JPS5823505B2 - ホシガタラジアルピストンモ−タ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 回転軸と係合して回転軸と共に回転するバルブブロック
のバルブプレート側の端面に一対の層形ポートを設け、
かつ回転軸に直結した偏心カムに向けて半径方向に配設
した複数のピストン頭部に圧油を送り込むようにした星
形ラジアルピストンモータでは、層形ポートに入った圧
油は、圧油の作用している側ではバルブプレートと、層
形ポートの間を相互に押し開こうとする力が作用するの
で、バルブブロックにモーメントがかべろ。

このタメバルププレートとバルブブロックの摺動端面と
の間の摺接面における油膜が不均一となり、摩耗を生ず
ることが多かった。

また、バルブブロックをスプリングで附勢しても、モー
タの起動時にバルブプレートにバルブブロックを十分に
押付けることができず、圧油の漏れが生じて十分な起動
トルクが出来ないことがあった。

さらに、バルブの油溝を層形ポートの中心に対して偏心
させた形状で配置し、高圧油を全体に送り面積差による
圧力バランスを行い、バルブ本体にモーメントがかかる
ことを防止したものもあったが、常に高圧油でバランス
させるためにバランスの効率が悪く、加工精度によるア
ンバランスが生ＬＪ。

この発明は、星形ラジアルピストンモータのバルブブロ
ックの摺動端面の層形ポートの近傍に同心状の油溝を設
けて圧油供給側の層形ポートと反対側の油溝に圧油を導
くことによりバルブブロックに加わるモーメントを補償
し、摺動面における油膜の厚さを一定とし、高圧作動時
におけるシール性及び高速運転時における油膜の安定性
を良好とし、さらにバルブブロックのバルブプレートへ
の押付は力の不足による起動時の圧油の漏れに起因する
上記不都合を解決したものである。

次に、この発明の実施例を図面につき説明すれば本体１
内に支持された回転軸２には偏心カム３が直結していて
、該偏心カム３の周囲に接して複数のピストン４が半径
方向に配設されている。

回転軸２の後端には四角軸５が形成され、該四角軸５と
係合したバルブブロック６はバルブケー７ング７内に摺
動回転自在に挿通されている。

本体１の端面には、第３図に示すような周囲にピストン
４と同数のポート８を穿設したパルププレート９が固着
されていてパルプブロック６の端面と摺接している。

更に、バルブブロック６の外周面には、パルプケーシン
グ７に穿設されだ圧油供給口、排出口１０，１１と連通
ずる２条の周溝１２゜１３が設けられ、これらの周溝と
第２図に示すバルブブロック６の端面に形成された一対
の層形ポート１４，１５とを連絡する油路１６，１７が
形。

成されている。

更にバルブブロック６の端面の外周には、前記層形ポー
トに対応して外側に一対の円弧状の油溝１Ｂ、１９が同
心状に設けられ、前記周溝１２，１３からそれぞれが連
通する層形ポート１４，１５と反対側にある油溝１９，
１８に圧油を導くだめの油路２１，２０が設けられてい
る。

バルブブロック６の後端には、パルプケーシング７の蓋
２２に突設したピン２３と軸方向に移動可能に係合し、
かつスプリング２４によりパルプ：ブロック６に向けて
附勢された内部ピストン２５がバルブブロック６に挿通
されていて、モータ起動時にバルブブロック６をバルブ
プレート９に押付ける作用をする。

同時にバルブブロック６と内部ビストノ２５との間に油
室２６を形成してスプシリング２４の力と相俟ってバル
ブブロックを本体に確実に押付けるようにしている。

なお、２７゜２８はバルブブロック６の層形ポーＮ４，
１５に至る油路１６，１７と前記油室２６との間に設け
た通路２９，３０に設けたチェックパルプであ。

る。

なお、バルブプレート９を設ける代りに本体１に直接ピ
ストン頭部に通ずるポート８を設けてもよい。

ポート１０に圧油が供給されると、圧油は周溝１２から
油路１６を通って層形ポート１４に導か。

れる。

同時に圧油は通路２９を経て油室２６に導かれ、スプリ
ング２４の附勢力と相俟ってバルブブロック６をバルブ
プレート９に確実に押付ける。

このとき本体１の端面に固着されたバルブプレート９に
形成されたポート８のうち、前記層形ポー。

ト１４と重なるポートへ圧油が供給され、供給管路３１
を経てピストン４に作用する。

ピストン４に発生した力は回転軸２と一体の偏心カム３
に作用して回転力を回転軸２に与える。

回転軸２０回転に伴い、回転軸に係合したバルブブロッ
ク６も回転し、順次圧油がピストン４の頭部に導かれて
モータが作動することになる。

仕事を終えた油は、層形ポート１５に流入し、更に油路
１７、周溝１３を経てポート１１より排出される。

なお、ポート１１に圧油が送られると上述の場合と逆の
流れとなり、回転軸２を逆回転させることになる。

ポート１０に圧油が供給された場合、層形ポート１４に
入った圧油は、バルブプレート９とバルブブロック６と
の間を押し開こうとするだめバルブブロック６にモーメ
ントがか＼るが、周溝１２に送られた圧油はまた油路２
１を通じて反対側の層形ポート１５の外周に形成した油
溝１９にも導かれているので、このモーメントは補償さ
れることになる。

この時チェック弁２Ｔを通じてバルブブロック６の後端
に設けられた油室２６に圧油が送られ、これがバルブブ
ロック６の後端面を図において左方に押圧するから、バ
ルブプレート９とバルブブロック６との摺接面との間を
押し開こうとする力と平衡が保たれると同時にバルブブ
ロック６のバルブプレート９への押付けが確保され、圧
油の漏れが防止される。

また、層形ポート１５に圧油が入ったときには、上記と
逆に油溝１８に圧油が送られると同時に、チェック弁２
８を経て油室２６にも圧油が送られて上述の作用を行な
う。

この発明は、バルブブロック６の端面、即チバルブプレ
ート９との摺接面に層形ポート１４゜１１５とは別に層
形ポートの外側に一対の油溝１８゜１９を設け、圧油の
か＼らない側の油溝に圧油を導いて、バルブブロック６
に加わるモーメントを補償したから、摺動面における圧
力平衡が保たれる。

また、摺動面における油膜が一定となり高圧作動時にお
けるシール性や高速回転時における油膜の安定性を良好
に保持することができ、まだ高圧油を全体に送り面積差
による圧力バランスを行うものに比して加工精度による
アンバランスがなく、バランスの効率も良好となる。

さらに圧油が：内部ピストン２５とバルブブロック６と
の間に形成された油室２６に導かれるので、バルブブロ
ック６のバルブプレート９への押付は力は起動時におい
て十分確保され、圧油の漏れによる起動トルクの不足は
完全に解消される。

従って、高圧、高速条件下において使用しても信頼性が
高く、高い効率の星形ピストンモータを提供することが
可能となった。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの発明の実施例の断面図、第２図は第１図■
−■線による断面図、第３図は第１図■−■線による断
面図である。 １・・・本体、２・・・回転軸、３・・偏心カム、４・
・・ピストン、６・・・バルブブロック、７・・・バル
ブケーシング、８・・・バルブプレート、９・・・パル
ププレート、１０・・圧油供給口（排出口）、１１・・
・排出口（圧油供給口）、１４，１５・・・層形ポート
、１６゜１７・・・油路、１Ｂ、１９・・・油溝、２２
・・・蓋、２３・・・ピン、２４・・・スプリング、２
５・・・内部ピストン、２６・・・油室、２９，３０・
・・通路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転軸に直結した偏心カムに接して半径方向に放射
   状にピストンを配設し、かつ圧油をピストン頂部に導く
   油路を穿設したバルブブロックを前記回転体に係合した
   星形ラジアルピストンモータにおいて、バルブブロック
   のバルブプレートとの摺接面にバルブケーシングに穿設
   した圧油供給口及び排出口にそれぞれ連通し、かつピス
   トン頂部に通ずるバルブプレートのポートに接する一対
   の層形ポートを形成するとともに、前記供給口及び排出
   口から反対側の層形ポートの外側に同心状に設けた油溝
   に通ずる油路を設け、さらにバルブケーシングの蓋に穿
   設したピンに軸方向に移動可能に係合されスプリングに
   より附勢された内部ピストンをバルブブロック内に嵌挿
   し、バルブブロックと内部ピストンとの間に油室を形成
   し、かつ層形ポートに通ずる油路から分岐して前記油室
   に通ずる油路をバルブブロックに形成した星形ラジアル
   ピストンモータ。