JPS5829326B2 - ジアルデヒド殿粉によるポリビニルアルコ−ル系材料の表面改質法 - Google Patents

ジアルデヒド殿粉によるポリビニルアルコ−ル系材料の表面改質法

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JPS5829326B2
JPS5829326B2 JP6812377A JP6812377A JPS5829326B2 JP S5829326 B2 JPS5829326 B2 JP S5829326B2 JP 6812377 A JP6812377 A JP 6812377A JP 6812377 A JP6812377 A JP 6812377A JP S5829326 B2 JPS5829326 B2 JP S5829326B2
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das
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reaction
film
water
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義人 筏
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NIPPON KAGAKU SENI KENKYUSHO
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリビニルアルコール系材料の表面改質法に関
する。
近年、特殊な機能を具備する高分子材料、例えば酵素固
定化材料、抗凝血性材料、アフイニテイクロマトグラフ
イ用ゲル材、キレート樹脂などの重要性がますます高ま
っている。
このような機能性材料を製造する最も一般的な方法は、
優れた機械的強度且つ化学的安定性をもつ高分子基材に
化学反応により機能団をもつ化合物を結合することであ
る。
しかし、この結合反応を可能ならしめるためには高分子
基材が化学反応性の高い官能基を含有している必要があ
る。
また、これらの材料が水分の存在するところで使用され
る場合には、材料表面が親水性であることが必要である
従来、材料表面の水濡れ性を高めるためには、カルボキ
シル基のような解離基の導入とか親水性モノマーのグラ
フト重合などが採用されている。
また、材料表面に蛋白質などを固定化する場合にはシア
ノーゲンブロマイドによるイミドカルボネート基の導入
とか、酸無水物基、インシアナート基などの導入の如き
表面化学反応が行なわれている。
ポリビニルアルコール系材料を機能性材料とする研究も
種々行なわれており、例えばポリビニルアルコール(越
下PVAと略記する)をジアルデヒド殿粉(以下DAS
と略記する)により架橋する方法、グルタルアルデヒド
のような低分子ジアルデヒドをPVA粉末に反応させる
方法等が知られている。
しかしDASを架橋剤としてでなく材料表面の親水化な
どの改質に用いられたことはなく、また低分子ジアルデ
ヒドを用いてアセタール化した場合には材料の内部まで
架橋反応が進行する。
斯かる架橋反応が進行するときには材料全体の化学的及
び機械的性質が変化するのみならず、遊離のアルデヒド
基量が低いという欠点がある。
本発明者は基材の性質に変化を与えることなく基材に優
れた水濡れ性を付与し、同時に反応性に優れたアルデヒ
ド基を導入して、有用性の高い機能性材料を得るべく研
究した結果、多価アルデヒド高分子であるDASをPV
A系材料の表面に容易にアセタール化ヒすることができ
ることを見い出し本発明に到達した。
即ち本発明はポリビニルアルコール系材料の表面をジア
ルデヒド殿粉によってアセタール化することを特徴とす
るポリビニルアルコール系材料の表面改質法に係る。
本発明で用いられるポリビニルアルコール系材料として
はPVAは勿論のこと、エチレン−ビニルアルコールラ
ンダム共重合体、その他のブロック共重合体、グラフト
共重合体等ビニルアルコールと他のモノマーとの共重合
体、或いはPVA若しくはその共重合体をアルデヒド、
無機酸渡で変性した重合体を例示でき、更にはポリビニ
ル酢酸重合体、その共重合体、その変性重合体をも使用
できる。
斯かるポリビニル酢酸系重合体は後記アセタール化のと
きにPVAに加水分解される。
また上記PVA系材料は目的に応じて種々の形態で使用
でき、例えば粉末、ビーズ、フィラメント、布、フィル
ム、チューブ、シート、板などの形状のものを挙げるこ
とができる。
本発明で用いられるジアルデヒド殿粉(DAS)は−C
H−CH−0−CH−0−なる繰返し単1 1
) CHOCH20HCHO 位を有するものであり、本発明では水可溶性のDASで
あれば任意のものを使用できるが、中でも酸化度(無水
グルコース残基中のグリコール基−CH−CH−中の過
ヨウ素酸で酸化されたグリ1 0HOH コール基の割合)及び分子量の高いものが有利に使用さ
れる。
PVA系材料とDASのアセタール化反応はPVA系材
料をDASの水溶液或いは水性溶液中に浸漬し、酸の存
在下で行なわれる。
DASの使用割合は目的とする材料の用途、アセタール
比変等により決定されるものであり、適宜に決定するこ
とができる。
反応は水溶液中或いは水とアルコール、ケトン、エステ
ル等の混合溶液である水性溶液中で行なうことができ、
その際触媒として用いられる酸としては例えば塩酸、硫
酸、硝酸、りん酸等の無機酸、蓚酸、ギ酸、酢酸等の有
機酸、或いは酸性イオン交換樹脂等を例示することがで
きる。
反応温度は用いる材料の耐熱水安定性にも依存するが、
0〜50℃の範囲が適当であり、温度が高すぎると酸化
などの好ましくない副反応が生じる。
反応時間はDAS濃度、酸濃度及び反応温度等に応じて
適宜に選択すれば良いが、通常0℃以下の如き低温でな
ければ10時間以下で充分である。
本発明はDASが高分子化合物であるために基材の水膨
潤度が低い場合にはアセタール化が表面近情に局限され
、且つ未反応アルデヒド基が表面に高濃度で存在すると
同時に水濡れ性も高くなるという大きな特徴を有する。
本発明においては架橋PVA膜とかエチレンビニルアル
コール共重合体(以下EVAと略記する)のような機械
的性質が優れ、且つfヒ学安定性の高いPVA系材料に
、その表面に存在する水酸基を利用して多価アルデヒド
であるDASを温和な反応条件下でアセタール化させる
ことにより結合させることができる。
上述したDASによるアセタール化(以下DAS化とよ
ぶ)により、EVAのような水に濡れにくい表面も簡単
に水で濡れるようになると同時に反応性の高いアルデヒ
ド基が導入される。
その結果アルデヒド基と縮合反応するアミノ基、酸アミ
ド基、水酸基などをもつ高分子化合物或いは低分子化合
物をさらにDAS化PVA糸材料表面に化学的に結合す
ることが可能となる。
例えはアルデヒド基はpH7付近にてアミン基と速やか
に反応してシッフ塩基を形成する。
必要ならばこのシッフ塩基を還元してもはや加水分解さ
れない2級アミンに変換することも可能である。
さらにDAS化基材とグリコールキトサンのような水溶
性多価アミン化合物と反応させることにより、基材表面
にアミン基を容易に導入することも可能である。
上記したように、アセタール化反応を起こしうる水酸基
をもつ高分子材料に、極めて簡単な反応操作により高反
応性官能基であるアルデヒド基、そしてさらにはアミン
基を導入できることは、今後の機能性高分子材料の製造
にとって大きな可能性を与えるものと考えられる。
以下、実施例について本発明の詳細な説明する。
実施例 1 酸化度83モル嶺のDAS(平均分子量、■×IQ’、
1分子中のアルデヒド基数、100)5Vを水100−
に溶解後、濃塩酸をINになるように加えた。
得られた酸性DAS水溶液に5crn×10cr11の
大きさに切断したBVAフィルム(ビニルアルコール含
量、67モル優、厚さ、20μ)数枚を浸漬し、50℃
に保って時々攪拌した。
所定時間反応毎にフィルムを液中から取出し、付着して
いる反応液を除去するために充分に水洗した。
DAS化していない原EVAフィルムは水をはじいたが
、DAS化EVAフィルムは水によく濡れるようになっ
た。
このDAS化フィルムの親水化をより詳しく知るために
、水に対する表面接触角を測定したところ、DAS化前
のEVAフィルムは63°であったが、反応時間ととも
にDAS化フィルムの接触角は減少し、約4時間反応後
には30’となり、以後は一定であった。
DAS化EVAフィルムに対して呈\色法によるアルデ
ヒド基の定性分析を行なったところ、フィルムはアルデ
ヒド基に特有な青緑色を呈した。
しかしDAS化によるEVAフィルムの重量増加は殆ど
検知できなかった。
これはDASの分子量がlXl0’と高い上にEVAの
水中膨潤度が極めて低い(平衡含水率、0.07%)と
いうことなどから、EVAフィルムへのDAS化はフィ
ルム表面のみに起こっていると考えられる。
実施例 2 酸化度83多のDASの代わりに酸化度45%のDAS
を用いた以外は実施例1と同様にアセタール化を行なっ
た。
約4時間反応後のDAS化フィルムの接触角は33°で
あり、またアルデヒド基の定性分析を行なったところ特
有の青緑色を呈した。
実施例 3 酸化度83モル多のDASを用い、実施例1と同一条件
下で4時間反応してDAS化EVAフィルムを作製した
一方α−アミラーゼ0.02Fを0.01M酢酸カルシ
ウム水溶液100−に溶解した。
このα−アミラーゼ水溶液にDAS化EVAフィルムを
浸漬し、時々攪拌しながら30℃に保つた。
1時間反応後、フィルムを反応液から取出し、水素化ホ
ウ素ナトリウムの0.05重量俤水溶液を用いて20℃
にて還元した後、0.01M酢酸カルシウム水溶液でよ
く洗滌した。
このフィルムに結合しているα−アミラーゼ量は通常の
ニンヒドリン法で定量した結果、0,18μV / c
4であることがわかった。
次にこのα−アミラーゼの結合したEVAフィルムを、
アミロースの0.1重量φ水溶液(0,01M酢酸カル
シウムを含む)に浸漬して攪拌し、30℃に保った。
所定時間毎に一定量のアミロース水溶液をピペットで採
取し、アミロースの加水分解をヨウ素呈色法により追跡
したとこわ、680nmにおけるヨウ素呈色度はアミロ
ース水溶液中へのフィルムの浸漬時間が長くなるととも
に減少し、アミロースの加水分解の進行していることを
示した。
上記の実験結果よりEVA表面にDASが実際に結合し
、それと同時に導入されたアルデヒド基とα−アミラー
ゼ分子中のアミン基が化学結合することによってアミラ
ーゼがEVAフィルム上に固定化されたことがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリビニルアルコール系材料の表面をジアルデヒド
    殿粉によってアセタール比することを特徴とするポリビ
    ニルアルコール系材料の表面改質広。
JP6812377A 1977-06-08 1977-06-08 ジアルデヒド殿粉によるポリビニルアルコ−ル系材料の表面改質法 Expired JPS5829326B2 (ja)

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JPS543168A JPS543168A (en) 1979-01-11
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JPS6091027U (ja) * 1983-07-21 1985-06-21 板橋 正三 シルダ−ベルト
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