JPS5828934Y2 - サブブレ−ド付ワイパ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 く要旨の舗設〉 この考案は自動車等の車輛のウィンドシールドガラスに
対設されたワイパーにおいて、平縁部中央にピボットを
有した１本のアームのみが配設されてほとんど全てのウ
ィンドシールドガラス領域をカバーし得るようにしたも
のに関する考案であり、特に、メインアームに沿ってリ
テーナを介して設けたメインブレードが半円状に払拭作
用を行い、更に、メインアーム先端に延在したサブアー
ムに付設したリテーナが上記ピボットに固設したタイミ
ングプーリと該リテーナに固設したタイミングプーリ間
に掛止張設したタイミングベルトを介して常に水平に平
行移動変位し、上記半円払拭域を更に側延払拭するよう
にしたサブブレード付ワイパーに係る考案である。

〈従来技術〉 周知の如く、自動車等の車輛においてはフロントウィン
ドシールドガラスに対して良視界確保手段としてワイパ
ーが付設されている。

〈従来技術の問題点〉 而して、従来のワイパーシステムはワイパーアームに平
行にリテーナを介してワイパーブレードを付設したフレ
ーム固定式のものであるため揺動旅回に伴う払拭域は同
一半径の扇形タイプがほとんどであり、したがって、ウ
ィンドシールドガラスの６０φ程度しか払拭出来ない欠
点があり、その結果充分な視野が得られず、安全上支障
がある不利点があった。

又、ワイパー不使用時においては底部に倒伏状態にセッ
トされるため運転車の視野界を妨げ、特に、フロントウ
ィンドシールドガラス下部に対して低座高の運転者にと
って運転し難い難点があった。

そして、高速走行時においてはワイパーブレードが浮き
上り充分な払拭作用が出来ない不都合さがあった。

〈考案の目的〉 この考案の目的は上述従来技術に基づくワイパーの問題
点を解決すべき技術的課題とし、メインアームにメイン
ブレードを付設すると共に該メインブレード先部にサブ
ブレードを常にウィンドシールドガラス下縁部に平行に
変位作動するようにして良視界を広くとることが出来る
ようにし、自動車産業におけるワイパー利用分野に益す
る優れたサブブレード付ワイパーを提供せんとするもの
である。

〈考案の構成〉 上述目的に沿い、先述実用新案登録請求の範囲を要旨と
するこの考案の構成は前述問題点を解決するために、ワ
イパー作動時においてピボットを中心にメインアームが
全角揺動を行うと、該メインアームの付設メインブレー
ドが半円払拭をなし、同時にメインアームに前延したサ
ブアームに設けたリテーナが常にウィンドシールドガラ
スの底辺に平行に移動し、上記メインブレードの先端を
カバーすると共に該メインブレード払拭域の外域を払拭
して払拭領域を広くして視野を広くするようにすると共
に、不使用時は一側にのみ倒伏して該不使用時の視野も
良好に確保することが出来るようにした技術的手段を講
じたものである。

〈実施例−構成〉 次にこの考案の実施例を図面に基づいて謂明すれば以下
の通りである。

第１，２図に示す実施例において、１はこの考案の要旨
であるサブブレード付ワイパーであり、その基部のピボ
ット２はフロントウィンドシールドガラス３の下縁部で
あるカウル上縁部４にセンターピボット５を中心に図示
しない揺動機構に連結されている。

６はメインアームであり、ステー７を介して上記センタ
ーピボット５に一体に付設されており、その裏面には該
メインアーム６をウィンドシールドガラス３に押圧付勢
する弾圧スプリング８がステー７との間に適宜に取付け
られている。

而して、該メインアーム６の先端にはピン９を介してサ
ブアーム１０が前延されると共にバネ８′でウィンドシ
ールドガラス３に押圧付勢され、又該メインアーム６の
内端にはリテーナ１１がその中心をピン１２に枢支させ
てブリッジ状に付設され、更にその両側のリテーナ１３
．１３が枢支されてメインブレード１４を付設するバッ
キングプレート１５に連接され、したがって、該メイン
ブレード１４はメインアーム６と一体でそれに平行に揺
動旅回するようにされる。

一方、上記サブアーム１０のメインアーム６前延部の先
端にはピン１６を介してリテーナ１７が回動自在に枢支
されサブブレード１８を付設するバッキングプレート１
９を係止している。

而して、上記リテーナ１Ｔの中央部上面にはタイミング
プーリ２０が一体固設され、該タイミングプーリ２０と
前記ピボット２のセンターピボット５に相対遊支しカウ
ル上縁に固設した他のタイミングプーリ２１との間には
タイミングベルト２２が掛止張設されている。

したがって、上記サブブレード１８はウィンドシールド
ガラス３の下縁に対して常に平行になるようにされてい
る。

〈実施例−作用〉 上述構成において、自動車が雨中走行する場合に際し、
フロントウィンドシールドガラス３の視野を確保するべ
くワイパー１を作動させると、図示しない揺動機構によ
りセンターピボット５を介しメインアーム６が第２図に
示す様に該フロントウィンドシールドガラス３の下縁中
心を中心として略半円裡に往復旅回し、スプリング８に
よって押圧力を印加されたメインアーム６、リテーナ１
１．１３．１３を介しメインブレード１４が該メインア
ーム６と平行に、即ち、所定半径でウィンドシールドガ
ラス３を払拭し第３図に示す如く半円ゾーンＡを払拭す
る。

而して、該メインアーム６の揺動旅回に随伴してサブア
ーム１０も旅回揺動し、タイミングプーリ２０．２１と
タイミングベルト２２の一種の平行リンク機構によりリ
テーナ１７は第２図に示す様に拘束されて上記サブアー
ム１０に対してピン１６を中心に相対旋回動し、結果的
にサブブレード１８をしてウィンドシールガラス３の下
縁に平行に揺動変位して往復動するようにされる。

尚、その旋回揺動プロセスにおけるサブブレード１８の
ウィンドシールドガラス３に対する払拭押圧力はスプリ
ング８によるメインアーム６の先端からサブアーム１０
に対する分圧によって付与されると共に、バネ８′の該
サブアーム１０に対する付勢押圧によって更に付与され
ている。

そして、前記メインブレード１４の先端の半円周軌跡に
対しサブブレード１８の内端の軌跡が前記メインブレー
ド１４の払拭域Ａ内にあるようにサイズ形成されている
ため、第３図に示す様に、重複払拭域Ｂを有する側延払
拭域Ｃを形成する。

これによりＡ＋Ｈの払拭域は実験によると従来の払拭域
６０φに比して７５係前後と飛躍的に増大する。

尚、第３図に於て中心のＤはメインブレード１４の下端
下側における未払拭域であるが、実質的に障害はないが
、ピボット２に対する機構部干渉を避けて残すものであ
るが、設計によってはより少くすることは可能である。

又、高速走行時においてはメインアーム６が１本であり
、且つ車輛のウィンドシールドガラスの下縁部中央にピ
ボットを有する為、車輌表面の風の流に逆らうことが少
なく、その為アーム、即ち、ブレードの浮上りが少なく
、払拭残りは生じ難い。

〈他の実施例〉 尚、この考案の実施態様は上述実施例に限るものではな
く、他の種々の実施態様、設計態様が可能である。

又、付設対象も自動車に限るものでなく、フロント側の
みならずリヤ側に使用することも勿論である。

く考案の効果〉 以上この考案によれば、ウィンドシールドガラスに対設
された１本のメインアームがその基部ピボットを下縁部
中央に枢支しリテーナを介して該メインアームに平行に
メインプレートを有するようにし、而して該メインアー
ムに前延したサブアーム先端にリテーナを回動可能に設
けてサブブレードを付設し、該リテーナが上記ピボット
に固設されたタイミングプーリと該リテーナに固設した
タイミングプーリ間にタイミングベルトを掛止張設する
ようにしたことにより、基本的にメインブレードでは払
拭し切れない部分が増域払拭され視野が広げられ、又、
上記各タイミングプーリとタイミングベルトのサブブレ
ード平行変位機構は運転者のウィンドシールドガラスに
対する視野を妨げない部分と可及的に細く形成されてい
るため、運転者の視界に障害を及ぼすことなく良好な視
界が常に得られる優れた効果があり、安全運転上極めて
有効である。

又、該増域払拭面積はウィンドシールドガラスの横広タ
イプの場合、サブブレードの横設姿勢の平行移動旋回に
より側方払拭面積拡大として現われるのでワイドな視野
が得られ運転上優れた効果を奏する。

更に、メインアームが１本であるためそれだけ視野を妨
げる度合が少なく、非使用時は助手席側に倒伏セットす
る等により該非使用時の状態においても良視野が得られ
るのみならず、空気抵抗がそれだけ少く、従ってブレー
ドの浮き上がりによる払拭残りが発生しない優れた効果
もある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すものであり、第１図は全
体斜視説明図。 第２図はその作動概略説明図、第３図は払拭部分訣明図
である。 ３・・・・・・ウィンドシールドガラス、４・・・・・
・下縁部、２・・・・・・ピボット、６・・・・・・メ
インアーム、１４・・・・・・メインブレード、１８・
・・・・・サブブレード、１０・・・・・・サブアーム
、１・・・・・・サブブレード付ワイパー、１２・・・
・・・ピン、１１・・・・・・リテーナ、１７・・・・
・・リテーナ、１６・・・・・・ピン、２０．２１・・
・・・・タイミングプーリ、２２・・・・・・タイミン
グベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車輛のウィンドシールドガラス下縁部中央のピボットに
   付設したメインアームがメインブレードを有すると共に
   サブブレードを有したサブアームを付設しているサブブ
   レード付ワイパーにおいて、上記ピボットより直延する
   上記メインアームの先端には該メインアームに略平行に
   ピン枢支されたリテーナを介して上記メインブレードが
   付設され、又該メインアームに前延する前記サブアーム
   先端にリテーナがその中心を回動可能にピン枢支されて
   前記サブブ・レードを付設させ、而して該サブブレード
   のリテーナと上記ピボットとに固設された各タイミング
   プーリ間にはタイミングベルトが掛止張設されているこ
   とを特徴とするサブブレード付ワイパー。