JPS5834873Y2 - 圧電ブザ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は振動板に圧電素子を貼着し、発振器からの出力
を印加して振動板を振動発音するようにした圧電ブザー
の改良に関するものである。

従来の圧電ブザーは特公昭４４−１６２６３号公報、特
開昭４９−１４０９７号公報、特開昭５２−１９９９４
号公報Ｉこ示すように、振動板を先ずケースに装置し、
その上に一定間隔でプリント基板を電気部品装着面を上
にして装着するので振動板の電極よりのリード線を予め
プリント基板の振動板に対向した面に接合しておいてか
ら装着していたのでリード線が振動板に接触しないよう
に整理して組立てることが難しく、セット后リード線が
圧電素子に接触して振動を阻害するという欠点があった
。

又振動板外周部をケースに固定する場合、実開昭４７−
３１０７３号公報に示す如く、その両面を弾性リングで
面接触させて保持していたが、弾性リング、振動板、ス
ペーサー 、基板等各部品に厚み方向の寸法のバラツキ
があると組立后弾性リングが振動板を押圧する力にバラ
ツキが生じ、特に弾性リングと振動板は面接触している
ので微少の寸法バラツキにより押圧力は大きく変化し振
動板の振動周波数が変り音質が著しいバラツキを生ずる
という欠点があった。

本考案は上記従来の欠点を除くようにしたものである。

次に添附図面に示した本考塞の各実施例について詳細に
説明する。

第１図乃至第６図は第１の実施例である。

１は上方が椀状になり下方が開口された合成樹脂製の上
ケースで内面中間部に環状棚部１ａが、上方に放音孔１
ｂがそして環状棚部１ａ上面には先端の尖った環状抑圧
部１ｃが、更に開口近傍内面には複数個の係合突条１ｄ
が一体に形成されている。

２は断面矩形状の弾性リングで前記環状棚部１ａ上に載
置されている。

３は振動板でその一方の面中央に圧電素子を貼着し、電
極５，６にリード線７，８を接合し、その先端をフリー
にしておく。

この振動板３外周部を前記弾性リング２上に載置する。

９は所定高さの断面矩形状の弾性リングで更にその上に
載置する。

１０はプリント基板で御所がパターン面１０ａになって
おり他面１０ｂには第５図に示すようなブロッキング発
振回路を構成するトランス１１、正饋還用抵抗１２、バ
イアス抵抗１３ 、１４、ダイオード１５，１６、トラ
ンジスター１７が取り付けられている。

１８．１９はパターン面１０ａ（７，、）所定部分に結
合された金属ハトメからなる接点、２０２１．２２は夫
々プラス電源端子、マイナス電源端子、制御用端子であ
る。

２３はプリント基板１０に設けられた円形の切欠部で外
周よりの割溝２３ａと連結している。

このプリント基板１０のパターン面１０ａが振動板３と
対向するように向けて押圧し係合突部１ｄをのりこえて
弾性リング９の上に載置する。

この時リード線７，８を割溝２３ａより切欠部２３内に
挿入しておきプリント基板１０を前記の如く装着した時
リード線が切欠部２３よりプリント基板１０の振動板３
と対向していない上面１０ｂ上に出ているようにする。

リード線γ、８の基部は切欠部２３より目視できるので
該基部を見乍らリード線を無理に引張らないように且つ
リード線７，８が振動板３及び圧電素子４に接触しない
ようにしてプリント基板上面１ｂの接点１８．１９に夫
々ハンダ付固定する。

リード線１，８はプリント基板１０を装着后切欠部２３
よりプリント基板上面１ｂに引き出してもよい。

又第８図イに示す如く孔２３′を設けたりしてもよく、
又基板１０上面１０ｂ上にスペースがない時は口の如く
外周に凹欠部２３′を設けたり、外周より細い割溝２３
“を設けてもよく、更に又二の如く基板１０の外周縁と
ケース内面との間に一方の面より他面へ通ずる間隙部２
３“′を設けるようにしてもよい。

この仮固定の状態で発音テストして回路チェックして完
全なものとする。

次いで下ケース２４の所定位置に設けたガイド孔２５，
２６．２７に各端子２２，２０．２１を挿通し、上ケー
ス１開口縁突部１ｅを下ケース２４間口部に形成された
環状ガイド溝２４ａに嵌合し超音波により溶着固定する
。

この時下ケース２４の開口上縁２４ｂが仮固定されてい
るプリント基板１０の外周部を押圧するので、先端が尖
っている環状抑圧部１ｃは第７図の如く弾性リング２の
中間まで喰い込むので、弾性リング２又は振動板３２弾
性リング９等に厚み方向のバラツキがあっても振動板３
の外周部は線接触で押圧され、その押圧力は比較的小さ
い値で変化するので押圧支持力にバラツキが少く、押圧
している先端部より両側に行くに従って抑圧支持力は次
第に小さくなるので振動板が変形する時極めて変形し易
く振動が阻害されることもなく音質のバラツキを著しく
少くすることができる。

第９図は本考案の第２０）実施例で、振動板１０が上ケ
ース１の環状棚部１ａより小さい場合環状棚部１ａに載
置し得る大きさの基板ホルダー２８にネジ２９で固定し
、基板ホルダー２８の上面には環状抑圧部１ｃと対向す
る位置に先端の尖った環状押圧部２８ａを形成し、弾性
リング２と同様の弾性リング３０を振動板３の上に載置
し、環状抑圧部１ｃと２８ａで弾性リング２と３０を押
圧して振動板３の外周部両側を両函より押圧支持してい
る。

この場合環状棚部１ａの環状押圧部１ｃをなくしてもよ
く、又環状抑圧部１ｃがある場合は基板ホルダー２８の
環状抑圧部２８ａをなくしてもよく、環状抑圧部がない
側の弾性リングを除いてもよい。

要するに振動板を挟持している弾性リングの少くとも一
側を先端の尖った環状抑圧部で抑圧支持していればよい
。

第１０図は本考案の第３の実施例で、環状の上ケース３
１に第１の実施例と同様に弾性リング２振動板３２弾性
リング９．ブリ・ント基板１０を装着し、他部材３２に
環状ケース３１上端を接着剤で固定し共鳴室３３を形成
するようにしである。

第１１図は本考案の第４の実施例で、第１の実施例のプ
リント基板１０に形成したブロッキング発振回路をなく
シ、外部のブロッキング発振器３４を利用するようにし
た他励式で、他の構造は第１の実施例と全く同様である
。

第１２図は本考案の第５の実施例で第１の実施例の各端
子２０，２１．２２の代りにリード線３５となし、上ケ
ース１と下ケース２４との結合時に外部に出し、下ケー
ス２４に取付足２４ｃを一体に形成し、ネジ３６等によ
り固定するようにしである。

本考案によれば振動板に対向した基板面側より反対側の
基板上面へ通ずる間隙部を設は振動板のリード線を該間
隙部より基板上面に導き、基板装着后その上面にリード
線をハンダ付できるようにしているのでリード線が振動
板及び圧電素子に接触しないように、しかも適当のたる
みを与えることが極めて容易に行え、基板装着の作業性
を著しく向上することができ、又振動板外周部の少くと
も一側に当接している弾性リングの少くとも一側を先端
の尖った環状部材で押圧支持しているので振動板の抑圧
支持力のバラツキを少くし、振動板が振動し易くなって
いるので音質のバラツキを著しく少くすることができ、
更に振動板及び基板を上ケースに仮固定できるようにな
っているので下ケースで本固定する前に回路チェックを
行うことができるので下ケースを本固定して完成品とし
た后の品質を著しく安定できる。

なおリング状振動板周辺部を挟着する弾性リングは０１
Ｊングでもよく、又端子は基板と平行に取り付けて上ケ
ース、下ケースのガイド孔より横方向に突出するように
してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例正断面図、第２図は第１
図の下面図、第３図は第１図の分解正面図、第４図は基
板の平面図、第５図はブロッキング発振回路図、第６図
はリード線の接合状態を示す拡大部分正断面図、第７図
は仮固定部の拡大部分正断面図、第８図は基板上面に通
ずる間隙部の他の実施例を示す平面図、第９図は本考案
の第２の実施例正断面図、第１０図は本考案の第３の実
施例正断面図、第１１図は本考案の第４の実施例正断面
図、第１２図は本考案の第５の実施例正断面図である。 １・・・上ケース、１ａ・・・環状棚部、１ｃ・・・環
状押圧部、１ｄ・・・係合突部、２・・・弾性リング、
３・・・振動板、４・・・圧電素子、６，７・・・リー
ド線、１０・・・基板、２３．２３’ 、２３“ 、２
３“′・・・間隔部、２４・・・下ケース。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 （１）上ケース内面に環状棚部を形成し、圧電素子を貼
   着した振動板外周部の少くとも一側に弾性リングを当接
   してその上に載置し該弾性リングの少くとも一側を、先
   端の尖った環状押圧部で抑圧支持し、振動板１駆動用の
   端子又はリード線を取り付けた基板を振動板と一定間隔
   で配設し、振動板に対向した基板面側より反対側の基板
   上面側へ通ずる間隙部を設は圧電素子電極に結合したリ
   ード線を該間隙部より基板上面に導き該基板上面０接点
   と接合し、上ケース内面に係合突部を設け、該係合突部
   が基板上面縁部又は基板ホルダー縁部を係止して仮固定
   し、上ケース開口部に下ケース開口部を接合し該下ケー
   スで基板上面を押圧して本固定する如くなした圧電ブザ
   ー。 （２）環状棚部に先端の尖った環状抑圧部を一体に設け
   てなる実用新案登録請求の範囲第１項記載の圧電ブザー
   。 （３）環状棚部に当接する大きさのリング状ホルダーに
   基板を固定し、リング状ホルダーで振動板外周部を押圧
   する如くなした実用新案登録請求の範囲第１項記載の圧
   電ブザー。 （４）基板適所に孔を設は更に外周に連る割溝を設け、
   リード線を振動板に対向した基板面側より反対側の基板
   上面へ導くようにした実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の圧電ブザー。 （５）基板外周に凹欠部を設け、リード線を振動板に対
   向した基板面側より反対側の基板上面へ導くようにした
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の圧電ブザー。 （６）基板外周より割溝を設はリード線を振動板に対向
   した基板面側より反対側の基板上面へ導くようにした実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の圧電ブザー。 （７）基板を支持しているホルダーに一方の面より他面
   へ通ずる間隙部を設け、リード線を振動板に対向した基
   板面側より反対側の基板上面へ導くようにした実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の圧電ブザー。 （８）リング状ホルダーの振動板押圧側に先端の尖った
   環状押圧部を一体に設けてなる実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の圧電ブザー。 （９）振動板と対向した側の基板面に電気部品を取り付
   けてなる実用新案登録請求の範囲第１項記載の圧電ブザ
   ー。 ００）基板に基板と直角方向に端子を取り付け、下ケー
   スに設けたガイド溝を通して端子を外部に突出した実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の圧電ブザー。 （１１）基板に基板と平行方向に端子を取り付け、上ケ
   ース・下ケースに設けたガイド溝を通して端子を外部に
   突出した実用新案登録請求の範囲第１項記載の圧電ブザ
   ー。 （１２）振動板と上ケース上部との間に共鳴室を形成し
   、発音孔を設けた実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   圧電ブザー。