JPS598109Y2 - 加湿器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は吸水した加湿部体に通風することにより室内の
加湿を行なう加湿器に関する。

従来この種の加湿器は、吸気口及び噴霧口を有する外箱
の内底部に貯水槽を設け、外箱内に下端部が貯水槽内に
水に浸漬されるように例えば発泡ポリウレタンフォーム
からなる加湿部体を配設し、更に外箱内の上部に導風筒
を配設するとともにその導風筒内に駆動モータを配設し
、上方へいくにしたがって順次径大となるテーパ円筒を
なし且つ周壁に多数のはねかけ孔を有する吸込管を前記
加湿部体により包囲されるように配置して、その上端部
を前記駆動モータの回転軸に連結し、その回転軸に送風
羽根を取付けた構或で、吸込管を回転させることにより
その遠心力により前記貯水槽内の水を吸引し且つはねか
け孔から前記加湿部体へ向かって急激に飛散させて加湿
部体を濡らすことにより吸水させるようにし、そして駆
動モータにより回転される送風羽根によって外部の空気
を吸気口から吸引し且つ吸水状態の加湿部体を通過させ
た後、導風筒を経て噴霧口より外部たる室内に吐出させ
、以って室内の加湿を行なうようにしている。

ところが、上記した従来の構或によると、加湿部体を通
気孔が粗となるように形或していた場合には、吸込管か
らその遠心力により飛散させた水が加湿部体を貫通し外
箱内面に急激に衝突して騒音を発生したり、その加湿部
体を貫通した水が外箱の吸気口から外部に飛散して加湿
器周辺を濡らす等の欠点があり、また加湿部体を通気孔
が密となるように形或していた場合には、吸込管から飛
散された水が加湿部体に吸水される割合は少なく、シか
も通気孔が密であるために通風抵抗が大きく、このため
加湿効果が悪い等の欠点があった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は
、加湿部体を内側部が粗で外側部が密となるように形戊
する構或とすることによって、周辺面を濡らすことなく
、騒音発生を防止し得、しがも加湿効果の向上を図り得
るという効果を奏する加湿器を提供するにある。

以下、本考案の一実施例を図面に従って説明する。

１は上面部が開口する外箱で、側面部の略中央部に吸気
口２を有する。

３は外箱１の上面開口部に被着した該外箱１の一部をな
す蓋体で、これは噴霧口４を有する。

５は上面が開口した容器状の貯水槽で、外箱１の内底部
に配設してある。

６は後述する加湿部体で、貯水槽４の内底部に立設され
ている。

７は導風筒で、これは前記蓋体３の噴霧口４の周囲部か
ら下方に延出されている。

そして、この導風筒７内の中央部に支持腕８を介して駆
動モータ９をその回転軸９ａが下方に指向するように装
着し、さらにその回転軸９ａに送風羽根１０のボス部を
嵌着固定する。

１１は回転体としての吸込管であり、これは上方へいく
にしたがって順次径大となるテーパ筒状をなし、その周
壁に多数のはねかけ孔１２を形威しており、そして下部
開口を吸込口１３とし上部開口を上方に向かって拡開す
る飛散口１４としている。

１５は中央のボス部１５ａを前記駆動モータ９の回転軸
９ａの下端部に嵌着固定した連結具で、これに前記吸込
管１１の上端部たる飛散口１４をねじ等によって取付け
、以って吸込管１１の下端部を貯水槽５内に供給された
水１６内に浸漬させる。

１７は加湿を行なうべき室内である。１８は外箱１の吸
気口２に設けた外箱１内方へ向かうにしたがって斜め下
方に指向する導風片、１９は蓋体１３の噴霧口４に装着
したグリルである。

而して、前記加湿部体６について説明する。

６ａは内側部としての内側加湿部材であり、これは例え
ば発泡ポリウレタンフォームで且つ内部に不織布を混在
させた状態で略矩形筒状に戒形されたもので、その通気
性気泡群たる通気孔は大きさが比較的大で且つ粗となる
ように設定されている。

６ｂは外側部としての外側加湿部材であり、これも例え
ば発泡ポリウレタンフォームで且つ内部に不織布を混在
させた状態で略矩形筒状に或形されたものであり、その
通気性気泡群たる通気孔は大きさが比較的小で且つ密と
なるように設定されている。

そして、内側加湿部材６ａを外側加湿部材６ｂ内に圧入
状態に嵌着固定し、以って加湿部体６を形或する。

次に上記構或の作用につき述べる。

先ず、貯水槽５内にあらかじめ所定量の水１６を供給し
、吸込管１１の下端部を水１６に浸漬させておく。

そして、駆動モータ９に通電することにより駆動モータ
９を駆動させ、回転軸９ａを介して送風羽根１０及び吸
込管１１を回転させる。

すると、吸込管１１の回転によって生じた遠心力により
貯水槽５内の水１６が吸込管１１の内面にそって上昇し
、その途中で多数のはねかけ孔１２から外方に飛散して
加湿部体６の途中部位にはねかけられ最後に飛散口１４
から炸方に飛散されて加湿部体６の上方にはねかけられ
、これによって加湿部体６は吸水状態となる。

また、送風羽根１０が回転することにより外箱１の外部
の空気は吸気口２から矢印方向へ吸引され、吸水状態に
ある加湿部体６を通過することにより吸引空気は加湿さ
れ、更に導風筒７を通って噴霧口４から外部たる室内１
７に吐出され室内１７を加湿する。

このように本実施例によれば、加湿部体６を内側加湿部
材６ａと外側加湿部材６ｂとから形或するようにしたの
で、加湿部体６に吸込管１１から水がはねかけられると
、その水は先ず通気孔が粗である内側加湿部材６ａに吸
水され、そして内側加湿部材６ａを貫通する水は通気孔
が密である外側加湿部材６ｂに受けられて、その加湿部
材６ｂを貫通して外方に飛散することはなく、従って加
湿部材６は充分な吸水状態となるものである。

これにより、従来とは異なり、吸込管１１からの水が加
湿部体６を貫通して外箱１内面に衝突したり吸気口２か
ら室内１７に飛散することはなく、騒音の発生を極力抑
制し得、周囲面を濡らすこともない。

また、前述したように通気孔を粗とした内側加湿部材６
ａと通気孔を密とした外側加湿部材６ｂとから加湿部材
６を構或したので、加湿部体６全体を通気孔が密となる
ようにしたものに比し、通風抵抗がそれほど低下するこ
とがなく、加湿部体６が充分吸水状態となることと相ま
って加湿効果の向上を図ることができる。

なお、上記実施例では加湿部体６を別の内側加湿部材６
ａと外側加湿部材６ｂとから構或したが、加湿部材６を
内側部の通風孔が粗で外側部の通気孔が密となるように
してポリウレタンフォームで一体的に発泡或形しても同
様な効果が得られる。

その他、本考案は上記し且つ図面に示す実施例にのみ限
定されるものでなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変
形して実施し得ることは勿論である。

本考案は、以上説明したように加湿部体を内側部が粗で
外側部が密となるように形戒する構或としたので、周辺
面を濡らすことなく、騒音発生を防止し得、しかも加湿
効果の向上を図り得るという効果を奏する加湿器を提供
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は縦断面図、第
２図は加湿部体の斜視図である。 図面中、１は外箱、２は吸気口、４は噴霧口、５は貯水
槽、６は加湿部体、６ａは内側加湿部材（内側部）、６
ｂは外側加湿部材（外側部）、１０は送風羽根、１１は
吸込管（回転体）、１７は室内である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸気口及び噴霧口を有しかつ内部に貯水槽を備えた外箱
   と、この外箱内に配設され内側部が粗で外側部が密とな
   るように形威された筒状の加湿部体と、この加湿部体に
   包囲されるようにして回転自在に設けられその回転によ
   って前記貯水槽内の水を前記加湿部体に向けて飛散させ
   る回転体と、前記吸気口から外部の空気を吸引しかつ前
   記加湿部体を通した後に前記噴霧口から吐出させる送風
   羽根とを具備してなる加湿器。