JPS5823926Y2 - エンジン排気管構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エンジン排気管の二部に備えられる消音部に
対して着脱自在に連設される延長管と、その延長管の外
周部を覆うように装着される防熱カバーとを備えるエン
ジン排気構造に関する。

従来、この種の排気管構造としては、消音部の排気側端
部に対して外嵌させた延長管をビス止めによって固定し
、さらにその固定された延長管に対して、第８図イに示
すように、延長管４にＬ字状の部材１０を溶接し、この
部材１０に対して防熱カバー５をボルトナンド１１によ
って取付ける、あるいは同図口に示すように、取付部材
１０と防熱カバー５とをスポット溶接などによって取付
ける手段が知られている。

しかしながら、このような構造によれば、消音部と延長
管との着脱に多大な手数を要し、また、延長管と防熱カ
バー〇の取付は手段においても、前者の場合、ボルトナ
ンド１１に対する部材１０とカバー５との位置決めが困
難で、取付げに手間を要すると共に作業性が極めて悪く
、後者の場合、溶接によって塗装焼けが生じ、再度の塗
装作業を要する欠点があった。

本願考案が解決しようとする技術的課題は、消音部に対
する延長管およびそれに付随する防熱カバーの着脱操作
を容易にし、かつ、その取付構造も簡素化し、さらに、
延長管と防熱カバーとの組付は構造の簡素化を図ること
にある。

上記技術的課題解決のために講じた手段は、前記延長管
と防熱カバーとの間に、前記延長管に対してその外周面
との間に間隙を隔てて前記防熱カバーを弾性的に外嵌止
着するための弾性止着部を設けると共に、前記消音部に
接続される側の延長管の端部、および、それと同じ側の
防熱カバーの端部には、その周方向の複数箇所に、締付
けによって前記延長管および防熱カバーの夫々の端部の
縮径を許すスリットを形成し、さらに、前記スリットが
形成される防熱カバーの端部位置には、その防熱カバー
の半径方向外方側から締付力を与える締付具を装着した
ことである。

上記技術手段を講じたことによる作用効果は次の通りで
ある。

■ 延長管および防熱カバーの夫々の端部にスリットが
形成してあり、そこを半径方向外方から締付けることに
より、延長管および防熱カバーの両者を一挙に共締め、
あるいは同時に弛緩させて着脱することができ、これら
の着脱操作をきわめて迅速かつ容易に行えると共に、そ
のための構造も、延長管および防熱カバーの両者の一部
にスリットを形成することと、外方からの締付手段を設
けるだけのきわめて簡素な構造によって得られたもので
ある。

■ 延長管と防熱カバーとの間には、延長管に対して防
熱カバーを弾性的に外嵌止着するための弾性止着部を設
け、この弾性止着部と、前記延長管および防熱カバーを
消音部に対して連設するための締付具との協動により、
前記防熱カバーを延長管に対して止着することができる
ので、延長管に対するカバーの位置決めの極めて楽な状
態で、簡単かつ迅速にカバーを取付ける事ができ、その
上、塗装面を傷付けるような事がなく、極めて簡単な取
付構造の改良でもって従来欠点を一挙に解消する事がで
きた。

以下、本考案の構成の実施例を図面に基いて説明する。

エンジン１に連設の集合排気管２に消音部としての第１
排気管３を取付け、この第１排気管３の排気側の端部に
延長管としての第２排気管４を外嵌接続すると共に、防
熱カバー５を前記第２排気管４に取付けである。

前記第２排気管４の第１排気管３に対する外嵌接続箇所
に、その締付は縮径な容易にするためのスリットａ・・
を周方向の複数箇所に形成してあり、かつ第２排気管４
の内周面に対して間隔をへだてて孔明き筒状体層を設け
ると共に、その筒状体６と第２排気管４０間にグラスウ
ールなどの防音防熱材すを充填しである。

前記防熱カバー５は、孔明き板を筒形状に形成すると共
に、その径を第２排気管４よりも大にし、かつ第１及び
第２排気管３，４の接続部相当箇所に、締付は縮径を容
易にするためのスリットｄ・・を周方向の複数箇所に形
成しである。

この防熱カバー５を第２排気管４に取付けるに、第２排
気管４の排気側端部外面に、その周方向に間隔をへだて
て弾性止着部としての支持片７・・を溶接し、かつこの
支持片７・・を、排気管長手方向において何れか一方の
みを溶接して第２排気管４に連設すると共に、自由状態
において、支持片１・・の仮想外径が防熱カバー５の内
径よりも犬であるように設定し、そして前記防熱カバー
５の前記消音部３寄り側の端部内面側でかつスリットｄ
、ｄ間に、弾性止着部としての別の支持片８・を、排気
管長手方向でその両端においで溶接して防熱カバー５側
に連設し、前記スリットｄ・・の形成によりカバ一部分
の弾性変形可能な構成によって、実質的に径変化の可能
な支持片８・・を形成し、かつ自由状態において、支持
片８・・の仮想内径が第２排気管４の外径よりも小とな
るように設定し、もって第２排気管４に対して排気始端
側から防熱カバー５を外嵌する事により、挿入完了まで
の成る小なる範囲において胴支持片７・・、８・・が弾
性変形して、第２排気管４に対して間隔のある状態で防
熱カバー５を第２排気管４に弾性的に嵌着保持させるよ
うに構成しである。

この防熱カバー５を弾性嵌着によって第２排気管４に保
持させた後に、その第２排気管４を第１排気管３に外嵌
接続し、そして第１及び第２排気管３，４と防熱カバー
５の３者を、１組の締付具９によって共締めするように
構威しである。

尚、前記第２排気管４の排気側端部に連設される支持片
γ・・を、防熱カバー５側の内面に、かつ他方の支持片
８・・を第２排気管４側の外面に取付けるも良く、ある
いは胴支持片７・・、８・・をともに防熱カバー５に、
又は第２排気管４に取付けるも良い。

また、第５図に示すように、第２排気管４あるいは防熱
カバー５の一部をプレスむとによって膨出させて、その
膨出部分をして支持片７，８を形成するも良い。

更に、第２排気管４と防熱カバー５に対する支持片７，
８の接触を、点あるいは線接触させる事が望ましいが面
接触させるも良く、それら何れの接触状態であっても、
その接触部間に断熱材を介装する事が好ましい。

また、防熱カバー５の内周全面にわたって断熱材を設け
ると、防熱効果を一層高くする事ができる。

更にまた、防熱カバー５は、孔無しの筒形状に構成して
も差し支えないが、孔明き構成とする方が熱気の排出な
らびに防熱カバ−５自体の冷却をスムーズに行う上で望
ましく、その孔明き構造とする場合には、第６図に示す
ように、上部で連なる舌片ｅを防熱カバー５の内方に向
けてプレス加工して孔ｆを形成し、これを筒形状に加工
して防熱カバー５を形成するも良い。

また、第２排気管４が他物の近くに設けられる場合、そ
の他物を防熱カバーの一部に兼ねる状態で、第７図に示
すように、第２排気管４をその周方向の過半外において
囲繞すべく防熱カバー５を形成して、その防熱カバー５
を第２排気管４に弾性嵌着させるも良い。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第７図は本考案に係るエンジン排気管構造の
実施例を示し、第１図はエンジン排気管部分の分解斜視
図、第２図はエンジン排気管並びに防熱カバーの断面図
、第３図は第２図の■−■線断面図、第４図は第２図の
ＩＶ−ＩＶ線断面図、第５図は支持片の変形例を示す断
面図、第６図は防熱カバ一部分の変形例を示す部分断面
図、第７図は防熱カバーの変形例を示す横断平面図であ
る。 第８図イ９口は夫々従来の防熱カバーと延長管との取付
構造を示す部分断面図である。 ３・・・・・・消音部、４・・・・・・延長管、５・・
・・・・防熱カバー ７，８・・・・・・支持片、ａ、
ｄ・・・・・・スリット。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 消音部３の排気側端部に対して着脱自在に外嵌接続
   される延長管４と、その延長管４０周方向での過半分を
   囲繞する防熱カバー５とを備えるエンジン排気管構造で
   あって、前記延長管４と防熱カバー５との間に、前記延
   長管４に対してその外周面との間に間隙を隔てて前記防
   熱カバー５を弾性的に外嵌止着するための弾性止着部７
   ，８を設けると共に、前記消音部３に接続される側の延
   長管４の端部、および、それと同じ側の防熱カバー５の
   端部には、その周方向の複数箇所に、締付けによって前
   記延長管４および防熱カバー５の夫々の端部の縮径を許
   すスリットａ、ｄ・・を形成し、さらに、前記スリット
   ｄ・・が形成される防熱カバー５の端部位置には、その
   防熱カバー５の半径方向外方側から締付力を与える締付
   具９を装着しであることを特徴とするエンジン排気管構
   造。 ■ 前記防熱カバー５が筒形状である事を特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第の項に記載のエンジン排気管構
   造。 ■ 前記排気管４に前記防熱カバー５の一端側に作用す
   る弾性止着部７・・を設げると供に、前記防熱カバー５
   の他端側に前記排気管４の端部近くに作用する弾性止着
   部８・・を設げである事を特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第■項又は第■項に記載のエンジン排気管構造。