JPS5830414Y2 - 玉葱等の収穫機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は玉葱等の球根類作物を掘取り収穫する収穫機の
改良に関し、より具体的にはタッピング処理後の作物の
伴走コンテナに積込むに当って、その作物の損傷を可及
的小なくしてしかも、円滑、確実に積込むことができる
ようにしたものである。

従来周知の如くタッピング装置の後方に横送りコンベア
を設け、この横送りコンベアの送り方向側外端部に積込
み用コンベアを配置して、タッピング処理後の玉葱を該
積込み用コンベアにより、伴走コンテナに積込むように
構成した玉葱収穫機が提案されている。

斯かる玉葱収穫機の積込み用コンベアはコンベアチェー
ンの左右前後の振れを防止するためテンション手段を組
込むことからコンベアフレームとコンベア爪との間に比
較的広い間隙が必要でこのため、横送りコンベアから積
込みコンベアに作物が移載される時、上記間隙に作物が
喰込み易く傷発生を招いて商品価値を著しく低下してい
る。

本考案は斯かる問題点を解消すべく提供されたものであ
って、その特徴とするとこうは、タッピング装置の後方
に設けられ、作物を水平方向に送る横送りコンベアと：
該横送りコンベアの送り方向側外端部に設けられ１作物
を鉛直方向に持上げる積込みコンベア：とがそれぞれ具
備された収穫機において、前記積込みコンベアのフレー
ム下部に一対の延長カバーが突出され、該延長カバーの
それぞれが前記横送りコンベアの移送終端部の両側に位
置して設けられている点にある。

以下、図示の実施例について本考案を詳述すると、全体
構成を示す第１図において、１は掘出し装置、２は持上
げ装置、３は２本又は３本のタッピングローラ４を１組
として成るタッピング装置で、支持枠５上に横方向複数
組並設され、かつ各タッピング装置３は前部が高くなる
傾斜状態とされている。

６は履帯７を備えた履帯走行装置、８は前部にエンジン
９を搭載した機体で、履帯走行装置６上に支持され、ま
たこの機体８上には前記支持枠５が設けられると共に、
運転席１０と、エンジン９等に対スるコントロールボッ
クス１１とが横方向に突出して設けられている。

１２はタッピング装置３によりタッピング処理された玉
葱を水平方向の横方向へと移送する横送りコンベアで。

第２図に示すように支持枠５の上部後端に枢着された左
右一対のローラ１３，１３と、とのローラ１３．１３間
に掛張されたコンベアベルト１４とから構成される。

１５は横送りコンベア１２の送り方向側外端部に配置さ
れた積込み用コンベアで、作物である玉葱を鉛直方向に
持上げるものであり、第２図ないし第４図に示すように
構成される。

即ちこの積込み用コンベア１５（東上下に配置された駆
動軸１６及び従動軸１１と、この各軸１６゜１７の前後
に夫々固設された一対の駆動スプロケツ）１８．１８及
び従動スプロケット１９．１９と、この各スプロケット
１８と１９及び１８と１９間に掛張された一対のコンベ
アチェーン２ｏ、 ２０と、そのコンベアチェーン２０
．２０間に架設された多数の横桟２１と、との横桟２１
に所定間隔おきに取付けられたコンベア爪２２とを備え
て成り、しかも該積込み用コンベア１５は、コンベアフ
レームを兼用するコンベアケース２３に内装された状態
で前記支持枠５等に装着されている。

前記コンベア爪２２は一本の棒材の両端部を折曲げてコ
の字状とし、かつその各端部をコンベア回動側へと折曲
げて側面り字形に構成して成り、その折曲げ端部は横桟
２１に套嵌された円筒体２４に固着され、また折曲げ部
２５は直く後の横桟２１に接当して、該コンベア爪２２
を起立姿勢とすべく構成されている。

従ってこの各コンベア爪２２は横桟２１を支点として起
伏自在である。

２６はコンベア爪２２を起伏各姿勢に保持する姿勢保持
具であって、円筒体２４に固定されたＬ字状の折曲げ板
２Ｔと、その各面に弾圧可能な押え板２８とから成り、
この押え板２８はコンベアチェーン２０のリンクプレー
ト２９に突設された取付部３０に固設されている。

この積込み用コンベア１５を駆動するコンベア駆動系３
１は、第５図に示すように横送りコンベア１２への伝動
軸３２に固設されたスプロケット３３と、中間軸３４に
固設されたスプロケット３５との間にチェーン３６を掛
張し、かつ中間軸３４と駆動軸１６との間にクラッチ４
５を介装して成る。

３Ｔは横送りコンベア１２と積込み用コンベア１５間の
下方に配置された圃場投下用シュートであり、枢支軸３
８を介して支持部材３９に揺動自在に枢支されると共に
、スプリング４０により左右へと不安定切換可能に構成
される。

４１はガイド板、４２，４３はゴム′垂れ、４４は積込
み用シュートである。

上記構成において、第５図示の如くコンベアチェーン２
０の前後左右の振れを防止するためにテンションスプロ
ケットホイール４４が架設され、このためにコンベアフ
レーム又はケース２３とコンベア爪２２との間に広い間
隙が形成され、ここに玉葱の喰込み空間が形成される。

そこで本考案の実施例ではコンベアフレーム２３より一
対の延長カバー４１を突出させ、該延長カバー４７のそ
れぞれを横送りコンベア１４の移送終端部の両側に位置
させて設けたものである。

なお、この延長カバー４７はフレーム２３の補強を兼ね
るべく一本に突設してもよいが１弾性体を別設してもよ
いものである。

上記構成の本考案実施例において、圃場の玉葱を収穫す
る場合は、履帯走行装置６を駆動した走行状態とし、掘
出し装置１１を圃場に突込んで玉葱を掘起し、これに付
着している泥等を篩にかげて落しながら持上げ装置２に
より持上げてタッピング装置３の前端部に投下する。

すると玉葱は、その茎葉をタッピングローラ４間で所定
長さを残して切断されながら順次後方へと移送された後
、横送りコンベア１２に乗せられて行く。

そこでこの玉葱収穫機の伴走コンテナに玉葱を積込む場
合は、積込み用コンベア１５の各コンベア爪２２を起立
状態として姿勢保持具２６で止めた後、コンベア駆動系
３１のクラッチ４５を接続して、該積込み用コンベア１
５を第２図ａ矢示方向へと駆動する。

すると横送りコンベア１２ｒ／Ｃより送られて来た玉葱
は、コンベア爪２２により受けられて上方へと持上げら
れ、積込み用シュート４４から順次伴走コンテナへと投
入されていくのである。

このように横送りコンベア１２から積込ミ用コンベア１
５のコンベア爪２２に移載せしめる時、コンベアフレー
ム２３より張出さした一対の延長カバー４１が第５図示
の如く狭小状で横送りコンベア１２の終端部に位置して
いるので コンベア爪２２とフレーム２３との間隙に玉
葱が喰込むのは防止されるのである。

次に、積込み用シュート４４の下方が未収穫であって、
しかも地干しする場合は、クラッチ３７を切断して積込
み用コンベア１５を停止させた後、横送りコンベア１２
から圃場投下用シュート３７への落下必要区間だけ、コ
ンベア爪２２を図示の如く伏倒姿勢とする。

これはコンベア爪２２の先端部を持ってａ矢示方向側へ
と軽く押せば、押え板２８に抗して折曲げ板２７が円筒
体２４と一体回動するので、簡単な操作によって行なう
ことができる。

それに伏倒状態となったコンベア爪２２は、折曲げ板２
Ｔに対する押え板２８の弾圧によって確実に姿勢保持で
きる。

このようにして落下必要区間のコンベア爪２２を伏倒姿
勢によれば、横送りコンベア１２と積込み用コンベア１
５との間に玉葱落下空間ができるので、横送りコンベア
１２により送られて来た玉葱は、コンベア爪２２に邪魔
されることなく、この落下空間を経て圃場投下用シュー
ト３７へと落下して行く。

そして圃場投下用シュート３Ｔを第２図実線の如くセッ
トしておけば、玉葱は機体８の後方右側へと投下され、
また仮想線の如くセットしておけば、機体８の後方中央
部へと投下され、圃場に地干し列として並べられて行く
のである。

なお積込み用コンベア１５のコンベア爪２２は必要最少
数のみ起伏可能とし、圃場投下時には、その起伏可能な
コンベア爪２２を玉葱落下空間に対応させるべく操作す
るようにしても良い。

以上のように本考案では、横送りコンベアの移送終端部
に概ね直立姿勢で設けられる積込みコンベアのフレーム
に一対の延長カバーを張出さし、横送りコンベアの移送
終端部の両側にそれぞれ位置させて設けているので、横
送りコンベアかう積込みコンベアのコンベア爪に作物を
移載する時、延長カバーをガイドとして移載してその作
物の喰込みを阻止しているために損傷が少なくしかも、
確実でしかも円滑な受渡しを約束できる。

また。延長カバーをコンベアフレームより一体として張
出さしたものであると、コンベアフレームが補強されか
つモノコック構造とできることから全体を軽量化するこ
とができる等の利点もある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体の概略側
面図、第２図は要部の縦断背面図、第３図は積込み用コ
ンベアの要部を拡大した左側面図、第４図はその一部切
欠背面図、第５図は第２図Ａ−Ａ線の拡大断面図と駆動
系の構成図である。 ３・・・・・・タッピング装置、１２・・・・・・横送
りコンベア １５・・・・・・積込み用コンベア、２２
・・・・・・コンベア爪、２３・・・・・・コンベアフ
レーム ４７・・・・・・延長カバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タッピング装置の後方に設けられ、作物を水平方向に送
   る横送りコンベアと；該横送りコンベアの送り方向側外
   端部に設けられ、作物を鉛直方向に持上げる積込みコン
   ベア；とがそれぞれ具備された収穫機において、前記積
   込みコンベアのフレーム下部に一対の延長カバーが突出
   され、該延長カバーのそれぞれが前記横送りコンベアの
   移送終端部の両側に位置して設けられていることを特徴
   とする玉葱等の収穫機。