JPS5832106Y2 - 風向変換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は空気調和機などの空気吹出口から吹出される
空気の方向を変換する風向変換装置に関する。

ヒートポンプ式などのように冷暖兼用の空気調和機を用
いる場合、冷房時には空気（冷風）を水平に吹出し、暖
房時には空気（温風）を下方に吹出すのが室内温度を均
一）こ保つうえで好ましい。

従来、このような吹出しを達成する手段として、冷風用
と温風用の二つの吹出口を設けたり、吹出口の二個所に
風向変換装置を設けることなどが行なわれているが、い
ずれも構造が複雑でコスト高を招いているとともに、吹
出方向の切換操作に手間どる難点があった。

この考案はこのようなことから、構造が簡単であるとと
もに、空気の吹出方向を水平がら下方に極めて簡単な操
作で変換することができるようにした風向変換装置を提
供しようとするものである。

以下、この考案の一実施例について図面を参照して説明
する。

図中１はヒートポンプ式空気調和機の室内側の機体で、
この下端前面部に吹出口２が形成され、この吹、出口２
からファン３を介して冷風あるいは温風が機体１の外部
すなわち室内に吹出されるようになっている。

なお、４は熱交換器で、この熱交換器４の作動状態に基
づいて冷風あるいは温風が生成されるものである。

吹出口２には風向変換装置の本体５が設けられ、これは
第３図に示すごとく、互いに逆方向に段違状にずれて対
向配置する一対の上下風向案内板６．６とこれら案内板
６，６の相互間に回動自在に設けられた複数の左右風向
案内板７・・・・・・とからなる。

上下風向案内板６，６の両者はその両端における端板８
，８により結合され、左右風向案内板７・・・・・・は
それぞれその中間部に突設されたピン９・・曲を介して
上下風向案内板６，６に支持されている。

１０．１０は、それぞれ一端がピン１１を介して機体１
に回動自在に枢着され、他端が吹出口２に臨んだアーム
で、これらアーム１０．１０によって上記本体５が支持
されている。

すなわち、吹出口２に臨んだ両アーム１０．１０の端部
が、本体５の端板８，８に接合固着してその本体５を支
持しているのである。

なお、両アーム１０．１０の端部は本体５の端板８．８
に回動自在に設けてもよい。

そしてこのようにアーム１０．１０に支持固着された本
体５は、アーム１０．１０か゛はは゛垂直に起立する状
態において上下風向案内板６，６がほぼ水平に保たれて
いる。

次に作用について説明する。

まず、冷房時すなわち吹出口２から冷風を吹出す場合に
おいては、第１図に示すごとく、上下風向案内板６，６
がほぼ水平を保つ状態に定める。

この状態においては、ファン３を介して送風される冷風
は、上下風向案内板６．６が水平に保持されているため
にこれらの案内作用によって吹出口２から水平に室内に
流出する。

一方、暖房時においては、本体５をアーム１０゜１０と
ともにピン１１．１１を支点にして第２図に示すごとく
反時計方向すなわち室内側にほは゛９０’回動操作する
。

この操作に伴い、上下風向案内板６，６が水平の状態か
らほぼ垂直の状態にその向きを変える。

したがってファン３を介して吹出口２に送風される温風
は、上下風向案内板６，６の板面に当たりその向きを下
方に向けて吹出口２から流出する。

これにより効率的な室内の暖房が図られる。ところで、
一対の上下風向案内板６，６は互いに逆方向に段違状に
ずれて対向配置しており、このため冷房時上下風向案内
板６，６に結露が生じることがないとともに暖房時には
各案内板６，６の幅ｌが短寸であっても、ファン３から
の温風がいずれかの案内板６，６に当りその向きを確実
に変換する。

つまり、案内板６，６の幅ｌが吹出口２の開口幅より相
当小さくても温風の方向変換を確実に達成させることが
できるのである。

このため、本体５の小型化が可能となり、製作的にも、
また吹出口２に対する組込上の点でも極めで有利となる
。

上述のように本体５の姿勢を適宜定めることにより、上
下風向案内板６，６を介して吹出空気の方向を水平から
下方に変換することができるが、そのいずれの状態にお
いても右左風向案内板７・・・・・・をピン９・・・・
・・を支点に回動操作することにより、さらにその吹出
空気の向きを左右に変換することができる。

つまり上下風向案内板６，６の相互間を流通する空気が
左右風向案内板７・・・・・・の回動操作角度に応じて
その向きを左右に変えるのである。

第２図のごとく、上下風向案内板６，６が垂直の状態に
おいては、その両者が段違状であることから、両案内板
６，６間に良好かつ多量に空気が流入し、したがってこ
の場合とくに左右に対する方向変換が明確に果される。

なお、上記実施例においては、冷風および温風を吹出す
吹出口を例に挙げて説明したが、このような吹出口に限
らず、冷風のみ或いは温風のみ、さらには他の種の空気
を吹出す吹出口にこの考案を適用してそれらの風向変換
を図る場合であっても何ら差し支えない。

以上説明のようにこの考案によれば、極めて簡単な構造
で、かつ簡単な操作によって確実に空気の吹出方向を変
換することができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図および第２図
はそれぞれ空気の吹出方向の異なる状態における断面図
、第３図は本体を拡大して示す斜視図である。 ２・・・・・・吹出口、５・・・・・・風向変換装置の
本体、６・・・・・・上下風向案内板、７・・・・・・
左右風向案内板、１０・・・・・・アーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気を吹出す吹出口と、一端を支点に回動自在に設けら
   れ他端が上記吹出口に臨んだアームと、互いに逆方向に
   段違い状にずれて対向配置する一対の上下風向案内板お
   よびこれら案内板間に回動自在に設けられた左右風向案
   内板とからなる本体とを具備し、上記本体は上記アーム
   の他端に取付けられ、そのアームの支点を中心に回動す
   ることにより、上下風向案内板が吹出口の軸方向とほぼ
   平行の状態からほぼ直角の状態に可変することを特徴と
   した風向変換装置。