JPS581752B2 - ダイバ−ヨウデイジタルデンシドケイ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はダイバー用デイジタル電子時計に関し、更に詳
細には液晶表示素子を用いて時刻および予め設定した時
間に対する残り時間をデイジタル表示する一方、危険水
深になったことを警告表示し、それ等を水中の暗所でも
読み取ることができるようにしたダイバー用デイジタル
電子時計に関するものである。

従来のダイバー用時計は、酸素ボンベ中の酸素の使用可
能な残り時間がアナログ表示であるため、水中でそれ等
を直読することが比較的面倒である。

このため、時刻や、予め設定した時間に対する残り時間
をデイジタル表示することが望まれる。

時刻等をデイジタル表示する電子時計の表示装置には、
自発光性の発光ダイオード、あるいは非自発光性の液晶
表示素子が一般に用いられている。

発光ダイオードを使用する表示装置は、暗所における表
示の読み取りが安易にできる利点を有するが、消費電力
が大きいために駆動制御するスイッチを設け、所望時だ
け表示動作させるようにしなければならず、常に表示動
作させておくことができない欠点を有する。

これに反し、非自発光性の液晶表示素子を用いた表示装
置は、消費電力が少ないため常に表示動作させておくこ
とができるが、太陽光線の透過量も減った水中の暗所で
は時刻等を実質的に読み取ることができない欠点を有す
る。

一方、従来のダイバー用時討においては、時刻や、残り
時間を知ることはできるが、どの程度の水深に潜水して
いるかは全く不明で、危険水深であるか、否かはダイバ
ー自身の判断が主である。

このため、危険水深まで潜水したことを警告する警告表
示装置をダイバー用の時計に装備することが望まれる。

この警告を液晶表示素子を用いて行うとすると、上述の
場合と同様に水深のある暗い水中では表示を見ることが
できない欠陥を生じる。

而して本発明は、時刻、残り時間、危険水深の警告等の
表示を電力消費の少ない液晶表示素子を利用した表示装
置で行うと共に、水圧を検出して予め定めた水深に達す
ると表示装置を照明する照明装置を動作させ、水中の暗
所においても表示装置による表示を読み取ることができ
るようにしたダイバー用デイジタル電子時計を提案する
もので、以下、図示した実癩例に基づきその詳細を説明
する。

第１図は本発明に従うグイバー用デイジタル電子時計の
一実施例を示す外観図で、側１には時刻を表わす表示部
３と、予め設定した時間に対する残り時間を表示する表
示部４と、危険水深になったことを警告する表示部５と
を有した表示パネル２を透視できるガラスが嵌め込まれ
た窓６が形成されている。

また、側１には酸素ボンベの使用可能時間や潜水予定時
間等を設定したり、時刻を修正したりする場合に操作す
るリューズ７と、詳細について後述する２つの水圧検出
装置の感圧ボタン８，９が摺動可能に設けられている。

上記感圧ボタン８，９を備えた２つの水圧検出装置は、
本実施例においては検出する水川が異なる点を除いては
、構造上は同一である。

第２図は、感圧ボタン８を備えた水圧検出装置１０の一
具体例を示すもので、感圧ボタン８を摺動可能に収容す
るシリンダ１１が側１に貫通固定されている。

感圧ボタン８は、本実施例においては円形の断面を有し
た棒状をなし、その側面の一部に形成された溝部１２に
はリング状をなしたパッキング１３が入れられ、シリン
ダ１１と感圧ボタン８との間の水密化が図られている。

側１の内面に近い感圧ボタン８の後端域は、側１の外面
上に突出する先端より径が細く形成され、その後端域と
シリンダ１１との間にできる隙間には拡圧弾力を附与さ
れたコイルスプリング１４が装備されている。

コイルスプリング１４の一端は感圧ボタン８の一部に当
接し、他端はシリンダ１１の一部に尚接している。

感圧ボタン８の一部にはコイルスプリング１４の弾力に
よって感圧ボタン８がシリンダ１１から抜け出るのを阻
止するためのＥリング１５が嵌め込まれている。

側１の内部には、スイッチ１６を構成する一対の接点部
材１７．１８が間隔を置いて対向配置され、かつ接点部
材１７の一部は感圧ボタン８の後端に対向し、感圧ボタ
ン８が水圧によりコイルスプリング１４の弾力に抗して
第２図上右方向に移動させられることによって接点部材
１７が押圧されて接点部材１８と接触する。

第３図に示すように水深と水圧とは比例関係を有し、例
えば水深４ｍで、直径が４ｍｍの感圧ボタン８に加わる
力は、約５０７になる。

従って、押し重さ４０ｇのバネ圧力を有したコイルスプ
リング１４を用いれば、水深４ｍの位置では感圧ボタン
８が移動してスイッチ１６が閉成される。

なお、スイッチ１６が閉成される水深は、感圧ボタン８
の断面積、あるいはコイルスプリング１４の弾力を適宜
設定することにより任意に選択できる。

感圧ボタン９を備えた水圧検出装置は図示してないが水
川検出装置と同一構造で、所定の水圧下で感圧ボタン９
が移動ずることにより閉成されるスイッチ１９（第４図
示）を有している。

次に、第４図に示した回路図に基づき本発明に従うダイ
バー用デイジタル電子時計の一実椎例の詳細を説明する
。

第４図において、符号２０は水晶振動子等を用いた発振
回路で、その発振信号は複数の縦接された分周段からな
る分周回路２１によって時間計測の基準となる周波数、
例えば１Ｈｚの基準信号に分周される。

分周回路２１で得られる基準信号は、６０進のカウンタ
２２に入力される。

カウンタ２２からは１分間に１個の割合で分パルスが出
力され、この分パルスは第１の時間カウンタ２３と、制
御回路２８を介して第２の時間カウンタ２９とに入力さ
れる。

第１の時間カウンタ２３は、それぞれ縦接された１０進
の加算カウンタ２４と、６進の加算カウンク２５と、１
０進の加算カウンタ２６と、２進の加算カウンタ３２と
から構成され、加算カウンタ２４，２５は時刻の“分”
の台のカウンタてあり、また加算カウンタ２６，２７は
時刻の゛時“の台のカウンタである。

第２の時間カウンタ２９は、それぞれ縦接された１０進
の減算カウンタ３０と、６進の減算カウンタ３１み、１
０進の減算カウンタ３２とから構成され、減算カウンタ
３０，３１は予め設定する時およびその残り時間の“分
”の台のカウンタで、減算カウンタ３２は“時”の台の
カウンタである。

第１の時間カウンタ２３の各加算カウンタ２４〜２７の
計数内容はＢＣＤコードで出力され、時分割回路３４を
介して順次、サイクリックにデコーダ３５に供給される
。

時分割回路３４は、分周回路２１の所定の分周段から得
られる分周信号を用いて、例えばデューテイ比が１／４
で各パルス幅に相当する位相差でザイクリックに４つの
制御パルスを発生するパルス発生回路３３からの制御パ
ルスによって動作制御され、各加算カウンタ２４〜２７
の出力を時分割してデコーダ３５に通過させる。

デコーダ３５の出力は、セグメント・ドライバ３６に供
給され、更に、セグメント・ドライバ３６の出力は表示
装置３７に供給される。

表示装置３７は、第１図における表示パネル２上の表示
部３に相当するもので、加算カウンタ２４〜２７に各々
対応する４個の表示素子を有している。

表示素子は、日の字型に配列させた７つのセグメント電
極と桁電極とを有した液晶表示素子からなり、各表示素
子のセグメント電極にはセグメント・ドライバ３６の出
力が共通に印加され、また、桁電極には桁・ドライバ３
８から出力される桁駆動パルスが、順次、サイクリック
に印加される。

桁・ドライバ３８は前述したパルス発生回路３３からの
４つの制御パルスによって動作制御され、時分割回路３
４の動作と相俟って、表示装置３７をダイナミック駆動
し、表示装置３７、すなわち、表示部３に第１の時間カ
ウンタ２３から出力される時刻に応じた計数内容をデイ
ジタル表示する。

第２の時間カウンタ２９を構成する減算カウンタ３０，
３１，３２からはＢＣＤコードで出力される計数内容は
、時分割回路３９を介してデコーダ４０に順次、サイク
リックに供給され、また、デコーダ４０の出力はセグメ
ント・ドライバ４１に供給され、更に、セグメント・ド
ライバ４１の出力は表示装置４２に供給される。

表示装置４２は第１図における表示パネル２上の表示部
４に相当するもので、減算カウンタ３０，３１ ．３２
に各々対応する３つの表示素子を有している。

表示装置４２の表示素子は、表示装置３７と同様、液晶
表示素子であり、各表示素子のセグメント電極には、そ
れぞれセグメント・ドライバ４１の出力が印加され、ま
た、各表示素子の桁電極には桁・ドライバ４３から出力
される桁駆動パルスが順次、サイクリックに印加される
。

時分割回路３９およぴ桁・ドライブ４３は前述したパル
ス発生回路３３から出力される４つの制御パルスの内の
３つの制御パルスによって動作制御され、表示装置４２
をダイナミック駆動して第２の時間カウンタ２９の計数
内容を表示装置４２、すなわち、表示部４に表示させる
。

符号４４は、第２の時間カウンタ２９に、例えば酸素ボ
ンベの使用可能時間等を予め設定するための時間設定回
路で、第１図に示されたりューズ７の操作によってスイ
ッチ４５を閉成すると、分周回路２１から得られる１Ｈ
ｚの基準信号を減算カウンタ３０に供給し、スイッチ４
６を閉成すると基準信号を減算カウンタ３１に供給し、
スイッチ４７を閉成すると基準信号を減算カウンタ３２
に供給する。

すなわち、スイッチ４５，４６．４７を適宜操作するこ
とにより、時間設定回路４４を介して基準信号が減算カ
ウンタ３０，３１ ．３２に選択的に供給され、各減算
カウンタ３０〜３２の計数内容が早い速度で変化し、そ
れ等を所要の計数内容に設定することができる。

カウンタ２２と第２の時間カウンタ２９との間に設けら
れた制御回路２８は、第２の時間カウンタ２９に対して
カウンタ２２からの分パルスの供給制御を行うもので、
リューズ７の操作によって閉成されるスイッチ４８によ
って動作制御される。

スイッチ４８が開かれている場合には、制御回路２８は
カウンタ２２からの分パルスを第２の時間カウンタ２９
に供給するのを阻止し、スイッチ４８が閉じられた場合
には、分パルスを第２の時間カウンタ２９に供給する。

すなわち、スイッチ４８が開かれている状態で、前記ス
イッチ４５，４６．４７を閉成操作し、所望する時間を
第２の時間カウンタ２９に設定した後、スイッチ４８を
閉成すると、第２の時間カウンタ２９に分パルスが供給
され始め、残り時間の計測が開始される。

なお、第２の時間カウンタ２９に所望する時間を設定す
る場合には、設定時間が表示部４に表示される。

符号４９は、第１図に示された感圧ボタン９を含む水圧
検出装置のスイッチ１９の閉成動作に応じて警告表示を
行う警告表示装置である。

この警告表示装置４９は水圧検出装置のスイッチ１９が
閉成した際に、分周回路２１の所定の分周段から得られ
る分周信号を通過させるゲート回路５０と、ゲート回路
５０を通過する分周信号によって第１図に示された表示
パネル２上の警告表示を行う表示部５に相当ずる表示装
置５２を，駆動するドライバ５１と、表示装置５２とか
ら構成されている。

表示装置５２は、危険水深になったことを警告するマー
ク、文字等に象られたセグメント電極とそれに対応する
電極とを有した液晶表示素子によって作られ、スイッチ
１９の閉成時に表示動作する。

符号５３は、表示装置３７，４２．５２の近傍に設けら
れ、それ等を照明する照明装置としての照明ランプで、
第２図に示された水圧検出装置１０のスイッチ１６を介
して電源供給端子ＶＤＤ，ＶＳＳ間に直列に接続されて
いる。

かかる構成をなした本発明に従うダイバー用デイジタル
電子時計は、減算カウンタ３０〜３２からなる第２の時
間カウンタ２９に、酸素ボンベの酸素の使用可能時間を
時間設定回路４４で設定した後、スイッチ４８を閉成操
作することにより、酸素の使用可能な残り時間が表示装
置４２によってデイジタル表示され、残り時間を容易に
直読することができる。

まだ、従来においてはダイバー自身の判断が主であった
、危険水深になると水圧検出装置の感圧ボタン９がスイ
ッチ１９を閉成操作し、それに応答してゲート回路５０
が分周信号をドライバ５１に通過させ、表示装置５２が
駆動されて表示部５に警告表示がなされる。

この警告表示によりダイバーは危険水深まで潜水したこ
とを検知することができ、安全性が確保される。

表示部３，４．５によって表示される、時刻、残り時間
、警告は、水中の暗い場所では見ることができないが、
所定の水深まで潜水し、水圧が所定以上になると水圧検
出装置１０のスイッチ１６が閉成され、同時に照明ラン
ブ５３が供電されて点灯する結果、各表示装置３７，４
２．５２が照明され、水中の暗所でも表示を読み取るこ
とができる。

なお、夜間等の周囲が暗い場合には、手で感圧ボタン８
を抑圧操作してスイッチ１６を閉成することにより照明
ランブ５３が点灯して表示パネル２上の時刻等の表示を
読み取ることができる。

危険水深を警告する表示装置５２が表示駆動された時に
は、それを確実に知ることができなければならないため
、照明装置としての照明ランブ５３が点灯する水深は、
少なくとも危険水深より浅い位置である必要がある。

従って、例えば危険水深であることを表示する表示装置
５２が水深１０ｍで表示動作すると、照明ランプ５３は
水深４ｍで点灯するように各スイッチ１６．１９の水圧
検出装置の水圧検出点を設定しておく。

以上、図示した実施例に基づき本発明に従うダイバー用
デイジタル電子時計の詳細を説明して来たが、本発明は
図示の実施例に限定されるものではなく、種々の変更あ
るいは改良がなされ得るものである。

例えば、照明装置を動作させる水圧検出装置と危険水深
を警告する警告表示装置を動作させる水圧検出装置とを
各々独立に設けてあるが、一つの感圧ボタンによって二
つのスイッチが閉成操作されるように構成することによ
り、一つの水圧検出装置にすることもできる。

また、危険水深の警告表示と、照明装置の動作とが同時
に行われるようにすることも可能である。

また、時刻と残り時間の表示装置はダイナミック駆動さ
れているが、スタティック駆動にすることも可能である
。

更に、リューズ７の操作によって第１の時間カウンタの
各加算カウンタに基準信号を適宜供給して時刻修正を行
うようにすると共に、第１および第２の時間カウンタの
各カウンタにリセット信号を供給してリセットすること
もできる。

また、水圧検出装置のコイルスプリングの拡圧弾力を可
変できる機構を設け、検出する水圧点を適宜設定できる
ようにすることも可能である。

叙上の如く本発明に従うダイバー用デイジタル電子時計
は、液晶表示素子からなる表示装置によって、時刻や残
り時間がデイジタル表示されるため直読することが容易
であり、また危険水深になると警告表示装置によって警
告が表示されるためダイバーの安全性を図ることができ
、更に、所定の水深になると照明装置が動作して各表示
装置を照明するため、水中の暗所でも確実に、時刻、残
り時間、警告の表示を見ることができ、充分に所期の目
的を達成し得、実用上著しい効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従うダイバー用デイジタル電子時計の
一実施例を示す外観図、第２図は第１図に示された感圧
ボタンを含む水圧検出装置の一具体例を示す断面図、第
３図は水深と水圧との関係を示す図、第４図は本発明に
従うダイバー用デイジクル電子時計の一実施例を示す回
路図である。 ２：表示パネル、３：時刻の表示部、４：残り時間の表
示部、５：危険水深の警告表示を行う表示部、８，９：
水圧検出装置の感圧ボタン、１０：水圧検出装置、１６
，１９：水圧検出装置のスイッチ、２０：発振回路、２
１：分周回路、２３：第１の時間カウンタ、２９：第２
の時間カウンタ、３７，４３：時刻、残り時間をデイジ
タル表示する液晶表示素子からなる表示装置、４９：危
険水深の警告表示装置、５２：警告を表示する表示装置
、５３：表示装置を照明する照明装置としての照明ラン
プ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 時刻および予め設定した時間に対する残り時間をデ
   イジクル表示する液晶表示素子からなる表示装置と、予
   め定めた水圧を検出する水圧検出装置の動作に応答して
   危険水深の警告表示を行う警告表示装置と、予め定めた
   水圧を検出する水圧検出装置の動作に応答して上記表示
   装置および水川検出装置の表示部を照明する照明装置と
   を備えたダイバー用デイジタル電子時計。