JPS582669B2 - 抗菌性のある芥子油乳化組成物 - Google Patents

抗菌性のある芥子油乳化組成物

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JPS582669B2
JPS582669B2 JP17565380A JP17565380A JPS582669B2 JP S582669 B2 JPS582669 B2 JP S582669B2 JP 17565380 A JP17565380 A JP 17565380A JP 17565380 A JP17565380 A JP 17565380A JP S582669 B2 JPS582669 B2 JP S582669B2
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JP
Japan
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oil
antibacterial
mustard
water
emulsion composition
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JP17565380A
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義一 辻脇
雅一 廣瀬
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UEDA SEIYU KK
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UEDA SEIYU KK
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、食品素材に対する浸透分散性を向上させ、
芥子中に含まれる配糖体を分解して得られるインチオシ
アネート類の作用性を高めることを目的とする抗菌性の
ある芥子油乳化組成物に関するものである。
古来、芥子はその辛味が好まれ、香辛料としてわれわれ
の食生活に愛用されているものであり、この芥子の辛味
は、芥子粉中の配糖体であるシニグリンやシナルビンが
酵素であるミロシナーゼ等の作用によって分解され、ア
リルイソチオシアネート(イソチオシアン酸アリル、ア
リルヵラシ油またはアリルチオカルボイミド等とも呼ば
れる)やバラヒドロキシベンジノレイソチオシア不一ト
(イソチオシアン酸パラヒドロキシベンジルとも呼ばれ
る)等のイソチオシアネート類に変化した結果生ずるも
のであることはよく知られている。
このようなインチオシアネート類は揮散しやすく、また
、酵素、水、空気、熱、光もしくは金属等の作用によっ
て分解されやすいので、練り芥子等の製造にあたって辛
味が消失する等の問題を招く原因となっている。
さらに、芥子粉は香辛料として用いられるばかりでなく
、それの持つ抗菌性を活用する目的から、防黴剤として
醤油や漬物類に添加されることもしばしばある。
一方、食品業界では、たとえば、生麺類、肉製品類、各
種フラワーペースト類、クリーム類、鮫子、シュウマイ
類等のように、水分が多くて腐敗しやすい食品に対する
安全でかつ効果のある抗菌剤がないことから、その開発
が強く要望されているのが現状である。
この発明は、このような現状を勘案し、芥子粉の有効成
分であるイソチオシアネート類、特にアリルイソチオシ
アネートの香辛性および抗菌性に着目してなされたもの
であるが、このようなインチオシアネート類は水に溶け
難くいが油には溶けやすく、また、油に溶けているとき
は揮散じにくく、また、分解に対して比較的安定しては
いるが、食品加工時にこれを素材に添加しようとしても
、食品素材には親水性のものが多いため、浸透分散が円
滑に進まず、浸透分散をよくするために、インチオシア
ネート類をきわめて薄い水溶液として使用しても、イン
チオシアネート類の分解が速くてその効力を失ってしま
う。
そのために、芥子粉中の配糖体をイソチオシア不一ト類
に分解し、それを油に溶解したもの5〜80%(以下、
係はすべて重量係を示す)と、食用乳化剤0.2〜5.
0%、乳化安定剤O〜5.0係および水とよりなる水中
油型の抗菌性のある芥子油乳化組成物を提供するもので
あって、その詳細を以下に述べる。
まず、イソチオシアネート類を含む油を得るには、芥子
種子の微砕物に水を加え、30〜45゜C程度に加温し
た状態でミロシナーゼを充分に作用させた後、水蒸気蒸
留によって得られたインチオシアネートを含む精油を食
用油脂に1〜10%(1%未満ではこの発明の効果を現
わすには不充分であり、一方10係を越えると風味が強
過ぎるという欠点が生じる)程度溶解するか、または、
芥子種子に水を加えて約30〜45℃程度に加温し、配
糖体をインチオシアネート類に変化させた後、これを芥
子種子中の油分と一緒に圧搾もしくは抽出して、油分に
溶解した状態で得るかの二つの方法があるが、この発明
においては、これら二つの方法のいずれを用いてもよい
このような方法で得られたインチオシアネート類を含む
油を、水中油型の乳化組成物に変成させる。
つぎにこの発明に用いる食用乳化剤とは、通常使用され
るグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂
肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸
エステルもしくはレシチンの1種または2種以上を適宜
組み合せたものであり、また、乳化安定剤としては、た
とえばキサンタンガム等のガム質物質やアルギン酸プロ
ピレングリコールエステル等の増粘性物質を例示するこ
とができる。
ここで、前記イソチオシア不一ト類を含む油脂、食用乳
化剤および乳化安定剤と水との配合割合は、それぞれ5
〜80%、0.2〜5.0%、5.0係以下、10〜9
4.8%とすることが望ましい。
なぜならば油脂分は5%未満では抗菌効果が低<、80
%を越えると乳化が困難であり、乳化することができた
としても粘度が大き過ぎて扱いにくくなるからであり、
乳化剤は、0.2%未満では乳化作用が不充分であり、
一方5.0係を越こると、乳化安定剤についても同様で
あるが、増量する効果は余り顕著ではなく単なる浪費と
なって経済的にも不利を招くからであって、これら食用
油脂、乳化剤および乳化安定剤の合計を除いた残り全部
が水分であるということになる。
以上のような配合割合をもつ組成物を製造するにあたっ
ては、予め50〜90℃程度に加熱した乳化剤含有の水
の中に、これと同等の温度に加熱したイソチオシア不−
ト類含有の食用油脂を攪拌しながら添加して、殺菌処理
の必要のあるときは,たとえば殺菌プレート等を通して
殺菌した後、ホモミキサー、ホモジナイザー等を用いて
乳化させる。
なお、乳化剤は、必ずしも最初の水に一括して添加する
必要はなく、油脂中にも分割添加、または、乳化工程中
に、乳化安定剤とともに添加してもよい。
乳化および乳化安定の操作が完了すれば冷却する。
冷却に際しては、プレート式または掻面式(ボテーター
型、コンビネーター型)等の冷却効率のよい冷却機を用
いることが好ましいことは言うまでもない。
以下に実施例を示す。
実施例 I アリルイソチオシアネートを7.5%含む芥子種子加熱
抽出油(奥田食品株式会社:バンゼントゴールドS )
4 0 0kgに、レシチン8ゆ、ソルビタンモノオ
レート(花王アトラス株式会社製:スパン80)20I
Kgを加えて溶解(芥子油は刺激臭性が強いので、なる
べく低温が好ましく、約40°Cで溶解)シた。
一方、キサンタンガム(犬日本製薬株式会社製:エコー
ガム)lkl?とソルビタン脂肪酸エステル(理研ビタ
ミン株式会社製: SM302 )2kgとをエチルア
ルコール4kgによってかき混ぜて泥状にしたものを水
565ゆに加えて約70°Cで溶解し、これを攪拌しな
がら前記のアリルイソチオシアネートを含む油相中に混
合し、この混合液を加熱プレートに通し、80℃に加熱
した後、ホモミキサーによって乳化を安定化させてボテ
ーター型冷却機によって冷却し、容器に入れて製品とし
た。
この製品すなわち乳化組成物についてつぎに示すような
各種の試験を行なった。
(1)代表菌属に対する抗菌力試験 厚生省指定検査機関である社団法人日本油料検定協会綜
合分析センターに依頼して抗菌力試験を行なった結果を
第1表に示す。
なお、試験方法は、バチルス属およびエシエリヒア属は
普. 通寒天培地(日水製)、また、アスペルギス属お
よびサツ力ロミセス属はポテトデキストロース寒天培地
(日水製)を用い、培地に各濃度になるように各検体を
入れ、寒天平板を作成し、この寒天平板上に各々の菌液
を10倍段階希釈[ したもの0. 2 mlを塗沫し
、バチルス属およびエシエリヒア属は37℃、24時間
、アスペルギルス属およびサツ力ロミセス属は30℃、
96時間培養後、コロニーを数えたものである。
第1表に示す結果から明らかなように、アスペルギルス
属に対しては、1.0%濃度で抗菌効果が現われ、2.
0%濃度では顕著な効果を示し、:サツ力ロミセス属に
対しても同様に顕著な効果を示した。
一方、エシエリヒア属およびバチルス属に対しては2.
0%濃度でも数の上では効果は認められなかったが、生
育したコロニーは0係濃度のときよりもはっきりと小さ
くなってい.ることがら、明らかに菌の生育が阻害され
ていると推定されるという結果が得られた。
(2)鮫子の皮を用いた抗菌力試験 薄力小麦粉200g、強力小麦粉200g、塩15pお
よび水170mlを配合し通常の方法,で作製した鮫子
の皮に、乳化組成物を0. 5 %および1.0係添加
混合したものを調製し、添加しないもの(0%)と比較
した。
なお、試験期間中は検体を30℃に容器に入れて保持し
、微生物の繁殖が全く認められない状態を一印で、繁,
殖の兆候が認められるものを士印で、さらに、繁殖が明
らかに認められるものを十印(繁殖が著しくなるにつれ
て十印の数を増す)で評価し、その結果を第2表に示し
たが、この結果からも優れた抗菌力のあることが明らか
となった。
)カスタードクリームを用いた抗菌力試験牛乳500m
l,砂糖200g、薄力小麦粉40g、コーンスターチ
25g、卵5個、食塩1gおよびバニラエッセンス1.
5mlを配合して通常の方法で調製したカスタードクリ
ームを用い、前記鮫子の皮を用いた抗菌力試験と同様の
試験を行ない、その結果を第3表に示した。
この結果からも優れた抗菌力のあることが明らかとなっ
た。
(4)乳化組成物中のアリルイソチオシアネートの経時
安定性 実施例1で得られた乳化組成物を5℃および30℃の温
度でポリエチレン容器に入れて保存し、調製時直後のア
リルイソチオシアネートの量を100とし、残存量の経
時変化を求め、その結果を第1図に示した。
時間の経過とともに残存量は減少するが、その速度はき
わめて小さいことが明らかとなった。
以上の第1〜4表を総合すれば、実施例1によって得ら
れた製品(乳化組成物)は優れた抗菌力を有し、かつ、
有効成分のアリルイソチオシアネ一トもきわめて安定し
た状態にあり、しかも、水中油型の乳化組成物であるた
め食品素材中への浸透性、分散性も良好であることが明
白となった。
実施例 2 実施例1で用いたパンゼントゴールドS1レシチン、エ
コーガムおよびグリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミ
ン油株式会社製:MS)とを原料とし、パンゼントゴー
ルドSを400g、グリセリン脂肪酸エステルを15k
g、レシチンを1kg混合して50℃で溶解し、別途5
8 3kgの水にエコーガム1ゆを70゜Cで溶解し
た水溶液中に攪拌しながら加えて乳化させ、加熱プレー
トで90°Cに加熱して殺菌処理をした後、ホモミキサ
ーによって乳化を完成および安定化させ、冷却プレート
を通して35゜Cまで急冷し、容器に充填した。
このようにして得られた乳化組成物について、実施例1
と同じ試験を試みたが、実施例1と全く同等の結果を得
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 芥子粉中の配糖体をインチオシアネート類に分解し
    、それを油に溶解したもの5〜80係と、食用乳化剤0
    .2〜5.01%、乳化安定剤O〜5.0%および水と
    よりなる水中油型の抗菌性のある芥子油乳化組成物。
JP17565380A 1980-12-11 1980-12-11 抗菌性のある芥子油乳化組成物 Expired JPS582669B2 (ja)

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