JPS582217Y2

JPS582217Y2 - 果実掛袋

Info

Publication number: JPS582217Y2
Application number: JP1977047603U
Authority: JP
Inventors: 武彦知久; 裕人塚田; 忠三増田
Original assignee: 小林製袋産業株式会社
Priority date: 1977-04-15
Filing date: 1977-04-15
Publication date: 1983-01-14
Also published as: JPS53142443U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、裂損は作業の能率化を図った果実指袋に関す
る。

果実指袋は、果実への病菌、害虫の、寄生を防止し、果
実の膚を優美にかつその品種固有の鮮明な色彩に色上り
させ、さらに果実がそれ本来の芳醇な香気と食味とをも
つように仕上げる作用をなす。

それ故、通常の果実には必ず裂損けを行うようにしてい
る。

ところが近年とみに農村労働力が、量的にも質的にも減
退し、その結果、一定期間中に所定数量の裂損は作業が
終了しないという状態に陥ってきた。

そこで、袋体の全域またはほぼ全域に新鮮を付し、これ
によって開口部の集束作業の容易化を図った果実装（た
とえば登録実用新案第３１２２３号、実公昭１２−７５
９４号、実開昭５２−１０９１４８号）が提案されてい
る。

しかし、これら従来袋は上記新鮮が袋体の下方にも延在
しているので、太陽光線の透過を必要以上に抑制して果
実の発育を阻害させるという欠点をもつ。

筐た風によって袋体下部表面が長期間に亘って周辺の葉
や枝とこすれあったさい、上記新鮮の頂部（山部分）が
破損して雨水が侵入するという欠点もあった。

さらに、開口端から所定長離れた位置に新鮮を設けたり
、開ロ端部局力向の一部に新鮮を設けたもの（たとえば
実公昭４９−８４２９号１特開昭５３−２７５４１号）
も提案されている。

しかし、これらの果実装は新鮮が開口端から所定長離れ
た部分に設けられたり、周方向の一部にしか設けられて
いないので、開口端部集束作業の際の指先の疲労が大き
いという欠点がある。

本考案の目的は、上記のような不都合を伴なうことなく
、かつ裂損は作業を最少の労働力でもってきわめて能率
よく行い得る果実指袋な提供することにある。

以下、図面に示した実施例を参照しながら本考案を詳細
に説明する。

本考案に係る果実指袋は、第１図ないし第２図に示すよ
うに、上方に開口端を有する袋体１に該開口端部の集束
を容易にするための新鮮２を施して成る果実指袋におい
て、上記新鮮付設範囲が、袋体１の縦方向においては縦
方向中央より上方部分であって開口端から所定長下方筐
での範囲であると共に袋体１の周方向においては全周範
囲であり、かつ上記新鮮付設範囲以外の範囲には新鮮を
施さないことを特徴とする。

なお、「縦方向中央より上方部分であって開口端から所
定長下方１での範囲」とは、「開口端から所定長下方筐
での範囲であって該範囲の下端は縦方向中央より上に位
置している」という意味である。

図示実施例においては、縦方向のまたは袋体１の中心軸
線に対しハ字状の新鮮２を施しである。

この新鮮２は、袋体１の紙面に皺ないしは線状の筋など
を設けることによって容易に得られる。

たとえば皺によって新鮮を施す場合には、適宜形状の凹
凸面を有するルーラ−などによって、袋体１の上方部分
を押圧すればよ＜、筐た筋を施す場合には、型押付機で
もって該上方部分をエンボス加工すればよい。

なお、袋体紙面にミシン目などを入れて上記の新鮮を施
してもよい。

また、二重袋、三重袋などのよ１うに、複数の袋体な重
ね合わせてなる果実袋の場合にはそれらを構成する各袋
体に対してそれぞれ上記のような新鮮を施すことが好ま
しい。

なお上記実施例では、比較的広い間隔で新鮮２を施しで
あるが、該間隔は袋体１の紙質、大きさなどを考慮して
適宜調節される。

本考案の果実指袋は、上記のような新鮮を施しであるか
ら、果実を袋体１内に収納したのち、該袋体の上方両側
部分を果実の果梗（へた）ないしは枝に向って軽く握る
ことにより、その開口部を確実かつきわめて容易に集束
することができる。

この集束操作ののち、予め袋体１に封入装着されている
止金３あるいは別に用意した止金でもって集束された袋
体開口部を上記果実の果梗ないしは枝に結縛すれば、裂
損は作業は完了する。

下記表は、上記実施例に示した本考案の果実指袋の裂損
は能率試験結果を示したものである。

なお、この試験結果は、３時間裂損は作業を行ったさい
における一時間当りの裂損は能率を示す。

この表に示す試験結果から明らかなように、考案の果実
指袋は、従来の新鮮を有しない果実指袋に比してきわめ
て能率よくかつ確実な裂損けを行うことができるから、
裂損は作業の迅速化ならびに合理化を図ることができる
。

さらに、前記した種々の新鮮を有する果実指袋に比し、
以下のような効果を奏する。

■ 本考案に係る果実指袋は、その新鮮付設範囲が袋体
の縦方向中央より上方部分に限られており、下方部分に
は新鮮が存在しない。

従って、前記した如き太陽光線の透過を必要以上に抑制
して果実の発育を阻害したり、袋体下部が破損して雨水
等が侵入するという不都合を有しない。

■ 筐た、新鮮付設範囲が袋体の縦方向中央より上方部
分であって開口端から所定長下方筐での範囲であると共
に袋体の周方向においては全周範囲である。

従って、前記した如き袋体の開口端より所定長下方に新
鮮を設げたり、袋体周方向の一部にのみ新鮮を設けたも
のに比べて、開口端部の集束作業を容易かつ迅速に行う
ことができ、かつ指先疲労が軽減される。

この場合、これら従来袋に対する本考案袋の集束作業の
容易性、迅速性、指先疲労の軽減性効果は、袋１枚当り
について検討してみるとあ筐り大きなものではない。

しかしながら、裂損は作業におい等は通常１日当り４０
００〜５０００枚の袋掛げを行うものであるから、上記
集束作業の容易性、迅速性および指先疲労軽減性効果は
、１日当り４０００〜５０００倍に集積され、非常に大
きなものとなる。

従って、本考案による集束作業の容易性、迅速性および
指先疲労軽減性効果は、実際に１日中袋掛けを行う作業
者にとつて極めて大きな意義を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は新鮮を縦方向に施した本考案の一実施例を示す
斜視図、第２図はハ字状の新鮮を施した本考案の他の実
施例を示す斜視図である。１・・・・・・袋体、２・・・・・・新鮮、３・・・・
・・止金。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）上方に開口端を有する袋体に該開口端部の集束を
容易にするための新鮮を施して成る果実指袋において、
上記新鮮付設範囲が、袋体の縦方向においては縦方向中
央より上方部分であって開口端から所定長下方筐での範
囲であると共に袋体の周方向においては全周範囲であり
、かつ上記新鮮付設範囲以外の範囲には新鮮を施さない
ことを特徴とする果実指袋。
（２）上記新鮮が、袋体の縦方向に付したないしは該袋
体の中心軸線に対しハ字状をなす方向に付した皺または
線状の筋であることを特徴とする実用新案登録請求の範
囲第１項に記載した果実指袋。