配線基板をこの移送装置に供給する際、移送
ローラ群が自分でその所定速度の回動によってプリント
配線基板を所定量ま一’Ｃ（１ｍみ込むのを待たなけれ
ばならなかった。

もし作業者が無理にプリント配線基板を所定速度で回動
している移送ローラ群に押し込もうとすれば、プリント
配線基板や移送ローラ群の駆動機構に無理な力がかかり
好ましくなかった。

また移送ローラ群がプリント配線基板を自然に噛み込む
のを待っていたのでは作業能率が悪く、その改良が切に
望まれていた。

本考案はこのような点を改良しようとするもので、プリ
ント配線基板を移送ローラ群に供給するにあたって、強
制駆動されている供給口側のローラに強制的にプリント
配線基板を押し込むことができるようにし、災業能率の
向上を図るものである。

次に本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図に示すように、機台１の上面長手方向に、左右一
対の支持台２，３を立設し、その右側の支持台３に基枠
４を設げ、この基枠４に支持機構を介して右側の移送ロ
ーラ群５を設げるとともに、左側の支持台２に左側の移
送ローラ群６を設げる。

次に上記移送ローラ群５の支持機構について述べる。

なおこの移送ローラ群５の支持機構と後で述べる供給ロ
ーラ１２ａの支持機構とは全く同一であるから、同一符
号を符し、一方の説明は省略する。

第２図および第３図に示すように前記基枠４に多数の軸
８を所定間隔ごとに、所定の範囲内でプリント配線基板
Ｐの横巾方向に進退自在に嵌合し、この個々の軸８の内
端に支持部９を固着し、この個々の支持部９にてボール
ベアリング１０を介して回転軸１１を回動自在に支持し
、この各々の回転軸１１の下端に水平状に移送ローラ１
２を固着し、この移送ローラ１２の内側部は前記支持部
９の内側面に穿設したプリント配線基板Ｐの移送溝１４
に臨ませ、そして個々の支持部９はこの支持部９と前記
基枠４との間に介装した支持部９を内方に附勢する手段
としての圧縮コイルばね１５にて内方に附勢する。

また前記側々の回転軸１１の上端部に２段のスプロケツ
Ｎ６，１７を固着し、またその隣接するスプロケツＮ６
，１６，１７゜１７に個々のエンドレスチェーン１８を
順次巻掛け、回転伝達機構を形成する。

前記エンドレスチェーン１８０巻掛けは、たとえば第２
図において、エンドレスチェーン１８ａは上段のスプロ
ケット１７．１７に、また次のエンドレスチェーン１８
ｂは下段のスプロケット１６．１６に、というように行
なう。

また前記移送ローラ群５に続いて全く同様に供給口Ａ側
に供給ローラ１２ａ、１２ａを設ける。

そしてこのローラ１２ａ、１２ａの回転伝達機構は前記
移送ローラ群５の回転伝達機構に直接接続しないように
するため、前記基枠４にラチェット装置２０を取着する
。

なおこのラチェット装置２０と後で述べるラチェット装
置２０ａとは同一構造であるから一方の説明は省略する
。

すなわちラチェット装置２０の一方のスプロケット２１
と前記移送ローラ群５スプロケット１７のうちの最後の
スプロケット１７ａとにエンドレスチェーン２２を巻掛
けし、またラチェット装置２０の他方のスプロケット２
３と前記供給ローラ１２ａのスプロケット１６とにエン
ドレスチェーン２４を巻掛けし、そしてこのラチェット
装置２０の一方のスゲロケット２１と他方のスゲロケッ
ト２３との間に設げた一方向の回動を係止するワンウェ
イクラッチ機構２６を介して、前記スプロケット２１０
反時計方向の回動のみを前記供給ローラ１２ａのスプロ
ケット１７に伝達するようにする。

上記一方向の回動を係止するワンウェイクラッチ機構２
６は、第４図および第５図に示すように、前記駆動側の
スプロケット２１に止ねじ４０を介して一体化された回
動軸４１に、一対のナツト４２．４２によってローラキ
ャリア４３および押え板４４を固着し、上記ローラキャ
リア４３は、外周部の４箇所にほぼ（さび形の溝４５を
有し、この溝４５にローラ４６を嵌入し、また前記ロー
ラキャリア４３の外周にクラッチボディ４７を回動自在
に嵌合し、このクラッチボディ４７に前記従動側のスプ
ロケット２３を固着し、また前記ローラキャリア４３の
外周部に嵌装した圧縮コイルばね４８によってロー２４
６を外方に附勢し、ローラ４６の外側部を前記クラッチ
ボディ４７の内周面に当接して成るものである。

そして前記回動軸４１を介して駆動側のスプロケット２
１と一体的なローラキャリア４３と、前記従動側のスプ
ロケット２３と一体的なりラッチボディ４７とを比較し
、前記ローラキャリア４３が第５図において反時計方向
に回動すると、前記ローラ４６は溝４５の食い込み角の
狭い方向に移動してローラキャリア４３とクラッチボデ
ィ４７との間にはさまれ、このローラ４６を介してロー
ラキガ９フ４３０回転がそのままクラッチボディ４７に
摩擦伝達され、また外部からの強制力によって前記クラ
ッチボディ４７がローラキャリア４３より大きな速度で
同方向（反時計方向）に回動されると、前記ローラ４６
は溝４５．の食い込み角の広い方向に移動して溝４５内
に遊嵌された状態となり、前記クラッチボディ４７とロ
ーラキャリア４３とは相互に干渉することなく独立的に
回動する。

このようにラチェット装置２０を介設することにより、
たとえば前記供給ローラ１２ａが反時計方向に高速で強
制回転されても、その回転はラチェット装置２０のすべ
りによって前記スプロケット１７ａには及ばないことに
なる。

また前記他側（第１図上側）の移送ローラ群６は、第２
図および第３図に示すように支持部材２７の内側面に長
尺状の基枠２８を固着し、この基枠２８にボールベアリ
ング２９を所定間隔ごとに嵌着し、その個々のボールベ
アリング２９に回転軸３０を嵌着し、この個々の回転軸
３０の下端に前記刊則の移送ローラ群５に対向する移送
ローラ３１を固着して成る。

そしてこのように移送ロー２３１を一体的かつ固定的に
設けた点を除いて、前記−側の移送ローラ群５と同様に
、移送溝３２．２段のスプロケット３３，３４と個々の
エンドレスチェーン３５からなる移送ロー２群６の回転
伝達機構、供給ローラ３１ａ、 ３１ａ、その回転伝達
機構およびラチェット装置２０ａをそれぞれ設ける。

また両側の移送ローラ群５，６０間に、移送されるプリ
ント配線基板Ｐの下面に対向させて、円盤形カッター３
７を設ける。

そうして電子部品等が半田付は処理されたプリント配線
基板Ｐを作業者の手操作により、または機械操作により
両側の移送溝１４．３２間に挿入し押し込み、移送ロー
ラ群５，６に供給する。

この際プリント配線基板Ｐが強制的に速く押し込まれる
と、その基板Ｐによって両側の供給ローラ１２ａ、３１
ａは通常より速く回動するが、その速度差は前記ラチェ
ット装置２０．２０ａのすべりによってカバーされ、移
送ローラ群５，６には伝わらない。

また前記プリント配線基板Ｐの移送中に前記カッター３
７によってプリント配線基板Ｐの下面に突出した電子部
品の足などが切断される。

またプリント配線基板Ｐが反り返ってその横巾が前後部
では異なる場合などは、独立的に分割された前記−側の
個々′のローラ１２，１２ａが横巾の変化に応じて進退
し、プリント配線基板Ｐと移送ローラ１２，３１，１２
ａ、３１ａとの間に隙間が生じたり、過大な挟圧力がか
かったりすることがない。

このように本考案によれば、両側の移送ローラ群５，６
の供給口Ａ側に、この移送ローラ群５゜６とは独立の供
給ローラ１２ａ、３１ａを連続的に設け、上記両側の移
送ローラ群５，６および供給ローラ１２ａ、３１ａの側
方に回動軸４１を回動自在に支持し、この回動軸４１に
一方のスプロケット２１を固着するとともに他方のスプ
ロケット２３をワンウェイクラッチ機構２６を介して一
方向へのみ回動可能に設け、上記一方のスプロケット２
１と上記移送ローラ群５，６のスプロケツＮ７，３４と
にエンドレスチェーン２２を巻掛けするとともに、上記
他方のスプロケット２３と上記供給ローラ１２ａ、３１
ａのスプロケット１６３３とにエンドレスチェーン２４
を巻掛けし、上記ワンウェイクラッチ機構２βは、上記
他方のスプロケット２３が上記回動軸４１に対して同一
方向へより速く回動したときに空回りするように設けた
から、上記供給ローラ１２ａ、３１ａ間に強制的にプリ
ント配線基板Ｐを押し込んで供給ローラ１２ａ、３１ａ
を定常回転より早く回動するようなことがあっても、こ
の基板Ｐの動きが上記供給ローラ１２ａ、３１ａから移
送ローラ群５，６の回転伝達機構に伝わらないようにす
ることができ、これによって上記移送ローラ群５，６の
回転伝達機構、供給ローラ１２ａ、３１ａおよびプリン
ト配線基板Ｐに無理な力がかからないようにすることが
できるとともに、作業能率の向上が図れる。

またプリント配線基板Ｐの両側部を挾持する両側の移送
ローラ群５，６および供給ローラ１２ａ。

３１ａのうち、少な（とも一側の移送ローラ群５の個々
の移送ローラ１２および供給ローラ１２ａは、各々の移
送ローラ１２および供給ローラ１２ａごとに分割して設
けられた独立の支持機構によって進退自在に支持すると
ともにプリント配線基板Ｐの方向に附勢したから、前後
部では横巾の異なるプリント配線基板Ｐなどの両側部を
、前後部にわたって所定の圧力で確実に挾持し確実に移
送できる。

このように本考案では、供給ローラ１２ａ。

３１ａ間へのプリント配線基板Ｐの強制押し込みが支障
なくできるとともに、そのプリント配線基板Ｐを少なく
とも一側において分割支持構造の移送ローラ１２および
供給ローラ１２ａによって確実に移送でき、プリント配
線基板Ｐの供給および移送の一連の作動が良好にできる
。

【図面の簡単な説明】

図は本考案のプリント配線基板の移送装置の一実施例を
示し、第１図は全体の正面図、第２図は要部の平面図、
第３図は第２図の■−■線断面図、第４図はラチェット
装置の全断面図、第５図はラチェット装置の要部の平面
図である。 Ｐ・・・・・・プリント配線基板、５，６・・・・・・
移送ローラ群、９・・・・・・支持部、１２・・・・・
・移送ローラ、１５・・・・・・支持部を附勢する手段
としての圧縮コイルばね、１２ａ、３１ａ・・・・・・
供給ローラ、１６，１７゜３３．３４・・・・・・ロー
ラのスプロケット、２１・・・・・・一方のスプロケッ
ト、２３・・・・・・他方のスプロケツ）、２２．２４
・・・・・・エンドレスチェーン、２６・・・・・・ワ
ンウェイクラッチ機構、４１・・・・・・回動軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転伝達機構を介して順次連結された移送ローラ群５，
   ６を両側に対向させて配列し、この両側の移送ローラ群
   ５，６にてプリント配線基板Ｐを強制移送するものにお
   いて、上記両側の移送ローラ群５，６の供給口Ａ側に、
   この移送ローラ群５゜６とは独立の供給ローラ１２ａ、
   ３１ａを連続的に設け、上記両側の移送ローラ群５，６
   および供給ローラ１２ａ＝３１ａの側方に回動軸４１を
   回動自在に支持し、こり回動軸４１に一方のスプロケッ
   ト２１を固着するとともに他方のスプロケット２３をワ
   ンウェイクラッチ機構２６を介して一方向へのみ回動可
   能に設け、上記一方のスプロケット２１と上記移送ロー
   ラ群５，６のスプロケツ）１７．３４とにエンドレスチ
   ェーン２２を巻掛けするとともに、上記他方のスプロケ
   ット２３と上記供給口−２１２ａ＝３１ａのスプロケッ
   ト１６゜３３とにエンドレスチェーン２４を巻掛けし、
   上記ワンウェイクラッチ機構２６は、上記他方のスプロ
   ケット２３が上記回動軸４１に対して同一方向へより速
   く回動したときに空回りするように設け、少なくとも一
   側の移送ローラ群５の個々の移送ローラ１２および供給
   口−２１２ａは、各々の移送ローラ１２および供給ロー
   ラ１２ａごとに分割して設けられた独立の支持機構によ
   って支持され、その各々の支持機構は、限られた範囲内
   でプリント配線基板Ｐの横巾方向に進退自在に設けられ
   た移送ローラ１２および供給ローラ１２ａの支持部９と
   、この支持部９をプリント配線基板Ｐの方向に附勢する
   手段１５とを有することを特徴とするプリント配線基板
   の移送装置。