JPS5836664Y2 - 印篭式紙容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は着脱できる蓋部を有する偏平角形状の印籠式紙
容器に関するものである。

従来からこの種の紙容器は高級品のイメージをもつ堅牢
性と併せて光線に対しても密閉性が要求されるものであ
り、使用に便利なように蓋と身とが別々に製造されてい
た。

従って製造工程が多くて煩雑である上、用紙や接着剤の
使用量も多量を要して不経済であった。

またこのように蓋と身とが別々に製造される結果として
両者の密着が不充分となりか′ちで、ガタが目立つ欠点
があった。

本考案は上記のような従来の欠点を改善するとともに製
造工程も極めて簡単であるという利点があり、とくにＸ
線フィルム、印画紙等に使用できるよう遮光性を充分保
持させたものであって、その要旨とするところは印籠式
紙容器において厚板紙よりなる偏平角形状の天板のない
内装体を外装体と完全に密着でき、しかもこの外装体は
上部に水平帯状の平行な２本のミシン目を有し、かつこ
の両ミシン目に跨がって一軸延伸したプラスチック等の
テープを内側に接着し、またミシン目の下方内側面に接
着剤が塗布された外装体により上記内装体を密着状に外
装した点にある。

従って蓋の着脱により損傷することなく密着性を永く保
持することのできる堅牢な容器となり、変形することが
ないので遮光性も永く保持することができるものである
。

次に本考案を図示の実施例によって更に詳しく説明する
。

第１図は本考案の印籠式紙容器の内装体の展開図、第２
図は外装体の展開図である。

また第３図は本考案の印籠式紙容器の完成品の外観を示
す斜視図である。

また第４図−は、蓋を取った状態を示す説明的な斜視図
である。

内装体Ａについて第１図により説明すれば゛、底面板１
の両側にそれぞれ折目２，２′を介して正面板３および
背面板４を設け、かつ正面板３および背面板４において
その対向するそれぞれの両側に折目５，５′を介してそ
れぞれの側面板６，６′および７，７′を設け、かつこ
の側面板６，６′に折込みフラップ８゜８′をそれぞれ
設ける。

この内装体を組立てた状態を第５図の斜視図およびその
Ｘ−Ｘ断面図を第６図として示す。

次に上記内装体Ａを完全に密着して外装する美装外装体
Ｂのブランクシートについて第２図の外装体展開図によ
って説明する。

先ず底面板９の両側に折目１０．１１を介してそれぞれ
正面板１２、および背面板１３を設ける。

底面板９の両端に折目を介してそれぞれ三角フラップ１
４．１４’を設ける。

正面板１２および背面板１３の両側縁に折目１５．１５
’および１６．１６’を介してフラップ１７．１７’お
よび１８．１８’を設ける。

更に正面板１２および背面板１３の先端縁に折目１９．
２０を介してそれぞれ折込みフラップ２１．２２を設け
る。

またフラップ１８．１８’の先端には折目を介して折込
みフラップ２３．２３’を設ける。

正面板１２と背面板１３においてそれぞれフラップ２１
．２２寄りに底面板９に対して対称的な位置に、帯状に
２本の平行なミシン目２４．２５および２４’、 ２５
’を両側フラップにまで伸し底に平行に設ける、かつこ
の平行ミシン目２４゜２５および２４’、２５’に跨が
る幅で、外装体の内側面に一軸延伸のプラスチックテー
プａ、ａ’（斜線部）を貼着する。

ｂはミシン目引剥がし用に設けたつまみ部である。

本考案の印籠式紙容器を組立てについて説明するが第７
図は内装体Ａを外装体Ｂの上に乗せた状態であり、予め
内容物は内装体内に収納しである（図示せず）。

即ち外装体Ｂの正面板１２の上に乗せ、両者の底を合せ
て背面板１３を壁立てしてミシン目より下を２５．２５
’より下で内装体と外装体を貼着する。

フラップ類は常法によって折り重ねて貼着される。

第８図は第７図におけるＹ−Ｙ断面図である。

開封にあたってはミシン目のつまみ部すをつまみ、横に
引き剥ぐことにより第４図のように開封できる。

本考案紙容器はミシン目附近がプラスチックのフィルム
で強化されているので遮光と相俟って堅牢で形くずれが
なく、感光材料用には最適である。

上述のように蓋と身を別々に構成する煩雑さがなく、従
来の諸欠点が改善されたのみならずコンベアー上で大量
一貫生産が可能であるなど多くの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の印籠式紙容器の内装体の展開図、第２
図は外装体の展開図、第３図は本考案の印籠式紙容器の
完成外観を示す斜視図、第４図は開封の状態を示す説明
的斜視図、第５図は内装体の組立て完了後の外観的斜視
図、第６図は第５図のＸ−Ｘ断面図、第７図は内装体を
外装体内に包み込む状態を示し内装体を外装体上に乗せ
た状態を示す上面図、第８図は第７図のＹ−Ｙ断面図で
ある。 １・・・・・・内装体底面板、２，２′・・・・・・折
目、３・・・・・・正面板、４・・・・・・背面板、５
．５’・・・・・折目、６，６′、７，７′・・・・・
・側面板、８．８′・・・・・・フラップ、９・・・・
・・外装体の底面板、１０゜１１・・・・・・折目、１
２・・・・・・正面板、１３・・・・・・背面板、１４
゜１４′・・・・・・三角フラップ、１５．１５’、１
６．１６’・・・・・・折目、１７゜１７’、１８．１
８’・・・・・・フラ゛ンブ、１９．２０・・・・・・
折目、２１゜２２・・・・・・折込みフラップ、２３．
２３’・・・・・・折込みフラップ、２４，２５．２４
’、２５′・・・・・・ミシン目、ａ、ａ’（斜線部）
・・・・・・−軸延伸プラスチックテープ、ｂ・・・・
・・つまみ部、Ａ・・・・・・内装体、Ｂ・・・・・・
外装体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 厚板紙よりなる偏平角形状の天板のない内装体を外装体
   と完全に密着でき、しかもこの外装体は上部に水平に平
   帯状の平行な２本のミシン目を有し、かつこの両ミシン
   目に跨がってテープを内側に接着し、またミシン目の下
   方内側面に接着剤が塗布された美装外装体により上記内
   装体を密着状に外装したことを特徴とする印籠式紙容器
   。