JPS5818991Y2 - 無枠式竪型鋳型用の溶湯流出防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は無枠式竪型鋳型に溶湯を注入する際に湯口か
ら漏出した溶湯が外部に流出するのを防止する装置であ
る。

無枠式竪型鋳型とは、左右方向に開口する枠体と、模型
部を備えた２枚のスクイーズ板とにより、当該枠体内の
鋳物砂を圧縮して長方体状を威すとともに左右両側面に
キャビティを有する鋳型を造型した後、当該鋳型を枠体
内から押出して横方向に一直線に並べて多数個の製品キ
ャビティを形成するようにした鋳型である。

ところで、無枠式竪型鋳型には湯口が鋳型毎に造型され
ていて、鋳型への注湯作業は湯口毎に取鍋を傾動させて
行っているが、この種の造型機では鋳型の造型時間が短
かいため取鍋の傾動を早くして注湯する必要がある。

しかしながらこのように取鍋の傾動を早くすると、溶湯
が湯口よりあふれ出てライン外に流れ出て危険であるた
め従来は注湯時間に合せて鋳型造型を行わなければなら
ず、この種の造型機を有効に活用することができない問
題点があった。

本考案は上記の問題点に鑑みなされたもので、以下に本
考案の一実施例について図面に基づき説明する。

１は図示しない造型機によって連続的に造型されて移送
台２上に横方向に一直線上に並べられた長方体状の無枠
式竪型鋳型であり、該鋳型１の左側面には、キャビティ
３，３と、湯道４と、湯口５とが造型され、そして鋳型
１の右側面にも前記キャビティ３，３及び湯道４と対応
可能なキャビティ及び湯道が造型されていて、これらの
多数個の鋳型１，１ ａ、１ ｂ・・・・・・が横方向
に一直線に並べられたとき、多数個の製品キャビティ、
完成湯道及び完成湯口が形成されるようになっている。

６，６は角棒状を威していて鋳型１，１ ａ、１ ｂの
上方に、これらの湯口５，５ ａ 、５ ｂの両側に位
置して適当な間隔をおいて設置された２本の土手部材で
あり、該土手部材６，６は鋳型１，１ ａ、１ ｂに沿
って延び且つ、その下面が鋳型１．１ ａ、１ ｂの上
面とで溶湯が貫流できない大きさの隙間を形成可能にし
て固定フレーム７．７を介し設けられている。

このように構成されたものは、図示しない取鍋を傾動さ
せて湯口５，５ ａ 、５ ｂに順次注湯する途中で、
溶湯が湯口から漏出すると、当該溶湯は鋳型１．１ ａ
、１ ｂの上面に流れて広がるが、土手部６，６によっ
て土手部材６，６の内側に留まってその外側への流出が
阻止されて、溶湯がラインの外に流れ出ることはない。

以上の説明からも明らかなように本考案は、無枠式竪型
鋳型の搬送路の上方に、当該搬送路に沿って延びる２本
の土手部材を、前記鋳型の湯口の両側に適当な間隔をお
いて位置させるとともにその下面が該鋳型の上面とで溶
湯が貫流できない隙間を形成可能にして設置した無枠式
竪型鋳型用の溶湯流出防止装置であるから、注湯中に溶
湯が湯口から漏出しても溶湯はラインの外に流出するこ
とがないため、比較的早く注湯しても篭険性が少なく、
シかも、溶湯が湯口からあふれ出ないように湯口を大き
くする必要は全くなくて歩どまりが良い等の実用的効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す斜視図である。 １．１ ａ、１ ｂ ：無枠式竪型鋳型、５，５ ａ
、５ ｂ ：湯口、６：土手部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 無枠式竪型鋳型１，１ ａ、１ ｂの搬送路の上方に、
   当該搬送路に沿って延びる２本の土手部材６，６を、前
   記鋳型１，１ ａ、１ ｂの湯口５，５ ａ 、５ ｂ
   の両側に適当な間隔をおいて位置させるとともにその下
   面が該鋳型１，１ ａ、１ ｂの上面とで溶湯が貫流で
   きない隙間を形成可能にして設置したことを特徴とする
   無枠式竪型鋳型用の溶湯流出防止装置。