JPS5831542Y2 - 身体障害者用介助装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、身体障害者用介助装置に関するものである。

通常、足や腰等に障害を持つ身体障害者は、例えば、立
ち上る、腰掛ける、しゃがむ、座る等の姿勢変換動作を
自刃で行うことが困難であり、このような場合には介助
者の助けが必要となる。

本考案は、身体障害者のこのような姿勢変換動作を助け
てその動作を容易化する介助装置の提供をその目的とす
るもので゛ある。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
に、第１図〜第３図において、１は機体であって、この
機体１は、左右の脚棒２，２の前端部下端を横桟３で連
結することにより構成したもので、両脚枠２，２の間に
は便器４等の施設を後方から挿入することのできる空間
部を形成し、各脚棒２．２の下端にはキャスター５を取
付けている。

上記左右の脚棒２，２の中央部にはそれぞれ油圧シリン
ダ６．６を立設し、これらのシリンダを共通に駆動する
ための油圧モータ７及び油圧タンク８を一方の脚棒２に
取付けると共に、その操作用スイッチ（図示せず）を設
け、さらに両シリンダ６．６にその速度を同期させるた
めの同期機構を付設している。

この同期機構は、一端を機体１における横桟３上に固定
した二つのばね９，９の他端にワイヤ１０．１０をそれ
ぞれ結着し、これらのワイヤ１０．１０の先端をプーリ
１１，１１を介して左右のロッド１２゜１２に連結した
もので、両方のシリンダ６．６に等価の負荷荷重を作用
させることによりその昇降速度を同期させるようにして
いる。

なお、この同期機構はその他の適宜構成とすることもで
きる。

また、上記左右のロッド凹２，１２の上端には、パイプ
を湾曲させることにより背当部１３ａと肘掛部１３ ｂ
とを一体に構成せしめた支持部材１３を固定的に架設し
、これらのロッド１２，１２間における上記支持部材１
３の下方には、前端部を機体１」−にピン１４によって
傾動自在に枢支させた座板１５を配置し、ロッド上のカ
ラー１６に設けた突子１７を座板１５の後端下面に設け
たガイド１８内に移動自在に係合させ、而して、ロッド
１２，１２の昇降に伴って座板１５の後部が上下動せし
められるように構成している。

なお、図中１９はロッドを被う蛇腹状カバーである。

上記構成を有する介助装置を例えば椅座排便に使用する
場合は、この介助装置を移動させて便器４が左右の脚棒
２，２間に挿入されるようにその位置を調整し、座板１
５上に身体障害者が腰掛ける。

この腰掛ける際の姿勢変換が困難な場合には、スイッチ
操作によりロッド１２，１２を上昇させて第２図に鎖線
で示すように座板１５を傾斜させておき、これに臀部を
当接支持させた状態で徐々にロッド１２．１２を下降さ
せて座板１５を水平に戻せばよく、これによって椅座姿
勢への変換を行うことができる。

而して、その姿勢で排便を終了した身体障害者が車椅子
への移乗などにより立ち上る場合には、ロッド１２，１
２を上昇させて座板１５を必要な角度に前傾させればよ
い。

なお、介助装置を上述したように椅座排便に使用する場
合は便座形の座板が用いられるが、この介助装置は、椅
座排便ばかりでなく、他の施設への移乗などに伴う一般
的な姿勢変換に使用することができ、そのような場合に
はその目的に合った座板が使用される。

このように本考案に係る介助装置によれば、座板を傾動
自在とすることにより、身体障害者が行う立ち上る、腰
掛ける、しゃがむ、座る等の姿勢変換動作を容易にし、
それによって身体障害者自身及び介助者の労力を著しく
軽減化することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２図はその
側面図、□第３図は同平面図である。 １・・・・・・機体、５・・・・・・キャスター、１２
・・・・・・ロッド、１３・・・・・・支持部材、１３
ａ・・・・・・背当部、１３ｂ・・・・・・肘掛部、
１５・・・・・・座板、１７・・・・・・突子、１８・
・・・・・ガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キャスターにより移動自在な機体の左右にスイッチ操作
   で駆動する昇降機構を介して互いに同期的に昇降せしめ
   られるロッドを立設し、両ロッド間に、背当部と肘掛部
   とを備えた支持部材を架設すると共に、前端部を機体上
   に傾動可能に枢支された座板を配置し、ロッドに設けた
   突子を座板の後部に設けたガイド内に移動自在に係合さ
   せたことを特徴とする身体障害者用介助装置。