JPS5816961Y2 - メリ−ゴ−ランド式回転収容装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は直づりメリーゴーランド式垂直循環収容装置に
関するものである。

従来、エンドレスチェーンに物品収容カゴを取付はスプ
ロケットを介して垂直循環させることにより、上記カゴ
中に自動車、自転車、その他の物品を収容して搬入、搬
出を行ないうるメリーゴーランド式垂直循環収容装置は
知られている。

このような循環収容装置においてはカゴ間隔をできるだ
け小さくして単位面積当りの収容物品数を多くすること
が必要である。

従来技術によるこの種の循環機構を大別すると、（１）
直づりメリーゴーランド方式 （２）アームガイド式メリーゴーランド方式に分けられ
る。

第１図イ２口は、それぞれ従来方式による直づり式、訃
よびアームガイド式収容装置を示す。

直づり□メリーゴーランド方式の特徴は一搬にカゴの取
付はピッチＰが大きくカゴの収容数が少ない。

その理由は、チェーン１にカゴ２を単純につり下げたの
では回転部３において隣り合うカゴが相互に接触する可
能性を生じ、それを避けるために、カゴｂ取付はピンチ
を大きくしなげればならなくなる。

したがって、カゴの取付は数を多くすることができず、
収容効率が低下する。

また、アームガイド式メリーゴーランド方式はチェーン
１より固定アーム４を出して、その先端にカゴ２を取付
け、その取付ピッチＰ′を小さくした１１で回転部での
接触を避ける方式であるが、この方式は現在、広く用い
られている。

しかしながら、このアームガイド方式は固定アームの先
端にカゴを取付けるため□アームにモーメントを生じ、
カゴが前にたれ下がってし１う。

それを防止するためにはチェーンに回転可能なローラー
をつげるとともに、これをガイドするためのレールを設
けて、このレールでモーメントをうける構造にする必要
がある。

このため下記のような問題を生ずる。（Ｉ） チェー
ン用ローラーとこれを受けるガイドレールを取付ける必
要が生じ、コスト高となる。

又高い据付精度が要求され工事日数、コストが増加する
。

（２）ガイドレール走行抵抗が大きくなるため動力損失
が犬である。

■ｐ ガイドレールの給油など、メインテナンス作業が
必要となる。

本考案の目的は上記２つの従来方式による循環収容装置
の問題点を解決して、それぞれの方式の長所のみを生か
したメリーゴーランド式回転収容装置を提供するもので
ある。

本考案によるメリーゴーランド式回転収容装置は、直づ
り式であるにもかかわらず、カゴの取付はピンチを小さ
くして収容カゴ数を大きくでき、かつガイドレールが不
要であるようになっている。

次に本考案による実施例を図面を参照して説明する。

第２図卦よび第３図は本考案による直づりメリーゴーラ
ンド式回転の側面図および正面図を示す。

本考案のメリーゴーランド式回転収容装置は、図面に示
すように２条のエンドレスチェーン１１，１１が機構（
図示せず）に回転自在に支持された上下の回転軸７，８
に固定されている２対のスプロケットホイール９，１０
および９′。

１０′に巻き掛けられて垂直面内に移動するように設け
られている。

これらのエンドレスチェーン１１．１１にはそれらの長
手方向に所定間隔をおいて、該チェーン１１，１．１に
一端部が回転自在に結合された複数個のアーム１２が配
設されている。

これらのアーム２の他端部に収容カゴ１３の側方上部が
回動自在に取付けられている。

エンドレスチェーン１１が送り出されながら回転する上
下の回転部１４ 、１４’には、収容カゴが該回転部を
巡回する際に、最小のカゴの取付はピッチＰｍ１ｎにお
いても、隣接したカゴが互いに接触しないような軌跡を
描くように前記収容カゴ１３を該回転部の外方へ押し動
かす・カム１５が設げられている。

この場合、このカム１５はスプロケットホイール９，９
’、１０，１０’と一体に回転するようになっている。

前記カム１５は、円形が構造上簡単でよいが、これに限
らずその他適宜形状のものを選定することができる。

第４図および第５図は第２図、第３図の要部の構成を示
す。

第４図および第５図において収容カゴ１３が取付けられ
るアーム１２のチェーン側４部１６の反対側の端部１１
には、収容カゴ１３の側部上縁を該端部１７に回転自在
に結合している軸１８、コロ１８ａが回転自在に設けら
れており、収容カゴ１３を取付けたチェーン１１，１１
か回転部１４ 、１４’に到達した際に、コロ１８ａが
前記カム１５に接触して回転しながら、チェーン１、．
１ 、１１’の直線部においてそれと平行して下方に垂
下していたアーム１２の自由端部をカムの外径方向に偏
向するように構成されている。

このように構成した本考案によるメリーゴーランド式回
転収容装置において、第２図に示すように、従来の直づ
り式よりもカゴ間のピッチが小さくチェーン１１，１１
’に取付けられた収容カゴ１３がチェーン１１，１１’
の直線部を移動している間は、アーム１２がチェーン１
１，１１と一致して直線状となっているが第２図、第４
図および第５図に示すように回転部１４ 、１４’に到
達すると、軸１８に設けられたコロ１８ａが回転部の円
形カム部１５に沿って外側に押出されるように回転する
ため、カゴのつり下げられているアーム１２が直線チェ
ーン１１ 、 Ｌｌに対する角度を変化させながら回転
部１４ 、１４’を通過する。

したがって、この場合、従来装置においてチェーン回転
部のカゴとカゴが相互に接触しない最小距離により定め
られるカゴのチェーンへの取付ピッチよりも、各収容カ
ゴ１３間のピンチを狭くしておいてもカゴのアーム１２
が回転部１４，１４’でその外方へ収容カゴ１３の支持
点を偏向させるので、回転部１４゜１４′におけるカゴ
間の取付ピッチが大きくなったと同等の効果が生じ、カ
ゴが相互に接触することなく回転部１４，１４’をスム
ーズに通過することが可能となる。

一方、第２図に示すように、上方のカム１５に沿って収
容カゴ１３が移動する場合、始めはアーム１２のチェー
ン側端部１６が端部１１に対して先行して移動するが、
カム１５の上部に収容カゴ１３が来ると、収容カゴ１３
の自重によりアーム１２が第２図の右側に反転して倒れ
、端部１７がチェーン側端部１６に対して先行するよう
になる。

ここでもし、この反転が上方のカム１５の上部でなされ
ずに、すなわち、チェーン側端部１６が先行した状態で
カム１５の外周中央あるいは下部に収容カゴ３が移動す
ると、カム１５の外周のある点でコロ１８ａが収容カゴ
３の重量によってカム１５の外周から滑るように第２図
の時計方向に回動しつつエンドレスチェーン１１，１１
からたれ下がる寸で落下してエンドレスチェーン１１゜
１１′およびスプロケットホイール１０ 、１０’に大
きな衝撃を加えるようになる。

すなわち、上記構成によれば、回転部１４′からチェー
ン１１の直線状部分への収容カゴ１３の移動が円滑にな
される。

以上述べたように、本考案による収容装置においては、
エンドレスチェーンに回転可能なアームを設け、そのア
ームの他端に収容カゴを取付ける一方、チェーンの回転
部の該チェーンの循環路よりも外方へ前記アームの他端
を偏向させる円形カム等の案内部材を設け、該案内部材
に沿って、カゴの取付けられた方のアームの端部を移動
させ、チェーンの回転部にかけるカゴの取付ピッチヲ実
質的に大きくするように構成したので、チェーンに取付
ける各カゴ間の距離を小さくすることができる。

このことによって、（１）直づり式であるにも拘らず、
各カゴ間のピンチが狭くでき、カゴの収容率を高めるこ
とができる。

（２）直づり式であるため機構が簡単であり、かつガー
ドレールが不要なため工事の日数、費用が小さくすみ、
メインテナンスが不要となる。

（３）チェーンの直線部におけるガイドレールが不要の
ため、従来のアームガイド式メリーゴーランド方式に比
べてそのための動力損失をなくすことができる。

（４）回転可能なアームと、該アームの他端に設けられ
たコロ手段と、案内部材のみを取付けることによって簡
単でスムーズな運転が行なえる。

（５）カムが固定されているものであると、そのカムに
接しているアームの外端部１７をカムに沿って動かス力
は、エンドレスチェーンによってアームを牽引或いは押
圧する力の分力だけであるため、どうしても作動が不円
滑になるが、本考案ではカム１５がスプロケットホイー
ルとともに回転してアーム１２の外端部１７を動かす構
造となっているため、作動が円滑である。

またカムが上記のようにアームの外端部の移動を助ける
ため、アームのチェーン側端部（内端部）１６が先行し
てこれに外端部１Ｔが追従する牽引移動（正転）、及び
これとは逆の、アーム外端部１Ｔが先行してアーム内端
部１６がこれを後から押す押圧移動（逆転）のいずれの
運転も可能である。

なお、カムは全体的或いは概念的には円形であるが、上
記の作用が的確に生じるようにコロの案内面の形状が設
定される。

（６）上方のカムに沿って収容カゴが移動する場合、カ
ムの上部でアームが反転してチェーン側と反対側の端部
が先行するため、カムの上部を過ぎてからアームの反転
がなされた場合に起こる、アームのチェーン側端部を中
心にした収容カゴの落下を起こすことがなく、収容カゴ
の移動が円滑になる。

という顕著な効果を奏してしる。

【図面の簡単な説明】

第１図イは従来の直づりメリーゴーランド方式の構成を
示し、第１図口は従来のアームガイド式メリーゴーラン
ド方式の構成を示し、第２図は本考案によるメリーゴー
ランド回転収容装置の側面図を示し、第３図は同側面図
を示し、第４図および第５図は本考案による収容装置の
要部の詳細図をそれぞれ示す。 １１・・・エンドレスチェーン、１２・・・回転可能な
アーム、１３・・・収容カゴ、１４・・・回転部、１５
・・・カム ９，１０・・・スプロケットホイール、１
８・・・軸、１８ａ・・・コロ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下に配設されたスプロケットホイールにエンドレスチ
   ェーンが巻き掛けられ、上記エンドレスチェーンには複
   数の収容カゴが所要のピッチで吊り下げられたメリーゴ
   ーランド式回転収容装置において、上記収容カゴはエン
   ドレスチェーンに一端を連結されたアームの他端に、コ
   ロを有する軸を介して吊り下げられ、上記スプロケット
   ホイールにはスプロケットホイールとともに回転して上
   記収容カゴがスプロケットホイール部分を通過する時に
   上記軸のコロに接触し上記収容カゴをスプロケットホイ
   ールの外方に移動させるカムが取り付けられて成ること
   を特徴とするメリーゴーランド式回転収容装置。