JPS5813837Y2 - 消臭便座 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は消臭便座、即ち消臭機能を付設した便座の改良
に関し、その目的とする処は排泄された汚物の臭気を消
臭剤又は芳香剤を配備した排気通路に吸引し、該通路の
排気口側に送出するファンを回動せしめるためのモータ
ーの本体への取付けに際し、モーター側或いは本体側に
多少の寸法誤差が生じても取付けが出来、しかもその取
付けが容易な消臭便座の提供にある。

図中Ａは便座本体で、便座部ａとこれを振動自在に取付
け、内部に消臭のための機能を装備したケースｂとより
なり、上記便座部ａはケースｂ前面部にその左右両側を
残して形成された取付凹部１に後部を嵌め込み、その側
面部と隣接する取付凹部１の側面部とをヒンジ棒２を介
して枢着される。

ケースｂはＡＢＳ等の合成樹脂にて箱状に形成され、そ
の底面には、便座本体Ａを便器Ｂ上に設置した状態にお
いて便器Ｂのボール部３に臨む位置に吸気口４を、便器
Ｂから外れる位置に排気口５を夫々開設し、内部には上
記両口４，５を連絡する排気通路６を形成する。

７．８は夫々前記排気通路６内に配備されたファンと、
消臭剤であり、上記消臭剤８はケースに収容されて、排
気通路６内において排気口５を塞ぐように配設される。

従って、吸気口４から排気通路６内に入り込んだ空気は
消臭剤８を通過しないと排気口５から出ることは出来な
い。

尚、消臭剤８に代えて適当な芳香剤を用いてもよい。

ファン７はケースｂ内において隔壁９を介して排気通路
６から隔離された空室１０に備えられたモーター１１の
、上記隔壁９を挿通して排気通路６内に延びる回転軸１
２の先端に取付けられ、モーター１１の駆動により回転
して吸気口４より便器Ｂのボール部３内の空気を吸引し
、排気口５側に送出する。

モーター１１は軸方向両側よりモータ一本体１１′を挟
持するように左右一対のブラケット１３．１３’を設け
、このブラケツ！−１３，１３’の両端部においてブラ
ケツ） １３．１３’及びモータ一本体１１′を貫通す
る２個の通孔１４，１４を穿設し、該通孔１４゜１４に
は夫々支持軸１５を挿通せしめる。

通孔１４はその一部分、例えば図示例のように第４図に
おける左側のブラケット１３′部分に周面に螺子を形成
した螺子部１６が設けられると共に鉄部が他の部分より
若干小径に形成される。

支持軸１５は一端部を一方のブラケット１３より所定長
さ突出せしめて残した状態で通孔１４に挿通しても他端
部が反対側のブラケット１３′より所定長さ突出し得る
程度に長く、一端に拡大頭部１７を有する螺杵よりなり
、両端を同程度ブラケット１３．１３’より夫々突出せ
しめる状態に通孔１４を挿通せしめて通孔１４内の螺子
部１６に螺着すると共にブラケツ） １３．１３’から
突出している部分に夫々カラー１８．１８’を取付ける
。

カラー１８．１８’はポリカーボネイト等の耐熱性に優
れた合成樹脂にて、中央部に軸方向にこれを貫通する挿
通孔１９を有する厚肉円管状に形成すると共にその周面
には円周方向に沿って環状に保合溝２０を凹欠してなり
、上記挿通孔１９を介して支持軸１５に回転及び軸方向
への摺動が自在なように取付けられて支持軸１５の両端
に配置され、夫々ブラケツ） １３．１３’の外側に隣
接する。

該カラーの長さは両回定片２１．２１の間隔の長さとモ
ータ一本体１１′を含む両ブラケツ） １３．１３’の
端から端までの長さとの差を２等分した長さに形成され
ている。

しかし、固定片２１．２１の間隔長さ及びモータ一本体
１１′とブラケツ） １３．１３’の長さは製造誤差に
より変化する。

従って、固定片２１．２１間の間隔長が最小でモータ一
本体１１′を含むブラケツ） １３．１３’の端から端
までの長さが最大の場合を想定してカラー１８．１８’
の長さを短かめに定める。

そして、このカラー１８．１８’のうち支持軸１５の頭
部側端部に取付けられるカラー１８は通孔１４への支持
軸１５の捻込みにより支持軸頭部１７とブラケット１３
′とにより軸方向移動が不能に締付挾持される。

即ち、支持軸１５の先端側に配備されたカラー１８′は
軸方向に移動可能に保たれる。

而して、斯るモーター１１は空室１０内部においてケー
スｂ底部に起設した相互に所要の間隔を有して対向する
一対の固定片２１にカラー１８．１８’の保合溝２０を
差込係合して固定片２１に渉って架装すると共に上方よ
り押え部材２２ 、２２’で押圧固定する。

尚、図示例において固定片２１の一方は隔壁９の一部を
も構成する。

押え部材２２ 、２２’は一方のカラー１８を押えるも
の２２は、隔壁９の一部を構成するべくケースｂに一体
的に突設した突片よりなるが、他方のカラー１８′を押
えるもの２２′は、振動を吸収し得るようにバネにより
構成されており、双方ともカラー１８゜１８′の係合溝
２０に上方より係合する。

バネよりなる押え部材２２′は金属にて線棒状に形成さ
れブラケット１３′に対して同じ側に位置する２個のカ
ラー１８′の保合溝２０に渉って係合架装され、その中
央部をバネ押え２３により押えられる。

バネ押え２３はケースｂ底部に突設した柱片２４にネジ
止め２５されて柱片２４より略水平に突出する。

尚、図示例においては、バネよりなる押え部材２２′は
移動可能なカラー１８′に対して用いられている。

固定片２１．２１の間隔が最小でモータ一本体１１′を
含むブラケツ） １３．１３’の端から端までの長さが
最大の場合はカラー１８′とブラケット１３′の間には
隙間は生じない。

しかし固定片２１．２１の間隔が大きくなった場合又は
モータ一本体１１′及ブラケツ） １３．１３’の幅が
小さくなった場合には、支持軸１５の捻込みによりブラ
ケット１３′の移動によりモータ一本体１１′とカラー
１８が隔壁９側に片寄せして固着されるので、カラー１
８′とブラケット１３′の間に隙間が生じる。

カラー１８′とブラケット１３′に生じる隙間は製作誤
差によって生じるものであるため微小である。

又、左右方向の動きはカラー１８の係合溝２０と固定片
２１の保合により固定され、上下方向の動きはカラー１
８の係合溝２０と押え部材２２の係合及びカラー１８′
の係合溝２０と押え部材２２′の係合により固定される
ためモーター１１は安定した状態で取付けられる。

本考案は以上のように構成し、カラーの一方を軸方向に
移動可能となしたので、本体の固定片と係合する係合溝
間の距離を調整することが出来、従って、モーターの幅
、或いはブラケットの幅等モーター側の寸法、本体の固
定片相互の間隔等本体側の寸法に多少誤差が生じたとし
てもモーターの取付けが容易に出来る。

またモーターの取付はカラーの係合凹溝を本体の固定片
に差込係合するだけであるので、非常に簡単であり、組
立作業が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案消臭便座の使用状態を示す一部切欠平面
図、第２図は縦断側面図で便器の一部を切欠して示す、
第３図は要部の拡大平面図で一部切欠して示しカラー１
８′とブラケット１３′の間に隙間がない状態であり、
点線は固定片２１．２１の間隔が製作誤差により大きく
なったためカラー１８′とブラケット１３′には隙間ｌ
が生じた状態を示す、第４図は同拡大側面図で一部縦断
切欠して示す。 Ａ・・・・・・便座本体、Ｂ・・・・・・便器、３・・
・・・・ボール部、４・・・・・・吸気口、５・・・・
・・排気口、６・・・・・・排気通路、７・・・・・・
ファン、８・・・・・・消臭剤又は芳香剤、１１・・・
・・・モーター１５・・・・・・支持軸、１８．１８’
・・・・・・カラー、２０・・・・・・係合溝、２１・
・・・・・固定片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 便器に設置した状態において便器のボール部に臨む位置
   に吸気口、便器から外れる位置に排気口を夫々開設した
   排気通路を備え、該排気通路内にモーターの駆動により
   回転するファン及び消臭剤又は芳香剤を配備する消臭便
   座において、上記ファンを回動せしめるモーターはその
   両側に、周面に保合溝を凹設したカラーを取付配備し、
   該カラーの保合溝をガイドとして本体の固定片に差込固
   定してなり、上記カラーはモーターの両側に夫々突出せ
   しめて設けた支持軸に取付けられ、その一方が支持軸に
   対してその軸方向に移動可能に、他方が移動不能に取り
   つけられることを特徴とする消臭便座。