JPS5817700B2 - ダイカストマシンの射出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本免明はダイカストマシンの射出装置に係り、鋳造条件
を確実に、すばやく決定することができるように構成し
たダイカストマシンの射出装置に関するものである。

一般に、金１４の溶湯を射出シリンタ゛によって金型キ
ャビティ内に射出して、所望の形状のダイカスト製品を
得るターイカストマシンにおいては、良好なダイカスト
製品を得るためには、金型キャビティ内における湯まわ
りをよくシ、ガス抜きをよくすることが必要である。

一方、製品によっては、その製品のある特定の部分だけ
は、強度上、絶対にガスの巻込み等があってはならず、
その製品の他の部分にはガスの巻込みが多少あってもそ
の製品の使用上さしつかえがない場合がある。

したがって、絶対にガスの巻込みがあってはならない部
分には、ガスの巻込みがないよう７，１′鋳造条件の下
で射出する必要がある。

この場合の鋳造条件とは、低速射出速度、高速射出速度
、低速射出から高速射出へ移る時期、射出圧力などであ
り、最良の鋳造条件をみつけるのは極めて難しい。

このような各種の鋳造条件を決定するには、例えば同一
の射出速度で、射出途中のロッドの停止位置を種々に変
えてキャビティ中における溶湯のまわり具合、すなわち
−雷光にどこに湯がまわり、どういう状態でキャビティ
中に湯が充満していくか等の溶湯の状態を見る必要があ
る。

また、射出速度を各種変えて、射出途中のロツドの停止
位置を一定にして射出速度の変ｆヒによって湯まわり状
態がどのように変化するかを見る必要がある。

すなわち比較的高速射出の時に湯まわりの良い部分と、
低速射出の時に湯まわりの良い部分とを調べる必要があ
る。

そして、製品の所定の個所にガスのまき込みがないよう
な最適な射出スピードを決める必要がある。

このような溶湯の状態を決定するために従来においては
射出速度を一定にしたり射出速度を変化させたりして最
適の鋳造条件を一定に保つように。

思考錯誤をくり返して決定していた。

しかしこのような方法で鋳造条件を最適に決定するには
手続きがあまりにも煩雑で、効率の悪いものであった。

本発明の目的は鋳造条件を確実に、かつ、すばやく決定
することができるように構成した夕゛イカストマシンの
射出装置を提供するにある。

以下、図面に示す実施例と共に本発明の詳細な説明する
。

第１図は本発明装置の概略を説明するもので、図におい
て、全体を符号１で示す射出装置は射出ニジリンダ２を
基準にして組み立てられている。

射出シリンダ２は固定されて配置されており、そのピス
トンロッド３の先端にはカップリング４を介して射出プ
ランジャ５が連結されている。

射出プランジャ５の先端部は固定金型６の一部に増付け
。

られた射出スリーブ７中に摺動自在に嵌合されており、
射出プランジャ５の先端部にはプランジャナツプ８が固
定されている。

プランジャチップ８は射出スリーブ７中に摺動自在に嵌
合されており、溶湯の供給口８ａから図示していない溶
湯供給装。

置によって供給される溶湯を射出スリーブ７から湯道９
を介して固定金型６と可動金型１０との対向面に形成さ
れたキャビティ１１中に射込む。

一方、ピストンロッド３の先端部の近傍には、ピストン
ロッド３と直交する状態でアーム１２の基端が固定され
ており、アーム１２の先端部にはピストンロッド３と平
行に、かつ射出シリンダ２方向に向って位置検出ロッド
１３が設けられている。

そしてこの位置検出ロッド１３の側面に接触する１ツ置
において、装置の固定部にいくつかのりミツトスイッチ
ＬＳ−Ｉ−ＬＳ−ＩＶが配置されている。

リミットスイッチＬＳ−Ｉはピストンロッド３の後退限
を検出するスイッチで、位置検出ロッド１３の先端がそ
の接触子に触れると、射出シリンダ２の前後進用の切替
弁の後退用のソレノイドが／Ａｍし、射出シリンダ２が
停止する。

ＬＳ−ＩＩは高速射出指令用のりミツトスイッチで、位
置検出ロッド１３の先端がその接触子から離れた瞬間か
ら高速射出用のソレノイドバルブが高速射出状態（こ切
り替わり、射出シリンダ２の前進速度は高速となる。

ＬＳ−Ｉは前進限を検出するリミットスイッチで、位置
検出ロッド１３がその接触子から帷れた瞬間に、射出シ
リンダ２への作動油の供給はストップし、ピストンロッ
ド３の前進は停止する。

他方、ＬＳ−ＩＶは本発明の要部をなす鋳造条件を決定
するためのテスト用リミットスイッチで、後述するよう
にこのリミットスイッチから位置検出ロッド１３が離れ
た瞬間に低速射出状態を停止しその位置でピストンロッ
ド３の前進を停止させる。

ピストンロッド３や射出プランジャ５は湯まわりテスト
のために所望の任意の位置で停止させる必要があるので
、テスト用のリミットスイッチＬＳ−〜は位置検出ロッ
ド１３に沿って射出方向に移動可能に設けて、所望の位
置に設置させうるようにしている。

この装置では、テスト時には、高速射出指令用のリミッ
トスイッチＬＳ−Ｈの作動を殺し、テスト用リミットス
イッチＬＳ−ＩＶの作動を可能にするテスト用の選択ス
イッチ１４を備え、かつ、テスト用リミットスイッチＬ
Ｓ−ＩＶの作動によりテスト位置に停止した射出プラン
ジャ５を型開と共に再前進させうるようにし、テスト時
以外にはテスト用リミットスイッチＬＳ−■を殺し、通
常の射出動作を行いうるような電気回路を備えた。

その電気回路としては、例えば、第２図にその主要部を
示したような電気回路を備えた。

次に以上のように構成された射出装置の具体的な動作を
第２図に示す回路図と共に説明する。

図において符号１４で示すものはテスト用リミットスイ
ッチＬＳ−ＩＶを使用するか、シナいかを選択するため
のスイッチで、図示の状態では、黒丸として示すように
テスト用リミットスイッチＬＳ−ＩＶを使用する状態と
して示しである。

テスト用リミットスイッチＬＳ−ＩＶの使用を選択した
とすると、リレーＲ２がＯＮとなる。

リレーＲ２がＯＮとなっている状態で、図示していない
自動射出指令スイッチを作用させれば、自動射出前進指
令スイッチの接点１５がＯＮとなる。

前進限を決定するリミットスイッチＬＳ−ＶｉはＯＮの
状態にあり、今迄ＯＮの状態にあったりレールの接点Ｒ
２−１はＯＦＦとなり、接点Ｒ２−２はＯＮとなり、テ
スト用リミットスイッチＬＳ−ＩＶはＯＮの状態にある
ため、射出前進用のリレーＲ１がＯＮとなる。

リレーＲ１がＯＮとなるとその接点の一つであるＲ１−
１がＯＮとなり低速射出前進用のソレノイド５ＱＬ−８
ＦがＯＮとなり、射出７０ランジヤ５は低速で前進し、
低速射出を始める。

この時、型開指令用のリレーＲ３およびその接点Ｒ３−
１はＯＦＦになっている。

そして、この時、型締完了を検出するスイッチの接点１
６はＯＮの状態にあるが、リレーＲ２の作動により、リ
レーＲ２の一つの接点であるＲ２−３はＯＦＦとなって
いるため、高速射出前進用のソレノイド５ＱＬ−８Ｈは
ＯＦＦの状態にあり、位置検出ロッド１３が高連射出用
のリミットスイッチＬＳ−ｎから離れてＯＮの状態にな
っても高速射出状態とはならない。

この状態で低速射出が行われ、位置検出ロッド１３がテ
スト用リミットスイッチＬＳ−ＩＶから離れた瞬間に、
このリミットスイッチはＯＦＦとなるためリレーＲ１も
ＯＦＦとなり、その結果、低速射出前進用のソレノイド
５ＱＬ−８ＦがＯＦＦとなり、射出プランジャ５は停止
する。

そして、図示していないタイマーによって決定される所
定の時間経過後、すなわち、射出された溶湯の冷却を待
って型開指令用のリレーＲ３がＯＮとなり、図示してい
ない型開用のソレノイドが作動して型開を始めるととも
に、リレーＲ３の接点の一つであるＲ３−１がＯＮとな
り、再度、射出前進用のリレーＲ１が作動し、その接点
Ｒ１−１がＯＮとなり、低速射出前進用のソレノイド５
ＱＬ−８ＦがＯＮとなり、型開と同時に射出プランジャ
５が前進を再開し、可動金型１０の後退と同時に射出ス
リーブＴ中に残存する固化した溶湯を突き出す。

そして位置検出ロッド１３が前進限を規制するリミット
スイッチＬＳ−１から離れると、このリミットスイッチ
ＬＳ−１はＯＦＦとなり、したがって、リレーＲ１やソ
レノイドＳＯ１，，−８ＦがＯＦＦとなり、射出プラン
ジャ５の前進動作は全て完了する。

型開が終れば、製品押出と射出プランジャ５の後退を行
う。

なお、通常の射出動作を行う場合は、テスト用リミット
スイッチＬＳ−ＩＶの作動を殺すとともに、高速射出指
令用のリミットスイッチＬＳ−１１が通常の作動をする
ように、スイッチ１４を不使用にセットしておく。

そうすると、リレーＲ２の接点Ｒ２−１と接点Ｒ２−３
がＯＮになり、接点Ｒ２−２はＯＦＦとなり、通常の低
速射出の途中で、リミットスイッチＬＳ−ＩｆがＯＮに
なると高速射出になる。

この場合、接点Ｒ２−２がＯＦＦになっていることによ
り、テスト用リミットスイッチＬＳ−ＩＶが射フ出途中
でＯＦＦになっても、射出プランジャ５は停止すること
なく、そのまま前進を続ける。

このように、この発明では、テスト用のリミットスイッ
チＬＳ−ＩＶを設け、これを選択的に使用できるように
すると共に、このテスト用のリミットスイッチＬＳ−Ｔ
Ｖと高速射出指令用のリミットスイッチＬＳ−ＩＩを、
一方が使用されている時、他方が不使用状態となるよう
に構成されているため、この切替が簡単であり、かつ、
テスト時には、テスト用リミットスイッチＬＳ−ＩＶを
前後に移動フさせて、その位置をいくつか変え、それぞ
れに対応した位置で、射出を途中で停止させることがで
きる。

したがって、所定の射出速度のもとで、射出プランジャ
５の前進を所定位置で停止させることができる各種の条
件のもとにおける、金型ギヤ５ビテイ１１内での溶湯の
状態を容易に確認することができる。

その結果、最適ω鋳造条件を確実にすばやく決定するこ
とができる。

第２図において、符号５ＱＬ−８Ｒで示すものは低速射
出後退用のソレノイド、符号１７は射出戻フし完了検出
用のスイッチの接点、符号１８は自動射出戻し指令用ス
イッチの接点、符号１９は手動射出前進険相の切替スイ
ッチで、射出、停止、戻りの３ポジシヨンを持つ。

なお、以上の説明においては高速射出指令用の５リミッ
トスイッチＬＳ−ｎと、テスト用のリミットスイッチＬ
Ｓ−ＩＶとをそれぞれ別個に設けた構造を採用した例を
説明したが、これらのリミットスイッチを１個で共用さ
せテスト用と高速射出指令用とに電気的に切替えるよう
な構成としてもよりい。

高速射出指令用のリミットスイッチＬＳ−ＩＩとテスト
用のりミツトスイッチＬＳ−ＩＶを１個で共用させる場
合は、第１図において、リミットスイッチＬＳ−ＩＶを
なくシ、第２図において、リレーＲ１作動甲のりミツト
スイッチＬＳ−ＩＶとして表示しているものを、リミッ
トスイッチＬＳ−Ｈに置きかえ、この置きかえたリミッ
トスイッチＬＳ−ｎのＡ接点と元から使用しているソレ
ノイド５ＱＬ−８Ｈ作動用のリミットスイッチＬ Ｓ
−ＵのＢ接点が連動して切替わるようにしておく。

あとは、第２図に示したとおりの電気回路でよい。

勿論、リミットスイッチＬＳ−ｍは射出方向に移動可能
に設け、適宜所望の位置に設置しうるようにした。

このようにした状態で、スイッチ１４を使用にしてテス
ト用の作動を選択すれば、リレーＲ２がＯＮとなり、そ
の接点Ｒ２−２はＯＮとなるが、接点Ｒ−１とＲ２−３
はＯＦＦとなるので、リミットスインチＬＳ−ｎが作動
したとき、高速射出状態にならずに、射出プランジャ５
は停止する。

また、逆に、スイッチ１４を不使用にして通常運転の高
速射出の作動を選択すれば、リレーＲ２が入らないので
、その接点Ｒ２−２がＯＦＦになり、接点Ｒ２−１とＲ
２−３がＯＮになるので、リミットスイッチＬＳ−ＩＩ
が作動したとき、高速射出状態になる。

また、前記１実癩例においては、位置検出ロッド１３の
作動によって射出プランジャ５の位置を検出し、所定の
指令を出すものとして、リミットスイッチＬＳ−Ｉ〜Ｌ
Ｓ−ＩＶを用いたが、これは、通常リミットスイッチと
同様な作用をするものとして使用されている近接スイッ
チなどの他のセンサーを用いても良い。

以上の説明から明らかなように、本発明によればダイカ
ストマシンの射出シリンダ装置に、高速射出指令用のセ
ンサーと、射出途中におけるプランジャの停止指令用の
テスト用のセンサーを設け、テスト用のセンサーが選択
された時、高速射出指令中のセンサーを不作動とする選
択用のスイッチを設け、テスト用のセンサーの作動によ
りテスト位置に停止したプランジャを型開と共に再前進
させる電気回路を備えた構成とされているため、射出途
中におけるテスト用の射出プランジャの停止作動と通常
の高速射出作動のうち、一方が行われるとき、他方を不
動作状態にすることを、テスト用の選択スイッチの切替
によって１台のマシンで簡単に選択して行わせることが
できる。

そして、テスト時には、テスト用センサーを前後に移動
させて、その位置をいくつか変え、それぞれに対応した
所望の位置で、所定の射出速度のもとての射出動作をそ
の射出途中で確実容易に停電させることができる。

したがって、例えば同一の射出速度で、射出途中のロッ
ドの停止位置を種々に変えてキャビティ中における溶湯
のまわり具合、すなわち−雷光にどこに湯がまわり、ど
ういう状態でキャビティ中に湯が充満していくか等の＠
湯状態を簡単に確認；することができる。

また、つぎに、射出速度を変えた別の状態でも、射出途
中でのロッドの停止位置を種々変えて、それぞれの条件
下での溶湯の鋳造状態を簡単に確認することができる。

そして、低速射出速度が変われば、金型キャビティ内で
の渦流れの模様がいろいろ違うので、このようにして、
低速射出速度をいくつか変えて射出した場合に、それぞ
れの低速射出速度に応じて、金型キャビティ内に溶湯が
・同係入ったら溶湯が金型キャビティ内のどの部分まで
入るかとか、あるいは、通；常の高速射出をともなう射
出の場合に、金型キャビティ内のある位置まで溶湯が入
ったら、あとは高速射出に移っても良いというその位置
まで溶湯が達するには、低速射出をどこまで続けたら良
いかということを、このテストで、実際に目で見て・確
めることによって知ることができる。

勿論、金型キャビティ内の湯まわり状態を示す写真は射
出中に金型外からはとれないが、上記のような動作を行
うことによって、あたかも、連続動作をコマ送りして写
真にとったようにして見ることもでき）る。

このように、各種の鋳造条件のもとにおける金型キャビ
ティ内の・容湯の鋳造状態を実際に目で確めて確実容易
に知ることができ、その湯まわり状態のパターンを見た
結果、高速射出切替位置や低；連射用速度などの鋳造条
件を最適な条件に確実に素早く決定することができる。

しかも、前記テストと高速射出との選択切替を極めて容
易に行えるので、テストを行って最適な条件がみつかっ
たら、切替スイッチを切替えるだ；けで、すぐ高速射出
に切替えて、実際の生産のための射出動作に入ることが
できるし、また、逆５こ、実際に生産のための射出動作
をしていて、もし具合が悪い状態が起ったときは、すぐ
テストにうつることもできるので、極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

図；ま本発明の１実施例を説明するもので、第１図は射
出装置の概略構成図、第２図は制御用の電気回路を説明
する回路図である。 １・・・・・・射出装置、２・・・・・・射出シリンダ
、３・・・・・・ピストンロッド、５・・・・・・射出
フ０ランジャ、６・・・・・・固定金型、７・・・・・
・射出スリーブ、８・・・・・・プランジャナツプ、１
０・・・・・・可動金型、１１・・・・・・キャビティ
、Ｒ１，Ｒ２，Ｒ３・・・・・・リレー、ＬＳ−１〜Ｌ
Ｓ−■・・・・・・リミットスイッチ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 射出シリンダ装置において、射出シリンダのピスト
   ンロッドと連動して移動する位置検出ロッドによって作
   動されて、射出途中において高速射出指令を出す高速射
   出指令用センサーの他に射出プランジャ停止指令を出す
   テスト用センサーを別体として備え。 このテスト用センサーを射出方向に移動可能に設け、高
   速射出指令の作動を殺し射出途中における射出プランジ
   ャの停止Ｆ指令の作動を可能にするテスト用の選択スイ
   ッチを備え、かつ、テスト時における前記テスト用セン
   サーの作動によりテスト位置に停止した射出プランジャ
   を型開と共に再前進させる電気回路を備えたダイカスト
   マシンの射出装置。 ２ 射出シリンダ装置において、射出シリンダのピスト
   ンロッドと連動して移動する位置検出ロッドによって作
   動されて、射出途中において高速射出指令を出すかある
   いは切替によって射出プランジャ停ＬＬ指令を出すセン
   サーを１個、射出方向に移動可能に備え、高速射出指令
   の作動かあるいは射出途中における射出プランジャの停
   止指令の作動のうちの一方のみを前記１個のセンサーで
   切替えて可能にするテスト用の選択スイッチを備え、か
   つ、テスト時における前記センサーの作動によりテスト
   位置に停止した射出プランジャを型開と共に再前進させ
   る電気回路を備えた夕゛イカストマシンの射出装置。