JPS58188415A

JPS58188415A - 調理容器

Info

Publication number: JPS58188415A
Application number: JP57069569A
Authority: JP
Inventors: 南田　中
Original assignee: Asahi Giken Kogyo KK
Current assignee: Asahi Giken Kogyo KK
Priority date: 1982-04-27
Filing date: 1982-04-27
Publication date: 1983-11-02
Also published as: JPS6349871B2; US4533807A

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は調理容器、特に電磁調理器用に開発された調理
容器に関する。

調理の材料を火にかけて沸騰させたり、煮たり、焼いた
りするのに用いられる調理容器としては従来より鍋、フ
ライパンその他のものが多用されているが、電磁調理器
即ち電源装置より電流を磁力発生コイルに流しトッププ
レート表面に磁力線を生ぜしめトッププレートに載せた
鍋それ自体を発熱させて、その熱で調理を行なうことの
できる電磁誘導加熱方式の調理器は。

いわばガスコンロの如き火を用いないので燃焼ガスが発
生せず火災の心配がなく１部屋の空気も新鮮に保つこと
ができ、炎で鍋底が汚れることもない・・・というよう
な多くの利点によって最近普及しつつあるが、使用でき
る調理容器としては鉄ホーロー鍋、鉄製のフライパン、
１８クロームステンレス鍋、鉄板等の磁性材製の調理容
器に特定されアルミ鍋その他の非磁性材製のものは使用
不可能である。

しかしながら、電磁調理器に従来の鉄ホーロー鍋を使用
する場合重くて扱いづらいという不具合があり、又鉄製
のフライパンその他を使用する場合局部的にオーバヒー
トし易いので「焼く」という調理には不向きで長時間、
高温での使用に耐られないという不具合がある。しかも
錆易いという不具合もある。

本発明はこのような従来の調理容器の不具合を解決しよ
うとして開発されたもので、アルミニウムの容器本体に
磁性材を組合わせることによって煮炊きは勿論のこと、
焼くことも十分に為し得る電磁調理器用の容器を提供せ
んとするものである。そして、より具体的には９本発明
に係る調理容器はアルミニウム又はアルミニウム合金製
の容器本体の少くとも底部外側に、磁性材層を設けるこ
とを、要旨としている。

以下９本発明の詳細を９図面に示す一実施例を参照して
説明する。１はアルミニウム又はアルミニウム合金製の
容器本体で、底部２の外側には磁性材層３が設けられて
いる。磁性材層３は十分な発熱が得られるよう好ましく
は厚すｏ１ｍｍｔ以上で形成されるもので、少くとも底
部２の外側全面に形成される。そしてこの磁性材層３は
「磁性材」であればどのような材質のものでも採用可能
であり、底部２の外側へ施すには。

溶射、プレス、クラッド、嵌合、溶接、ロー・付は等の
既知の方法を採用するものである。磁性材層３の形成に
際しては、アルミニウム又はアルミニウム合金製の容器
本体１の底部２外側と磁性材層３とのいわば境界に凹凸
を設けるようにするとよい。図示の例では、この「凹凸
」の−例として、底部２の外側面にＶ字状のカット４が
複数形成され、そこへ磁性材としての鉄を溶射して施し
磁性材層３としたものである。７字状のカット４の深さ
くｄ）及び幅（ｗ）は５本発明者の実験によれば、共に
０．５　ｍｍ程度が好ましいものであったが勿論このカ
ット４の形状、サイズ。

カットの方向等は容器本体１の形状に合わせ種々のもの
を選定でき９例えば容器本体１がフライパンならば同心
円状の０．５　ｍｍ深さくｄ）９幅（ロ）の■カットが
好適である。図示のようなＶ字状のカット４を含めて前
述の如く境界に凹凸を形成するのは、（ａ）伝熱面積が
広くなって熱伝導が良くなり高熱を得易いこと、〔ちな
みに本発明者の実験によれば本発明に係る調理容器とし
て。

２０品径のフライパンを形成した場合１１の水を沸騰さ
せるのにＶ字状のカット４があれば８分で、又カット４
が無ければ１７分を要することが判明して９る）　、　
（ｂ）熱ショックに対し強くなり急冷しても磁性材層３
は剥離し難くなり。

仮令熱ショックを相当強く与えても部分的に剥離〔図中
Ｘ部参照〕するだけで全体的な剥離は発生せず、（Ｃ）
アルミニウム又はアルミニウム合金と磁性材（例えば鉄
）との密着面積が大きくなって機械的強度が向上する・
・・という理由に拠る。

同図中５は内面加工層で１例えばテフロン（登録商標以
下同様）のコーティング層を意味している。又以上及び
以下の説明に於いて、磁性材層３．内面加工層５の「層
」とは共に広義のものを意味し９例えば相当厚さの鉄板
を容器本体１の底部２外側に取付けた場合でもその鉄板
を磁性材層３として扱うものであり、「層」の中にはプ
レート状、シート状、フィルム状、箔状等の場合も含み
、厚さや形状を特定するものではない。次に実験例を示
す。

先ず調理容器として以下■〜■の製品を準備した。■及
び■は従来品であり、■〜■は本発明品である。

■　２４１Ｂ径のフライパン、厚さ１６ｍｍｔのアルミ
ナイズド鋼板製。

■　１８１Ｂ径の鍋、ホーロー製。

■　２４は径のフライパン、厚さ２．０ｍｍｔのアルミ
ニウム合金製の容器本体の底部外側に厚さ０．８　ｍｍ
ｔの鉄材をロー付けして磁性材層としたもの。

■　２０１径のソースパン、厚さ３．０ｍｍｔのアルミ
ニウム合金製の容器本体の底部外側に厚さ０．５　ｍｍ
ｔの磁性材層を鉄の溶射にて形成したもの。

■　２４ｍ径のソースパン、厚さ４．８ｍｍｔのアルミ
ニウム合金製の容器本体の底部外側に厚さ０．５　ｍｍ
ｔの磁性材層を鉄の溶射にて形成したもの。

■　２４１径のフライパン、厚ｇ　ｓ、　ｏ　ｍｍｔの
アルミニウム合金製の容器本体の底部外側に深さ９幅共
に０．５　ｍｍのｖ字状カットを施し。

そこへ厚さ０．５　ｍｍｔの磁性材層を鉄の溶射にて形
成したもの。

■　２４眞径のフライパン、厚さ４．０　ｍｍｔのアル
ミニウム合金製の容器本体の底部外側に厚さ０．１５ｍ
ｍｔの磁性材層を鉄の溶射にて形成したもの。

く実験例■〉上記■〜■の製品に水１１を入れ電磁調理器に載せて沸
騰するまでの時間を調べた。その結果は次表■の通りで
９本発明品■〜■は、アルミニウム合金で容器本体を構
成しているにも拘らず鉄主体の従来品■、■と略同Ｍの
所要時間で水が沸騰していることが判明した。尚本発明
品■は磁性材層を他の製品■〜■に比べて特に薄くして
いるため約２倍の時間を要している。

表　　■ 製品屋　　　　　所要時間 ■　　　　　８分６０秒 ■　　　　　８分 ■　　　　　８分６０秒 ■　　　　　９分４０秒 ■ ■　　　　　９分３０秒 ■　　　　　１７分く実験例■〉上記■〜■の製品に対し空焼きテストを施した。結果は
次表■の通りであった。

製品屋　　　　　空焼き結果 ■　　　　６分以上で局部加熱が発生し内部温度が４５
０　’Ｃ以上となり、電磁調理器の磁力発生コイルに対応するフライパフ（Ｄ部分が赤熱状態となってそれ以降の使用は不可能であった。

■　　　　１０分以上でホーローが損傷を受け、それ以
降の使用は不可能であった。

■　　　　１０分で最高到達温度となり内部温度は４４
６℃であった。

それ以降は一定温度であった。

■　　　　１４分で最高到達温度となり内部温度は３４
５℃であった。

それ以降は一定温度であった。

■　　　　１１分で最高到達温度となり内部温度は５６
０　ｔであった。

それ以降は一定温度であった。

■　　　　１４分で最高到達温度となり。

内部温度は５５０℃であった。

それ以降は一定温度であった。

■　　　　１５分で最高到達温度となり。

内部温度は２９０℃であった。

それ以降は一定温度であった。

これらの空焼きテストより１本発明品■〜■は最高到達
温度になる迄従来品■に比べて実に３〜５倍時間を要し
ておシ〔時間を要している分空焼きに対して強いことを
意味し〕しかも最高到達温度が本発明品■〜■ではいず
れも３６０℃以下であシ、仮りに調理容器の内面にテフ
ロンのコーティング層が施してあってもこのコーティン
グ層の分解・剥離することがなく〔ちなみにテフロンの
コーティング層は約４００℃以上で分解・剥離する傾向
にあり従来品■では約６公租で内面加工のテフロンのコ
ーティング層も損傷を受けることが判る〕、一番磁性材
層の厚い本発明品■にしてもホーロー鍋（従来品■）と
同等の空焼きテスト結果でありこの点からも本発明品の
秀れていることが判る。

く実験例■）上記■、■〜■の製品に対し熱の均一性テストを行なっ
た。各製品を電磁調理器に載せて加熱し、各々の製品の
底部５箇所〔中央１箇所をＡ点とし９周辺４箇所を各々
Ｂ点、Ｃ点、Ｄ点。

Ｅ点とする〕の温度を測定したものである。この結果、
従来品■は５分でＡ点が４５０℃Ｂ点〜Ｅ点が各々同じ
く６００℃の温度になっておシ、Ａ点〜Ｅ点間には±１
５０℃の温度差の在ることが判った。このように温度差
が大きいと局部的にオーバーヒートし勝ちであることが
理解される。これに比べ本発明品■〜■は前記空焼きテ
ストで示すように製品■は１０分で４４６℃、同■は１
４分で６４５°Ｃ，同■は１１分で３６０℃、同■は１
４分で５５０℃そして同■は１５分で２９０℃の温度に
なるけれどもＡ点〜Ｅ点の温度差は±１０℃以内であり
、このことよυ本発明品がアルミニウム又はアルミ、ニ
ウム合金主体の容器であるため熱分散性に秀れいわゆる
「焦げ」の発生も無いことが理解される。

以上説明してきたように１本発明に係る調理容器はアル
ミニウム又はアルミニウム合金製の容器本体の少くとも
底部外側に磁性材層を設けることとしたため、容器本体
がアルミ製でありながら電磁調理器に使用でき煮炊き、
揚げ物は勿論のこと従来の磁性材のみで製造されている
調理容器では具合の悪かった「焼く」という調理も十分
に可能であり、容器本体を構成しているアルミニウム又
はアルミニウム合金の特性。

即ち熱の均一性が良好で熱効率も良いという利点を活用
でき、更に軽量、安価で使い易く、調理し易くそして経
済的であるという多くの効果を期待できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す鍋の全体断面図。そして第２図は第１図中の矢示■部の部分拡大断面説明
図である。１　・・・　容器本体２　　・・・　　底　　部３　・・・　磁性材層４　・・・　７字状のカット

Claims

【特許請求の範囲】

アルミニウム又はアルミニウム合金製の容器本体の少く
とも底部外側に磁性材層を設けたことを特徴とする調理
容器。