JPS5823107Y2 - フインチユ−ブ式熱交換管 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 化学プラントなどに用いられるフィンチューブ式熱交換
管は第１図及び第２図に示すように伝熱管１のまわりに
アルミニウム等で作られた板状のフィン２をらせん状に
まきつけることにより構成されている。

そして、このフィン２は第３図ないし第５図に示すよう
に、あらかじめ切欠き５を設けておき圧延ローラ３，４
によって、管１から遠い方が薄くなるように圧延されつ
つ伝熱管１にらせん状にまきつけられる。

しかして伝熱管１の内部を流れる高温の流体と伝熱管１
の外部、すなわちフィン２の間をフィン２の板面に沿っ
て流れる冷却用空気とはフィン２、伝熱管１を介して熱
交換し、伝熱管１内の高温流体は冷却される。

ここでフィン２が単なる切欠のない平板であれば、伝熱
管１外部の空気流Ａはフィン２の上流縁から流れの境界
層が発達するために、後流に行くに従って熱伝達率が低
下する。

そこでフィン２には切欠き５を設けて、境界層の発達を
抑制することにより、熱伝達の向上をはかつている。

しかしながら伝熱管１の法線方向に伸びる切欠き５のう
ち、第２図に示すように空気流Ａの伝熱管１より上流側
の切欠き５ａ、後流側切欠き５ｂ、側方の切欠き５Ｃと
すると、管１回りの空気流に対し切欠き５Ｃはほぼ直交
しているが、切欠き５ａはほぼ平行になっており、また
伝熱管１の後流側では空気流Ａの大部分が伝熱管１の後
方にまわりこまず直進するため、切欠き５ｂ付近は空気
流が非常におそくなるため、切欠き５ａ、５ｂは、境界
層の発達をおさえ、熱伝達率を向上させる効果は少なく
、むしろ切欠き５ａ、５ｂを設けたことによって、伝熱
面積が減少し、全体的にみれば、熱交換能力の向上が少
なくなっていた。

本考案は上記に鑑み伝熱管に法線方向の切欠きを管外流
体の伝熱管より上流側と下流側以外の部分にのみ設ける
ことにより、切欠きによる伝熱面積の減少が少なく、シ
かも高い熱伝達性能を有するフィンチューブ式熱交換器
を提供しようとするものである。

以下本考案の１実施例を第６図および第７図について説
明すると、第７図に示されるようにフィン１２には、空
気流Ａの伝熱管１より上流側及び下流側には切欠きを設
けず、側方にのみ切欠き１５を設けている。

その他の構造は従来のものと同じである。

伝熱管１の内部を流れる高温の流体と伝熱管１の外部、
即ち、フィン１２の間を、フィン１２の板面に沿って流
れる空気とはフィン１２、伝熱管１を介して熱交換し、
伝熱管１内の流体は冷却される。

この際、伝熱管１の外部をフィン１２に沿って流れる流
体には、フィン１２の上流縁より境界層が発達するが、
フィン１２には管１回りの空気流にほぼ直交するよう切
欠き１５が設けられているので境界層の発達がおさえら
れ高い熱伝達率が得られる。

また、伝熱管１の空気流の上流側と下流側は切欠いてい
ないため、伝熱面積を減することが少なく、全体的には
、高性能の伝熱管が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のフィンチューブ式熱交換管を示す第２図
におけるＩ−Ｉ線に沿う縦断面図、第２図は第１図にお
けるＩＩ −ＩＩ線に沿う断面図、第３図は従来のフィ
ンチューブ式熱交換管の製造要領を示す斜視図、第４図
は第３図におけるＩＶ−ＩＶ線に沿う断面図、第５図は
第３図におけるＶ−■線に沿う断面図である。 第６図は本考案の１実施例を示す第７図におけるＶＩ−
ＶＩ線に沿う縦断面図、第７図は第６図におけるＶＩＩ
−ＶＩＩ線に沿う断面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 伝熱管の外周面に板状のフィンが巻きつけられ上記伝熱
   管の内部を流れる流体と上記伝熱管の外部を流れる流体
   との間に熱交換をさせるようにしたものにおいて、上記
   フィンには上記管外流体の流れの、上記伝熱管より上流
   側及び下流側以外の部分に上記伝熱管に法線方向の切欠
   きを設けたことを特徴とするフィンチューブ式熱交換管
   。