JPS5819182Y2 - ドラフトソウチニオケル イトテイシソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は一般的に精紡機用ドラフト装置に関するもので
、具体的にリングレールとドラフト装置フロントロール
との間で糸切れが生じた時にドラフト装置の糸巻きつき
による損傷と糸の無駄とを防止する装置に関するもので
ある。

糸にする前に粗糸またはスライバーをドラフトする時は
、しばしばリヤドラフトロールと精紡機のリング・アン
ド・トラベラ−の間で糸切れが生じる。

通常は、糸切れはフロントロールと精紡機のリング・ア
ンド・トラベラ−との間で生じる。

これが起きた時、ドラフト装置へ供給されている粗糸ま
たはスライバーは下方フロントロールの下の吸気管へ集
められるか、またはフロントロールへ供給され続けてフ
ロントロールに巻きつき、次いでフロントロールとミド
ルロールの間に幾重にも巻きつく。

このロール間の繊維の巻きつきはエプロンを動かなくさ
せ、回転しているロールによって引き裂かせることにな
る。

下方ミドルロールには通常エプロンの内側と噛み合う刻
み目がついているから、この状態は下方ドラフトエプロ
ンにとって非常に深刻なものとなる。

この状態がしばしば起きると、下方ロールには限られた
数の予備エプロンが利用されるだけであるから、非常な
不便が生じ、これが生じる時は割り型エプロンを使用し
なければならないが、これは作用が効率的でなく、精紡
機の効率を低下させると共に糸の品質を低下させる。

更に、ロール間に大きな繊維の塊があると、ドラフト装
置クレードルか゛破損し易く、そのためクレードルの交
換を要するだけでなく、ドラフトエプロンを２つとも破
壊することになり易い。

従って本考案の目的は、糸巻きつきによるドラフト装置
の損傷を防止する装置を提供することにある。

本考案の他の目的は、ドラフトされまたは精紡されつつ
ある繊維に切断が生じた時、ドラフト装置へ供給されつ
つある粗糸またはスライバーの供給を停止させる、ドラ
フト装置用損傷防止部材を提供することにある。

更に他の目的は、糸切れが起きた時はいつでも、操作者
に対し可視的信号を与えることにある。

その他の本考案の目的および長所は以下図面を参照しつ
つ説明する所から明らかになるであろつ０ 図面、特に第１図及び第２図を参照すると、本考案の新
規な粗糸停止体は在来の天井移動式クリーナー１０と組
合せて使用されており、該クリーナーは多数精紡機１４
の上方を軌道１２によって移動し、垂直管１６から風綿
、糸屑等々を吹きつけ、吸引管１８からこれら風綿等を
吸い上げる。

クリーナー自体は本考案の要素ではなく、一般的に米国
特許第３３７２４２５号に示されたものと同様である。

精紡機１４の各々は、通常のドラフト装置１９を備え、
粗糸またはスライバー１１は上下りャロール２０．２２
と、ミドルロール２４ 、２６と、フロントロール２８
．３０とのニップ面に供給されてリング・アンド・トラ
ベラ−とフロントロール２８ 、３０との間で撚りを与
えることにより糸Ｙに形成される。

通常、上方ロール２０と２８はゴムで被覆したロールで
あり、ミドル上方ロール２４には刻み目をつけである。

下方フロント及びリヤロール３０と２２は横溝をつけて
あり、下方ミドルロール２６には刻み目がついている。

通常、ドラフトの大部分はミドルロールとフロントロー
ルの間で行なわれ、そこから繊維は進んで撚成されて糸
となるか、または更にドラフトされるものであり、また
走行繊維束はミドルロールとフロントロール間の最小寸
法にされるものであるから、この領域で繊維をなるべく
密に制御することが最も望ましく、この目的のため上方
無端エプロン３４と下方無端エプロン３６とから戊る二
重エプロン装置が使用される。

例えば米国特許第３３８６１３６号に示されているよう
に、上方及び下方のエプロン清掃ロール係合部材（図示
せず）がクレードル３８に結合されてエプロン３４及び
３６の内部に支持されており、該部材の一端にはロール
と係合してその周面を清掃するための凹表面があり、他
端にはエプロンを反転させる突部がある。

２個の直立壁４０（図では１個のみを示す）を有するク
レードル３８は、粗糸をドラフトロールのニップ面とエ
プロン３４及び３６との間に案内するための粗糸ガイド
（図示せず）を直立壁間に固着させている。

これは粗糸がミドルロールとバックロールとの間から落
ちるのを防ぎ、それによりドラフト装置１９への粗糸の
不適切な供給による巻きつき等を防止するものである。

後述の理由により、移動クリーナー１０はそこから吊下
げた電子式監視装置４２を有し、これは各スピンドル位
置での糸を監視してフロントロールとリング・アンド・
トラベラ−との間に糸が存在しないことを検出すると信
号を発するものである。

この監視装置自体は本考案の一部ではない。

同じく移動クリーナー１０に取付けたエアノズル４４は
、例えばソレノイド弁などのような適宜手段により制御
されている高圧空気源（図示せず）に連結されている。

第５図には粗糸停止体４５を詳細に示してあり、これま
基本的に下方リヤロール２２を取巻く半円筒状部分４６
と、これに一体に成型した直立腕部分４８と、突起５４
に枢着５２された旗５０とから成る。

第６図に示すように、旗５０の基部は中空で、そこにば
ね５８で外方へ突出するよう押されている突起５６を有
している。

好適に、半円筒状部分４６と腕４８は良好な安定性と摩
耗特性を有する成型容易な材料で製作される。

半円筒状部４６の径はロール径よりやや小さめとし、良
行に嵌合させる。

第３図と第４図を参照して粗糸停止体の作用を説明する
。

第３図で粗糸停止体４５は不作動位置に示されており、
突起５６が上方リヤロール２０のロール頚部６０と接触
して、下方ロール２２に嵌合させた半円筒状部分４６が
ロールと共に反時計回りに回転するのを防いでいる。

軌道１２に乗っている移動クリーナー１０は精紡機の各
スピンドル位置を周期的に通過する。

その時、電子式監視装置は糸が切れているかどうかを調
べる。

第４図に示すように糸が切れていると、監視装置は前述
ソレノイド弁（図示せず）を作動させる信号を発して瞬
間的に高圧空気をエアノズル４４へ供給させる。

エアノズル４４の位置は、そこから出る空気が旗５０に
当ってこれをばね５８及び５６の作用に逆って枢着点５
２の回りに時計回りに回動させるような所に置く。

突起５６がロール頚部６０から外れると（第４図）、粗
糸停止体４５の半円筒状部分４６はすぐにロール２２と
共に回転して該部分４６の端縁６２をロール２０と２２
のニップ面へ食い込ませる。

これによりロール２０はロール２２の駆動表面から持ち
上げられて離され、ニップ面への粗糸１１の供給は停止
される。

次いで、作業者が来て粗糸停止体を元に戻し糸を補修す
るまで、粗糸の供給は停止されている。

第７〜９図に示す変形例は基本的には第１〜６図に示す
ものと同様であるが、粗糸停止体が変っている。

第９図の停止体自体を見ると、半円筒状部分４６は弾性
腕６４が一体に成型され、そこから腕６６及び６８が外
方へ突出し、これに旗７０が枢着７２されている。

腕６４にはフランジ７４も連結され、これは旗７０の反
時計回り運動を制限する。

旗７０の基部の突起７６はロール頚部６０と係合して停
止体がロール２２と共に回転するのを防止している。

第１〜６図の実施態様と同じく、旗７０はノズル４４か
らの空気噴流を当てられる。

すると腕６４が僅かに撓んで旗を時計回りに回し、突起
がロール頚部から外れるので、粗糸停止体はロール２２
と共に回転してその端縁６２をロール２０と２２のニッ
プ面に食い込ませ、粗糸の供給を停止させる。

以上の通り本考案は、精紡機スピンドルへの粗糸の供給
を自動的に監視し、糸切れを検出すると組糸供給を自動
的に停止させる装置を提供するものである。

以上説明した装置は、自動的で、簡単で、信頼性あるも
ので、また作業者により容易に元位置へ戻すことができ
る。

また作業者は精紡機の一側を見ていれば、旗が倒れてい
て糸が切れていることを示しているのを容易に見つける
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は天井移動式クリーナーを使用している紡績室の
一部の斜視図、第２図は精紡機の一部に対し位置づけた
移動クリーナーの拡大図、第３図はドラフト装置の一部
の断面図で糸切れ検出器と粗糸停止体は不作動位置にあ
り、第４図は同じ図で粗糸停止体が働いた状態を示し、
第５図は粗糸停止体自体の斜視図、第６図は同じく粗糸
停止体の一部の断面図、第７〜９図はそれぞれ第３〜５
図に相当する他の実施態様を示す図である。 主要符号の説明 １０・・・・・・天井移動式クリーナ
ー、４２・・・・・・電子式監視装置、躬・・・・・・
停止体を作動させるためのエアノズル、１９・・・・・
・ドラフト装置（ロール２０，２２，２４，２６，２８
．３０等を有する）、１４・・・・・・精紡機、４５・
・・・・・粗糸停止体の一実施態様、４６・・・・・・
半円筒状部分、４８・・・・・・腕、５０・・・・・・
旗、５２・・・・・・枢着点、５６・・・・・・ロール
頚部６０と係合する突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドラフト装置のインプットロールの１つに組合わせた粗
   糸停止体に通常これを不作動位置に保持させる開放可能
   なロックを設け、糸切れが検出された時このロックを開
   放して粗糸停止体を作動位置へ動きうるようにする糸検
   出体を設けて成る糸停止装置にして、組糸停止体のロッ
   ク５６ 、５８または７６に旗５０または７０を一体に
   連接し、この旗に対向して設けたエアーノズル４４から
   高圧空気を旗に噴射して前記ロックをはずすようにし、
   前記エアーノズル４４は電子式監視装置４２としてそれ
   自体は公知の設計から戒る糸検出体によって制御される
   ことを特徴とする、精紡機用ドラフト装置における糸の
   供給を停止する装置。