JPS5818874Y2 - ドライクリ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は揮発し易い溶剤を使用したドライクリーナに於て
、均圧管等を通って溶剤が大気中に逃げるのを防止し、
溶剤の無駄な消費を省くと同時に大気の汚染を防止した
ものである。

以下図に基いて説明すると、１は溶剤を貯留しておくた
めのタンク、２はポンプ、３は洗濯槽、４はボタントラ
ップで、これ等をパイプで接続することによって溶剤循
環路を構成している。

即ち洗濯時には、前記ボタントラップ４とタンク１との
間の電磁弁５を締めてポンプ２を回転し、タンク１内の
溶剤を洗濯槽３に入れる。

洗濯槽に溶剤が入るとボタントラップ４内の液位も増大
し、該ボタントラップに接続した液位スイッチ６がそれ
を検出して、所定液位に達した時に前記ポンプ２を停止
し、その後洗濯槽３内のドラムを回転して洗濯を行う。

洗濯終了後はドラムを停止し、前記電磁弁５を開いて溶
剤をタンク１内に回収する。

７は乾燥用空気循環路で、両端を前記洗濯槽３に接続開
口しており、内部に送風機８と凝縮器９及び加熱器１０
を設け、洗濯終了後の乾燥行程時に、前記加熱器１０を
通って高温になった空気を洗濯槽３内に吹込んで衣類か
ら溶剤を蒸発させ、この溶剤を乾燥用空気循環路７内に
吸込んで凝縮器９で冷却し、溶剤を液化するようにして
いる。

液化した溶剤は回収パイプ１１を通って清浄槽１２に入
り、ここで脱酸及び脱色された後水分離器１３に入り、
ここで水を分離した後タンク１に回収される。

１４は乾燥行程時のみ開く電磁弁である。

１５は蒸溜器で、溶剤が汚れてきた時には、ポンプ１６
を回転して前記タンク１内の溶剤をこの蒸溜器１５内に
入れ、蒸溜を行うものである。

即ち蒸溜器１５内に溶剤を入れた後加熱し、溶剤を蒸発
させる。

蒸発した溶剤はクーラー１７内で冷却されて液化し、こ
の液化した溶剤が前記清浄槽１２及び水分離器１３を通
ってタンク１に回収される。

蒸溜器１５内に残った不純物は、蒸溜後掻き出されて排
棄される。

而して前記タンク１内の圧力が洗濯槽３内の圧力よりも
小さいと、ポンプ２が回転してもタンク１内の溶剤が洗
濯槽３に流れに＜＜、且つこの圧力差はポンプ２が回転
するにつれて大きくなるので、第２図に示す如くタンク
１と洗濯槽３間を均圧管１８で接続して、常にタンクと
洗濯槽内の圧力が等しくなるようにしている。

また洗濯槽３内の圧力とボタントラップ４内の圧力が異
なっていると、洗濯槽とボタントラップの液位が一致し
ないので、ボタントラップ４に接続した液位スイッチ６
は洗濯槽３内の液位を検出しなくなる。

これを防止する為に洗濯槽３とボタントラップ４との間
も均圧管１９でつないでいる。

なお洗濯中に均圧管１９内に溶剤が入り込まないように
、この均圧管１９は洗濯槽３に直接接続せず、乾燥用空
気循環路７に接続している。

液位スイッチ６は洗濯槽３に直接接続せず、ボタントラ
ップ４に接続しているのは、洗濯中に洗濯槽の液位が変
動しても液位スイッチ６が誤動作することのないように
するためである。

また蒸溜器１５内を加熱すると、該蒸溜器から清浄槽１
２に至る通路２０内は高圧になるが、圧力を逃がすため
に、ガス抜き管２１によって清浄槽１２を前記乾燥用空
気循環路の一部に形成した排気口２２に接続している。

しかしながらこのように各部分を均圧管等１８゜１９．
２１で接続すると、溶剤の無駄が多くなる。

即ち脱臭行程時に、洗濯槽３内に残っているガス状の溶
剤を、排気口２２を通して外部に排出しようとすると、
前記均圧管１８を通してタンク１内の空気をも吸引して
しまい、タンク１内に蒸発して充満しているガス状の溶
剤をも排出してしまうことになる。

また蒸溜時にクーラー１７内で液化しきれなかったガス
状の溶剤も、ガス抜き管２１を通って外部に逃げていっ
てしまう。

このように均圧管を設けると溶剤の無駄が多くなる欠点
があるが、本案は均圧管を設けても溶剤の無駄が生じな
いようにしたもので、第１図に示す如く、タンク１と洗
濯槽３間を接続する均圧管１８には、タンク１側から洗
濯槽３に向かっての空気流を阻止する逆止弁２３を設け
ている。

従って脱臭行程時にも、タンク１内のガス状溶剤が洗濯
槽３及び排気口２２を連して外部へ排棄されるというこ
とはない。

また清浄槽１２の上部と排気口２２０間、即ち通気路２
０と排気口２２の間を接続するガス抜き管２１には、通
気路２０内が大気圧よりも高い一定値になった時に押し
開かれる逆止弁２４を設けている。

従って蒸溜が正常に行われていて通路２０内の圧力がそ
れ程大きくない場合には、ガネ抜き管２１を通して溶剤
は逃げることがない。

クーラー１７の冷却作用が止まって溶剤を液化できなく
なり、その結果通路２０内の圧力が高くなって危険状態
に達すると、前記逆止弁２４が押し開かれて通路２０内
の圧力を逃がす。

一方ガス抜き管２１に逆止弁２４を接続すると、排気口
２２側から通路２０側への空気の流れが無くなるので、
蒸溜が終って蒸溜器１５が冷えてくると通路２０内が負
圧になる。

すると水分離器１３内に溜っていた溶剤と水を再び通路
２０側へ吸込むことがあるので、通路２０の一部を構成
するクーラー１７に大気連通管２５を接続し、通路２０
内が負圧にならないようにしている。

而して蒸溜時にこの大気連通管２５から溶剤が逃げない
ように、この大気連通管２５にも逆止弁２６を接続して
いる。

なお本実施例では、タンク１と洗濯槽３との間に逆止弁
２３を設けたことによってタンク１内の圧力が上昇する
ことがあるため、前記逆止弁２４を介してタンク１を排
気口２２に接続してこれを防止している。

以上の如く本案は、逆止弁２３．２４を設けることによ
って、脱臭行程時及び蒸溜時にガス状の溶剤を外部に排
出してしまうようなことはなく、又前記逆止弁２４を設
けることによって通路２０内が負圧になることを、大気
連通管２５を設けることによって防止し、ここにも逆止
弁２６を設けたので、溶剤が大気中に逃げて無駄に消費
されるのを防ぐことができると同時に大気を汚染するこ
とも少く、実用的効果の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案ドライクリーナ溶剤回路図、第２図は従来
例である。 １・・・・・・タンク、２・・・・・・ポンプ、３・・
・・・・洗濯槽、１８・・・・・・均圧管、２３・・・
・・・逆止弁、１５・・・・・・蒸溜器、１３・・・・
・・水分離器、２０・・・・・・通路、７・・・・・・
乾燥用空気循環路、２２・・・・・・排気口、２１・・
・・・・ガス抜き管、２４・・・・・・逆止弁、２５・
・・・・・大気連通管、２６・・・・・・逆止弁。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）タンク内の溶剤をポンプで洗濯槽に移した後洗濯
   を行うものに於て、タンクと洗濯槽間を接続する均圧管
   に、タンクから洗濯槽に向かって空気が流れるのを阻止
   する逆止弁を設けると共に、蒸溜器から水分離器に至る
   通路と乾燥用空気循環路に設けた排気口間を接続するガ
   ス抜き管に、前記通路側の圧力が一定値以上になった時
   に開く逆止弁を設け、且つ前記通路に設けた大気連通管
   に、大気側から通路側に向かってのみ空気が流れるよう
   に逆止弁を設けてなるドライクリーナ。
2. （２）前記ガス抜き管に設けた逆止弁を介してタンクと
   排気口間を接続してなる実用新案登録請求の範囲第１項
   記載のドライクリーナ。