JPS5815810Y2 - 温水ボイラ−の消音熱交換器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、温水ボイラーの排気ガスを利用した熱交換器
に関するもので、温水ボイラーの熱交換効率を増大させ
るとともに、燃焼炉内で発生した騒音の低下を目的とし
たものである。

従来の温水ボイラーの１例は、第３図に示すように、缶
体１内部に設けられた燃焼室２を形成する内缶体１′を
取り囲むように、内部に給湯コイル３を配した貯湯部４
を設け、燃焼室２壁面を介して熱交換を行うとともに、
焼室５と燃焼室２との間に煙管６等を設けて、ここを流
れる排気ガス熱を利用して熱交換を行っている。

また、燃焼室２内部に発生した騒音に対しては、煙道７
を形成する内筒８の外周囲に外筒９楠己して空洞部１ｏ
を構成し、内筒８に設けた多数のｄ４Ｌ１１によって煙
道７と空洞部１０とを連通させることによって煙道７を
通過する騒音を吸収していた。

すなわち、煙道１、／ＪｑＬ１１、空洞部１０によって
共鳴型消音器を構成していた。

１２は煙突で、同図中、点鎖線は排気ガスの流れる方向
を示す。

上記構成とした場合、煙管６以降での熱の回収、すなわ
ち、３５０℃〜４００℃にも達する、焼室５、煙道７を
通過する排気ガス熱を回収することなく、その１１煙突
１２を介して外部へ放出するため、この部分での熱損失
が大きい欠点があった。

また煙道７を構成する内筒８も高温の排気ガスに接触す
るため、肉厚の厚い材料あるいは吸音効果を増大させる
ため、空洞内部に吸音材料を配する場合、高温に耐え得
る材料を用いなければならない等の欠点があった。

本考案は壁面に多数の小孔を有し、かつ焼室側を閉止し
、煙突側を開放した内筒によって煙道を構成するととも
に、内筒外周囲にダクトによってのみ、焼室と連通させ
た空洞部を設け、かつ前記内筒の小孔を介して空洞部と
煙道とを連通させるとともに、空洞内部に内筒を取り囲
むように、流水管循配した吸音性熱交換器を構成するこ
とによって、上記欠点を解消したものである。

以下１給湯水を通水する場合の１例について第１図を用
いて説明する。

缶体１はその内部に設けられた燃焼室２を形成する内缶
体１′を取り囲むように、内部に給湯コイル３を配設し
た貯湯部４を設け、燃焼室２壁面を介して熱交換を行う
とともに、焼室５と燃焼室２との間に煙管６を設けて、
ここを流れろ排気ガス熱を利用して熱交換を行う。

さらに焼室５から煙突１２に至ろ部分には、その周壁面
上に多数の小孔１１を有し、かつ焼室５側を閉止し煙突
１２側を開放した円筒状構造の内筒８を設け、その内部
を煙道７として構成するとともに、内筒８外周囲に外筒
９を配設し、外筒９内部に空洞部１０を形成するととも
に、空洞部１０と焼室５とは、空洞部１０下向に設けた
ダクト１３によってのみ連通させ、かつ、煙道７と空洞
部１０とは前記内筒８の／ＪｆＬ １１を介して連通さ
せている。

さらに、空洞部１０内部に、内筒８を取り囲み、かつ、
前記／ＪｆＬ１１に対向するように流水管１４をコイル
状に巻き、煙管６を出た排気ガスが焼室５、ダクト１３
を経て空洞部１０に入り、そしてコイル状に巻いた流水
管１４の隙間から多数の、ＪＪＬ １１を介して煙道７
に至るように流れるように構成する。

また流水管１４の一端は、貯湯部４内にある給湯コイル
３と直結するとともに、他端は給湯水の出湯口もしくは
給水口として、流水管１４と給湯二１イル３との連絡部
分１５は焼室５内部を通過するように構成したものであ
る。

なお、同図中、一点鎖線は排気ガスの流れる方向を示す
。

上記構成とした場合、給湯コイル３と流水管１４との連
絡部分１５および流水管１４全体は３５０℃〜４００℃
にも達する排気ガスと接触するため、この部分での熱の
回収が行われ、煙突１２へ流れろ排気ガス温度は１５０
’Ｃ〜２００Ｃ程度に１で低下する。

ざらに、煙道７に達する騒音の吸収に関しては、本実施
例の場合、ダクト１３と空洞部１０および／ＪｆＬ １
１によって、膨張型消音器を構成する為、ここを通過す
る際（排気はダクト１３で絞られ、空洞部１０で膨張し
、小孔１１で再び絞られ煙道７で膨張する）に、消音作
用を受けて、煙道Ｉへ達する騒音は著しく低くなる。

また流水管１４を流れる水の熱吸収によって空洞部１０
内部の温度が低下するため空洞部内面に吸音材を取り付
ける時、従来の吸音材に比較して耐熱性の低い材料を用
いることができる。

また、本実施例は、給湯コイル３と流水管１４とは直結
し、流水管１４を給湯コイル３の一部とみなして説明し
たが、流水管１４を独立した給湯コイルとして用いＣも
その効果はそこなわれるものでもなぐ、流水管１４を外
筒９内周面に近接して配設した場合でも同様である。

以上のように本考案の温水ボイラーの消音熱交換器討、
燃焼装置の排気部に小径な孔を介して連通した空洞部を
有（−１この空洞部内には下端面を閉塞し、かつ周面に
多数の、Ｊ−ＰＬを有し、上端開口を煙突に連絡した内
筒を設けるとともに、との内筒の外周に給湯用あるいは
暖房用流水管を前記内筒に設けた／」イＬに対向して配
設したものであり、空洞等よりなる膨張型消音構造によ
って、空洞内を通過する排気ガスの消音を行うことがで
き、また、／Ｊイｌ、を通過する排気ガスは必らず流水
管に接することとなり、熱エネルギーの流水管への伝達
が確実に成され、熱損失が少ない。

さらに、／ＪｑＬは排気ガス流に対して流れ抵抗となり
、また、流れに対して整流作用にも得ろことができ、流
水管近傍を通過した際に生じる気流の乱れを小すくシ、
前記孔れによる騒音の発生を阻止できる。

また、前記した流れ抵抗によって、側流の滞溜が大きく
なり、流水管との熱交換が均一にかつ効率良く成され、
また、流水管の熱歪が生じず、管の強度低下を招くこと
はない。

甘た、前述の通り熱エネルギーが流水管に効率良く伝達
されるため、空洞部内の温度が低下し、空洞部内向に吸
音効果を高めるために吸音材料を配設する場合、従来の
吸音材料より、２００’Ｃ程度耐熱性温度の低い材料が
使用できるだけでなく、煙突から外部へ放出される排気
ガス熱の熱回収を行う為、温水ボイラーの熱効率を著し
く増大でき、かへ煙突に流れろ排気ガス温度が低いため
、煙突の過熱による事故防止が行え、煙突工事が簡単と
なる等その効果は著しい。

なお、本実施例の場合は、焼室と煙突との間に温水ボイ
ラーの一部として結合した場合を示したが、本考案の構
成部分のみ単体でしかも着脱自由な状態にした場合、゛
すでに設置されている温水ボイラーにも使用できその利
用範囲は非常に広いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における消音熱交換器を温水
ボイラーと結合させた場合の概略断面図、第２図は本考
案を単体で示した場合の概略断面図、第３図は従来例の
断面図である。 ５・・・排気部（焼室）、８・・・内筒、１０・・・空
洞部、１１・・・小孔、 １２・・・煙突、 １３・・・小孔（ダクト）、 １４・・・給湯用あるいは暖房用流水管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 焼室から煙突に至る燃焼装置の排気部に周壁面上に多数
   の小孔を有し、焼室側を閉止し、かつ煙突側を開放した
   内筒な設け、内筒外周囲に外筒を配して焼室とはダクト
   によってのみ連通した空洞部を形成し、この空洞部と内
   筒内部とは内筒の小孔を介して連通させるとともに、内
   筒の外周囲に流水管を、前記円筒に設けたＪ４Ｌに対向
   して配設してなる温水ボイラーの消音熱交換器。