JPS5823716B2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高周波加熱装置、特に調理時に調理品を回転さ
せて加熱むらをなくす回転載置台、いわゆるターンテー
ブルを備えた高周波加熱装置に関するものであり、さら
に詳しくは回転載置台にモータの回転駆動力を伝達する
回転伝達機構を改良し、加熱室の内底面に着脱自在に配
設する回転載置台の取り付け、取り出しおよび加熱室の
掃除を簡単にでき、かつ回転載置台を取り付けた時に異
常音が発生しないようにすることを目的とするものであ
る。

従来、調理時に調理品を回転させて加熱むらをなくす回
転載置台、いわゆるターンテーブルを備゛えた高周波加
熱装置の回転載置台にモータの回転駆動力を伝達する回
転伝達機構は、モータの回転駆動力を減速機構および加
熱室底面を貫通させて回転自在に支承した回転軸を介し
て回転載置台に伝達するような構造であり、また前記回
転軸と回転載置台との連結は、前記回転軸の係止部に前
記回転載置台の係止孔を嵌着させることにより行こなわ
れていた。

このため、高周波加熱装置の加熱室が食品カス等により
汚れた場合、回転載置台を加熱室内より取り出さなけれ
ばいけないが、回転載置台を加熱室内より取り出す場合
、回転載置台を一度上方に持ち上げて回転軸との連結を
断ち、その状態で加熱室内より取り出すといったように
操作がめんどうで、また回転載置台が大きい場合は、非
常に取り出し難いものであった。

しかも、加熱室内の掃除をする場合においても、加熱室
内の内底面には回転軸が突出し、さらには回転載置台の
周辺を支える支痔体がその周辺に配設されているため、
掃除がしにくく、また掃除しても回転軸や支持体の植設
された部分に入り込んだ食品カス等は取り除くことがで
きず、清潔な調理器という高周波加熱装置の商品価値の
低下を招くこととなっていた。

そこで、最近回転載置台にモータの回転駆動力を伝達す
る回転伝達機構に、磁気的結合手段を用いた高周波加熱
装置が開発されたが、この回転伝達機構に磁気的結合手
段を用いたものというのは、加熱室の底面と本体外筐の
底面との間に、本体外筐の底面に配設した支持軸を中心
に回転自在で、同心円状に磁石を配設した歯車を設置し
、また加熱室の内底面には、磁気シールドを施し、かつ
前記磁石と吸引力により磁気結合される磁石を配設した
回転自在な回転載置台を設置し、前記歯車をモータで回
転させることにより回転載置台をそれに追従させて回転
させるものである。

すなわち、回転伝達機構にこのような磁気的結合手段を
用いた場合、加熱室の内底面には、モータの回転駆動力
を回転載置台に伝達する減速機構の回転軸が突出してい
なく、また最近開発された前述の回転伝達機構を備えた
高周波加熱装置は、回転載置台の周辺を支えるのに、回
転載置台の周辺に設置した車輪を有する支持体により行
なっているというように、加熱室の内底面には植設され
ているものがないため、回転載置台を加熱室内より取り
出せば、簡単に掃除をすることができ、しかも回転載置
台を加熱室内より取り出す時も、回転載置台をそのまま
引き出せばよく、簡単に取り出すことができる。

なお、ここで、磁石を配設した歯車の径が大きいので、
支持軸だけで歯車を回転自在に支承していたのでは、歯
車が横振れし、歯車同志がうまく噛み合わないという欠
点が生じるということから、歯車の加熱室外底面側に車
輪を回転自在に配設し、回転載置台を加熱室に設置した
時に、回転載置台の磁石と歯車の磁石の吸引力により歯
車を加熱室の外底面方向に引き付けて車輪を加熱室外底
面に当接させ、歯車の外周側を車輪で支持して横振れを
防いでいる。

しかし、この場合回転載置台を設置し、歯車を加熱室の
外底面方向に引き付けた時、歯車の車輪と加熱室の底板
との衝突音が発生し、使用者に故障したのではないかと
いう不安を与えるという問題が発生していた。

また、回転載置台を設置した時に歯車を引き付けるよう
にした場合、歯車の厚みを歯車の上下方向の移動距離と
同一の厚さにしなくてはいけなく、価格が高くなるとい
う欠点もあった。

また、歯車の代りにプーリに磁石を配設し、そのプーリ
にベルトによりモータの回転駆動を伝達するようにした
場合は、価格も安く、加工し易いが、回転載置台の設置
時、すなわちプーリを加熱室の外底面方向に引き付けた
時にベルトがはずれるという欠点が生じていた。

本発明はそのような問題を解消するものであり、以下本
発明の一実施例を示す第１図および第２図の図面を参照
しながら説明する。

図において、１は高周波加熱装置本体で、この高周波加
熱装置本体１には、被加熱物を収納する加熱室２および
この加熱室２内にマイクロ波を供給するマイクロ波発生
装置３が内蔵されている。

４は前記加熱室２の前面開口部に開閉自在に取り付けら
れたドアで、このドア４には加熱室２内の被加熱物の加
熱状態を見るためのスクリーン５および取手６が取り付
けられている。

Ｔは前記高周波加熱装置本体１前面に配設された操作パ
ネルで、この操作パネル７には前記マイクロ波発生装置
３の制御を行なう制御部のつまみ類が配設されている。

８は前記加熱室２の内底面に設けられた凹部９に着脱自
在に、また回転自在に配設された回転載置台で、この回
転載置台８の裏面周縁部には、この回転載置台８を回転
自在に支持する環状の支持体１０が配設される凹溝１１
が形成され、また裏面にはアルミ板等のシールド板１２
により磁気シールドされるとともに、収納容器１３に収
納保持された磁石１４が路設されている。

１５は前記収納容器１３の側面より前記凹溝１１に向っ
て突出した抜は止で、この抜は止１５により前記支持体
１０が凹溝１１に保持されている。

前記支持体１０は、環体１０ａとこの環体１０ａの要所
に回転自在に軸支した車輪１０ｂとにより構成され、ま
た回転載置台８およびこの回転載置台８上に載置される
被加熱体の荷重は、前記車輪１０ｂだけに作用するよう
に構成されている。

１６は前記加熱室２の凹部９の外底壁はほぼ中央部に溶
接により固着した支持軸１７に遊嵌状態で回転自在に軸
支された回転体であるプーリで、このプーリ１６には、
前記回転載置台８に取り付けた磁石１４との吸引力によ
り磁気的に結合される磁石１８およびこのプーリ１６の
周辺を支持する車輪１９が配設されている。

２０は前記プーリ１６を加熱室２の外底面方向に付勢す
るスプリングで、このスプリング２０は、前記プーリ１
６と止め軸２１との間に配設されており、またスプリン
グ２０とプーリ１６との間には、メタル軸受２２が介在
されている。

すなわちスプリング２０の反発力により前記プーリ１６
は、加熱室２の外底面方向に付勢され、プーリ１６に回
転自在に配設した車輪１９は、加熱室２の外底面に抑圧
接触させられている。

また、前記支持軸１７は、前記スプリング２０を配設す
る分だけ少し長めに構成されている。

２３はモータで、このモータ２３はファン（図示せず）
を回転させて、マイクロ波発生装置３のマグネトロン（
図季せず）を冷却するとともに、電波を撹拌するスタラ
ーファン２４を回転させるものである。

また、このモータ２３の回転駆動力は、ベルト２５、減
速機構２６、連結軸２７、プーリ２８およびベルト２９
を介して前記プーリ１６にも伝達される。

３０は前記スタラーファン２４を外部から見えなくする
ための仕切板である。

上記構成によれば、モータ２３を回転駆動させることに
より、その回転、駆動力はベルト２５、減速機構２６、
連結軸２７、プーリ２８およびベルト２９を介してプー
リ１６に伝達され、プーリ１６は支持軸１７を中心に回
転する。

プーリ１６が回転することにより、プーリ１６に配設し
た磁石１８も回転し、それによってこの磁石１８と吸引
力により磁気的に結合している磁石１４を回転させる、
すなわち回転載置台８を回転させるのである。

ここで、本発明の高周波加熱装置は、プーリ１６をスプ
リング２０により加熱室２の外底面方向に付勢すること
により、プーリ１６の周辺部に回転自在に配設した車輪
１９を加熱室２の外底面に押圧接触させているから、回
転載置台８を加熱室２の凹部９に設置した時、衝突音が
発生することがなく、使用者に故障したのではないかと
いう不安を与えることがない。

また、ベルト２９がはずれるということもなくなる。

また、支持軸１７を高周波加熱装置本体１に取り付けた
場合でも同様な効果を得ることができる。

以上のように本発明の高周波加熱装置は、加熱室の内底
面に着脱自在に設けられかつ回転自在な回転載置台と、
前記回転載置台と磁気的結合手段を介して連結しかつ前
記加熱室の外底部に回転自在に設けた回転体と、前記回
転体と遊嵌状態に嵌合する支持軸と、前記加熱室内へマ
イクロ波を供給するマイクロ波発生装置と、前記マイク
ロ波発生装置を冷却するファンを駆動するモータとを備
え、前記回転体を前記モータにより駆動するとともに、
前記回転体には複数個の車輪を回転自在に配設し前記回
転体をばねによって前記支持軸の方向に付勢し前記車輪
を加熱室外底面に押圧接触させたものであるから、加熱
室内の掃除および回転載置台の取り付け、取り出しを簡
単に行なうことができるとともに、回転載置台の取り付
は時に、異常な衝突音が発生することがなく、使用者に
故障ではないかという不安を与えることがなくなる。

また、回転体をベルトで回転するので回転体と支持軸と
の嵌合は遊嵌状態とすることができ部品の加工精度を必
要以上に高める必要がなくなり部品単価を低減できると
ともに作業性の向上ができる。

さらにモータの回転トルクを減少できるので低騒音で省
エネルギー化が可能となる。

さらにまたばね９？Ｌよって車輪を加熱室の外底面へ圧
着することにより特に回転載置台の着装忘れという誤使
用時、車輪が加熱室の外底面に激しくぶつかったり、ベ
ルトが外れたりする事故を防止することができるなど、
非常に優れた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による高周波加熱装置の内部
構造を示す断面図、第２図は同装置の要部構造を示す断
面図である。 ′ １・・・・・・高周波加熱装置本体、２・・・・・
・加熱室、３・・・・・・マイクロ波発生装置、８・・
・・・・回転載置台、１０・・・・・・支持体、１０ａ
・・・・・・環体、１０ｂ・・・・・・車輪、１４，１
８・・・・・・磁石、１６・・・・・・プーリ（回転体
）、１７・・・・・・支持軸、１９・・・・・・車輪、
２０・・・・・・・スプリング（はね）、２３・・・・
・・モータ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 加熱室の内底面に着脱自在に設けられかつ回転自在
   な回転載置台と、前記回転載置台と磁気的結合手段を介
   して連結しかつ前記加熱室の外底面に回転自在に設けた
   回転体と、前記回転体と遊嵌状態に嵌合する支軸と、前
   記加熱室内へマイクロ波を供給するマイクロ波発生装置
   と、前記マイクロ波発生装置を冷却するファンを駆動す
   るモータとを備え、前記回転体を前記モータにより駆動
   するとともに前記回転体には複数個の車輪を回転自在に
   配設し、前記回転体をばねによって前記支持軸方向に付
   勢して前記車輪を前記加熱室の外底面に押圧接触する構
   成とした高周波加熱装置。