JPS5811781Y2 - 搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はたとえばチェーン等の走行体上にパレットを載
置し、パレットを走行体との間の摩擦力により走行体の
走行方向に移送するフリーフロー型の搬送装置に関し、
その目的とするところは簡単な構成によりパレットを大
きな衝撃なく緩やかに停止させ、パレット上に載置され
ている半製品の位置ずれ等の不都合が発生しないように
することにある。

従来の搬送装置ではパレットを停止させるに第１図に示
すような構成を採用していた。

すなわちパレット１が搬送チェーン２上に載置されてチ
ェーン２と同じく矢印方向に移送されている時、エアー
シリンダー３が動作してそのロッド４が上昇されると、
このロッド４の先端に固着されたゴム５にパレット１の
前面が当接し、パレット１の矢印方向への移動力租止さ
れてパレット１は停止されるものである。

なお６はチェーン２のガイド体である。

しかしながら、この種の装置によれば、比較的早い速度
で移送されているパレット１をシリンダーロッド４のゴ
ム５に当接させて一気に停止させようとするものである
から、パレット１が当接されるのがいかにゴムであろう
とも、パレット停止時の衝撃の吸収度合は微々たるもの
であり、逆に、ゴムの存在によりパレットが移送方向と
は逆方向にゴムの反発力で押戻され、パレットを所定位
置に一度で停止させることができないという問題があり
、パレットを停止させる際にパレット上の半製品の位置
ずれ等を防止できないという大きな欠点があった。

そこで本考案は斯かる従来の欠点を解消するものであり
、以下にその一実施例について第２図以降の図面と共に
説明する。

図において７は所定間隔をおいて平行に配置され固定さ
れたガイドフレームで、その対向する内壁面はパレット
８０走行ガイド機能を持っていると同時に搬送チェーン
９の送り側のガイド部１０と戻し側のガイド部１１が設
けられている。

上記パレット８の上面には組立途中の半製品であるテー
プレコーダのメカ基板１２が複数の位置決めピン１３に
よって位置決めされている。

さらにパレット８の下面中央部にはパレット８の移送方
向に沿った溝部１４がパレット８の先端から途中まで設
けられている。

この溝部１４の底面１４ａはパレット移送面に対して移
送方向の押角を有し、すなわち溝部１４のパレット下面
からの深さはパレット８の先端で最大であり、途中の溝
部の端部で最小となっている。

またこの溝部１４に対向可能なベース１５上の所定位置
にストッパー１６が固定されている。

ベース１５はボルトによってその両端がフレーム７．７
に固定されている。

上記ストッパー１６は第３図に示すように円筒状の本体
１７と、この本体１７内に上下動可能に配されたストッ
パーロッド１８及びこのロッド１８の下端に固着された
ピストン円板１９と、上記ロッド１８を常に上方向に押
上げるためピストン円板１９と本体１７の底面との間に
挿入配置された圧縮コイルばね２０と、このばね２０の
力に抗してピストン円板１９をエアーカで押下げストッ
パーロッド１８を下動さ、せるためのエアー用配管２１
と、エアー漏れを防ぐため本体１７のロッド挿通孔の内
周壁及びピストン円板１９の外周壁に取付けられた円形
リング状のパンキン２２で構成されている。

なお２３はストッパ一本体１７の底面中央部に設けられ
たエアー抜き用の通気孔、２４はばね２０によるピスト
ン円板１９の上昇位置を規制すべく本体１７内に設けら
れた段部である。

またばね２０の付勢力はストッパーロッド１８を押上げ
るに充分なものでかつ上記ロッド１８の先端がパレット
８の溝１４に係接された時に、パレット８がロッド１８
の上動により押上げられてしまわない程度に設定されて
いる。

上記実施例において、次に動作を説明する。

ストッパー１６のロッド１８は通常、第３図に示すよう
に圧縮ばね２０の力によってパレット８０通路中に押上
げられている。

この状態でパレット８が矢印方向に移送されて来ると、
パレット８の溝１４にロッド１８が入り込み、パレット
８の移送に伴い、第４図に示すようにロッド１８が溝１
４の傾斜底面１４ａに係接させるようになる。

ロッド１８の先端が上記傾斜底面１４ａに接触してパレ
ット８が矢印方向に移送されると、この移送に伴いロッ
ド１８が押下げられ、ばね２０が圧縮され、ばね２０の
復元力が徐々に大きくなってくる。

それ故、パレット８の矢印方向への移送を妨げる抵抗力
が徐々に増大し、パレット８の移送速度が弱められて最
終的には第５図に示すようにロッド１８が溝１４の端部
に当接し、パレット８は衝撃無く確実にて度で所定位置
に停止される。

この状態で、パレット８上の半製品の組立て作業が行な
われ、組立てが終了すると、配管２１から本体１７のピ
ストン円板１９上の実間にエアーが供給されてロッド１
８は下動されパレット８から離間される。

そしてパレット８は搬送チェーン９の駆動力を受けて再
び移送され、その後、ロッド１８はばね２０の力により
パレット通路中に上昇され次のパレットが来るまでその
位置で待機される。

なおパレット８に設げた溝１４の底面１４ａの傾斜角は
パレット８の移送速度、パレット８０重量等を考慮して
パレット８が衝撃無く停止されるように適宜設定すれば
良い。

またストッパー１６はエアーの力でロッド１８を押下げ
る構成であるがピストン円板１９に直接、駆動杆を連絡
して、この杆を移動させて押下げたり、あるいは電磁力
を用いて押下げる等、他の構成を採ることも可能である
。

以上説明したように本考案の搬送装置によれば（１）パ
レットの停止に際しては、溝部の底面にパレット搬送面
に対する仰角を設けているために、ばねによって支えら
れた上下動軸の先端とこの溝部の底面との摩擦力が徐々
に増加し、パレットの移送速度が徐々に低下し、上下動
軸が溝部の端部に至ったときにほとんど衝撃なくパレッ
トが係止される。

したがってパレット上の半製品の位置ずれや部品の落下
等はなく、パレットは溝部の端部と上下動軸の位置で定
められる所定の位置に確実に停止され、またパレットや
上下動軸の動作も円滑なものである。

（２）パレットが＝度ではね返り無く停止するためパレ
ットの先端を検出してパレット到着を検出し自動機械を
毒制御するシステムに適用しても、自動機械が全く誤動
作なく働き、無駄のない合理的な作業を行なわせること
ができる。

（３）衝撃吸収の構造は、ばねを用いた簡単なものであ
るので、安価にして実施できる。

等の利点を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の搬送装置の要部側面図、第２図は、本考
案の一実施例における搬送装置の斜視図、第３図〜第５
図は同装置の動作を説明するための要部側断面図である
。 ８・・・・・・パレット、９・・・・・・搬送チェーン
、１４・・・・・・溝、１４ａ・・・・・・傾斜底面、
１８・・・・・・ストッパーロッド、２０・・・・・・
圧縮コイルばね、２１・・・・・・エアー用配管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータ等により走行駆動されるチェーン等の走行体上に
   パレットを載置し、該パレットを走行体との間の摩擦力
   により走行体の走行方向に移送するように構成し、上記
   パレットの下面に、該パレットの移送方向に沿ってパレ
   ット先端からパレットの途中までの溝部を設げ、この溝
   部のパレット下面からの深さをパレット先端で最大とし
   パレット途中の溝部の端部で最小とし、さらに前記溝部
   に挿入係接される上下動軸とこの軸の先端を上記溝部の
   底面に押圧するばねとこのばねの力に抗して上記軸を下
   動させパレットの溝部から離間させる手段からなるパレ
   ット位置決め機構を設け、上記上下動軸の下動手段の動
   作を解除し、上下動軸の先端をばねの力により移送され
   るパレットの溝部底面に押圧し、溝部底面の傾斜により
   前記軸を押下げ、パレットと軸との摩擦力を徐々に増加
   させてパレットの移送速度を徐々に低下させ、溝部ノ端
   部にてパレットを停止させるように構成した搬送装置。