JPS5827500Y2 - 電気コネクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は雌型ハウジングと、雄型ハウジングとからなり
、その双方ハウジングに嵌合状態を保持せしめるための
ロック機構を設けた電気コネクタの改良に関するもので
ある。

従来のこの種の電気コネクタにおけるロック機構は、第
１図及び第２図に示す如く、雌型ハウジング１と雄型ハ
ウジング２を嵌合した際、雄型ハウジング２に設けたロ
ックアーム２ａの先端部の係止側２ｂが雌型ハウジング
１の対応する側壁に設けた係止側１ｂに係止されるよう
に構成されているがその係止状態で前記ロックアーム２
ａの背面側にはこのロックアームの変位を容易にする為
に適当なる空間２ｅが形成される。

このため雌型ハウジング１と、雄型ハウジング２を嵌合
したまましかもロックを解除せずに双方ハウジングを軸
方向外方へ引張った時ロックアーム２ａに天方向Ｍ０の
モーメントが作用しこのロックアーム２ａが空間２ｅ側
に弾性的に変位しロックが不用意に解除されることがあ
る。

従って実際の使用状態で容易に解除されないよう適当な
ロック強度を付与する必要があるがロック強度を上げる
為にロックの形状をあまり大きくするとハウジング全体
が大きくなり過ぎスペースファクタが悪くなる。

又、ロックアームの長さもあまり短くすると応力が大き
くなり折損するなどの欠点につながるなどロックアーム
そのものでロック強度を増大するには自ずから限界があ
る為、従来のこの種のコネクタはロック強度が小さいと
いう欠点を持っていた。

本考案は、従来のコネクタのロック方式が予め与えられ
たスペース内で特に極数の少ないコネクタハウジング等
でその強度を十分確保しようとした場合自ずから限度が
生じ十分なる強度をもたす事が出来なかったのに対し、
相手側コネクタハウジングに一体的に設けたロックの補
助作用をなす弾性舌片によって双方ハウジングのロック
状態を安定保持せしめる構造としたものである。

以下に本考案を第３図及び第４図に示す実施例に基いて
詳細に説明する。

４は雌型ハウジングでこの雌型ハウジング４の上面には
開口溝４ａが形成され、その開口溝４ａのハウジング開
口部側辺縁は係止段部４ｂに形成されている。

４Ｃは雌型ハウジング４の上面よりハウジング開口部側
に延長される解除アームであつて、この解除アーム４Ｃ
の自由端には前記開口部４ａ内に押入できる凸起４ｄが
一体形成されている。

４ｅは雌型ハウジング４の内部において、その軸方向か
つ該雌型ハウジングの開口方向に形成した弾性舌片であ
って、この弾性舌片４ｅの先端上側には後述するロック
アームのガイド用傾斜面４ｇが形成されているものであ
る。

５は雄型ハウジングで、この雄型ハウジング５にはその
上面にロックアーム５ａが形成されており、更にこのロ
ックアーム５ａの先端部には上向きの係止段部５ｂが形
成されている。

以上が本実施例の構造であるが、次にその作用について
述べると、雌型ハウジング４に雄型ハウジング５を挿入
すると雌型ハウジングの側壁の内面に沿って設けたロッ
クアーム５ａは内方へ弾性的に変位しながら挿入され、
やがて雌型ハウジング４に設けた弾性舌片４ｅの先端部
の傾斜面４ｇに当接される。

更に雄型ハウジング５を挿入すると弾性舌片４ｅが内方
へ徐々に弾性的に変位すると共に雄型ハウジングのロッ
クアーム５ａはその先端が弾性舌片４ｅの傾斜面４ｇに
案内されて進みやかて係止段部４ｂにロックアーム５ａ
の係止段部５ｂが係止される。

かくしてロックアーム５ａは雌型ハウジング４の係止段
部４ｂに係止され双方ハウジングのロックがなされるが
、そのロックを解除する場合は雌側ハウジング４に設け
た解除アーム４Ｃの自由端を指で押下げると解除アーム
４Ｃの自由端に設けた凸起４ｄがロックアーム５ａの先
端部及び弾性舌片４ｅを共に押圧しロックアーム５ａを
弾性的に内方へ変位させられるのでロックアーム５ａの
ロック状態が解除される。

以上述べたように本考案は互いに接続される電気接触子
をそれぞれ収容し互いに嵌合される雌型雄型一対の絶縁
性ハウジング４，５を具備する電気コネクタであって、
該雄型ハウジング５は周壁から前方に向って伸びかつ先
端には外面に突設された係止段部５ｂを有する弾性のロ
ックアーム５ａを備え、前記雌型ハウジング４は前記係
止段部５ｂが係合する係止段部４ｂを周壁に備え且つ該
係止段部４ｂに係合した前記係止段部を外側から押圧し
てその保合を解放し得る解除アーム４Ｃを有するものに
おいて、前記雌型ハウジング４には、係合された前記ロ
ックアーム５ａの内面に当接し前記係止段部４ｂと係止
段部５ｂとの保合を補助する弾性舌片４ｅを、該雌型ハ
ウジング４と一体的に形成した電気コネクタであるから
、雄型ハウジング５と雌型ハウジング４を嵌合した状態
で、その双方ハウジングを引き抜き方向に引張ったとし
ても弾性舌片４ｅによるロックアーム係止力の補助作用
によってそのロックアームが雌型ハウジング４より容易
に外れることがない。

また双方ハウジングの嵌合時にはロックアーム５ａの弾
性作用と、弾性舌片４ｅの弾性作用による弾性力が作用
してそのロックアーム５ａの係止段部５ｂが雌型ハウジ
ングの係止段部４ｂに係止保持されるためにきわめて節
度感のよいコネクタハウジングが提供できる等の効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気コネクタを示した斜視図、第２図は
その双方ハウジングの嵌合状態を示した断面図、第３図
は本考案よりなる電気コネクタの実施例である双方ハウ
ジングを嵌合した状態を示した断面図、第４図はそのＡ
−Ａ断面図である。 ４・・・・・・雌型ハウジング、４ａ・・・・・・開口
溝、４ｂ・・・・・・係止段部、４Ｃ・・・・・・解除
アーム、４ｄ・・・・・・凸起、４ｅ・・・・・・弾性
舌片、４ｇ・・・・・・傾斜面、５・・・・・・雄型ハ
ウジング、５ａ・・・・・・ロックアーム、５ｂ・・・
・・・係止段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに接続される電気接触子をそれぞれ収容し互いに嵌
   合される雌型雄型一対の絶縁性ハウジング４，５を具備
   する電気コネクタであって、該雄型ハウジング５は周壁
   から前方に向って伸びかつ先端には外面に突設された係
   止段部５ｂを有する弾性のロックアーム５ａを備え、前
   記雌型ハウジング４は前記係止段部５ｂが係合する係止
   段部４ｂを周壁に備え且つ該係止段部４ｂに係合した前
   記係止段部を外側から押圧してその保合を解放し得る解
   除アーム４Ｃを有するものにおいて、前記雌型ハウジン
   グ４には、係合された前記ロックアーム５ａの内面に当
   接し得、前記係止段部４ｂと係止段部５ｂとの保合を補
   助し得る弾性舌片４ｅを、該雌型ハウジング４と一体的
   に形成したことを特徴とする電気コネクタ。