JPS5815153Y2 - プレスセイケイソウチ ニ オケル カナガタ ヘノ ザイリヨウキヨウキユウケンセイケイヒンハンシユツソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプレス成形装置における金型への材料供給兼成
形品搬出装置に関するものである。

例えば、ＦＲＰ（ガラス繊維強化プラスチック）製のバ
スタブ等をプレス成形するとき、ガラス繊維に、硬化剤
、内部離型剤、充填材、着色剤等を配合した不飽和ポリ
エステル樹脂またはエポキシ樹脂を含浸した、粘着性の
ないしかも取扱い容易な樹脂含浸ガラス繊維シート材を
用いて成形する、いわゆるＳＭＣ法（ｓｈｅｅｔ ｍｏ
ｌｄｉｎｇ ｃｏｍｐｏｕｎｄ法：シート・モールディ
ング・コンパウンド法）が採用されることがある。

また、このＳＭＣ法に使用される樹脂含浸ガラス繊維シ
ート材は、特にＳＭＣ材と呼ばれている。

本考案は例えばかかるＳＭＣ材を自動的にプレス成形金
型に供給し、プレス成形後、成形品を自動的に搬出する
場合に用いて有効な装置を提供するもので、基台と、該
基台上に保持された第１の電動機と、該第１の電動機に
よって上記基台上に設けられた垂直軸にそって上下動す
る上下動台と、該上下動台に保持され、上下動台に対し
て水平方向に一体的に移動しうる２本の左右動アームと
、上記上下動台に保持され、該左右動アームを水平方向
に移動させる第２の電動機と、上記各左右動アームに沿
ってそれぞれ張設された２本のエンドレスチェーンと、
これら２本のエンドレスチェーン間にまたがり、かつチ
ェーンの長さ方向に隣接して設けられた供給材料載置部
および製品載置部と、上記エンドレスチェーンを駆動す
る第３の電動機とを有してなるものである。

以下図面に示す実施例に基づき本考案を詳細に説明する
。

第１図は本考案の装置の一例を示す一部切断正面図、第
２図および第３図は、それぞれ一部切断した、第１図の
上面図および右側面図、第４図は第３図のＡ部詳細図で
ある。

図において、１は第１の電動機で、該電動機］はブレー
キ付のものが使用され基台２上に保持されている。

３は第１の電動機１の回転軸に固着されたスプロケット
である。

４は上記基台２に回転可能に、かつその軸方向に移動し
ないように保持された４本の垂直螺軸で、該垂直螺軸４
の下端にはそれぞれスプロケット５が固着されていて、
上記第１の電動機１側のスプロケット３とチェーン６に
よって連結されており、電動機１の駆動を各垂直螺軸４
に伝達して、各垂直螺軸４が回転される。

次に、７は上下動台で、該上下動台７の四隅には上記垂
直螺軸４に螺合される螺合部８が設けられている。

該螺合部８と垂直螺軸４とが螺合されているので、上記
垂直螺軸４の回転によって、螺合部８、即ち上下動台７
が上下に移動する。

なお、垂直螺軸４の上部には、枠体９が各垂直螺軸４に
対し回転可能に、かつ各垂直螺軸４の振れを防止する目
的で設けられている。

１０は上記上下動台７に保持された第２の電動機で該電
動機１０は減速機構を備えている。

１１は回転シャフトで、上下動台７に軸受によって回転
可能に保持されていると共に、該回転シャフト１１には
上記第２の電動機１０の回転軸に固着されたスプロケッ
ト１２とチェーン１３を介して連動されるスプロケット
１４が固着されている。

１５は上下動台７に対し、水平方向に移動しうる状態で
支持されたチャンネル状の左右動アームで、お互に開口
側が対向するように等間隔に２本設けられる。

而して各左右動アーム１５にはチェーン１６が張設され
ていて、該チェーン１６は上記回転シャフト１１の両端
に固定したスプロケット１７に掛合している。

従って第２の電動機１０が回転すると、回転シャフト１
１が回転し、上述したスプロケット１７とチェーン１６
との掛合によって上記左右動アーム１５は左右に移動す
る。

なお、１８は上下動台７に設けた回転シャフトで、該シ
ャフト１８は電動機１０で回転されない点を除いて、上
記回転シャフト１１と同様であり、チェーン１６に掛合
するスプロケット１７′を有している。

また左右動アーム１５は上述したように上下動台７に対
し水平方向に移動しうるように支持されるが、この支持
方法としては、左右動アーム１５の下側を上記各回転シ
ャツ） １１．１８に回転可能に設けたロール（いずれ
も図示せず）で支持し、左右動アーム１５の上側を、該
ロールの上方位置に設けた押えロール（第１図、第３図
において回転シャフト１１側の押えロール１９を参照。

）で押える。左右動アーム１５を上述したように押えロ
ール１９等で保持することによって左右動アーム１５の
振動等を防止する。

かかる押えロール１９等として機械強度の大きな合成樹
脂製のものを用い金属製の左右動アーム１５との接触を
スムースにする。

次に２０は第３の電動機で、該電動機２０も第２の電動
機１０と同様に減速機構を備えていると共にブレーキ機
構をも備えている。

２１，２２．２３は上記上下動台７に、共通の軸受２４
で回転しうるように支持された３本の回転シャフトで゛
、これらの内９回転シャフト２１は、上記第３の電動機
２０の回転軸に設けたスプロケット２５に掛合されるチ
ェーン２６を掛合するスプロケット２７が固着されてお
り、電動機２０の回転で゛回転シャフト２１は回転され
る。

次に、２８，２９は上述した２本の左右動アーム１５を
等間隔に保持しながら、該アーム１５に対し、回転可能
に保持される回転シャフトで、該回転シャツ）−２８，
２９のそれぞれの両端近傍で、かつ上記左右動アーム１
５内に位置する部分にスプロケット３０．３１がそれぞ
れ固着されていて、該スプロケツ） ３０．３１間にわ
たってエンドレスチェーン３２が掛合されている。

しかも該エンドレスチェーン３２は、その下側部分にお
いて、上記３本の回転シャツ） ２１．２２．２３にそ
れぞれ固着したスプロケット３３．３４．３５に掛合さ
れている。

スプロケット３３はチェーン３２への駆動を伝達するも
ので、スプロケツ） ３４．３５はチェーン３２とスプ
ロケット３３との掛合が離脱しないようにするためのも
のである。

また上記チェーン３２は、その上側部分すべてと下側部
分の両端の一部（下側部分に対しては、チェーン３２と
スプロケツ） ３３，３４．３５との掛合の邪魔になら
ないように両端の一部に設けられる。

第１図参照）がチェーンサポータ３６．３６’にそれぞ
れ支えられている。

これを第４図（第３図のＡ部詳細図）で説明すると、左
右動アーム１５内にアングル状のチェーンサポータ３６
を固着し、該チェーンサポータ３６上にはレール３７が
設けられていて、チェーン３２のローラ３８が、該レー
ル３７上を走行できるようにチェーン３２を支持するも
のである。

また二本のアーム１５内の両チェーン３２の各ピンには
、シャフト４０がそれぞれ連結されている。

該シャフト４０には、左右動アーム１５の左右の移動方
向に沿って供給材料載置部４１および製品載置部４２が
形成される（いずれも第２図において鎖線にて示す。

）。上記供給材料載置部４１と製品載置部４２とは隣接
して形成され、両数置部４１，４２には必要な長さにわ
たって複数本のシャフト４０を覆うようにプラスチック
製シートを設けておく。

なお、シャフト４０は両数置部４１，４２に必要な本数
だけ設けることもできる。

しかして上記第３の電動機２０を駆動すると、チェーン
３２は、左右動アーム１５内を、該左右動アーム１５の
第２の電動機１０による左右の移動とは独立して移動す
る。

なお、第１図において鎖線にて示す１００および２００
は、それぞれバスタブをプレス成形するための下型（雄
型）および上型（雌型）である。

次に上述した装置の動作の一例について説明する。

第５図乃至第９図は本考案の装置の動作を順を追って説
明する概略図である。

なお第５図乃至第９図で第１図乃至第４図と共通の符号
は共通の部分を示す。

まず、第５図において、プレスの下型１００、上型２０
０が製品を加圧成形中、左右動アーム１５はプレスの外
に位置している。

このとき、上記の供給材料載置部４１は上側に、製品載
置部４２は下側に位置するように、即ち、両載置部４１
と４２の中間部が図においてアーム１５の右端に位置す
るようにする。

しかも上下動台７の中心線Ｘとプレスの中心線Ｙとの距
離ａと供給材料載置部４１の中心線Ｚと上下動台７の中
心線Ｘとの距離ａとが等しくなるようにプレスと基台２
とを配置する。

この状態でＳＭＣ材Ｓを、供給材料載置部４１上に、該
供給材料載置部４１とＳＭＣ材Ｓの中心合せをして載置
しておく。

所定時間経過してプレスで製品が成形されたのち、第６
図に示すようにプレスの上型２００を下型１００より離
すように上昇させる。

この状態において、製品は上型２００内に適宜手段で保
持されている。

プレスの下型１００上のパリ等をエヤー等で吹きとばし
たのち、前述した第２の電動機１０が起動して左右動ア
ーム１５を、図のように左側に移動させる。

このとき、第３の電動機２０は停止していると共にブレ
ーキが働がされる。

従ってスプロケット３３は回転せず、チェーン３２の下
側部分は絶対的な位置で動かないように拘束されている
ことになり、アーム１５が左方向へ移動することによっ
てチェーン３２の上側部分はアーム１５の移動速度の２
倍の速度で、アーム１５と同方向に移動することになる
。

従ってアーム１５が距離ａだけ移動すれば、チェーン３
２は距離ａの２倍移動することになる。

即ちチェーン３２と共に移動するシャフト４０上の供給
材料載置部４１に上述のように載置したＳＭＣ材Ｓはプ
レスの中心線Ｙ上に位置することになる。

その後第７図（拡大図）に示すように第２の電動機１０
が上述とは逆に回転するように起動される。

即ち左右動アーム１５は右方向に移動する。

しかも第３の電動機２０も同時に起動され、チェーン３
２の下側部分がアーム１５の速度の２倍の速度でアーム
１５と同方向に移動するようにスプロケット３３を回転
する。

このようにすることにより、チェーン３２の上側部分は
絶対的な位置で停止しているので、供給材料載置部４１
は、この上に載置してあったＳＭＣ材Ｓを絶対的な位置
で保持し、移動させることなく左端の方からスプロケッ
ト３０をめぐって下側に移動する。

支えを失ったＳＭＣ材Ｓは下型１００上に順次正確にセ
ットされる。

ＳＭＣ材Ｓを下型１００上に、より正確にセットするに
は、アーム１５をなるべく下型１００に近ずけるように
上下動台７を位置せしめると共に、チェーン３２の上側
部分と下側部分との間隔ｔ１ができるだけ小さくなるよ
うにスプロケット３０の径を選ぶと共に、チェーン３２
（即ちチェーンサポータ３６′、第１図参照）と下型１
００の上面との間隔ｔ２を小さくする。

このようにして、ＳＭＣ材Ｓを下型１００上にセットす
るようにアーム１５が右方向に移動し、かつ供給材料載
置部４１がチェーン３２の下側部分に位置する、言換え
れば両載置部４１と４２の中間がアーム１５の左端（ス
プロケット３０の位置）に位置すると第８図に示すよう
に、第２の電動機１０が起動して、左右動アーム１５は
製品載置部の中心がプレスの中心線Ｙ上に位置するよう
に左方向に移動する。

このとき第３の電動機２０は先づアーム１５の左端（ス
プロケット３０の位置）がプレス中心線Ｙに至るまでは
、チェーン３２の下側部分がアーム１５と同じく左方向
に移動するように駆動し、アーム１５の上端が上記中心
線Ｙを過ぎると、第３の電動機２０はチェーン３２の下
側部分を移動させない（拘束する）ように停止する。

しかも上下動台７は第１の電動機１の起動によって上型
２００の真下に上昇する。

しかるのち、前述したように上型２００中に保持された
製品が製品載置部４２上に放出される。

製品Ｐがその載置部４２上に載置されたのち、第９図に
示すように第２の電動機１０が起動して、左右動アーム
１５を右方向に距離ａだけ移動させる。

このとき第３の電動機２０は停止し、しかもスプロケッ
ト３３が回転しないようにブレーキを働かしておく。

すると前述した第５図から第６図への動作の説明からも
明らかなように、製品載置部４２はアーム１５の２倍の
速度で右方向に移動するので、製品載置部４２上の製品
Ｐはその中心線Ｚがプレスの中心線Ｙの位置から上下動
台７の中心線Ｘより更に右側に距離ａだけ離れた位置に
くるように移動する。

しかるのち、第３の電動機２０が起動して製品載置部４
２が更に右方向に移動するようにチェーン３２を移動さ
せ、図示せぬコンベヤベルトに製品Ｐを載せて搬送する
。

一方製品載置部４２がチェーン３２の下側部分に位置し
、かつ供給材料載置部４１がチェーン３２の上側部分に
位置する。

即ちこれら両載置部４１と４２の中間部をアーム１５の
右端（スプロケット３１の位置）に位置せしめる。

而して第５図の状態と同じ状態になって動作の１サイク
ルが終る。

上述した動作はあくまでも一例を述べたものに過ぎず、
本考案の装置を限定するものではない。

また、本考案においては全動作はプレスの操作盤と本件
の材料供給兼成形品搬出装置の操作盤とを互に情報交換
して連動するようにすることはもちろん、次動作への移
行に際しては、すべて連動とすることは言うまでもない
。

また、チェーン３２、アーム１５、上下動台７等の位置
制御にはリミットスイッチ、光電スイッチ或はパルス発
振器等を用いている。

また、電動機における減速比や、各スプロケットの径（
又は歯数）は上述した動作を満足するように適宜設定さ
れる。

本考案のプレス成形装置における金型への材料供給兼成
形品搬出装置は、上述したとおりのものであるが、上述
した実施例に限定されるものではなく、例えば以下に述
べるように変形して実施することができる。

即ちシャフト１８，２２，２３．２８および２９はそれ
ぞれのスプロケットと一体に回転する回転シャフト式の
ものを示したが、これらのシャフト１８，２２，２３．
２８および２９を固定シャフトとし、各スプロケットを
これらのシャフトに対し、回転しうるように装着するも
のであってもよい。

またチェーン１６とスプロケット１７とを掛合する代り
に、ラックとピニオンとを噛合するようにしてもよい。

更に本装置の基台２に車輪を設け、必要時に任意のプレ
スへ移動できるようにし、位置決め後、かかる車輪を浮
上させて基台２を地面に固定するようにすることもでき
る。

また、第１の電動機１と４本の垂直螺軸４との駆動伝達
はスプロケット３，５とチェーン６の掛合に限定されず
、その他の伝達手段が適宜選択できる。

更に、上述の実施例では、垂直螺軸４に上下動台７の螺
合部８を螺合し、垂直螺軸４を第１の電動機１で回動す
ることによって上下動台７を上下動するものを示したが
、そのほか例えば本考案では、上記垂直螺軸４の代りに
表面に螺子部のない垂直軸を用い、これに上下動台７を
スライド可能に取り付けると共に、上下動台７を滑車等
を介してワイヤーで吊し、そのワイヤーを第１の電動機
１で巻き取ったり巻き戻したりすることによって上下動
させるなどの適宜手段をとることができる。

また左右動アーム１５に接触感知レバー４３を設けて、
これに接触すれば機械の運転を停止させる等の安全装置
を設けることもできる。

また、第３の電動機２０は上下動台７上に設ける代りに
、左右動アーム１５側に設けることもできる。

本考案の装置は上述したとおり、昇降可能な上下動台に
、水平方向に移動可能な左右動アームを設け、該アーム
に、該アームの水平方向の移動とは独立して移動できる
供給材料載置部および製品載置部を設ける構成としたの
で、人手を介さず材料を正確に金型内に供給できると共
に、成形された製品を確実に搬出できる。

しかも上記のような構成としたことにより、材料供給か
ら成形品の搬出まで一貫した自動化並びに作業時間の短
縮化が計れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の一例を示す一部切断正面図、第２
図は一部切断した、第１図の上面図、第３図は一部切断
した、第１図の右側面図、第４図は第３図のＡ部詳細図
、第５図乃至第９図は、本考案の装置の動作を順を追っ
て説明するための概略図である。 各図共通の符号は共通の部分を示す。図中１は第１の電
動機、２は基台、４は垂直螺軸、７は上下動台、１０は
第２の電動機、１５は左右動アーム、２０は第３の電動
機、３２はエンドレスチェーン、４１は供給材料載置部
、４２は製品載置部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基台と、該基台上に保持された第１の電動機と、該第１
   の電動機によって上記基台上に設けられた垂直軸にそっ
   て上下動する上下動台と、該上下動台に保持され、上下
   動台に対して水平方向に一体的に移動しうる２本の左右
   動アームと、上記上下動台に保持され、該左右動アーム
   を水平方向に移動させる第２の電動機と、上記各左右動
   アームに沿ってそれぞれ張設された２本のエンドレスチ
   ェーンと、これら２本のエンドレスチェーン間にまたが
   り、かつチェーンの長さ方向に隣接して設けられた供給
   材料載置部および製品載置部と、上記エンドレスチェー
   ンを駆動する第３の電動機とを有してなるプレス成形装
   置における金型への材料供給兼成形品搬出装置。