JPS5814785Y2 - 断熱・遮音サッシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、真空ガラス体を張設する枠体を室外・室内と
二組別構成し、両枠体を断熱部材により一体的に結合さ
せて之れに二重ガラス間に補強スペーサを介在させ、且
内部を真空とした真空ガラス体を張設して室外・室内の
温度差に起因するサツシ全体への結露を皆無とし、又断
熱・遮音効果を究極的に昂揚させる便利な断熱・遮音サ
ツシに係るもので、その一実施例を図面に付き説明すれ
ば下記の通りである。

図中１は金属製の室外側枠体で、内側に後記するガラス
の嵌合部の一方をなす駒形片２，２，２．２を、外側に
建物３側へ釘４着する取付片５，５，５．５を有する上
下両枠材６，７の両端部に左右一対の短枠材８，９を当
てて、方形状に枠組みしである。

１０は金属製の室内側枠体で、内側にガラスの嵌合部の
他方をなす鉤形片１１，１１，１１．１１を、室内側に
建物３へ当接する支持片１２，１２，１２，１２と、螺
子１３止めする止着片１４．１４．１４．１４とを有す
る上下両枠材１５．１６の両端部に左右一対の短枠材１
７．１８を当てて方形状に枠組みしである。

１９は上記室外側枠体１と室内側枠体１０とを一体的に
結合する合成樹脂製の断熱部材で、断熱工字形に形成し
て両枠体１．１０に対応的に設けた断面Ｃ形状の挿着部
２０ 、２０へ差込んで、両枠体１，１０を結合する。

ａは後記する真空ガラス体の嵌合部で、一体的に結合さ
れた室外・室内両枠体１，１０に於ける鉤形片２，２，
２．２・１１．１１，１１．１１の対応により形成され
る。

２１は結合により形成された両枠体１，１０に於ける嵌
合部ａヘガラス抑え２２を介して装着する真空ガラス体
で、内側四周に合成樹脂製のシール材２３を介した二重
ガラス２４．２５間に、中空状で多角形をなし、且格子
形の金属製の補強スペーサ２６を介在させると共に、内
部を真空（１〜１０ｍｍＨｇ）状の密閉空間部２７とし
、空気による熱伝導或は音の伝導作用を防止する。

２８は室外側枠体１の下部に取付けた水切り板、２９は
室外側枠体１の上部に取付けた庇体である。

本考案に係る断熱・遮音サツシは上記の様に構成されて
いるから、各図面に示す様に嵌殺し窓を形成する場合は
、上下両枠材６，７の左右両端に一対の短枠材８，９を
当てて方形状の室外側枠体１を形成し、更に他方の上下
両枠材１５．１６の左右両端に一対の短枠材１７．１８
を当てて方形状の室内側枠体１０を形成した後、両枠体
１，１０を互いに突き合わせて之等に形成した挿着部２
０．２０へ断熱部材１９を差込んで両枠体１，１０を一
体的に結合しながら、両枠体１，１０の対設により形成
された嵌合部ａへ、予め工場等で形成した二重ガラス２
４．２５をシ一部材２３により密閉し、且内部に補強ス
ペーサ２６を介在させてなる真空ガラス体２１を嵌込ん
でから、形成された嵌殺し窓を建物３の開口部へ嵌めて
釘４着及び螺子１３止めするものである。

従来の断熱・遮音サツシは、上下両枠材の左右両端部に
一対の短枠材を当てて方形状に枠組みした金属製枠体の
開口部内側に、四周にスペーサを介在させて内部に空気
層を形成した二重のガラスを建込んで、両ガラス間に空
気層を形成して暖房、或は防音効果を計ったものである
が、この種のものは一つの金属製枠体へガラスを嵌込ん
であるから、室外側と室内側との間に温度差を生じたと
きは、暖かい室内側に結露が生じて枠体に溜水が出来た
り、或は枠体とか建具を汚す原因をなすことが応々にし
てあり、また、上記二重ガラス内部は、大きく大気と略
等圧の空気層とする場合と真空状に減圧する場合とに分
けられるが、内部圧を大気と略等圧とするときは、効率
の良い保温並びに遮音を得ることは出来ないものであっ
た。

さらに、上記の二重ガラス内部には補強手段が何も設け
られていないので、外部から加えられる力によって破壊
するおそれがある。

特に強度的に最も弱い中央部に力が加えられるときは危
険であった。

しかも、二重ガラス内部が真空状に減圧されているとき
は、大気圧に対してかなりの負圧になっているから、外
部から加えられる力が比較的小さくともガラスが破壊す
るおそれがあり、非常に危険であった。

然るに本考案に係る断熱・遮音サツシは、内側に、ガラ
スの嵌合部の一方をなす鉤形片付の室外側枠体と、内側
に、ガラスの嵌合部の他方をなす鉤形片付の室内側枠体
と、室外側枠体と室内側枠体とを一体的に結合する断熱
部材と、室外・室内両枠体の結合により形成されたガラ
スの嵌合部に装着され、且四周にシール材を介した二重
ガラス間に補強スペーサを介在させると共に、内部を真
空とした真空ガラス体とよりなるものであるから、合え
れを組立てて寒冷地とか、騒音発生地域の建物へ附設し
た場合、特に寒冷地に於て室外側と室内側との間に温度
差を生じても、先ず窓を構成する枠体が室外側と室内側
とに別構成したものを断熱部材により一体的に結合しで
あるので、例え室内側の枠体が暖まり室外側の枠体が冷
えても互いに被伝導状態にあるから、室内側に結露を生
ずることは全くないものであり、又張設した真空ガラス
体の面も二重ガラス間の真空作用、即ち太陽の輻射熱は
通すが対流や伝導により熱とか、音を伝えない無伝導作
用により結露を生ずることもないから、枠体に溜水が出
来たり、或は枠体及び真空ガラス体の表面を汚す様なこ
とも全くないものである。

又騒音発生地域に於ても上記無伝導作用により遮音を効
果的に行うことも出来るもので、室外から又は室内から
の騒音を確実に遮音することが出来るもので゛ある。

加うるに本考案に於ける真空ガラス体には補強スペーサ
を介在させであるから、この補強スペーサを例ば断面丸
形又は多角形として二重のガラス面へ緊密的に線接触す
れば、ガラスの破損を防止すると共に、真空ガラス体全
体の補強も充分補うものであるから、耐震性に優れ、且
、堅牢・強固で寒冷地並びに騒音地域に於ける保温性・
遮音性を向上させた断熱・遮音サツシとして極めて大き
な実用的効果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る断熱・遮音サツシの一実施例を示す
もので、第１図は一部破断正面図、第２図は使用状態の
一部切欠拡大横断面図、第３図は同上一部切欠拡大縦断
側面図、第４図は要部の拡大断面図である。 尚図中 １は室外側枠体、２，２，２．２は駒形片、１
０は室内側枠体、１１．１１．１１．１１は鉤形片、ａ
は嵌合部、２１は真空ガラス体、２３はシール材、２４
．２５はガラス、２６は補強スペーサである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内側に、ガラスの嵌合部の一方をなす鉤形片付の室外側
   枠体と、内側に、ガラスの嵌合部の他方をなす駒形片付
   の室内側枠体と、室外側枠体と室内側枠体とを一体的に
   結合する断熱部材と、室外・室内両枠体の結合により形
   成されたガラスの嵌合部に装着され、且四周にシール材
   を介した二重ガラス間に補強スペーサを介在させると共
   に、内部を真空とした真空ガラス体とよりなる断熱・遮
   音サツシ。