JPS5828968Y2 - 段ボ−ル箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、直方体状の梱包物をその角部が破損しないよ
うに梱包するための段ボール箱の改良に関するものであ
る。

従来よりこの種の段ボール箱として、第１図に示すよう
に両面段ボールａよりなる箱体すの内面に、矩形状の両
面段ボール板Ｃを、箱体すの内面角部付近に凹所ｄを形
成するように貼着して、上記箱体す内に直方体状の梱包
物ｅを梱包した際、上記凹所ｄにより形成される空隙に
よって外部からの衝撃力を吸収し、梱包物ｅの角部ｅ１
が破損するのを防ぐようにしたものはよく知られている
。

しかしながら、上記従来の段ボール箱においては、第２
図の展開断面図に示すように、製造時、箱体すを構成す
る両面段ボールａの所定位置に両面段ボール板Ｃを糊付
は等によって貼着する必要があり、この貼合わせ作業の
自動化は難しく、通常手作業で行なわれているために、
コスト高となり、しかも箱体すの角部に相当する部位の
両面段ボールａの内面紙ａ１には折曲げるための罫線ｆ
が刻設されるため、箱体すの角部の強度が著しく低下す
る等の欠点があった。

本考案は、かかる点に鑑みてなされたものであり、直方
体状梱包物の角部破損を防護するように梱包することが
できるとともに、製造が簡易でコストの低兼化を図るこ
とができ、しかも強度的にも優れた段ボール箱を提供す
るものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づき詳細に説明する。

第３図は本考案の一実施例である段ボール箱を示し、１
は両面段ボールに片面段ボールを貼り合わせてなる複両
面段ボール２よりなる直方体状の箱体であって、該箱体
１の内面角部には該内面角部付近における複両面段ボー
ル２のうちの内面側段ボール２ａを潰しさらにロール等
の押圧手段で圧縮せしめてなる凹所３が形成されてなる
ものである。

したがって、上記段ボール箱内に直方体状の梱包物４−
を梱包、した際、上記凹所３によって箱体１の内面角部
付近には空隙５が形成されることになり、この空隙５に
よって箱体１の角部に作用する外部からの衝撃力を吸収
し、よって上記梱包物４の角部が破損するのを防護する
ことができる。

しかも上記箱体１の角部は内面側両面段ボール２ａを圧
縮したのみで弛め部分と較べてさほど強度劣化はなく、
箱体としての十分なる強度を確保することができる。

次に、上記実施例の段ボール箱の製造方法の一例につい
て説明すると、第４図に示すように所定の箱体展開形状
に裁断された複両面段ボール２の内面角部に相当する部
位付近をロール等の押圧手段によって押圧して上記複両
面段ボール２のうちの内面側両面段ボール２ａのみを押
し潰し扁平状に圧縮して凹所ｊ′を形成するとともに、
上記凹所３′の中央には折曲げるための切込線６を内面
側のライナーに切込み、しかる後に上記複両面段ボール
２を箱体１に組みたてることにより、本考案の段ボール
箱が簡易に得られる。

以上説明したように、本考案は複両面段ボールよりなる
箱体の内面角部に該内面角部付近における複両面段ボー
ルの内面側段ボールを圧縮せしめてなる凹所を形成した
ことにより、直方体状梱包物の梱包時上記凹所によって
角部に空隙を形成することができるので、この空隙によ
り外部から作用する衝撃力を吸収して梱包物の角部が破
損するのを防護することができるとともに、上記箱体の
角部はたとえ折曲げ用の切込線を切込んでも少なくとも
１枚の両面段ボールが存在するので、従来に比べてさほ
ど強度低下はなく、箱体の角部として十分なる強度を確
保することができる。

また、両面段ボールを貼り合わせて角部に空隙部を形成
する場合と異なり、箱体の内面角部付近を圧縮するのみ
によって簡易に製造することができ、加工手間が少なく
安価に製造することができる等実用上優れた効果を有す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面図、第２図は従来例の角部付近の
展開拡大断面図で、第３図および第４図は本考案の実施
態様を例示し、第３図は断面図、第４図は角部付近の展
開拡大断面図である。 １・・・・・・箱体、２・・・・・・複両面段ボール、
２ａ・・・・・・内面側段ボール、３・・・・・・凹所
、３′・・・・・・凹所、４・・・・・・梱包物、５・
・・・・・空隙、６・・・・・・切込線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複両面段ボールからなる箱体の内面角部に該角部付近に
   おける複両面段ボールの内面側段ボールを圧縮せしめて
   なる凹所を設けたことを特徴とする段ボール箱。