JPS5833122Y2 - 軌道整正機のタンピング位置修正装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は２個のボギ一台車を有する軌道整正機のタンピ
ング位置修正装置に関する。

最近の軌道整正機はタンピング装置や走行装置の外に、
高低、水準９通りのレールの狂い量の検出、修正装置を
有し、レール上を走行する列車の速度及び通過トン数の
増大に伴い、タンピング装置の強力化、作業能率向上の
ための軌道整正機自体の走行速度の高速化等により、軌
道整正機は益々大型化し、従って軸重は増大し、二軸で
は許容軸重を超過するので、２個の二軸ボギ一台車が使
用されている。

このような軌道整正機を用いて、曲線部でレールの整正
作業を行なう場合、道床砂利の締固作業をするタンピン
グ装置のタンピング装置はレールと干渉・し、鉄道線路
の適正な締固め作業を行うことができなかつまた。

この為タンピング装置をレールの長手方向に対して横移
動させ、両タンピング装置の中心を２本のレールの中心
に一致させて、適正な締固作業ができるようにしなけれ
ばならない 従来は第１図に示すように軌道整正機１に取り付けられ
た案内軸３，３′に嵌合し摺動できるようにタンピング
装置４，４′を取り付け、両ロッド式複動油圧シリンダ
（以下油圧シリンダと言う）２のピストンロッド５，５
′をそれぞれタンピング装置４，４′に連結し、油圧シ
リンダ２のピストンロッド５，５′を必要に応じて一方
向に移動させて、タンピング装置４，４′の中心が２本
のレール１５．１５’の中心と一致するようにタンピン
グ装置４，４′を案内軸３，３′に沿って移動させてい
た。

しかし、このような方法では、重量の大きい複雑な構造
のタンピング装置４゜４′を案内軸３，３′に沿って油
圧シリンダ２で移動させる場合、案内軸３，３′、その
支持部、油圧シリンダ２及びその取付部等は頑丈な構造
を必要とし、かつタンピング装置４，４′の外に、案内
軸３，３′、油圧シノンダ２及びそれ等の付属部品を取
り付ける余分な空間を必要とするという欠点があった。

本考案は以上の点に鑑み、軌道整正機の二個のボギ一台
車の内一つのボギ一台車に、軌道整正機の車体を、その
車体の長平方向に対して横移動させることができるタン
ピング位置修正装置を設け、鉄道線路の曲線部において
車体を横移動させることにより、軌動整正機のタンピン
グ装置の中心を２本のレールの中心に一致させ、適当な
道床砂利の締固めを行うことができる軌道整正機のタン
ピング位置修正装置を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を添付の第２図及び第３図を参
照して説明する。

第２図は本考案の軌道整正機のタンピング位置修正装置
の一実施例の要部を断面で示した正面図、第３図は第２
図をＡ矢印方向より見た平面図である。

図において、軌道整正機のボギ一台車６の心皿７には心
皿軸８のフランジ１４及び座１３を介して心皿軸８が嵌
合されている。

心皿軸８の上部にはピストンロッド１０ａ、１０ｂを有
する両ロッド式複動油圧シリンダ（以下油圧シリンダと
言う）９が取り付けられ、この油圧シリンダ９及び心皿
軸８を被覆するようにして軌道整正機の車体１９がボギ
一台車６に載せられ、車体１９と心皿軸８の間には減摩
材１１．１２が設けられている。

これ等の減摩材１１．１２は車体１９側に接着してもよ
いし、心皿軸８の方に接着してもよい。

また、油圧シリンダ９のピストンロッド１０ ａ 、１
０ ｂが車体１９に当接する部分には当板１＃ａ、１６
ｂが車体１９に接着されている。

なお車体１９には、心皿軸８の離脱防止用車体枠１８が
複数個のボルト２０で取り付けられている。

以上のような構成のタンピング位置修正装置を有する軌
道整正機が鉄道線路の曲線部の整正作業において道床砂
利の締固作業を行う場合には、油圧シリンダ９を作動さ
せ、曲線部の状態に応じてピストンロッド１０ ａ又は
１０ｂの先端を車体１９に設けられた当板１６ ａ又は
１６ｂに当接して、心皿軸８を案内として、減摩材１１
．１２を介して車体１９を横移動させ、２本のレールに
対応するタンピング装置の中心が、２本のレールの中心
に一致した所で、油圧シリンダ９を停止させれば、各レ
ールに対するタンピング装置は正しい位置になるので適
正な締固作業を行うことができる。

また、軌道整正機が、鉄道線路の直線路で整正作業を行
う場合又は整正作業を行わないで線路上を走行する場合
は、油圧シリンダ９を最初の中立の位置に戻し、油圧シ
リンダ９の作動油の内部漏洩等で車体１９が一方へ移動
しないようにロックピン１７で心皿軸８と車体１９を一
体に結合する。

以上のように、本考案の軌道整正機のタンピング位置修
正装置を使用すれば、鉄道線路の曲線部においてボギ一
台車の心皿に嵌合され心皿軸に取り付けられた油圧シリ
ンダにより簡単に軌道整正機の車体を横移動させて、タ
ンピング装置の中心と２本のレールの中心を一致させる
だけで、適正な道床の締固作業ができ、構造が簡単で、
タンピング装置部に余分な空間を必要としない等その効
果は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の軌道整正機のタンピング位置修正装置の
正面図、第２図は本考案の正面図、第３図は第２図をＡ
矢の方向より見た平面図である。 ６・・・・・・ボギ一台車、７・・・・・・心皿、８・
・・・・・心皿軸、９・・・・・・油圧シリンダ、１０
ａ 、１０ ｂ・・・・・・ピストンロッド、１１．
１２・・・・・・減摩材、１３・・・・・・座、１４・
・・・・・フランジ、１８・・・・・・車体枠、１９・
・・・・・車体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軌道整正機の一つのボギ一台車の心皿に嵌合された心皿
   軸と、前記心皿軸の上部に軌道整正機の車体の長手方向
   に対して直角に取り付けられた両ロッド式複動油圧シリ
   ンダ（以下油圧シリンダと言う）と、前記心皿軸と前記
   車体の摺動部に減摩材を、また油圧シリンダのピストン
   ロッドが前記車体に当接する部分に当板を設け、前記心
   皿軸の離脱防止用車体枠を前記車体に設けた軌道整正機
   のタンピング位置修正装置。