JPS5831546Y2 - 寝台等の床部昇降用クランクハンドル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は寝台、診察台、患者用運搬車等の床部昇降用に
使用するクランクハンドル装置に関するものである。

例えば寝台には、床部を複数個に分割して構成し、所望
の床部分を適宜方向に回動昇降させて起伏させるように
したもの、床部を支持する床部支持枠を昇降させること
によ）ノ床部全体を水平を維持しつつ昇降させるように
したもの、該床部支持枠の頭側あるいは足側の一方側だ
けを昇降して傾斜させるようにしたもの等があり、これ
らの寝台では例えば前記床部支持枠に親ねじを回転自在
に構威し、該親ねじを回転させることにより、該親ねし
に螺合した雌ねじ部材を進退させて前述したように床部
を昇降させるようにした構成が多用されている。

本考案はかかる親ねじを用いた機構等の昇降機構に連な
る駆動軸を手動で回転させる為のクランクハンドル装置
に関するもので、殊に床部が機構的な昇降限界に至った
際に於ける操作に際しての機構部材の損傷並びに操作者
の怪我を防止するようにすると共に、不使用時には屈折
させて邪魔とならないようにしたことを特徴とするもの
である。

以下本考案を前記親ねじを用いた昇降機構に適用した実
施例に基づいて詳細に説明すると次の通りである。

符号１は回転により、それに螺合した雌ねじ部材（図示
せず）を進退させて寝台等の床部（図示せず）を昇降さ
せる親ねしであり、２は該親ねじ１に連なる駆動軸であ
る。

該駆動軸２は、その回転によって前記親ねじ１を回転さ
せる構成であれば、例えば図に示すように親ねじ１の端
部からその軸線上に延長させた構成でも良いし、適宜の
回転力伝達機構を介して該親ねじ１に連結する構成とす
ることにより、その回動輪線が該親ねじ１の回動軸線と
異なる位置に設けた構成でも良い。

該駆動軸２の先端に連結棒３を屈折自在に固定すると共
に、該連結棒３に径の大きい嵌挿体４を設ける。

符号５はクランク腕６を設けた駆動筒、７は該クランク
腕６に設けたグリップである。

しかして前記嵌挿体４を該駆動筒５内に回転並びに摺動
自在に嵌挿すると共に、該嵌挿体４と該駆動筒５の前記
駆動軸２側間に圧縮コイルばね、竹の子ばね等の圧縮ば
ね８を介装する。

前記駆動軸２は先端部Ａを前記駆動筒５内に嵌挿自在と
すると共に、該先端部Ａの後方に前記駆動筒５との当接
部９を設ける。

そして該当炉部：、９と萌駆動筒５の対応個所には山形
の凸部１０と、該凸部１０に対応する凹部１１とによる
保合部Ｂを設ける。

該凸部１０並びに凹部１１を前記当接部９並びに駆動筒
５のいずれの側に設けるか、又その個数は自由である。

尚、図中符号１２は実施例の製作時に於いて嵌挿体４を
駆動筒５内に嵌挿するための蓋であるが、かかる製作方
法は自由で゛ある。

しかして駆動軸２と連結棒３を屈折させず同一軸線上と
する・と、駆動筒５．は嵌挿体４との間に介装した圧縮
ばね８によって駆動軸２方向に弾発されて移動し、該駆
動軸２の先端部Ａを嵌挿するので、前記連結棒・３は屈
折不能となる。

かかる状態に於いて前記グリップ７を持って駆動筒５を
回転させると、該駆動筒５の回転力は凸部１０と凹部１
１との係合により前記当接部９を介して駆動軸２に伝達
かれ、例えば親ねじ１を回転させること（こより床部を
昇降さ、せることができる、：尚４該凸部１０と凹部１
１とが係合を保持する保持力は、それらの傾斜部１３の
傾斜角や、圧縮ばね８の弾発力を変えることによって適
宜に設定することができる。

しかして前記床部が昇降の限界位置に至ると駆動軸２が
回・転不能となるが、これに気付かず更に駆動筒５を回
転させようとすると、該駆動筒３には過大なトルクが加
わる状態となる。

かかる過大なトルクがそのまま□駆動軸２に加わると連
結棒３、駆動軸２並びに親りじ１を含めた昇降機構部材
を破損する危険性を生：しるばかりでなく、操作者の手
自体にも大きな衝撃を生じ、思わぬ怪我をする危険性も
生じる二元かしながら本考案では、前記駆動筒５に加わ
るトルクによって前記凸部１０と凹部１１間に前述した
保持力以上の力が加わると、前記傾斜部１３によって駆
動筒５は圧縮ばね８の弾発に抗して移動し、該凸部１０
と凹部１１との係合が外れるので駆動筒５は空転して駆
動軸２に所定以上のトルクを伝達しない。

本考案はこのように空転によって駆動筒５並びに駆動軸
２に、ｉｖｉ′寅、：、１ソレク以上の過大トルクが発
生しないので、連結棒、３、駆動軸２並びに親ねじ１等
を含めた床部の昇降機構部材の破損を完全に防止する′
＝とがで３ｑ、’：、’１−□′ヤ・も操作者の手に衝
撃を生じないので、怪我をする心配がないという大きな
特徴がある。

尚、前記所定トルクは前述した通り、前記傾斜部１３の
傾斜角や、圧縮ばね８の弾発力を変えて、・前記凸部１
０と凹部１１との係合保持力を調節して適宜に設定する
ことができる。

本考案は以上の通りであるので、昇降操作ニ際して床部
が昇降の限界位置に至ってしまった々・否かをいつも注
意してν）る、必要はなく、誰でも安心して操作するこ
とができるという効果がある。

しかして床部の昇降が済ん、だら、圧縮ばね８の弾発力
に杭して駆動筒５を図中右方に移動させて、駆動軸２の
先端部を該駆動筒、５か、ら外すと、連結棒３は屈折可
能となる。

従ってかかる連結棒３ρ屈折により駆動筒５を第、７２
図に示すように屈折させた状態で維持することができ、
不使用時にはこのような状態とすることにより、寝台等
の外側への突出を防止することができ、邪魔とならない
と魁、）う効果を奏する上、使用時には寝台等の外側に
突出させて操作を容易に行ない得るという・効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は使用状態
説明的縦断図、第２図は不使用状態説明的縦断図、第３
図は構成部材の説明的斜視図である。 符号 １・・・・・・親ねし、２・・・・・・駆動軸、
３・・・・・・連結棒、４・・・・・・嵌挿体、５・・
・・・・駆動筒、６・・・・・・クランク腕、７・・・
・・・グリップ、８・・・・・・圧縮ばね、９・・・・
・・当接部、１０・・・・・・凸部、■・・・・・・凹
部、１２・・・・・・蓋、１３・・・・・・傾斜部、１
４・・・・・・ユニバーサル取付部、Ａ・・・・・・先
端部、Ｂ・・・・・・係合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 寝台等の床部の昇降機構に連なる駆動軸の先端に連結棒
   を屈折自在に固定すると共に、該連結棒に径の大きい嵌
   挿体を設け、該嵌挿体を駆動筒内に回転並びに摺動自在
   に嵌挿すると共に、該嵌挿体と該駆動筒の前記駆動軸側
   間に圧縮ばねを介装し、前記駆動軸は先端部を前記駆動
   筒内に嵌挿自在とすると共に、該先端部の後方に前記駆
   動筒との当接部を設け、該当接部と該駆動筒には山形の
   凸部と該凸部に対応する凹部とによる保合部を設けたこ
   とを特徴とする寝台等の床部昇降用クランクハンドル装
   置。