JPS5819927Y2 - 燃料タンクのブリ−ザ−装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用燃料タンクのブリーザ−装置に関する
ものである。

この種ブリーザー装置としては、燃料タンク内の上部に
一端を開口したブリーザ−・パイプを、上向き傾斜の状
態でその他端を燃料注入管に開口させる必要がある。

しかしながら、燃料タンクの配設位置によっては、他の
装置・部材と干渉してブリーザ−・パイプを一旦下げざ
るを得ない場合があり、このようなものにおいては車輛
の走行中に振動によってブリーザ−・パイプ内に侵入し
た燃料がパイプ内に留まってしまうと、ブリーザ−・パ
イプとしての機能が失われ、次の燃料の注入が不可能と
なる。

従って、パイプ内に侵入した燃料を排出する対策が必要
となる。

本考案は上記の点に鑑み案出されたもので、以下、図示
の実施例に基づいて説明する。

第１図において、１は燃料タンク、２は該タンク１に取
付けられた燃料注入管、３は前記燃料タンク１の側部に
配設されたサブタンクで、以下第２図に基づいて詳述す
る。

第２図において、３１はケース、３２は該ケース内に配
設されその下端がケースに固着され上下に伸縮可能なベ
ローズで、ケース３１内を２室Ａ。

Ｂに区分している。

３３は該ベローズ３２の上面とケース３１との間に配設
されたリターンスプリングで、ベローズ３２を常に図に
おいて下方に押圧すべく付勢している。

なお、上記ベローズ３２はピストンのように摺動可能な
可動部材であればよい。

以上のように構成されたサブタンク３の２つの室におけ
る一方の室Ａは、配管５によって燃料タンク１に接続し
た燃料供給管６における燃料ポンプ７の吐出側に連絡さ
れている。

また、他方の室Ｂには一端が燃料タンク１の上部に開口
した第１のブリーザ−・パイプ４１の他端が接続されて
いるとともに、一端が燃料注入管２の上部に開口した第
２のブリーザ−・パイプ４２の他端が接続されておいて
、該第１および第２のブリーザ−・パイプ４１と４２と
はＢ室を介して連絡されている。

なお、サブタンク３の他方の室Ｂと第１および第２のブ
リーザ−・パイプとの連絡は、第４図に示すように両ブ
リーザ−・パイプ４１ａと４２ａとを接続するジヨイン
ト９および配管１０を介して連絡してもよい。

なお、図中８は一端を燃料タンク１の上部に開口したエ
バポレーション用パイプである。

本考案は以上のように構成されており、以下その作用を
第３図ａ乃至ｄに基づいて説明する。

第３図ａに示す燃料注入時は燃料ポンプ７は作動してい
ないため、燃料供給管６内の圧力は低く、従って、サブ
タンク３のブローズ３２はリターンスプリング３３の力
によって下方に押し下げられＡ室内の容積が減少してＢ
室内の容積が増大し、該Ｂ室を介して第１のブリーザ−
・パイプ４１と第２のブリーザ−・パイプ４２とは連通
している。

この状態で注入管２より燃料を注入すると、燃料タンク
１内の空気は第１のブリーザ−・パイプ４２を通ってサ
ブタンク３のＢ室に入り第２のブリーザ−・パイプ４２
から注入管２を通じて大気に排出される。

燃料が更に注入されタンク１内の液面が第１のブリーザ
−・パイプ４１の開口部に達すると、燃料は第１のブリ
ーザ−・パイプ４１を通ってサブタンク３のＢ室に流入
する。

この時点でブリーザ−・パイプとしての機能はなくなり
、更に燃料を注入してもタンク１内には入らず、第３図
すに示すように満タンとなる。

第３図すの状態でエンジンを始動し燃料ポンプ７が作動
すると、燃料供給管６内の圧力が上昇し、この圧力が配
管５を通じてサブタンク３のＡ室に作用するもので、ベ
ローズ３２はリターンスプリング３３の力に抗して上方
に伸びＢ室の容積を減少させる。

この結果Ｂ室内にあった燃料の一部は第１および第２の
ブリーザ−・パイプ４１および４２を通して、燃料タン
ク１および注入管２内に流出する。

エンジンの作動により燃料タンク１内の燃料が消費され
ると、燃料タンク１、注入管２および第１、第２のブリ
ーザ−・パイプ４１，４２内の液面は第３図ｄのように
降下していく。

なお、第１および第２のブリーザ−・パイプ４１および
４２の液面は、燃料ポンプ７が作動している場合には第
３図ｄの状態より降下しないが、エンジンを停正すると
燃料ポンプ７は作動しないため、サブタンク３のブロー
ズ３２がリターンスプリング３３の力によって下方に押
し下げられる。

従って、第３図ａに示すようにＢ室内の容積が増大する
ため、第１および第２のブリーザ−・パイプ４１および
４２内の燃料はＢ室内に流入し、該Ｂ室を介して第１の
ブリーザ−・パイプ４１と第２のブリーザ−・パイプ４
２とが連通ずるため、ブリーザ−機能が得られ燃料を注
入することが可能となる。

以上のように本考案によれば、エンジン停七時にはサブ
タンク３のＢ室の容積が増大して、該Ｂ室に接続した２
本のブリーザ−パイプ４１と４２とがＢ室を介して連通
ずるため、燃料注入時には常にブリーザ−としての機能
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるブリーザ−装置の側面図、第２図
は本案装置に用いるサブタンクの一例を示す断面図、第
３図ａ乃至ｄは各々本案装置の作動状態を示す説明図、
第４図は本案装置の他の実施例を示す断面図である。 １・・・燃料タンク、２・・・燃料注入管、３・・・サ
ブタンク、３１・・・ケース、３２・・・ベローズ、３
３・・・リターンスプリング、４１・・・第１のブリー
ザ−・パイプ、４２・・・第２のブリーザ−・パイプ、
６・・・燃料供給管、７・・・燃料ポンプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケースと、該ケース内に可動可能に配設され、ケース内
   を２室に区分する可動部材と、該可動部材とケースとの
   間に配設されたリターンスプリングとを備えたサブタン
   クを設け、該サブタンクの２つの室におけるリターンス
   プリングの作用により可動部材が押圧されて容積が減少
   する側の一方の室を燃料タンクに接続した燃料供給管に
   おける燃料ポンプの吐出側に連絡するとともに、一端が
   燃料タンクの上部に開口した第１のブリーザ−・パイプ
   と一端が燃料注入管の上部に開口した第２のブリーザ−
   ・パイプの各々他端を前記サブタンクの他方の室を介し
   て連絡せしめたことを特徴とする燃料タンクのブリーザ
   −装置。