JPS5837121B2 - 土練押出機における粘土給出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、例えば瓦やタイル等の窯業用原料の土練と
押出しをなす土粘押出機において、スリーブ内からの粘
土をダイス外へ給出する給出装置に関する。

この種土練機では、スリーブ内の送り羽根及び同羽根前
端の押出し羽根により、混練及び脱気された粘土をスリ
ーブ目端の溜め箱内に送込み、そして溜め箱口端外のダ
イスの成型口から吐出して同成型口に適合する形状の荒
地を成型するようになっている。

しかし現実には、粘土の性状、押出し圧力さらには成型
口の形状等ｌこ起因して成型口全域に亘る粘土の不均一
、粘土の配同性不良等を招き、この結果荒地の形状不良
、不揃い、歪み等を生ずる大きな問題があった。

本発明は上述の問題に鑑み、溜め箱内に組付けた給出案
内板を適宜振動させて同案内板の給出路を流動する粘土
に適当な衝撃、矯正を与えながらダイスの成型口から押
出すようになした粘土給出装置であり、その目的は、粘
土の内部組織の安定化、成型口に対する粘土吐出量の均
一化を図り、形状整一、性状安定の荒地を吐出成型する
ことにある。

以下本発明を図示実施例に基づいて説明する。

本例では瓦製造ラインで実施される土練機について示す
。

斯る土練機においてスリーブ１内に横通支持された回転
軸２に、脱気済み粘土を送出す送り羽根３が装着され、
同羽根３の先端にピッチの小さい押出し羽根４が装着さ
れている。

スリーブ１の口端には錐形の溜め箱（口箱ともいう。

）５が装着されており、同箱の目端の方形のフランジ６
にダイス７が装着されている。

このダイス７は所要の瓦の荒地に応じて交換されるもの
で、その中央には成型口８を形成している。

９はダイス７内側に取着された粘土の吐出量調節用の調
節板で、その日１０を成型口８と相似形にして連通して
いる。

前記溜め箱５内の上下に一対の給出案内板１１が組付け
られている。

この案内板１１は粘土の振動矯正をなすものでその案内
部１２を内向き彎曲形にし上記調節板９に臨む口端部１
３を荒地に適合する形状にしており、案内部１２基端の
フランジ１４を前記スリーブ１と溜め箱５との間に挾持
し、各日端部１３の両側を溜め箱５にナット１６を介し
て縦挿支持した支杆１５内端にピン１７で連結支持され
ている。

上述のように組付けられた上下の給出案内板１１は、互
いに適宜間隔の調節代Ｇを保持してほぼ角錐形に組立て
られており、給出路１８の入口１９を前記押出し羽根４
に臨ませ、出口２０を前記成型口９と相似形にして前記
口１０に連通している。

なお各口端部１３と調節板９との隙間に適当なパッキン
グを付設してもよい。

前述の給出案内板１１に対する振動機構については、溜
め箱５に適宜支持されかつ振動モータ２１により上下に
振動される可動枠２２の上下に、２本毎の振動杆２３が
調節ナット２４を介して連結されている。

この各振動杆２３は、溜め箱５の上下に縦挿されており
、その内端部を各給出案内板１１の案内部１２の中央部
両側に当接して特に成型口８両側の口端８ａに対応する
粘土部分に積極的に振動を与えるように設定されている
。

前述のように構成された本例の装置では、振動機構にお
けるモータ２１の駆動により可動枠２２とともに上下の
振動杆２３が作動して双方の給出案内板１１に対して所
定の周期、振幅に基づく振動を常時与える。

これにより両案内板１１では案内部１２の特に口端部１
３に至り有効に振動変化する。

このもとで送り、押出し羽根３，４により押出された粘
土がダイス７外へ吐出成型される。

斯る粘土の流れ、吐出状態を観ると、粘土Ｗは給出路１
８内の流動過程で双方の案内部１２の振動による矯正作
動を上下方向に有効に受けてゆさ振られ、案内部１２の
形状に沿って路１８内の全域に亘り一様に分布するとと
もに、粘土素地の粒子間の配向性すなわち粒子の粗分子
、微分子及び水皮膜の状態を安定に矯正され、そして各
案内部１２内周面との接触部分及びその近傍部分の流動
抵抗を可及的に小さくされて路１８内の中央部分と平均
的に流動する。

そして出口２０側に至って上下の目端部１３の振動によ
る矯正作動を有効に受けて口１０内に押出され、次いで
ダイス７の成型口８内の全域に行き渡り一様に吐出され
て同成型口８に沿った形状の荒地Ｗ１に成型される。

なお荒地Ｗ１は以降コンベヤー等で搬出されそして瓦サ
イズに１枚毎切断される。

前述のように粘土の振動矯正給出をなす本例装置では、
特に給出路１８の両側部言換えると成型口８両側の口端
８ａに対応する部分に積極的に振動を与えることから、
口１０、成型口８間において粘土Ｗは、両者の開口面全
域に亘り一様な量、ち密状態でまんべんなく行き渡り、
等圧力分布状態で押出し成型されるから、とかく或型し
にくいとされていた荒地Ｗ１の両側部をも含めてきわめ
て正確かつ安定した形状に或型し得る。

また双方の給出案内板１１の位置、間隔を調節可能にし
ていることにより、厚手、薄手いずれの荒地の場合にも
適用し得る。

なお本例装置において図示支杆１５を省略して振動杆２
３を各々の給出案内板１１に調節可能に連繋してもよい
。

振動手段であるモータ２１は、振動を強弱、緩急変更で
きる型式としてもよく、また各給出案内板１１に個々連
繋してもよい。

本例で示した振動矯正式の粘土給出技術は、タイル原料
の給出部にも実施し得る。

本発明の粘土給出装置は、土練押出機のスリーブ目端の
溜め箱内に組付けた一対の給出案内板を適宜振動させた
もとで、スリーブ内の押出し羽根により押出されて給出
案内板の給出板内に流動する粘土に適度の衝撃を与えな
がらダイスの成型口から吐出させるものであり、粘土給
出過程で振動を利用して矯正作動を粘土に対して積極的
に与えることにより、粘土の内部組織すなわち配向性の
安定化を図り得るとともに、給出路の出口を介して成型
口の全域に亘り均一に分布させ得るので、成型口から吐
出される荒地を正確な形状に成型し得るとともに性状の
安定した歪みのない荒地にし得る。

特に給出路の出口をダイスの成型口と相似形にしている
ことにより、給出路内で振動矯正された粘土を成型口の
前段において一次成型して予備加工をなし得るので、成
型口では荒地の本成型をなすことができ、荒地をより一
層正確な形状、性状に戒型できる。

斯る本発明装置は構或を簡単にして既在の土練押出機に
対しても大幅な変更を要せず容易に実施できる。

【図面の簡単な説明】 図は本発明の実施例を示すもので、第１図は本例装置の
実施状態を示す側断面図、第２図は同じく正面図である
。 １・・・・・・スリーブ、４・・・・・・押出し羽根、
５・・・・・・溜め箱、７・・・・・・ダイス、８・・
・・・・成型口、１１・・・・・一給出案内板、１８・
・・−・・給出路、２０・・・・・・出口、２１・・・
・・・振動モータ、２３・・・・・・振動杆、Ｗ・・・
・・・粘土、Ｗ１・・・・・・荒地。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ スリーブの口端に位置する溜め箱内に、スリーブ内
   に位置する押出し羽根により押出される粘土の給出路を
   構成する一対の給出案内板を配設し、この給出案内板の
   口端部同志で形成した給出口を１上記溜め箱の口端に位
   置するダイスの成型口と相似形になして同成型口と連通
   し、上記溜め箱に装設されかつ適宜振動機で作動される
   振動部材を上記両給出案内板に連繋してなるを特徴とす
   る土練押出機における粘土給出装置。