JPS5825020Y2 - 不凍栓用バルブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は不凍栓用バルブに関し、一層詳細には弁座の開
閉に伴って立上り管の水路とバルブ外部とを連通ずる管
路が開閉することを特徴とする構造が極めて簡単で故障
の少い不凍栓込バルブに関するものである。

寒冷地等においては、冬期に水道管のうち屋外に露出し
ている立上り管部分内の水が夜間などに凍結してしまい
、早朝に水道の蛇口をひねっても水が出ない現象がしば
しば生ずる。

・（′そのため、従来より上述の寒冷地等
においては地中の水道本管と、立上り水道管との継合部
分に、水道本管より立上り管内への水道水の流入を封す
ると共に、立上り管内の水道水を管外へと排水すること
のできる不凍栓用バルブが設けられていて、立上り管内
の水道水が凍結し易い夜間などに不凍栓バルブで立上り
管内の水道水を排水し、水道水の不使用時に水道管内の
水道水の凍結が防止できるようになっている。

しかしながら、不凍栓用バルブは、上述のごとく、水道
水の水路の開閉と共に、立上り管内の水道水を外部へと
排水できる管路を設けなければならず、従来の不凍栓用
バルブでは、コイルバネや複雑な開閉弁機構を用いて上
記２つの動作を行っている。

その結果、複雑な構造をしているため、故障が起き易く
、また耐久性もない。

本考案の目的は、このような難点を解消すべく、構造が
従来のものに比べて極めて簡単であり、故障が起きに＜
＜、耐久性のある、バルブ内の水路の入口と出口とを区
切る仕切壁に開孔部を設け、バルブ側壁に螺挿した開閉
シャフトを回転させてバルブ内の開閉シャフトの先端に
付設した弁座で上記仕切壁の開孔部を開閉するようにし
たバルブにおいて、前記開閉シャフトを、出口水路内を
貫通してその先端に付設した弁座が前記開孔部に臨むよ
うに設け、前記仕切壁の開孔部を前記弁座で閉じた状態
のとき、出口水路内を大気圧に解放すべく、出口水路に
対応するシャフト側壁に開口すると共に前記開閉シャフ
ト内を通って開閉シャフトの大気へ露出する部分に開口
する連通孔を設け、該連通孔の前記出口水路に開口する
部分は開閉シャフトを所定量引き上げて人口水路側から
出口水路側に流体が流れる状態にしたときに、前記開閉
シャフトを螺挿するシャフト取着部のネジ穴内壁面に位
置して閉塞されるように設定したことを特徴とする不凍
栓用バルブを提供することにある。

以下本考案の実施例につき、図面に基づいて詳細に説明
する。

第１図および第２図において１０はバルブ本体で、バル
ブ本体１０内には、筒状の水路１２が形成されている。

バルブ本体１０内の水路１２中央部には、水路１２の入
口１４と出口１６とを区切る仕切壁１８が形成されてい
る。

仕切壁１８の中途部には、水路１２と平行に平面２０が
形成され、その平面２０中央部に円状の開孔部２２が穿
設されている。

また、バルブ本体１０の側壁面には、その内部に後述す
る開閉シャフトを螺挿することのできるシャフト取着部
２４が螺着され、シャフト取着部２４の中心軸が、上述
バルブ本体１０内の仕切壁１８の開孔部２２の中心を通
るように位置づけられている。

シャフト取着部２４内には透孔２６が穿設され、透孔２
６の下部内壁には後述する開閉シャフトを回転自在に螺
挿することが可能な雌ネジ部２８が刻設されている。

また、シャフト取着部２４の透孔２６中途部の内壁はそ
の全周に亙り断面コの字状にえぐられ、Ｏノング嵌入溝
３０が設けられている。

３２は開閉シャフトで、バルブ本体１０側壁に螺着され
たシャフト取着部２４内に回転自在に螺挿されている。

シャフト取着部２４内の開閉シャフト３２周壁とＯリン
グ嵌入溝３０とのすき間にはＯリング３４が嵌入され、
バルブ本体１０内の水路１２から、水道水が開閉シャフ
ト３２周壁を伝わってバルブ本体１０外へと漏れるのを
防止している。

開閉シャフト３２の中途部の周壁には上述シャフト取着
部２４内に開閉シャフト３２を回転自在に螺挿するため
の雄ネジ部３６が刻設されている。

バルブ本体１０内の開閉シャフト３２先端部には傘状の
弁座３８が突設されていて、開閉シャフト３２を回転さ
せて弁座３８を仕切壁１８の中途部の平面２０上に下降
させ、その開孔部２２を閉じることができるようになっ
ている。

また、開閉シャフト３２の中途部に設けた雄ネジ部３６
と弁座３８との間にはＯリング４０が嵌挿されていて、
開閉シャフト３２を回転させて弁座３８を上昇させると
、上記Ｏリング４０が弁座３８上端壁と、既述のシャフ
ト取着部２４の下端壁との間に挟持圧着され、バルブ本
体１０内の水路１２から水道水が、開閉シャフト３２周
壁を伝わってシャフト取着部２４内に流入するのを防止
できるようになっている。

なお、開閉シャフト３２の上端部には雄ネジ部４２が設
けられていて、開閉シャフト３２を手で自在に回転でき
るようにするための丸ハンドル（図示せず）を開閉シャ
フト３２上端に螺着できるようになっている。

また、バルブ本体１０内の水路１２の入口１４と出口１
６の内周壁には、雌ネジ部４４が設けられていて、水道
本管ならびに立上り管等（図示せず）をバルブ本体１０
に螺着できるようになっている。

４６は連通孔で、開閉シャフト３２を下降させて弁座３
８で仕切壁１８の開孔部２２を閉じた状態で、バルブ本
体１０内の出口１６と通ずる水路１２と、バルブ本体１
０外部とが開閉シャフト３２内の連通孔４６を介して連
通し、また、仕切壁１８の開孔部２２を開放した状態で
、バルブ本体１０内の出口１６と通ずる水路１２と、バ
ルブ本体１０外部とが水密状態となるように開閉シャフ
ト３２内に穿設されており、仕切壁１８の開孔部２２を
弁座３８で閉じた状態で連通孔４６はそれぞれ開閉シャ
フト３２のシャフト取着部２４外側と、バルブ本体１０
内の水路１２中にる開閉シャフト３２の側壁とにその開
口部があるように設けられている。

さらに、弁座３８を上昇させ仕切壁１８の開孔部２２を
開放した状態で、開閉シャフト３２の雄ネジ部３６のシ
ャフト取着部２４内の雌ネジ部２８とのすき間を縫って
開閉シャフト３２に穿設された連通孔４６に流入しよう
とするバルブ本体１０内の水路１２からの漏水は、既述
した開閉シャフト３２中途部に嵌挿されているＯリング
４０によりシャフト取着部２４の下端壁部分で阻止され
、シャフト取着部２４内へとバルブ本体１０内の水が流
出できないようになっている。

なお、実施例においては、第１図に示すごとく連通孔４
６は開閉シャフト３２内にＬ字状に穿設されているが、
これに限られるものではなく、丁字形状等に穿設するよ
うにしても良い。

以上のような構成により、立上り管の先端に付設されて
いる蛇口のコックをひねり開放状態にした後、開閉シャ
フト３２を回転降下させて第１図に示すごとく弁座３８
でバルブ本体１０内の仕切壁１８の開孔部２２を閉じる
と、水道本管と通ずるバルブ本体１０内の人口１４部分
の水路１２と、立上り管と通ずる出口１６部分の水路１
２とが遮断されると共に、開閉シャフト３２内の連通孔
４６を介して立上り管と通ずるバルブ本体１０内の出口
１６部分の水路１２とバルブ本体１０外部とが連通し、
立上り管内の水道水の水頭高さが不凍栓用バルブの連通
孔４６の開口部の高さより高いと、その水頭圧により立
上り管内の残留水は、バルブ本体１０内の出口１６部分
の水路１２から連通孔４６を通ってバルブ本体１０外部
へと流出する。

また、開閉シャフト３２を回転させて、第２図に示すご
とく、弁座３８を上昇すると、開閉シャフト３２内の連
通孔４６の開口部が封ぜられると共に、バルブ本体１０
内の入口１４の水路１２と出口１６の水路１２とが仕切
壁１８の開孔部２２を介して連通し、水道本管内の水が
立上り管内へと流出する。

この様に本考案に係る不凍栓用バルブは従来のものに比
べてコイルバネや複雑な開閉弁機構が用いられていない
ため、故障が少なく、耐久性が良い。

また構造が極めて簡単なため、安価に製造できる等の著
効を奏する。

以上本考案につき好適な実施例を挙げて種々説明したが
、本考案はこの実施例に限定されるものではなく、考案
の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは
もちろんのことである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る不凍栓用バルブの実施例を示し、第
１図は弁座でバルブ本体内の仕切壁の開孔部を閉じた状
態の正面断面図であり、第２図は仕切壁の開孔部を開放
した状態の正面断面図である。 １０・・・・・・バルブ本体、１２・・・・・・水路、
１４・・・・・・入口、１６・・・・・・出口、１８・
・・・・・仕切壁、２０・・・・・・平面、２２・・・
・・・開孔部、２４・・・・・・シャフト取着部、２６
・・・・・・透孔、２８・・・・・・雌ネジ部、３０・
・・・・・リング嵌大溝、３２・・・・・・開閉シャツ
）、３４．４０・・・・・・Ｏリング、３６・・・・・
・雄ネジ部、３８・・・・・・弁座、４２・・・・・・
雄ネジ部、４４・・・・・・雌ネジ部、４６・・・・・
・連通孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 バルブ内の水路の入口と出口とを区切る仕切壁に開孔部
   を設け、バルブ側壁に螺挿した開閉シャフトを回転させ
   てバルブ内の開閉シャフトの先端に付設した弁座で上記
   仕切壁の開孔部を開閉するようにしたバルブにおいて、 前記開閉シャフトを、出口水路内を貫通してその先端に
   付設した弁座が前記開孔部に臨むように設け、前記仕切
   壁の開孔部を前記弁座で閉じた状態のとき、出口水路内
   を大気圧に解放すべく、出口水路に対応するシャフト側
   壁に開口すると共に前記開閉シャフト内を通って開閉シ
   ャフトの大気へ露出する部分に開口する連通孔を設け、
   該連通孔の前記出口水路に開口する部分は開閉シャフト
   を所定量引き上げて入口水路側から出口水路側に流体が
   流れる状態にしたときに、前記開閉シャフトを螺挿する
   シャフト取着部のネジ穴内壁面に位置して閉塞されるよ
   うに設定したことを特徴とする不凍栓用バルブ。