JPS5832855Y2 - 横向きパイプ加工装置用ト−チホルダ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は横向きに設置されているパイプのまわりにトー
チを回転させて該パイプをガス切断したり或は溶接した
りなどする横向きパイプ加工装置用トーチホルダーに関
するものである。

例えば、横向きに設置されているパイプを開先切断する
場合には、トーチとパイプとの間隔を一定に保持してい
ないと一定した開先面が得られない。

このため従来は、トーチ側に間隔束を取付け、この間隔
束をパイプの外周に接触させて回転させつつ公転させて
トーチとパイプとの間隔を一定に保持させるようにして
いた。

この場合、間隔束は公転中にパイプから離れないように
スプリングで付勢している。

しかるに、加工すべきパイプが横向きに設置されている
場合には、例えばトーチがパイプの上側に存在する場合
と、下側に存在する場合とでは、トーチ及びトーチホル
ダーの自重が前者では間隔束をパイプに押しつけるよう
に作用し、後者では間隔束をパイプから離すように作用
し、その負荷条件が逆になる。

従来は、トーチがパイプの下側に存在するとき間隔束が
パイプから離れないように間隔束を付勢するスプリング
の押圧力を大きく選定していた。

しかしながらこのようにすると、トーチがパイプの上側
に存在するときには、トーチ及びトーチホルダーの自重
以外に、前述したスプリングによる大きな押圧力も間隔
束をパイプに押しつけるように作用するので、間隔束の
パイプに対する接触圧力が強くなりすぎ、パイプの上側
切断時にノッキングを起し易い欠点があった。

本考案の目的は、トーチが横向きパイプの外周のいずれ
の泣＠にあるときでも、間隔束のパイプに対する接触圧
力をほぼ一定に維持することができる横向きパイプ加工
装置用トーチホルダーを提供するにある。

本考案では、横向きパイプ加工装置の可動部に支持され
て横向きパイプの径方向に指向した状態で該パイプのま
わりを回転するアームに対してトーチを直接取付けずに
、シーソーアームを介して取付け、このシーソーアーム
の一端側に取付けたトーチ等の重量に対してシーソーア
ームがバランスするように該シーソーアームの他端側に
バランスウェイトを取付けたことを特徴としている。

このようにすると、トーチの先端とパイプとの間の間隔
を一定にするためにシーソーアームに取付ケている間隔
車の横向きパイプに対する接触圧は、トーチが横向きパ
イプの外周にいずれの飲＠にあるときでもほぼ一定に維
持することができ、ノッキングを起さずに作業を行うこ
とができる。

以下本考案の具体例を図面を参照して詳細に説明する。

第１図乃至第３図は本考案をパイプ切断装置用のトーチ
ホルダーに適用した例を示したものである。

切断すべきパイプ１は横向きに置かれている。

このパイプ１の外周にはリング伏の固定枠２が同心法に
配設され、ｌ対のクランプ機構３でパイプ１ＩＦ−固定
されている。

固定枠２は割り面４で２つ割りにされ、その割り面４の
一方の側は蝶番５で回転自在に連結され、割り面４の他
方の側は１対の引掛部材の連結による割締め機構６で開
閉自在に連結されていて、割締め機構６を開くことによ
りパイプ１の途中からでも着脱が容易にできるようにさ
れている。

固定枠２の一方の側崩に沿って回転リング７が配設され
、固定枠２の外周に等間隔で支持された４個のローラ８
でこの回転リング７はその外周部が回転自在に支持され
、パイプ１の外周を回転できるようにされている。

この回転リング７も割り面７Ａで２つ割りにされている
。

回転枠２が割締め機構６側の割り面４で左右方向に押し
開かれるとき、回転リング７もその動作に追従できるよ
うに固定枠２の内周側にはローラ８と共に回転リングγ
を抱く抱きボス９が設けられ、またこのとき回転リング
７が固定枠２に対して回転しないように回転リング７の
ストッパ一孔１０に固定枠２側からストッパーピン１１
が１次的に挿入されるようになっている。

固定枠２には回転リングＴをパイプ１のまわりに回転さ
せるためのリング回転１駆動源１２が取付けられている
。

このリング回転１駆動源１２は、図示しないモータと、
このモータにより回転、駆動されて回転リングγをフリ
クションドライブで回転させる駆動ローラ１３等を備え
て構成されている。

回転リング７には、本考案の要部をなすトーチホルダー
１４を介してガス切断用トーチ１５が支持されている。

トーチホルダー１４は、回転リングγに固着されている
アーム台１６を有し、このアーム台１６にはクランプ具
１１を介して横アーム１８が片持ち支持されている。

横アーム１８の途中ｌ（は、可動アームクランプ１９が
横アーム１８の長手方向に移動可能に取付けられている
。

横アーム１８の表面には図示しないがその長手方向にラ
ックが刻設され、可動アームクランプ１９内には図示し
ないがピニオンが内蔵されていて前述のラックに噛み合
わされ、横送り把手２０を回すことにより前述のピニオ
ンを回し、可動アームクランプ１９を横送りできるよう
にされている。

可動アームクランプ１９には、所望位置でこれを横丁−
ム１８に固定する割締めネジ２１が設けられている。

また、可動アームクランプ１９には、横アーム１８に対
して直交する向き、換言すればパイプ１径方向に指句す
る向きで縦アーム２２が移動可能に支持されている。

縦アーム２２の表面にはその長手方向にラック２３が刻
設され、可動アームクランプ内には図示しないがピニオ
ンが内蔵されていてラック２３に噛み合わされ、縦送り
把手２４を回すことにより前述のピニオンを回し、縦ア
ーム１８を縦送りできるようにしている。

可動アームクランプ１９には、所望位置で縦アーム２２
を固定できるように締めネジ２５が設けられている。

縦アーム２２の先端には逆Ｕ字状をしたシーソー支持体
２６が固着され、その空所には断面長方形状をしたシー
ソーアーム２７がその長手方向をパイプ１の周方向を向
けて嵌め込まれて、その中間部がシーソー支持体２６を
貫通する枢支軸２８により枢支されて該シーソーアーム
２γの両端がパイプ１に対して接近離間するようなシー
ソー運動が自在にできるようになっている。

開先なとらないでパイプ１を切断するときには、シーソ
ーアーム２７にシーソー運動をさせる必要がないので、
このときシーン−アーム２７をロックするため枢支軸２
８には蝶ナツト２９が螺合されている。

シーソーアーム２７の一端にはクランプ部３０が設けら
れ、このクランプ部３０にはトーチ支持部３１がシーソ
ーアーム２Ｔの軸心のまわりに回転可能に把持されてい
る。

クランプ部３０及びトーチ支持部３１にはそれぞれ締め
ネジ３２゜３３が設けられている。

クランプ部３０には開先角度を表示する目＠３４が施さ
れている。

トーチ支持部３１にはガス切断用トーチ１５が把持され
ている。

シーソーアーム２１の中央の下部には１対のポルト３５
が植設され、これらボルト３５の下部にブラケット３６
がナツト３１で取付けられている。

ブラケット３６のボルト貫通部分には図示しないが長孔
があけられていてその取付位置が変えられるようになっ
ている。

ブラケット３６の先端にはパイプ１の外周に接触するこ
とによりトーチ１５の先端とパイプ１との間の間隔を一
定に保持するための間隔束３８が防熱板３９と共に取付
けられ、間隔束３８のみが回転できるようにされている
。

間隔束３８の取付位置は、ナツト３Ｔの位置を調整する
ことにより行うことができ、これによりトーチ１５と被
切断材であるパイプ１との間隔が変えられることになる
。

シーソーアーム２７の他端側にはバランスウェイト４０
が取付ケられ、トーチ１５及び間隔束３８等の重量との
バランスがとられ、シーソーアーム２７が平衡するよう
にされている。

シーソー支持体２６には延長部２６Ａが設けられ、この
延長部２６Ａの端部に対応してシーソーアーム２７には
孔４１がアケられ、孔４１内には間隔束付勢スプリング
４２が挿入され、孔４１の上部にはスプリング調整ネジ
４３が螺合されている。

スプリング４２はその一端がシーソー支持体２６の延長
部２６Ａに固定され、他端は調整ネジ４３に当接され、
シーソーアーム２７を第２図で反時計方向に付勢するこ
とにより、間隔束３８が常にパイプ１に当接するように
付勢している。

このようなトーチホルダー１４は、トーチ１５及び間隔
束３８側の自重とバランスウェイト４０の自重をバラン
スさせているので、第１図に示すようにトーチホルダー
１４がパイプ１の上側に存在していても、間隔束３８に
はトーチ１５の自重がほとんど作用せず、単にスプリン
グ４２による押圧力が作用することになる。

トーチホルダー１４がパイプ１の下側に存在する場合も
同様なことが云える。

従って、スプリング４２の押圧力は従来のように強くす
る必要がなく、間隔束３８がパイプ１に軽く接触できる
程度の力でよい。

従って、パイプ１の上側の切断作業時にノッキングする
こともなく、またパイプ１の下側の切断作業時に間隔束
３８がパイプ１から離れることもない。

ナト、トーチホルダー１４にはガス切断用のトーチ１５
に限らず溶接用のトーチ、或は単なる加熱用のトーチ等
も取付けることができる。

以上説明したように本考案に係るトーチホルダーは、パ
イプの径方向に向けられてこのパイプのまわりに回転駆
動されるアームにシーソーアームをその両端がパイプに
接近離間する方向に揺動自在となるように取付け、この
シーソーアームの一端側ＶＣ，はトーチを取付けると共
にこのトーチ側に間隔束が存在するようにシーソーアー
ムに間隔束を支持させ、シーソーアームの他端側にはト
ーチ及び間隔束等の自重に対して該シーソーアームがバ
ランスするようにバランスウェストを取付けているので
、間隔束の横向きパイプに対する接触圧をトーチが横向
きパイプの外周のいずれの位置にあるときでもほぼ一定
に維持させることができ、しかも間隔束を横向きパイプ
に接触させるための間隔車付勢用スプリングの押圧力を
従来に比べて・」＼さくすることができる。

従って、パイプの上側での作業中にノッキングが生ずる
ことを防止することができる。

また、パイプの下側での作業中に間隔束がパイプから離
れるのを防止することができる。

従って、本考案によれば横向きパイプの開先切断でも良
好に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のトーチホルダーを用いたパイプｔａｅ
ｉ装置の疋面図、第２図及び第３図は本考案に係るトー
チホルダーの一実施例を示す爪面図及び側面図である。 １４・・・トーチホルダー、１５・・・トーチ、２６・
・・シーソー支持体、２７・・・シーソーアーム、２８
・・・枢支軸、３１・・・トーチ支持部、３８・・・間
隔束、４０・・・バランスウェイト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横向きに設置されたパイプのまわりを回ってトーチにて
   前記パイプを加工する横向きパイプ加工装置用のトーチ
   ホルダーにおいて、前記パイプの径方向に向けられたア
   ームが前記パイプのまわりを回転するように該アームが
   前記加工装置の可動部に支持され、長手方向が前記パイ
   プの周方向を向くようにされたシーソーアームがその両
   端が前記パイプに対して接近離間する方向に揺動するよ
   うに該シーソーアームの中闇部が前記アームに枢支され
   、前記シーソーアームの一端には前記トーチを支持する
   トーチ支持部が設けられ、前記シーソーアームには前記
   パイプに接触しつつ回転することにより前記パイプに対
   する前記トーチの間隔を一定に保持させるための間隔束
   が前記トーチ側に存在するように支持され、前記シーソ
   ーアームの他端には前記トーチ側の重量に対して該シー
   ソーアームがバランスするようにバランスウェイトが取
   付けられ、前記アームと前記シーソーアームとの間には
   前記間隔束が前記パイプに常に接触するように該間隔束
   を付勢する間隔束付勢スプリングが設けられていること
   を特徴とする横向きノくイブ加工装置用トーチホルダー
   。