JPS5829404Y2 - 加湿器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はファンによる加湿送風路を有する加湿器の改良
構造に関する。

この種の加湿器は、室全体を有効に加湿するために所定
方向への吹出孔を有する吹出体を回転させることがある
。

しかも、この回転力は加湿送風を利用するのであり、そ
の回転速度は送風量や吹出方向等によって決められる。

しかし、吹出体が高速回転すると、吹出方向が加湿送風
の中心に偏ってしまい、吹出方向に拡がりが少くなって
室全体を加湿する場合には加湿効果が波及しないと云う
欠点を生じた。

本考案は上述の点に鑑み戊されたもので、以下にその実
施例を図について説明する。

１は内底部を水槽２に形威した下部箱体、３はこの下部
箱体１の上面開口に着脱自在に載置された上部箱体で、
この上下部箱体１，３によって箱状の加湿器４体を構成
している。

４は上部箱体３の上面に設けられた円形の吹出開口で、
その開口周縁を下方に垂下、延長して垂下筒５に形成し
ている。

６はこの垂下筒５の垂下端に当接、或いは固定された吸
水性と通気性を有した円筒状のフィルターで、その下半
部を水槽２中の水中に突入させである。

７は上部箱体３の一側面に形成した吸入開口で、垂下筒
５の狭い外側→フィルター６→垂下筒５の内側→吹出開
口４に至る加湿送風路８の入口を構成している。

９は垂下筒５の内側面上部を橋架する如く一体形成され
た取付桟で、その中心部分には下向き開口の取付箱１０
を一体形成し、この取付箱１０の外部上面には円環状の
取付ボス１１とこのボス１１に囲まれた凹所１２とを形
成している。

１３は取付箱１０内に上半部を挿入して相開口端部に固
着されたモータで、その回転軸を９許垂下させて箱型ボ
ス１４を固着し、この箱型ボス１４の側面には吹出開口
４の直下に位置するプロペラファン１５を一体形成する
と共に、このボス１４の下面には水槽２の水中に突入し
た筒状のポンプ１６を螺着している。

即ち、プロペラファン１５は加湿送風路８に強制的な加
湿送風渦流を形威し、ポンプ１６は水槽２から水を吸い
上げて周囲のフィルター６の上半部に散水する。

１７は凹所１２内に収納された抵抗箱で、その上面鍔を
取付ボス１１に載置してビス止めされ、内底面の中心に
軸受１８を形成すると共に、対向上面に軸孔１９を形成
し、この軸受１８及び軸孔１９に回転軸２０を回転自在
に挿着してその上端を突出させている。

２１は吹出開口４内に加湿送風路８と直交するように配
設された吹出体で、中央の円盤部２２に一本の桟２４に
よって外環部２３を一体に連結形成したもので、円盤部
２２を上記回転軸２０の突出上端にビス止めすると共に
外環部２３を垂下筒５の内側面に近接対向させている。

２５・・・・・・は桟２４に直交するように吹出体２１
に一体形成した風向板で、互いに間隔を置いて配設され
ると共にその間隔を吹出孔２６・・・・・・に形威し、
又、これらの風向板２５・・・・・・は一方の風向板２
５から他方の風向板２５まで少しづつ且つ連続的に角度
を変えて傾斜させてあり、必然的に吹出孔２６・・・・
・・の吹出方向を同様に傾けている。

又、第３図イ９口で示すように、円盤部２２、外環部２
３及び桟２４に夫々挿込み穴２７・・・・・・を設け、
この穴２７間に風向板２５・・・・・・の挿込み脚２８
・・・・・・をゴムブツシュ２９・・・・・・を介して
回転自在に挿込み止着すれば、風向板２５・・・・・・
の傾きを使用状況に応じて手動調節することができる。

更に、斯る調節構造及び回転し易くすることを合せ考え
るならば、吹出体２１及び風向板２５・・・・・・は樹
脂成型品であることが有利である。

３０は抵抗箱１７の上面と底面との間に回転自在に軸支
された小軸で、その上部側面には小歯車３１を形成し、
下部には羽根３２・・・・・・を切起した羽根車３３が
固着しである。

３４は抵抗１７内での回転軸２０に固着された大歯車で
、上記小歯車３１に噛合する。

３５は抵抗箱１７内に封入されたグリス等の流体で、上
記羽根３２・・・・・・が浸る程度に入れてあり、回転
伝達された羽根３２・・・・・・に対して回転を抑制す
るように抵抗し、この回転抵抗を羽根車３３→小軸３０
→小歯車３１→大歯車３４と経由して回転軸２０に伝達
せしめる。

３６は上部箱体３の上面の内面に形成された収納室で、
対応する垂下筒５の側面に挿通孔３７を穿設すると共に
、上面には操作孔３８を穿設している。

３９は収納室３６に水平方向に移動可能に収納された棒
状のストッパーで、操作孔３８に対向する上部にＶ字状
の溝４０を凹設している。

４１はこのストッパー３９を常時挿通孔３７から突出さ
せるように弾附勢するスプリングで、ストッパー３９を
突出させて吹出体２１の外環部２３に弾力的に圧接させ
、その吹出体２１の回転を停止せしめる。

４２は操作孔３８からＶ字溝４０内の一方の傾斜面に当
接する操作レバーで、上部箱体３に枢支されており、ス
プリング４１の附勢方向に操作することによりストッパ
ー３９を収納室３６内に没入復帰させてスプノング４１
を圧縮し、その逆方向に操作することによりストッパー
３９を自由に離してスプリング４１による弾力を付与せ
しめるものである。

次に、本考案の動作について説明する。

まず、室全体を有効に加湿せんとする時にはできれば器
体を室中央に配設し、操作レバー４２をスプリング４１
の附勢方向に操作して圧縮し且つストッパー３９を収納
室３６内に引込んでおく。

そして、モータ１３を駆動させると、ファン１５によっ
て加湿送風路８が形成されると共にポンプ１６によって
常時フィルター６に散水する。

この時、吹出体２１は、風向板２５・・・・・・がファ
ン１５による加湿送風で回転力を受けるので回転し、且
つその加湿逆風を風向板２５・・・・・・の傾きに沿っ
て吹出孔２６・・・・・・から吹出す。

特に、吹出体２１はファン１５による渦流を直接受ける
ので強力な回転力を有する。

かくして、加湿送風は、第１図中の左端の吹出孔２６の
最少傾斜角から右端の吹出孔２６の略直上までの器体上
方を含む広範囲な空間に吹出され、しかも吹出体２１の
回転により全周囲に順に吹出され、室全体の有効加湿を
推進する。

尚、水平線に対する吹出角度や範囲は第３図イ５口で示
すように調節できるようにしても良い。

ここで、吹出体２１の回転中、抵抗箱１７内では羽根３
２が大歯車１４と小歯車３１との歯数比によって流体３
５内で高速回転し、ここでの回転抵抗を回転軸２０に伝
達している。

従って、吹出体２１は比較的低速度に減速されており、
その風向板２５・・・・・・は加湿送風をその傾きによ
って十分に偏向させ、各吹出孔２６・・・・・・から各
傾きに合せて吹出すのである。

一方、室の家具等を避け、或いは集中的に加湿せんとす
る時には操作レバー４２を操作し、スプリング４１の弾
力でストッパー３９を突出させて外環部２３に圧接させ
、吹出体２１の回転を摩擦抵抗で停止させておく。

即ち、吹出孔２６・・・・・・の吹出方向を所望の方向
に揃え、モータ１３を駆動させる。

この場合には吹出体２１は周囲に対する吹出方向は一方
向に固定されるが、水平面に対する吹出方向の傾きは広
範囲なままである。

このように本考案による加湿器は、所定方向への吹出孔
を有する吹出体を加湿送風によって回転させ、抵抗装置
でその回転を減速したので、吹出方向の偏りが減少され
て所定方向への吹出が円滑に行なわれ、加湿効果を室全
体に拡げることができ、全体加湿を非常に有効に行なう
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による加湿器の断面図、第２図は上面図
、第３図イ９口は他の実施例の要部上面図と分解斜視図
、第４図は要部拡大断面図、第５図１９口は要素の上面
図と正面図、第６図は要部拡大断面図である。 １７・・・・・・抵抗箱、２０・・・・・・回転軸、２
１・・・・・・吹出体、２５・・・・・・風向板、２６
・・・・・・吹出孔、３０・・・・・・小軸、３１・・
・・・・小歯車、３２・・・・・・羽根、３３・・・・
・・羽根車、３４・・・・・・大歯車、３５・・・・・
・流体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定方向への吹出孔を有し且つファンによる加湿送風に
   よって回転される吹出体と、この吹出体の回転に抵抗を
   付与する抵抗装置とから戊る加湿器。