JPS5815683B2 - ボイラキユウスイポンプタ−ビンセイギヨソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はボイラ給水ポンプタービンの外乱の影響を補償
することのできるボイラ給水ポンプタービン制御装置に
関するものである。

従来のボイラ給水ポンプタービンの制御は給水指令値と
実測値との偏差信号によってポジショナリレーを動作さ
せ、このポジショナリレーの動作により低圧蒸気加減弁
及び高圧蒸気加減弁を開閉し、タービンの回転数を制御
して所望の給水流量を得ていた。

ボイラ給水ポンプタービンの駆動蒸気源は発電機を駆動
する主タービンの抽気蒸気（低圧蒸気源）と、このバッ
クアップとして主タービン入口高圧蒸気（高圧蒸気源）
とが併せ備えられている。

このバックアップは、ボイラ給水ポンプタービンの低圧
蒸気圧力が低下して低圧加減弁が全開しても、所要のボ
イラ給水流量を得るのに必要な給水ポンプの回転数が得
られない時に使用される。

尚このバックアップがなかった時は、低圧加減弁が全開
するとボイラ給水ポンプタービンへの流入蒸気流量をこ
れ以上には増加できないので、このタニビンの出力（こ
こでは回転数）は流入する駆動蒸気圧力によって出力即
ち回転数が決まる。

駆−蒸気圧力が低下すると、上記タービンの回転数が低
下し、このタービンに直結される給水ポンプの回転数も
低下するので、給水ポンプの特性からその吐出圧力及び
流量が共に低下する。

ところで火力発電所においては系統の負荷が喪失したよ
うな場合、タービン発電機を停止することなく、直ちに
所内の負荷だけを負荷とし七運転する所謂所内負荷単独
運転に移行して運転を継続すること示望まれていにとこ
ろが実際にはこのような主タービンの負荷が急減した時
には、主タービンは過速を防ぐためにタービン入口蒸気
を閉鎖するので、低圧蒸気源が喪失し給水ポンプめ回転
数が低下し、且つボイラの蒸気出口が閉ざされることに
よりボイラ内の蒸気及び水並びに給水ポンプからボイラ
への給水の圧力が上昇する。

給水ポンプは、そめ駆動タービンの低圧蒸気源の喪失に
よる回転数の低下と送永先であるボイラの圧力上昇によ
って、その吐出流量を森減させる。

しかも指令値は主タービンの負荷と略々比例した値にす
るので、主タービンの負荷が急減したとき急減した値と
なる。

このためにボイラ給水ポンプタービンは回転数が減少し
、給水ポンプの吐出流量が低下する。

尚、この際給水指令値が減少するので高圧加減弁は開か
ない。

これら上記２つの要因からボイラへの給水流量はほとん
ど零になってしまう。

従って所内負荷に見合う主タービンの運転に必要な給水
流量が得られなくなる。

本発明はこの欠点を除くために給水流量の制御における
外乱、即ち給水ポンプの吐出側圧力上昇による給水流量
の低下及び給水ポンプタービンの低圧蒸気源の圧力の低
下による給水流量の低下を補うように等測的に給水増加
の指令値を与え、喪失した低圧蒸気源に連通ずる低圧蒸
気加減弁に代って高圧蒸気加減弁をも開き、所内単独負
荷運転ができるように給水ポンプの運転を行うボイラ給
水ポンプタービン制御装置を提供することを目的とする
。

以下本発明の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図において、直列に第１、第２、第３の演算器１０
，１１，１２を接続する。

第１、第２の演算器１０．１１は、従来装置にはなく本
発明により付加した装置である。

第３の演算器１２は制御器１３を介して制御モータ１４
に接続する。

制御モータ１４はポジショナリレー１５に連結され、ポ
ジショナリレー１５は圧油を分配し、この圧油によって
駆動するサーボモータ１６に連設する。

サーボモータ１６は低圧蒸気加減弁１７及び高圧蒸気加
減弁１８に連結され、低圧蒸気加減弁１７が開放し全開
に達した時点で高圧蒸気加減弁１８が開放を始めるよう
に連成されている。

前記低圧蒸気加減弁１Ｔ及び高圧蒸気々口減弁１８は給
水ポンプ駆動のタービン１９に連設され、タービン１９
は給水ポンプ２０を連結する。

給水ポンプ２０の給水量は実給水量信号として前記第３
の演算器１２の帰還接続される。

前記第１の演算器１０には制御器２１を介して給水ポン
プ２０の吐出側圧力信号を導入し、前記第２の演算器１
１には制御器２２を介して低圧蒸気加減弁１７の出口圧
力信号を導入する様に接続構成される。

尚、制御器２１．２２も第１、第２の演算器１０．１１
と同様に従来装置には存在せず、本発明により付加した
装置である。

次に動作を説明する。

正常運転制御時に、給水指令信号は第１及び第２の演算
器１０．１１を通り第３の演算器１２に入ると、給水ポ
ンプ２０からの丙給水流量信号と比較され、両信号の偏
差信号を制御信号として発信する。

この制御信号は制御器１３において、例えば（比例＋微
分）修正されて制御モータ１４を回転し、ポジショナリ
レー１５を応動させてサーボモータ１６を動かし、低圧
蒸気加減弁１７あるいは高圧蒸気加減弁１８を開閉して
タービン１９を回転制御し、給水ポンプ２００回転数を
所望給水流量が得られる値に回転数制御する。

上記の正常運転制御に対して、系統の負荷が喪失し主タ
ービンＴの蒸気が喪失したり、蒸気圧力に比較的大きな
変動が生ずる異常時には従来の制御においては第２図に
示す破線の如く給水量は零になる。

本発明においては、この異常時に、給水ポンプ２０の吐
出側の給水の一部及び低圧蒸気源の蒸気の一部を取出し
、これらを夫々制御器２１及び２２に導き、導入された
圧力は制御器２１゜２２にて電気信号又は空気信号等の
制御信号に変換して圧力が検知され歪。

斯くして給水ポンプ２０の吐出側圧力及び低圧蒸気源の
圧力の変動を検知し、この検知された圧力信号を更に制
御器２１．２２にて信号修正、例えば（比例＋微分）修
正を行って、各々第１、第２の演算器１０゜１１に入力
し、給水指令信号に加えて、第３の演算器１２に入る指
令信号を修正し、第３図の実線にて示すごとき給水指令
信号を大きくする方向にして、破線で示すごとき給水流
量な！にすることなく所内単独運転必要量あるいはター
ビンの負荷に見合った所望給水流量に制御する。

尚、上記給水指令信号の修正動作は、上記の如き異常時
にのみ行なわれるのではなく、給水圧力、低圧蒸気圧力
の変動の大小に応じて常に行なわれる。

これは第１、第２の演算器ｉｏ、１ｉの出力信号は、給
水指令信号と給水圧力及び低圧蒸気圧力信号との差であ
ることから明らかであり、圧力信号の変動が大きい場合
は、第１、第２の演算器１０．１１の出力信号を大きく
し、早期に低圧及び高圧蒸気加減弁１７．１８を動作さ
せ給水ポンプ駆動タービン１９の回転数を追従させるも
のである。

又第２図に於て給水流量が過渡的に零になるのは第１、
第２の演算器１０．１１がないため制御系の時間遅れが
大きいためである。

以上説明したように本発明によれば、給水ポンプタービ
ンの制御における負荷の喪失あるいは急変時に生ずる低
圧蒸気源の喪失あるいは蒸気源の変動及びポンプ吐出側
の圧力の変化を検知して、これによってボイラ給水指令
信号を修正して給水量を零にすることなく所望の給水量
にすることができる。

又この制御は異常時のみでなく常時の運転にもポンプ吐
出側圧力の変動及び低圧蒸気の変動に対しても、制御系
の外乱を補償して制御特性を改善することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるボイラ給水ポンプタービン制御装
置の一実施例を示すブロック図、第２図は従来の給水ポ
ンプタービン制御装置の給水特性線図、第３図は本発明
による給水ポンプタービン制御装置の給水特性線図であ
る。 １０…第１の演算器、１１…第２の演算器、１５…ポジ
シヨナリレー、１７…低圧蒸気加減弁、１８…高圧蒸気
加減弁、１９…タービン、２０…給水ポンプ、２１．２
２…制御器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 給水指令信号を導入し、実給水流量と前記給水指令
   信号とを托較己て、所望給水量が得られる機にｉ水ポン
   プを駆動する夕」ビン制御装−に於いて、給水ポンプタ
   ニビンの低圧蒸気圧力及び給水ポンプ吐出側圧力の変動
   を検知して前記給水指令信号を修正することを特徴とす
   るボイラ給水ポンプタービン制御装置。