JPS5812138Y2

JPS5812138Y2 - 自動車用メ−タ

Info

Publication number: JPS5812138Y2
Application number: JP1978111624U
Authority: JP
Inventors: 蔦木雄一; 渡部昇
Original assignee: ジエコ−株式会社
Priority date: 1978-08-16
Filing date: 1978-08-16
Publication date: 1983-03-08
Also published as: JPS5528956U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は文字板を貫通して前面に指針軸が突き出た構造
を有する自動車用メータに関するものである。

一般にメータとしては、空心のコイルを磁界中に配置し
、このコイルに電流を流しフレ□ングの左手の法則にも
とすいてコイルを回動させるいわゆる可動線輪形の構造
のものが多く使用されている。

この形式のメータはコイルの上下に設けたピポントが軸
受に支持される構造のためコイルと一体に動く回動軸が
なく、したがってコイルにカギ字形に形成した指針を取
付けている。

この可動線輪形のメータは精度はよいが、機構が複雑な
ため、コストが高くなるとともに耐振・耐衝性が悪く自
動車用のメータとしてはあまり適さない。

一方、コイルは固定し可動磁片を回動させる空心形とい
われる構造のメータが自動車のアンメータなどに使用さ
れている。

第１図はこの従来のアンメータの分解斜視図である。

１は文字板、２は磁石ホルダ、３は磁石、４は軸受ねじ
、５は軸受ホルダ、６は可動磁片、６ａは可動磁片６の
先端に形成された磁極部、７は可動磁片６の中心に固定
された回動軸、８は基部を回動軸７に固定しカギ字形に
曲げて形成された指針、８ａは指針８の垂直部、９はヨ
ーク、９ａはヨーク９の先に形成されたヨーク磁極、１
０はヨーク９に巻回されたコイル、１１は軸受ホルダ５
に形成された孔、１２は同じく軸受ホルダ５に設けられ
た軸受、１３は軸受ねじ４を螺合するためのねじ孔であ
る。

ヨーク９はヨーク磁極９ａを孔１１に挿入した後折曲げ
て軸受ホルダ５に取付けられ、さらに回動軸７は軸受１
２と軸受ねじ４によって軸支される。

回動軸７は両端を軸受で支持されるため、指針８はカギ
字形にしてその回動中心から離れた別の位置の垂直部８
ａで文字板１の上に突き出るようになる。

このような構造では、指針８の垂直部８ａが円弧状の動
きをするために文字板１のこの部分は欠除する必要があ
る。

このため文字板１は下半分がなく半円状に形成される。

一方、ダツシュボードに配列される自動車用計器として
の時計、速度計などは文字板の中心に指針軸があるいわ
ゆるセンタートップ式の構造であるため、アンメータや
電圧計などのメータが従来のように文字板が半円状のも
のであるとこれらを並べた場合デザイン的に統一性がな
いという欠点があった。

本考案はこのような従来の欠点を解消するために考えら
れたもので、その目的とするところは、文字板の中心部
に指針軸を出し他の計器とデザイン的に揃い、かつ組立
、分解が容易な自動車用メータを提供することにある。

以下、本考案を図面にもとすいて詳細に説明する。

第２図は本考案に係る自動車用メータを電圧計に適応し
た一実施例の分解斜視図である。

図に釦いて、２０は円形の文字板、２０ａはそのほぼ中
心部に穿設された軸孔、２１は指針、２２は指針カラー
、２３は磁石、２４は合成樹脂で成形されたベース、２
４ａはベース２４に形成された軸受孔、２５は被測定個
所からのリード線を接続するための端子、２６は可動磁
片、２６ａはその可動磁片の先端に形成された磁極部、
２７は可動磁片２６の中心部に固定された指針軸、２７
ａはそのホゾ段部、２８は非磁性材料からなる保持板、
２８ａはこの保持板２８に形成された軸受部、２９はヨ
ーク、２９ａはヨーク２９の先端に形成され保持板２８
を貫通してその表面に折曲げられたヨーク磁極、３０は
ヨーク２９に巻回したコイルでその両端は端子２５に接
続される。

第３図はこの電圧計の要部断面図である。

保持板２８はベース２４に所定間隔で取付られるため、
指針軸２７の後端部は軸受部２８ａに軸支され、指針軸
２７のホゾ段部２７ａは軸受孔２４ａに軸支され、ホゾ
段部２７ａから先の指針軸２７の前端部は軸受孔２４ａ
を貫通し前方に突出される。

軸受孔２４ａに隣接してベース２４には保油孔２４ｂが
形成されている。

この保油孔２４ｂには油が充満され、指針軸２７の潤滑
と回動ダンピングを行なう。

指針軸２７の細く形成された前端部は文字板２０の軸孔
２０ａを貫通して文字板２００表面側に突き出ている。

この指針軸２７の先端には指針２１の指針カラー２２が
固着される。

可動磁片２６の一方の面には磁石２３が対向し、他方の
面にはヨークおヨーク磁極２９ａが対向している。

第４図は可動磁片２６の回動動作を説明するための平面
図である。

定常時には、可動磁片２６は磁石２３に吸引されて図に
示すように停止位置にある。

ここで被測定電圧がコイル３０に印加されると、ヨーク
２９は励磁されヨーク磁極２９ａは可動磁片２６の磁極
部２６ａを吸引するため可動磁片２６は矢印の方向に回
動するようになる。

磁極部２６ａに対する磁石２３とヨーク磁極２９ａの吸
引力の平衡した位置で可動磁片２６は停止し、この位置
は印加電圧に対応して変化するため指針軸２Ｔを介して
可動磁片２６と一体に動く指針２１によって電圧を測定
表示することができる。

この実施例の電圧計は、指針軸２７をベース２４と保持
板２８で軸支するので構造が簡単になり、また、ベース
２４には保油孔２４ｂを設けて指針軸２７の振動をダン
ピングしているので表示が安定になる。

本考案は電圧計以外にも各種メータに適応できるのは勿
論である。

このように本考案に係る自動車用メータによると、文字
板を貫通して指針軸が面上に突出し、この指針軸の先端
に指針を固着するので、時計や速度計と同様に指針が中
心部にくるセンタートップ式配置になるため各文字板面
の形状が揃ってデザイン的に優れたものとなる。

また、メータを組立て文字板を取付けた後で指針を固着
するので、作業性がよくまた指針の曲がりや破損を起す
ことがない。

従来の構造だと、カギ字形の指針を軸に前もって固定し
た後で各部品の組立てを行なうため作業が面倒であり、
また指針を曲げたり傷つけたりすることがあったが、本
考案では紙針軸は可動磁片を固定しただけで組立てがで
きるのでこのような問題は全くなくなる。

また、構造が簡単な空心式メータであるため安価でかつ
耐振・耐衝性の優れたものとなる。

さらに、ベースと保持板とによって指針軸を軸支し、コ
イルは保持板側に装着されているので、保持板をベース
からはずすことによって指針軸の取り外しが容易にでき
て保守、修理が簡単になる。

また、指針軸のホゾ段部をベースの軸受孔で軸支し、し
かも軸受孔に隣接して保油孔が形成されているので、指
針軸の軸支構造が簡単になり、保油孔内の油によって指
針軸の潤滑と回動ダンピングが良好になる。

このように本考案によると数多くの優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のアンメータの分解斜視図、第２図は本考
案に係る自動車用メータの一実施例の分解斜視図、第３
図はこの要部断面図、第４図は可動磁片の動作を説明す
るための平面図である。２０・・・文字板、２０ａ・・・軸孔、２１・・・指針
、２２・・・指針カラー、２３・・・磁石、２４・・・
ベース、２４ａ・・・軸受孔、２６・・・可動磁片、２
６ａ・・・磁極部、２１・・・指針軸、２７ａ・・・ホ
ゾ段部、２８・・・保持板、２８ａ・・・軸受部、２９
・・・ヨーク、２９ａ・・・ヨーク磁極、３０・・・コ
イル。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

軸受孔とこの軸受孔に隣接して形成された保油孔を有す
るベースと、軸受部を有しコイルが巻回されたヨークが
装着され前記ベースに所定間隔で取付けられた保持板と
、ホゾ段部を有しこのホゾ段部が前記ベースの軸受孔、
後端部が前記保持板の軸受部にそれぞれ軸支され、ホゾ
段部から先の前端部がベースの軸受孔を貫通して前方に
突出された指針軸と、この指針軸に固定され一方の面が
前記ヨークの磁極に対向する可動磁片と、この可動磁片
の他方の面に対向し可動磁片を一定の停止位置に保持す
る磁石と、はぼ中心部に穿設された軸孔に前記指針軸の
前端部を貫通させ前記ベースの前方に配置された文字板
と、前記指針軸の前端部に固着された指針とからなる自
動車用メータ。