JPS5823039Y2 - キタイエキタイリヨウヨウポンプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （１）考案の目的 本考案は、気体液体両用ポンプに関するものである。

従来、気体の吸排と液体の吸排とは、夫々専用のポンプ
が各別に使用されていた。

しかし一定の液槽内において二種のポンプを設置するこ
とは、スペース上の制約からも、また、経済性の面から
も好ましいことではない。

本考案の目的は、一台のポンプによって、気体の吸排用
と液体の吸排用とに使い分けられ、また、曝気装置とし
ても利用し得られるポンプを提供することにある。

（２）考案の構成 本考案に係る気体液体両用ポンプでは、水中モーターの
導出軸に嵌着された回転摺動体をシリンダー内に滑合さ
せ該シリンダーの周壁に吸気口及び排気口を開設して構
成される気体ポンプと、吸込カバー中央部の吸水口と通
ずる吐出口を側方に開設した渦流室内において前記導出
軸の余端部にインペラーを嵌着させて構成される液体ポ
ンプとからなる気体液体両用ポンプにおいて、大気中よ
り水中に導入した吸気導管を気体ポンプの吸気口に接続
させると共に排気口には液体ポンプの内部及び外部の双
方へ分岐して導通せられた分岐導通路を接続し、且つ該
分岐導通路に切換バルブを附設して気体ポンプの排気口
が液体ポンプの内部又は外部のいずれかへ開口せられる
よう構成したのである。

実施例の図面において、１は水中モーター、２は水中モ
ーター１の導出軸、３は導出軸２に嵌着された回転摺動
体、４は回転摺動体３をシリンダー内に滑合させ該シリ
ンダーの周壁に吸気口５及び排気ロアを開設して構成さ
れる気体ポンプであって、吸気口５には大気中の集気口
５′より水中に導入せられる吸気導管６を接続し、排気
ロアにはポンプ１３の外部または内部のいずれかへ任意
に開口される分岐導通路８を接続するが、この導通路の
切換えは切換バルブの操作によって行われる。

そして液体ポンプ１３の内部へ開口される排気ロアは、
一方の導通路８ａを通って例えば渦流室９内あるいは吐
出口１２の後方へ導入される。

また、液体ポンプ１３の外部へ開口される排気ロアは、
他方の導通路８ａまたは８′ａを通って水面上または水
面下のいずれかへ任意に導出されるが、この切換えは例
えば第１図に見られるよう三方切換バルブ１４ｂの操作
によって行わせてもよいが、第２図Ａのごとく水面上へ
開口させる場合には大気中の送風ロア′へ開放される排
気導管１５を接続した状態で三方切換バルブ１４ａを導
通路８ａの方向へ操作し、水面下へ開口させる場合には
該排気導管１５を取除いて同図Ｂのごとく導通路８′ａ
に逆流防止弁１６を装着するよう構成してもよい。

９は導出軸２の余端部２に嵌着されたインペラー１０を
収容する渦流室であって、前記シリンダー４と隣接して
設置され、吸込カバーの中央部には吸込口１１を開設し
、−側部には吐出口１２を開設して水中浸漬型の液体ポ
ンプ１３を構成するのである。

１７は吐出口１２を水面上へ開口させるための吐出導管
、１８は切換バルブ、１９・・・１９は吸気導管６およ
び排気導管１５の要所に附設せられた放熱フィンである
。

気体の吸排用としての使用時には吐出口１２を水槽内に
開口させる。

この操作は吐出導管１７の抽脱または切換バルブ１８に
よって行われる。

それと同時に排気ロアは導通路８ａおよび排気導管１５
を経由して水面上へ開口させる。

この操作については既述の通りである。

この使用態様において水中モーター１が駆動すれば、摺
動回転体３およびインペラー１０は同時に一定方向へ回
転し、大気中の空気は集気口′５から吸気導管６を通っ
て吸気口５に達するまでの過程で水槽内の水により冷化
され、吸気口５から気体ポンプ４内を廻って排気ロアよ
り吐出される過程で摺動回転体３の摩擦熱を吸収し、排
気ロアより導通路８ａおよび排気導管１５を通過する過
程で再び水槽内の水によって冷化されつつ送風ロア′よ
り冷風となって水面上へ導出される。

また、水槽内の水は水中モーター１および気体ポンプ４
を常時外周から冷却させることになるが、インペラー１
０の攪拌作用によって水槽内の水は対流を起すので上記
冷却効果は一層高められることになる。

液体の吸排用としての使用時には、吐出導管１１の接続
と切換バルブ１８の操作により吐出口１２を水槽外に導
出開口させる。

この場合、排気ロアは水面上へ開口させたままでもよく
、あるいは水面下へ開口させてもよい。

この使用態様においては水中モーター１が駆動すれば、
摺動回転体３およびインペラー１０は同時に一定方向へ
回転し、吸水口１１から渦流室９内に吸込まれた水を吐
出口１２より水槽外部へ吐出させると共に、排気ロアか
らの排気と吸気口５からの吸気作用によりモーター室内
への浸水を排除する。

また、排気ロアが導通路８′ａを経由して水槽内に開口
された場合には大気中の空気が気泡となって水中に混入
するので、吐出口１２を水槽内に開口させれば曝気装置
としても利用できる。

更にまた、切換バルブ１４ａまたは１４ｂの操作により
排気ロアが導通路８ｂを経由して液体ポンプ１３内に開
口されるようにすれば、吐出口１２より微細気泡を生せ
しめることができ、これら曝気装置としての利用時にイ
ンペラー１０の攪拌作用によって水槽内の水は対流せし
められるので水中への空気の溶解が促進される結果とな
る。

（３）考案の効果 上述のように本考案によれば、一台のポンプを用いて気
体の吸排用と液体の吸排用に使い分けられ、更に曝気装
置としても利用でき、かつ、分岐導通路８の切換えによ
って荒い気泡と微細気泡を任意に選択して得ることがで
きるので頗る便利である。

しかも運転中において、気体ポンプ４内に生じる摩擦熱
の冷却機能が働らいて長時間の使用に耐え、また、モー
ター室内への浸水阻止機能によって軸封装置部分をスラ
リーから保護しその寿命を延長せしめ得る等、実用上の
効果類る犬なるものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案ポンプの一実施例を示した要部縦断側面
図、第２図は他の実施例を示した要部縦断側面図であっ
て、Ａは排気口を水面上に開口せしめた状態を示し、Ｂ
は水面下に開口せしめた状態を示す。 １・・・・・・水中モーター、２・・・・・・導出軸、
７・・・・・・余端部、３・・・・・・回転摺動体、４
・・・・・・気体ポンプ、５・・・・・・吸気口、６・
・・・・・吸気導管、７・・・・・・排気口、８・・・
・・・分岐導通路、９・・・・・・渦流室、１０・・・
・・・インペラー、１１・・・・・・吸水口、１２・・
・・・・吐出口、１３・・・・・・液体ポンプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水中モーター１の導出軸２に嵌着された回転摺動体３を
   シリンダー内に滑合させ該シリンダーの周壁に吸気口５
   及び排気ロアを開設して構成される気体ポンプ４と、吸
   込カバー中央部の吸水口１１と通ずる吐出口１２を側方
   に開設した渦流室９内において前記導出軸２の余端部１
   にインペラー１０を嵌着させて構成される液体ポンプ１
   ３とからなる気体液体両用ポンプにおいて、大気中より
   水中に導入した吸気導管６を気体ポンプ４の吸気口５に
   接続させると共に排気ロアには液体ポンプ１３の内部及
   び外部の双方へ分岐して導通せられた分岐導通路８を接
   続し、且つ該分岐導通路８に切換バルブを附設して気体
   ポンプ４の排気ロアが液体ポンプ１３の内部又は外部の
   いずれかへ開口せられるよう構成した気体液体両用ポン
   プ。