JPS5816976B2 - 先端角度付研削スピンドル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は研削盤に使用する研削スピンドルに関する。

主軸に平行な被加工物の内面を研削する内面研削盤、特
に、砥石軸線を研削盤の主軸に対し傾げて研削する研削
盤、例えば内面ねじ研削盤では、ねじみぞのリード角だ
け砥石軸線を主軸に対して傾げ、ねじみぞの形状と同一
形状に成形した砥石をねじみそに沿って移動させ研削す
ることにより正確なねじ形状を得ることができる。

しかし被加工物のねじ長さが大きくなったり、リード角
が大きくなると、被加工物の主軸に平行な内面に入り込
む研削スピンドルの軸径部外面は、被加工物内面に対し
傾いているので、干渉を生じ正規のリード角を研削スピ
ンドルに設定することが不可能になる。

従来、この対策として、止むを得ず剛性を犠牲にして、
前記軸径部をで負るだげ細くしていた。

本発明は上記の欠点を解決することを目的とし、従来の
砥石軸を駆動軸装置と砥石取付軸装置とに分割し、砥石
取付軸装置部分のみリード角に等しい角度だけ主軸に対
して傾げるようにした研削スピンドルを提供するもので
ある。

これを図の実施例について説明すると、第１図において
、外筒１は研削盤の砥石台のブラケット（図示せず）に
固設し、該外筒１に２個の玉軸受１０．１１で回転自在
に軸支し、更に研削盤の主軸軸線の延長線Ｘ−Ｘと平行
に、且つ心高を一致させた駆動軸２は、後部軸端にプー
リ６、を装着しており、ベルト伝導で回転力を与えられ
ている。

；外筒１および駆動軸２を主たる部分とする駆動軸装置
Ａの前方、すなわち研削盤の主軸側には、駆動軸２の回
転を可撓軸９により伝達される砥石取付軸を有する砥石
取付軸装置Ｂがある。

砥石取付軸装置Ｂの外筒３に２群の玉軸受列１２，１３
で回転自在に軸支された砥石取付軸４は、研削盤の主軸
軸線の延長線×−×に対し上方に角度αだげ傾いている
。

角度αは本発明の研削スピンドルで研削すべきポールナ
ツトのリード角と等しい角度に定める。

角度αの存在により駆動軸２の回転を砥石取付軸４に伝
達する伝導装置は可撓軸９を必要とし、可撓軸９は砥石
取付軸４の後端に端末金具１５をねじ込み固定する一方
、駆動軸２の前端には端末金具をピン１６により連結し
、回転力を伝達すると共に可撓軸９を軸方向に一定量可
動と；し、かっばね１７により前記移動に抵抗させてい
る。

砥石取付軸４の研削盤の主軸側には、砥石５が砥石フラ
ンジ１４を介して固定されているが、砥石取付軸４の軸
線Ｚ−Ｚと主軸軸線の延長線×−×との交点０は砥石の
中心線Ｙ−Ｙ上の砥石中心に一致させである。

砥石取付軸４に取り付ける砥石５を変えた場合には、０
点に砥石中心が一致するように砥石フランジ１４や間座
（図示せず）の寸法を変更して調整する。

砥石取付軸４の傾角αは一定範囲内において可変であり
、駆動軸装置の外筒１の先端に固定した受金具７と砥石
取付軸装置の外筒３の後端に固定した取付金具８とを上
下にずらせて結合させることによりそれが可能となる。

受金具７はアリミゾを設けたフランジ部７１と外周面に
ねじを設けた円筒部７２とからなり、円筒部７２を外筒
１内面にねじ込み固定する。

受金具７の内面は可撓軸９の上下方向への位置変更を可
能とするように、フランジ部１１側から円筒部７２に傾
斜した上下２個の穴を設けて中央の穴と連結した形にし
である。

アリミゾの上面７３およびアリミゾの底面７４は共に円
筒凹面になっており、曲率中心は共に前記０点にある。

取付金具８は砥石取付軸装置の外筒３の後部内面にねじ
込まれる円筒部８１と円筒部８１に対し偏心して設けた
フランジ部８２とからなり、フランジ部８１には受金具
７のアリミゾにカミソリ１９を挾んで嵌合するアリが設
けてあり、アリの上面８３とアリの底面８４は共に中心
を前記０点とする円筒凸面に形成されている。

アリの底面８４は受金具のアリミゾ上面γ３と半径Ｒが
同一になっていて両面は密着するが、アリの上面８３と
アリミゾの底面７４との間にはすきまが設けられている
。

このアリとアリミゾは第３図において上下方向に設けら
れており、受金具７と取付金具８とは第２図および第３
図に示す２本のボルト２０で連結固定されるが、ボルト
２０が嵌合する長穴２１の範囲内で上下方向に相対位置
を変更して圧意の位置で固定し得る。

この範囲内が傾角αの変化範囲であるが、受金具７の凹
面および取付金具８の凸面の曲率中心が砥石中心 Ｏに
一致しているので、傾角αの変更は砥石中心Ｏを中心に
して行われ、砥石中心Ｏか移動することはない。

以上のように構成した本発明の先端角度付研削スピンド
ルは砥石取付軸が主軸に対し傾けて回転自在に設けられ
、主軸に平行して砥石台に回転自在に固定され且回転力
を与えられた。

駆動軸から回転を伝達されているので、ねじ研削等にお
いて、第１図に鎖線で示す被加工物の内面に砥石台の移
動につれて入り込み、主軸方向の往復研削が被加工物の
ぬし長さが大きくなったり、リード角が大きくなっても
、被加工物内面とスピンドル軸径部との干渉を生ずるこ
となく可能となった。

従って、第１図の砥石取付軸装置の外筒３の外径寸法は
被加工物内面に入り込めるように内面よりわずかに細い
外径にすればよく、軸径部の剛性は著しく強・化され、
作業能率および仕上精度を向上させた効果がある。

従来のある種のポールナツトでは、長さ３００ミリのね
じ研削は不可能であったが、本発明により５００ミリま
で可能とした効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は本発明の研削ス
ピンドルの縦断面図、第２図は第１図の■−■線におけ
る横断面図、第３図は第２図の■−■線における断面図
。 符号の説明 １：駆動軸装置の外筒、２：駆動軸、３：
砥石取付軸装置の外筒、４：砥石取付軸、５：砥石、６
：プーリ、７：受金具、８：取付金具。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 研削盤の砥石台に固設した駆動軸装置と、該駆動軸
   装置に回転自在に、且つ主軸と平行に軸受支承した駆動
   軸と、前記駆動軸装置の前端に傾角自在に取付けた砥石
   取付軸装置と、該砥石取付軸装置に回転自在に軸受支承
   し、且つ先端に内径研削用の砥石を取付けた砥石取付軸
   とを備え、前記駆動軸と砥石取付軸とを可撓軸で連結し
   、上記砥石の中心は砥石取付軸の軸線と主軸軸線の延長
   線との交点に一致させることを特徴とする先端角度付研
   削スピンドル。