JPS5828037Y2 - 作業車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、作業装置による作業個所を監視しやすい高位
置と果樹園や屋内等のように上方でのスペースが狭い個
所でも良好に運転できる低位置に、運転状態を楽に切換
えられるように、作業用アーム取付基部側の支持部材に
、運転座席及びアーム操作部を取付けた支持台を、油圧
シリンダを介して駆動昇降自在に設けた作業車に関する
。

従来の上記作業車においては、実開昭５１４５２０２号
公報及び実開昭４８−７６７０５号公報に示されている
ように、支持台を揺動リンクを介して支持部材に設け、
油圧シリンダによるリンクの駆動上下揺動により運転座
席及びアーム操作部を昇降させると共に、その位置固定
をシリンダの油圧ロックによって行わせていた。

ところが、運転座席及びアーム操作部の重量並びに運転
者の重量を支持するために、リンクとして曲げ変形を生
じない強度の高いものが必要となって高価につくと共に
、リンク取付けのための多数の枢支部に起因してガタが
多く、車体振動に伴ってのガタッキが激しく居住性が低
下する欠点があった。

又、車体振動に伴う背圧に抗しながら、運転座席及び操
作部の重量並びに運転者の体重を油圧シリンダで支持さ
せるために、油圧シリンダとして強度の高い大型のもの
が必要で高価にならざるを得す、その上、油洩れに起因
して不測に下降する等、位置固定が不確実になる欠点が
あった。

本考案は、上記の点に鑑み、運転座席及びアーム操作部
を支持部材に対して駆動昇降及び位置固定するものを、
安価に、かつ、ガタッキ少なく確実に位置固定できるよ
うにして提供することを目的とする。

本考案は、上記目的の遠戚のために、冒記した作業車に
おいて、前記支持部材と前記支持台との間に、支柱、こ
の支柱を上下摺動自在に内嵌する筒状ブラケット、及び
、前記支柱と前記ブラケットとを複数個所で連結固定す
るピンから成る高さ調節機構を設けである事を特徴とす
る。

つまり、油圧シリンダの作動により、支柱と筒状ブラケ
ットとを相対的に摺動させながら運転座席及びアーム操
作部を駆動昇降させ、所定の位置で支柱と筒状ブラケッ
トとをピンで連結して位置固定するのである。

したがって、従来の揺動構成におけるようなリンクの曲
げ変形といった問題を確実に回避でき、かつ、運転状態
での運転座席及びアーム操作部の重量、並びに運転者の
体重に対する支持を、リンクに比べて容易に強度大にで
きる支柱、筒状ブラケット及びピンによって行わせるか
ら、その支持構成を安価にできると共に、枢支部の個数
が少ない上に、平面方向の変位を支柱とブラケットによ
り阻止し、車体振動に伴う座席のガタッキを抑制できて
居住性を向上できた。

更に、位置固定をピンの連結によって行わせるから、油
圧ロックによる不測の下降といった問題を確実に回避し
、それのみならず、位置固定状態で油圧シリンダに荷重
をがけす、油圧シリンダとして、単に非搭乗状態で運転
座席及びアーム操作部を駆動昇降できるに足るものを用
いさえすれば良く、油圧シリンダを安価にできると共に
位置固定を確実に行えるようになった。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明する。

クローラ走行装置１を装備する走行車体に旋回台２を縦
軸芯２周りで回転自在に設け、旋回台２に運転座席３及
び操作部４を配設すると共に、揚網装置５を設け、他方
、走行車体に排土装置６を設け、前記走行装置１、旋回
台２及び両作業装置５，６を流体圧形式の一例としての
油圧により駆動するべく構威してあり、もって、１台で
ありながら対地揚網と排土の両作業を行えるように作業
車を構威しである。

前記掘削装置５は、ブーム７とアーム８を互いに揺動自
在に枢支連結した作業用アーム９を基台１０に上下揺動
自在に枢支連結すると共に作業用アーム９の先端にパケ
ット１１を揺動自在に枢支連結し、前記基台１０とブー
ム７、ブーム７とアーム８、そしてアーム８とパケツレ
１１間夫々に油圧シリンダ１２・・・・・・を介装して
構威しである。

前記基台１０は、旋回台２の横−側寄り個所に縦軸芯０
周りで回転自在に取付けられると共に、基台１０と旋回
台２間に旋回シリンダ１３を介装し、基台１０を駆動回
転するべく構威してあり、基台１０及び旋回台２を回転
させて側溝掘りをもできるように構威しである。

前記運転座席３及び操作部４、並びに前記操作部４によ
り操作されるコントロールバルブ１４は、支持台１５に
一体的に設けられており、そして支持台１５から支柱１
６・・・・・・を突設すると共にこれら支柱１６・・・
・・・を、旋回台２に連設の筒状ブラケット１７・・・
・・・夫々に上下摺動自在に内嵌させ、かつ、上下複数
位置でピン１８・・・・・・により連結固定可能に構成
してあり、かつ、支持台１５と旋回台２間に油圧シリン
ダ１９を介装し、支柱１６とブラケット１７間の連結及
び連結解除操作並びに油圧シリンダ１９による支持台１
５の駆動昇降により運転座席３及び操作部４を上下位置
変更し、広い現場では高く、そして果樹園や屋内等上方
スペースの狭い現場では低く位置させられるように構威
しである。

前記支柱１６と筒状ブラケット１７、及び、両者１６．
１７を連結固定するピン１８から成るものを高さ調節機
構と称する。

上記実施例では、作業用アーム９を旋回台２に対して駆
動回転可能な作業車を示しているが、作業用アーム９を
旋回台２に回転不能な状態で取付ける作業車にも適用で
き、前記基台１０や作業用アーム９の取付個所をして作
業用アーム取付基部１０と総称する。

又、上記実施例では、操作部４全体を上下位置変更して
いるが、作業時、換言すれば作業用アーム９駆動時にお
いてのみそれらの位置変更を必要とするものであれば、
作業用アーム９及びそれに付随するパケット１１や旋回
シリンダ１３に対する操作糸のみを位置変更すれば良く
、それらをしてアーム操作部４と総称する。

本考案は、クレーン等伸縮自在な作業用アーム９を備え
たタイプ、あるいは１本のアームから成る作業用アーム
９を備えたタイプの作業車にも適用でき、又、旋回台２
の無い非回転タイプの作業車にも適用でき、旋回台２や
非旋回車体をして支持部材２と総称する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る作業車の実施の態様を例示し、第１
図は全体側面図、第２図は一部省略平面図、第３図は要
部の一部切欠側面図である。 ２・・・・・・支持部材、３・・・・・・運転座席、４
・・・・・・アーム操作部、９・・・・・・作業用アー
ム、１０・・・・・・作業用アーム取付基部、１５・・
・・・・支持台、１６・・・・・・支柱、１７・・・・
・・筒状ブラケット、１８・・・・・・ピン、１９・・
・・・・油圧シリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 作業用アーム９取付基部１０側の支持部材２に、運転座
   席３及びアーム操作部４を取付けた支持台１５を油圧シ
   リンダ１９を介して駆動昇降自在に設けた作業車であっ
   て、前記支持部材２と前記支持台１５との間に、支柱１
   ６、この支柱１６を上下摺動自在に内嵌する筒状ブラケ
   ット１７、前記支柱１６と前記ブラケット１７とを複数
   個所で連結固定するピン１８から成る高さ調節機構を設
   けである作業車。