JPS5812936Y2 - バケツトツ−スカバ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はバケット付土工車輌の整地作業等に供するパケ
ットツースカバーに関する。

パケット付土工車輌は本来積込作業に使用せられるのが
常であるが、往々整地作業にも利用せられることがある
。

この作業においては、−々バケットツースを取り外した
状態で作業を行うことはなくバケットツースを装着した
まま整地を行なうため、該ツースの径路が残り、整地と
しての用を威さない。

そのためバケットツースにカバーを被覆シて作業をする
等の工夫がなされている。

公知のバケツＩ−ツースカバーは、パケットのカッティ
ングエツジ乃至ツース部分だけを被覆しボルト等で着脱
自在に固着しているにすぎない。

そのため、パケットの先端部に負荷がかかり過ぎ、該カ
バーに不慮の応力がかかった場合、パケット前縁部付近
に亀裂を生じる等の不具合があって実用的でない。

又カバーの構造が複雑化して製造コストが高くなり経済
的でないといった欠点を有していた。

本考案は上記事情に鑑みなされたもので、その目的は、
パケットツースを確実堅固にカバーできて強度的欠陥が
生じる惧れのない構成にしたパケットツースカバーを提
供するにある。

本考案の他の目的はパケットのツースまたは側板コーナ
一部が摩耗変形しても確実且簡便に装着しうるバケット
ツースカバーを提供するにある。

本考案の別の目的は、バケットツースをカバーした状態
でカッティングエツジ機能をも発揮することにより、整
地時の土砂抵抗を大幅に軽減できて整地作業を円滑に効
率よく遂行できるパケットツースカバ・−を提供するに
ある。

本考案のまたの目的は整地しつつ余剰土砂等を掬い作業
し得るバケットツースカバーを提供するにある。

本考案の更に別の目的は、構成簡単にして信頼性の高い
バケットツースカバーを提供するにある。

以下、本考案の実施例を図面に従い詳述すると、第１図
のパケット１は、図示省略の土工車輌に装備されるもの
であって、彎曲するメインボード３と該ボード３を両側
方より支持する一対のサイドボード（パケット側板）５
．５’及びメインボード３の前方開放端に適宜な間隔を
置いて固着されたパケットツース７を有する周知構成に
なっている。

サイドボード５，５′の前縁下方部近傍９，９′には後
述するバケットツースカバー２０（以下ツースカバーと
言う）を取着するための一対で複数個の孔部１１ａ、ｌ
ｌｂ及び１１ ａ’、１１ ｂ’が設けである。

サイドボード５，５′の下方部にはコーナー補強板１５
．１５’（第１図では一方のみを示す）が設けである。

かかるパケット１に装着するツースカバー２０は、第２
図、第３図で詳細な如く、メインボード３の下側前端縁
部の長手方向下面に亙って該縁部のパケットツース７群
を被覆する上下一対の横長プレー１−２４ａ、２４ｂに
よって構成されたカバ一本体２４を有している。

即ち、カバ一本体２４はメインボード３の下側前端縁部
、所謂、パケット１のツース装着縁部の長手方向下面に
沿わせる下方プレー１−２４ ｂと、その前端縁部に一
体に連なった上方プレート２４ａとを備えた構成になっ
ている。

それらの両プレー）２４ａ、２４ｂは、両端側および後
端側が開口したツース収納室２６を相互間で形成してい
る。

そして両プレー１−２４ ａ 、２４ ｂ間の両端開口
部は、該開口端縁部に溶接等されたサイドプレー１へ２
２ 、２２’で゛閉塞されている。

また、上方プレー１〜２４ａには、カバ一本体２４の前
端縁部側を尖鋭状にするテーパ面が形成しである。

かかるカバ一本体２４において、ツース収納室２６は、
バケットツース７の上下面外形に隙間なく嵌込み整合さ
れる断面形状に形成されている。

また、−上方プレー）２４ａの両端側には、各サイドプ
レー１−２２．２２’と接する位置に左右一対の切欠き
２８．２８’が開設しである。

該切欠き２８．２８’の縁部にはソケットケース３０゜
３０′がそれぞれ一体に立ち七がり形成しである。

これらのソケットケース３０ 、３０’は、パケット１
のサイドボード５，５′の前縁下方部９，９′に嵌込み
整合させるべく横断面チャンネル状に曲成されて後側斜
め上方に延在し、かつ内部が上記切欠き２８゜２８′を
介してツース収納室２６内に通じている。

図示例のソケットケース３０．３０’は、その基端側に
それぞれの下方側縁部が前後方向および横方向に漸次幅
広く開脚された開脚部４１を設けているため、コーナー
補強板１５を有するパケットコーナ一部９ａ、９ａ’と
ボード前縁下方部９，９′への嵌込み整合性が向上する
。

この開脚部４１は外方側の側壁４２が下方に向い漸次幅
広となるテーパ壁面に形成されているため、コーナー補
強板１５の重合により段差厚肉状に形成されたコーナ一
部９ａ、９ａ′に開脚部４１を外嵌させると、楔作用に
よりコーナ一部自由位置で開脚部４１を締付固定するこ
とができる。

そのためコーナ一部が摩耗変形してもソケットケースが
フィツトする。

また、各ソケットケース３０ 、３０’の上側方には縦
方向に定間隔で列する各一対のボルト孔３２ａ、３２ｂ
および３２ａ′３２ｂ′が開孔しである。

以上の如く構成されたツースカバー２０は、パケット１
のツース７群にツース収納室２６を、かつサイドボード
２２ 、２２’の前縁部にソケットケース３０゜３０’
をそれぞれ同時に嵌込み整合させると、該ソケットケー
スのボルト孔３２ ａ 、３２ ｂおよび３２ａ’。

３２ｂ′がサイドボードのボルト孔１１ ａ、１１ ｂ
’のそれぞれに合致整合するため、それらのボルト孔に
ボルト３６を挿通してナツト３８で締付けることによっ
て、パケット１に取着される。

もって、ツースカバー ２０は全体がソケットケース３
０．３０’だけで取着されるので、該ソケットケースは
、サイドボード２２ 、２２’の前縁部にかかる応力を
分散させるうえでも該ボード前縁部９，９′の略＋以上
に嵌込み整合されるようにしておくことが好ましい。

また、上記取着状態では、ツース収納室２６内に整合し
ている各ツース７が前記ツース収納室２６、即ちカバ一
本体２４の補強リブとして機能するので、該カバ一本体
が破損する慣れがないという具合いにツースカバー２０
の強度は充分に保証される。

また、上述の如きツースカバー２０の装着は、バケツ１
へ操作機構を介して該パケット先端部を該ツースカバー
に挿入した状態でパケット１を少し持上げたのちパケッ
ト１をチルトバックするだけで、ツース７、パケット先
端部及びサイドボードの前縁下方部９，９′を収容する
ことができ、後はソケットケース３０．３０’と該サイ
ドボード前縁下方部９．９′をボルト締めすることで装
着が完了するのでツースカバー２０の取着はオペレータ
ー人で行うことができる。

取り外しの場合は叙述の逆の動作を行うことによって行
われる。

ボルト締めされたツースカバー２０は作業時容易に離脱
することもなく極めて安全性に富んでおり、又構造も比
較的簡単で製造コストも安くあがり経済的であるといっ
た点も本考案にとって見逃せない効果である。

以上要するに本考案では、パケットツース群に嵌込み整
合されるカバ一本体と、該本体の両端側から立ち−Ｌが
ってバケツ１−側板の前縁部に嵌込み整合される横断面
チャンネル状のソケットケースとを一体構成にし、該ソ
ケットケースだけをポル）〜締めするようにしたため、
簡単に着脱できるのみならず、整地作業時に生じる負荷
をパケットのメインボードとパケット側板に分散させる
ことができる。

このため、本考案のツースカバーは、整地作業時の負荷
に起因した亀裂や折損５．座屈等の強度的欠陥を招来す
る惧れがない。

また土工作業によってツースやパケット側板のコーナ一
部に摩耗変形が生じた場合にもガタを生ずることなくカ
バ一本体を最適位置に連結固定しうる特段の効果を奏す
る。

特に、上述のことと相俟ってカバ一本体の上方プレー１
−には、カバ一本体前縁側を尖鋭状にするテーパ面が形
成されていることにより、該カバ一本体がカッティング
エツジ機能を発揮するため、整地時の土圧抵抗を大幅に
軽減し得る。

従って、たとえ過酷な負荷条件の整地作業であっても、
それを円滑に効率よく遂行し得る。

また、本考案によれば、整地しながら該整地時の余剰土
砂等をパケットで掬うこともできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係るパケット本体にツースを装着し
た斜視図、第２図は、本考案に係るバケットツースカバ
ーの背面斜視図、第３図は、本考案に係るパケットツー
スカバーをバケツ１〜に装着した全体斜視図である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）土工車輌に装備されるパケットのツースカバーに
   おいて、パケットのツース装着縁部下面に沿わせる下方
   プレー１へと、その前端縁部に一体に連なって該下方プ
   レートとの間で両端側および後端側が開口したツース収
   納室を形成する上方プレートと、前記ツース１１納室の
   開端開口部を閉止するサイドプレートと、上方プレート
   両側部にて各サイドプレートと接する位置に開設された
   一対の切欠きとからなって、ツース収納室が上記シース
   装着縁部にツースを介して嵌込まれ且つ切欠きがバケッ
   ト側板の前縁下部に嵌込まれるカバ一本体を形威し、該
   本体は前記下方プレートおよびサイドプレートのそれぞ
   れが上方プレートの後端側より後方へ長く延出した形状
   に設定され、且つ上方プレートがカバ一本体の前端側を
   尖鋭状にするテーパ面を有し、ツース収納室内がパケッ
   トツースの外形に合致整合する断面形状に形成されると
   共に、前記切欠きの縁部から立上がってパケット側板前
   縁部に嵌込み整合される横断面ヂャンネルのソケットケ
   ースを一体に有し、該ソケットケースがその基端側でパ
   ケット側板板のコーナ一部を覆う開脚部ど該開脚部より
   上方に延出する立上り部と該立上り部に穿設されてカバ
   一本体を脱着可能にパケットに連結するボルト孔とを有
   し、前記開脚部の外方側の側壁部が下方に向い漸次幅広
   となるテーパ面に形成されており、ソケットケースをパ
   ケット側板に嵌込む際、コーナ補強板を外方より固着し
   て段差厚肉に形成さＦしているパケット側板のコーナ一
   部に開脚部を外嵌させて楔作用で締付けると共に開脚部
   より上方でのみボルト締めされる構成にしたことを特徴
   とするバケットツースカバー。
2. （２）ソケットケースはバケツ１へ側板前縁部の略士以
   上に嵌込み整合されるようになっていることを特徴とし
   た実用新案登録請求の範囲第１項に記載のバケツＩ・ツ
   ースカバー