JPS5815997Y2 - 笛 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は笛に係る考案である。

従来の縦笛・横笛のたぐいは内部全体を貫通した隙道孔
を有する筒体の側面に、前記隙道孔と連通した小孔を穿
設した構造か、又は呼子のように吹気口と排気口と空気
溜用の空室を設けた構造であったが、何れも製作に手数
を要するという欠点があった。

本考案は製作が簡単で然も呼子としての機能を充分果し
得る笛を提供することを目的としたものである。

本考案は本体１の外面２に吹気案内溝３を形成し、該吹
気案内溝３の途中に小孔４を穿設すると共にこの小孔４
に連通した空気溜部５と該空気溜部５の開口５ａを本体
１に形成して成るものである。

本考案の実施例１は棒状で横断面が円形の本体１の前側
の外面２に、横断面が半円形状の吹気案内溝３を長手方
向に形成し、との吹気案内溝３の途中に小孔４を穿設し
、更に本体には前記小孔４と連通した適宜の大きさの空
気溜部５を形威し、該空気溜部５の開口５ａを本体１の
後側に設けである（第１図、第２図）。

次に第３図に示した実施例２は小孔４に連通した空気溜
部５の開口５ａを本体１の両側面に設けた構成である。

又第４図に示す実施例３のように本体１０両側方に直交
して突部６を延設し、この突部６に空気溜部５の開口５
ａを設けることもある。

実施例４は実施例２に比べ低い音の発生を目的とした実
施例２の変形で横断面を橢円形に成形した棒状の本体１
に吹気案内溝３及び小孔４と実施例１の空気溜部５の容
積に比較して大きい空気溜部５を形成しである（第５図
）。

而して本体１は木材或いは合成樹脂等の適宜の材質を用
い、棒状或いは直方体等適宜の形状に形成する。

また小孔４は円形状・角形状でもよいが、吹気案内溝３
上に穿設する小孔４の位置は口から吹き出された息が吹
気案内溝３に沿って充分到達する位置であることを必要
とする。

更に小孔４の少くとも下側周縁４ａは吹気案内溝３０表
面と空気溜部５の表面との成す角度が鋭角且つ尖鋭であ
る方が鳴音を効率よく且つ高音を発生させることが出来
る。

更に、吹気案内溝３０表面は、小孔４を境にして唇イを
当てる側の上半分表面３ａを下半分表面３ｂよりひつ込
１せて段差をもって成形すると、上半分表面３ａに沿っ
て来た吹気は小孔４の下側周縁４ａによって充分２分さ
れるように当り鳴々音の発生がより効率よく行われる。

この効果を発揮させる一つの構成としては、実施例５、
すなわち第６図の如く吹気案内溝３を本体の長手方向に
沿って外方に少許彎曲させることによって吹気は小孔４
の下側周縁４ａに充分当らせることが出来、寸た内方に
彎曲させてもよい。

吹気案内溝３は断面が半円形状、Ｌ」形状、梯形状、逆
梯形状等の如く吹気が集中的に小孔４に送達し得る断面
形状であればよい。

捷た、実施例６に於いて小孔４，４ｂ及び空気溜部５，
５ｂは第７図に示したように吹気案内溝３に沿って複数
並設し、音程の異る発音を可能にすることもある。

図中、７は本体１の上端又は下端、或いは中央附近に取
り付けた鎖又は紐等の環状にした線条で、８は線条７を
通すため本体１に設けた通孔である。

該線条７を頚に通して本体１を胸に懸け、装飾品として
兼用したり、オた線条１部分を手に握って本体１を携帯
し易くすることもある。

次に本考案の作用について説明すると、吹気案内溝３が
外方に面し空気溜部５が使用者の顎側に面するように本
体１を指でもち、吹気案内溝３の上端３ｃに唇イを当て
がい、空気溜部５の開口５ａを親指口で塞ぎ、口腔から
強く且つ急速に下方向に吹気すると、吹気は吹気案内溝
３に沿って小孔４に達し、小孔４の下周縁４ａによって
吹気は外方と空気溜部５とに分割され、開口５ａを塞が
れた空気溜部５に強く且つ急速に続いて送り込１れた吹
気は充満しつつ回転し、内部から小孔４を通って外部に
押し出され、この際続いて送り込１れる吹気と共に空気
振動して鳴々する。

筐た、実施例２・３及び４の笛では本体１の側方に設け
た夫々の開口５ａ 、５ａを親指と人差指で塞ぎ、前記
した実施例１の場合と同様の方法で吹気して鳴々させる
。

依って本考案によれば、笛の本体１内に従来の如き隙道
孔を穿設することなく、吹気案内溝３は本体１の外面に
露出させて形成すればよく、また小孔４に連通させた空
気溜部５も本体１の一部に形成すればよいので構造が簡
単で製作も極めて容易であり、鳴々させる際も本体１を
支える親指口と開口５ａを塞ぐ親指口とを兼用させ、吹
気案内溝３の一端に唇イを当てて強く急速に吹気すれば
よいので簡単で、幼児でも使用出来、然も開口５ａを指
で塞ぐ強さや塞ぐ面積を調整することによって鳴々音の
高低や強弱をある程度調節出来、室内や屋外や必要に応
じて鳴々音を選択出来、小型で携帯収納に適し、実用に
供し得ると同時に従来の呼子の形状とは趣きを全く異に
して興趣に富み、本体１に特異な材質を用いたり変化の
ある形状に成形したり筐た施色して紐をつげて首にかげ
れば身飾品としても好適で、製作する場合小孔４の面積
と空気溜部５の容積との相互関係を選択調整して形成す
れば鳴々音の異る笛を製作出来るものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すもので、第１図は空気溜部５
を本体１の外側に開口５ａした実施例１の斜視図、第２
図は第１図のＡ−Ａ線部断面図で想像線は使用の際の唇
イ及び親指口を表わしている。 第３図は空気溜部５を本体１の側方に開口５ａした実施
例２の斜視図、第４図は本体１０両側方に延設した突部
６，６に開口５ａを設けた実施例３の斜視図、第５図は
本体１の断面を橢円形状にした本体１の側方に空気溜部
５を開口５ａした実施例４の斜視図、第６図は吹気案内
溝３を長手方向に沿って外側に彎曲させた実施例５の断
面図、第７図は小孔４と空気溜部５を複数設けた実施例
６のものの斜視図である。 符号、１・・・・・・本体、２・・・・・・外面、３・
・・・・・吹気案内溝、３ａ・・・・・・上半部分表面
、３ｂ・・・・・・下半部分表面、３ｃ・・・・・・上
端部、４・・・・・・小孔、４ａ・・・・・・下側周縁
、４ｂ・・・・・・小孔、５・・・・・・空気溜部、５
ａ・・・・・・開口、５ｂ・・・・・・空気溜部、６・
・・・・・突部、７・・・・・・線条、８・・・・・・
通孔、イ・・・・・・唇、口・・・・・・親指。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体１の外面２に吹気案内溝３を形成し、該吹気案内溝
   ３の途中に小孔４を穿設すると共にこの小孔４に連通し
   た空気溜部５と該空気溜部５の開口５ａを本体１に形成
   したことを特徴とする笛。