JPS58219723A - 絶縁線輪の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はコロナ防止層を有する絶縁線輪の製造方法に関
する。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

高電圧回転電機の絶縁線輪の表面には、部分放電を防ぐ
ためコロナ防止層が設けられる。コロナ防止層には鉄心
スロット部に挿入される線輪絶縁表面に施され、絶縁表
面と鉄心スロット壁との間で生ずる部分放電を防止する
ものと、絶縁線輪が鉄心よシ出る部分に施され、鉄心端
からの部分放電を防止するものの２種類があり、それぞ
れその部分に適した表面抵抗率を持つ。一般、に前者は
１〜Ｉ００にΩであり、後者は１０４〜１０９にΩであ
る。従来これらのコロナ防止層としては、カーボンブラ
ックを含む半導電性フェスをガラスクロスに塗布乾燥し
た半導電性ガラステープを線輪の絶縁層表面に巻回し、
絶縁層を構成するマイカテープに含浸された合成樹脂を
加熱硬化する際に、この半導電性ガラステープを絶縁層
の上に接着する方法が行なわれている。しかし、この半
導電性ガラステープは一般に合成樹脂の含浸性が悪く、
またその表面が平滑なため、マイカ絶縁層との接着が良
好でなく、回転電機の運転中に生ずる熱および振動によ
シマイカ絶縁層から剥離し易かった。またこの低抵抗ガ
ラステープは一般に硬く、マイカ絶縁層のうえに巻回し
ずらい欠点を持っている。また鉄心端のコロナ防止層と
して注目されている炭化ケイ・素の層も、その処理方法
が加熱硬化したマイカ絶縁層の上への塗布、またはプリ
プレグテープ状のものを巻回し、その後々０熱硬化する
など、処〔発明の目的〕 本発明は良好々コロナ防止層を有する絶縁線輪の製造方
法を提供する゛ことを目的とする。

〔発明の概要〕

本発明においては、複数の素線を束ねた線輪導体の上に
マイカテープを巻回して対地絶縁層を形成し、その上に
芳香族ポリアミド繊維と芳香族ポリアミドフィブリッド
・とカーボン繊維とを混抄しカレンダー処理を施して得
られた半導電性紙のテープを巻回してコロナ防止層を設
けた後、樹脂処理によりコロナ防止層と対地絶縁層とを
接着することＫよってコロナ防止層は極めて強固に対地
絶縁層に接着し、良好なコロナ防止特性を得るものであ
る。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例について第１図ないし第３図を
参照して説明する。この絶縁線輪は複数の素線を束ねた
線輪導体（３）にプリプレグマイカテープを巻回して対
地、絶縁層（２）を形成し、その上に半導電性テープ（
１ａ）を半重ね巻き１回巻回してコロナ防止層（１）を
形成するのであるが、この半導電性テープ（１ａ）は芳
香族ポリアミド繊維と、芳香族ポリアミドフィブリッド
とカーボン繊維とを混合し、それを抄紙して得られる半
導電性紙に、カレンダー処理（半導゛電性紙を加熱し、
ロールを通して圧縮する処理のこと）を施し、テープ状
に切断したものである。このコロナ防止層は鉄心スロッ
ト部（４）に入るスロット内部分（５）の表面固有抵抗
率を０．１〜ＩＯＫΩとし、鉄心端部（６）より出る鉄
心外部分（７）の表面固有抵抗率を１０４〜１０’　Ｋ
Ωとするように半導電性テープ（１ａ）を使い分ける。

コロナ防止層を形成したならば、所定温度に加熱してマ
イカテープに含まれた半硬化の樹脂を硬化する。これを
一般にレジンリッチ法と称している。この硬化の際にマ
イカテープに含まれていた樹脂により対地絶縁層（２）
とコロナ防止層を接着させる。第２図の＜８）は付着硬
化した合成樹脂を示す。

次に作用について説明する。

半導電性テープ（１ａ）はカレンダー処理がしであるの
で、半導電性テープ（１ａ）巻回の作業の時に必要とさ
れる機械的強度が得られる。またこの半導電性テープ（
１ａ）の有する抵抗率は混合されるカーボン繊維の純度
および量により変えられる。半導電性テープ（１ａ）は
つき合せ巻きよりも重ね巻の方が、表面抵抗の値が一様
になり良好な結果が得られたが、つき合せ巻きでも丁寧
に巻けば、結果は良好になると思われる。尚、鉄心スロ
ット（４）部内に挿入する線輪のスロット内部分に巻回
される半導電性テープ（１ａ）の表面抵抗率は０１〜Ｉ
ＯＫΩのものを用い、必要とする表面抵抗率１〜１００
にΩの１／１０の値のものを使用しているが、これは、
半導電性テープ（１ａ）が合成樹脂を含浸することによ
り、１０倍程度抵抗率が高く々す、丁度具合良くなるた
めである。一方鉄心端部（６）より出る鉄心外部分（７
）は、抵抗率が高く、合成樹脂を含浸してもそれほど変
化しないため、必要な抵抗率をもつ半導電性テープ（１
Ｍ）を巻回すればよい。

本実施例に用いた半導電性テープ（１ａ）は芳香族ポリ
アミド繊維と１．芳香族ポリアミドフイブリツドと、カ
ーボン繊維とを混抄したものから出来ているため、従来
の半導電性フェスをガラスクロスに塗布乾燥して得られ
る半導電性テープに比べ、柔かく線輪の絶縁層（２）表
面に巻回し易いほか１１合成樹脂の含浸性に極めて優れ
ている。またその表面抵抗率も１０２〜１０Ｉ！Ωと極
めて広い範囲の半導電性テープ（１ａ）を得ることがで
きるほか、極めて耐熱性に優れている。

この半導電性テープ（１ａ）はプリプレグマイカテープ
を巻回［７た絶縁層（２）の上に巻回されるが、この絶
縁層（２）を加熱硬化する際、プリプレグマイカテープ
に含まれている合成樹脂は一旦粘度が低下し、流動でき
る状態となった後、ゲル化し、硬化する。この際本実施
例の半導電性テープ（１ａ）は前述したように従来のも
のより合成樹脂の含浸性が極めて優れているため、合成
樹脂の粘度が低下し、流動状態となる短時間の間に、十
分合成樹脂で含浸されるため、その後の硬化過程により
、マイカテープからなる対地絶縁層（２）と極めて強固
に接着する。従って耐コロナ性も極めて良好である。

上記実施例はレジンリッチ方式の場合について述べたが
、線輪導体の上にマイカテープを巻回し、その後、合成
樹脂を真空加圧含浸させ、加熱硬イヒさせる真空含浸絶
縁力゛式においても強固々耐コロナ層を形成することが
可能である。この場合には、線輪導体にマイカテープを
巻回した上に、前記実施例で用いた半導電性テープ（１
ａ）を巻回する。そ゛　の後、合成樹脂を真空加圧含浸
するが、この半導電性テープ（１ａ）は極めて含浸性が
良好なため、合成樹脂がマイカテープを含浸するのを全
く阻害しない。

従って前記実施例と同様に良好なコロナ防止層含有する
絶縁線輪を製造することができる。

尚、本発明は上記し、かつ図面に示した実施例のみに限
定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で種
々変形して実施できることは勿論である。

〔発明の効果〕

“　　以上説明したように１本発明によれば次のような
効果がある。

（１）　　コロナ防止層と対地絶縁層との接着が極めて
強固であり、その間に容易に剥離を生じない。

（２）　　コロナ防止層は耐熱性の優れた材料からなっ
ておシ、高度下で使用される回転電機如適している。

（３）従来に比べ、良好な耐コロナ性を有するため、仮
にコロナが発生したとしてもコロナによる浸食は極めて
少ない。

【図面の簡単な説明】

ｆｇ１図は本発明の製造方法の一実施例で製造した絶縁
線輪を示す横断面図、第２図は第１図の■−ｎ線に沿う
矢視拡大断面図、第３図は第１図の絶縁線輪を鉄心スロ
ットに納めた状態を示す縦断面図である。 １・・・コロナ防止層　　１ａ・・・半導電性テープ２
・・・対地絶縁層　　　３・・・線輪導体４−・・鉄心
スロット　　　５・−・線輪のスロット内部分６・・鉄
心端　　　　　　７・・・線輪の鉄心外部分代理人　弁
理士　井　上　−男 一１２′ 第　　１　　図 第２図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）複数の素線を束ねた線輪導体の上にマイカテープ
   を巻回して対地絶縁層を形成し、その上に芳香族ポリア
   ミド繊維と芳香族ポリアミドフィブリッドとカーボン繊
   維とを混抄しカレンダー処理管施して得られた半導電性
   紙のテープを巻回してコロナ防止層を設けた後、樹脂処
   理によりコロナ防止層と対地絶縁層とを接着したことを
   特徴とする絶縁線輪の製造方法。
2. （２）対地絶縁層は、レジンリッチ法にて形成し、その
   樹脂の加熱硬化の際、対地絶縁層とコロナ防止層とを接
   着させたことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   絶縁線輪の製造方法。
3. （３）対地絶縁層はコロナ防止層と共に樹脂を真空加圧
   含浸法にて含浸し、加熱硬化させたことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の絶縁線輪の製造方法。　　　
   　　　　−
4. （４）絶縁線輪は鉄心スロット部に入る部分と入らない
   部分とから成り、鉄心スロット部に入る部分に巻回する
   半導電性紙のテープは表面固有抵抗率を０，１〜ＩＯＫ
   Ωとし、゛鉄心端部より出る部分に巻回する半導電性紙
   は表面固有抵抗率を１０′〜１０９にΩとし、いずれも
   半導電性紙を突合せ巻または重ね巻１回としたことを特
   徴とする特許請求の範囲第１項ないし第３項いずれか忙
   記載の絶縁線輪の製造方法。