JPS5818034Y2 - 焼却炉における投入口等の保護構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は焼却炉における投入口や点検口等の耐火物炉材
の損傷を防止するための保護構造に関するもので、金属
により投入口等を保護するものではあるが、金属の熱膨
張による歪により影響を受けないようにしたことを特徴
とするものである。

従来、焼却炉における投入口の内壁は耐火レンガ又はキ
ャスタブル耐火物で構築されているため焼却物の投入時
あるいは攪拌時の衝撃や焼却中の熱等により投入口の開
口部内縁すなわち耐火レンガの縁が破損し、脱落するこ
とが多かった。

これを防止するために投入口の内周全面に金属板を張り
めぐらしたものを製作したが、焼却時の高熱による歪の
ため金属板が波をうち、さらには耐火レンガを破損する
という欠点が現れた。

そこで種々研究した結果本考案を完成したのであるが、
本考案はこの熱歪を十分吸収するだけの間隔を設けて多
数の金属製保護金具をキャスタブル耐火物にて投入口の
耐火レンガの内側に固定したことを要旨とするものであ
る。

以下本考案の１実施例を図面に基き説明する。

第１図は焼却炉の投入口部分の縦断側面図で、１は炉壁
を構成する耐火レンガ、２は投入口、３は炉の外壁の鉄
板である。

この投入口の耐火レンガは内縁部４が破損し図面の如く
欠落することが多い。

このため本考案は第２，３図の如く耐火物炉材の内縁部
に短いアングル５を一定の間隙６を介して多数設けたも
ので、投入口を形成する耐火物炉材の内側にアングル５
を並べ、キャスタブル耐火物７にて固着するものである
。

従って各アングル間の間隙は熱膨張による歪を吸収でき
る寸法でよく、経１＠的には長さ１００ｍｍのアングル
の場合間隙６は５ｍｍ程度、長さ５Ｑｍｍの場合は２ｍ
ｍ程度でよい。

又、本考案に使用するアングルは図面の如く等辺型のも
のでもよく、又、不等辺型のアングルでもよい、不等辺
型のアングルの場合は短辺部を炉の内壁側に、長辺部を
投入口の内周面側にして炉壁の厚さ全部を覆うようにす
れば、投入口の破損は完全に防げる。

又、このアングルによる保護金具５は投入口の内縁全周
にわたって設けてもよく投入口の下辺および両側辺だけ
に設けてもよい。

アングル５をキャスタブル耐火炉材７により強固に固定
するには単なる市販のアングルそのままでは不充分な場
合が多い。

灰かき棒などにより炉内の燃焼物をかきまわす際、灰か
き棒がアングルを引っかけて炉内に落とすことがある。

このためアングルの内面には第４図から第７図に示す如
き凹凸部を設けることにより、キャスタブル耐火物か゛
これを凹凸部にくい込んで固定を強固にすることができ
る。

即ち第４図のアングルは多数の四部８を設けたもの、第
５図のアングルは多数の凸部９を設けたもの、第６図の
アングルは逆Ｖ字状のアンカーフック］０を設けたもの
、第７図は凹溝１１と凸条１２とを設けたもので、第８
図に示す如き実施例に使用できるものである。

第８図は第３図の実施例において隅部のアングルの内壁
側−側辺にのみ三角状の張り出し片１３を設けたもので
、この張り出し片を隅部において相隣り合うアングル間
に図面の如く突き合せ配置することにより投入口の内周
壁面は間隙部６を除いてすべて均一に覆われることにな
り、耐火物炉材の欠損を完全に防ぐことができるもので
ある。

尚、本考案に使用する保護金具として図面では各種のア
ングルを例にとって説明したが、保護金具はアングルに
限定されるものではなく、チャンネル材でもよいし、又
その取付手段についても、キャスタブル耐火物だけでな
く、炉壁外面の金属板に受金を設け、この受金に係合す
る保護金具を設けることもできるし、その手段は適宜選
択できるものである。

しかし鋳物で成形したアングルやチャンネル材を使用す
ると入手や加工が容易でコスト安になり、施工が簡単で
あるという長所がある。

本考案は上述の如く、焼却炉の投入口、点検口さらには
灰出口等の開口部内縁に、該保護金具を一定の間隔を設
けてキャスタブル耐火炉材にて張り付けるという簡単な
施工により、耐火レンガの縁の欠損を防止し、焼却炉の
寿命を伸ばす効果を有するもので、極めて有用なもので
あり産業利用性の高いものである。

尚、本考案は焼却炉について説明したが、これに限定す
るものではなく同様のレンガ構造物にも広く利用で゛き
るものであることはいうまで゛もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の焼却炉の投入口部分の縦断側面図、第２
図は本考案に係る焼却炉の投入口の部分縦断側面図、第
３図は本考案の要部の部分斜視図第４図〜第７図は保護
金具の各種の形態を示す斜視図である。 第８図は別の実施例を示す部分斜視図。 １・・・・・・耐火レンガ、２・・・・・・投入口、３
・・・・・・外壁鉄板、４・・・・・・内縁部、５・・
・・・・アングル、６・・・・・・間隙、７・・・・・
・キャスタブル耐火物、１３・・・・・・張り出し片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．耐火物炉材による投入口や点検口等の開口部内縁４
   に、内面に係止用の凹部又は凸部を備えた短いアングル
   状又はチャンネル状の多数の保護金具５を、熱膨張によ
   る歪を吸収するに充分な間隙６を設けて、キャスタブル
   耐火物７にて強固に固定してなる焼却炉における投入口
   等の保護構造。 ２、アングル状の保護金具５が、隅部にて相隣り合うア
   ングルの内壁側の一側辺に張り出し片１３を設けたもの
   である実用新案登録請求の範囲第１項記載の焼却炉にお
   ける投入口等の保護構造。